十二妹絶望物語

第17話

「そんなにイヤか?」

 舌を伸ばせば秘部に届く位置で勝沼は訊く。

「ダメなのっ! 今だってジンジンして少し痛いくらいなんだからぁっ!」

 これまでの経験からして、今さら止めてもらえるとは思わなかったが、鈴凛は泣き叫びながら首を縦に振る。

 すると、意外にも勝沼は鈴凛の言葉を聞き入れて顔を離した。

「それじゃ、今だけは勘弁してやろう。その代わり……」

 視線がスライドして、四葉の方を見る。

「おまえが代わりにあそこを舐めて消毒と洗浄をしてやれ」

「「えっ……?」」

 2人の少女の驚きの声が重なる。

「四葉が鈴凛ちゃんを……?」

 それは、さっき鈴凛の身代わりになるかと問われたときと同等の驚きだった。

「そっ、そんなコトできるわけないデス!」

 衝撃から覚めるとすぐに四葉は拒絶した。だが、鈴凛は思いもよらない提案にうつむいて黙り込んでしまった。それを自分と同じく拒絶の意思表示だと四葉が代弁しようとしたとき、ようやく顔を上げて口を開く。

「そ、それで許してくれるんだったら、アタシ……」

 出てきた言葉は四葉の予想とは正反対のものだった。

「り、鈴凛ちゃんっ!?」

 三度、四葉は信じられない言葉を耳にして驚きの声を上げる。しかも、その言葉を発したのは勝沼ではなく鈴凛だ。四葉の衝撃は最大のものだった。

 鈴凛にしても、やはり相当恥ずかしい発言だったのか、羞恥で顔が真っ赤に染まっている。

「イヤって言ったらきっとヒドイことされちゃうんだから。それだったら……どうせ何かされるんだったら、知らない男の人に変なことされるよりは四葉ちゃんの方が……」

 “なぜ?”という視線を向ける四葉に説明しようとするが、とてもその顔を見ることができず再びうつむいてしまい、最後は蚊が鳴くような声になって聞き取ることができなかった。

「で、でも……」

「お願い、四葉ちゃん……」

「そ、そうデスか……」

 仕方なく鈴凛の意見を理解した四葉の顔もみるみる赤く染まっていく。

「……やるなら、早く始めた方がいいぞ。俺の気が変わらないうちに」

 少し不機嫌な声で勝沼が口を挟む。自身、実は鈴凛が承知するとはあまり考えていなかった。このままもうしばらく言葉でいじめてやるつもりだったのだ。しかし、やるならやるでまた楽しみようはいくらでもある。もちろん、言った通りすれば今日は鈴凛のことは勘弁してやるというのは嘘だ。処女を失ったばかりの2人の少女をその場で交互に比べるというのが今日の目的の一つなのだから。

「じゃ、じゃあ……鈴凛ちゃん……」

 勝沼に代わって鈴凛の開かされた足の間に四葉は屈み込む。

「う、うん……」

 互いに顔を見ることができず、赤く染めたまま鈴凛は横を向いて視線がぶつからないように小さくうなずいた。

 了承を受けた四葉が顔を近づけていくと、勝沼が言った通り下着の真ん中の辺りに小さな血の染みがあるのがわかった。

 さらに顔を寄せていくと、少女の体臭の中にかすかに血の臭いも混じっているように感じられる。

ごくっ……

 無意識に四葉は唾を飲み込んでいた。下着を取り去るために伸ばした手が、小さく震える。いくら姉妹とはいっても、下着を脱がせたり、こんな場所を近い距離で見たりすることなど、もちろん初めての経験だった。

 このまま下着を脱がせずに舐めることにすれば、2人とも恥ずかしさは半減するが、そうすると鈴凛はこの後四葉が舐めてベトベトになった下着を履き続けなければならなくなる。ここには着替えなどないのだから。

すっ……

 四葉の指が鈴凛の下着の両端にかかり、ゆっくりとそれを下ろしていく。一気に下ろしてしまった方がむしろ羞恥は少なくてすむとは思うのだが、なかなか思い切りよくはいかず、どうしてもゆっくり下ろしていく格好になってしまう。

「やっ……」

 小さく呟きをもらし、鈴凛の顔がこれ以上ないほどに赤く染まった。顔を背けていても、空気が触れる感覚で下着が今どうなっているかくらいはわかる。覚悟していたはずだったが、徐々に四葉の目に露わになっていくのは、たまらなく恥ずかしかった。

「チェキ……」

 四葉も初めて見る自分以外の女の子の部分に、自然と声がこぼれる。鈴凛があんなに嫌がったのも当然だった。鈴凛のそこは、全体が痛々しいほどに赤く腫れ上がり、無理矢理こじ開けられた処女穴は一夜経った今も変形したままだった。そして、その隙間から内股にかけて、まだ乾ききらない赤黒い血の跡が一筋流れていた。

「じゃ、じゃあ、ホントにするデスよ……?」

 再度許可を求めるように言って、四葉は想像以上に無惨な姿を見せている鈴凛の秘部に唇を寄せた。

「んっ……」

チュッ……

 四葉の唇が鈴凛の下の唇と重なる。腫れ上がったそこは幾分熱を持って感じられた。その痛々しさに感じていた抵抗は薄くなり、本気で癒そうと舌が自然に動き始める。

「やぁっ……!」

 四葉の舌が秘部を這う感触に、鈴凛の口から悲鳴が漏れる。柔らかい粘膜であるため、痛みは思ったほどもない。だが、まだ塞がっていない傷口に唾液がまぶされると沁みる痛みはやはりある。

(鈴凛ちゃん……かわいそうデス……)

 自分も2,3日前に勝沼に処女膜を破られ、犯されているのだが、まだ全然破瓜の傷が癒えていない秘部を見ると、それを忘れてそんな気持ちが湧き上がってくる。腫れを癒すように這わせ続ける舌に時折感じられる、鉄のような味もその想いを膨らませていった。


「んっ……んんっ……」

 熱心に舌で鈴凛の秘部を癒そうとする四葉を、勝沼はすぐ後ろで眺めていた。勝沼の言葉を信頼しているのか、鈴凛に意識が集中してそんなことまで気がいかないのか。おそらく後者だろうが、屈み込んだ四葉のお尻が勝沼の前に突き出すような格好になっていた。

 それを黙って見ているような勝沼ではない。すぐに四葉のお尻に手を伸ばしていった。

「チェキッ!?」

 突然お尻を触られた四葉は、悲鳴と一緒に顔を上げると、振り向いて勝沼を睨みつけた。

「い、いきなり何するデス!」

 抗議しつつ四葉はお尻を隠すように手を後ろにやる。

 しかし、それは勝沼にすれば非常に都合が良かった。片手でその手を掴んで押さえると、残る片手で用意していた枷を使って両手の自由を奪ってしまった。

「や、約束が違うデス! 四葉が鈴凛ちゃんを舐めてあげれば許してくれるはずデス!」

 後ろ手で拘束された形の四葉が抗議の声を上げるが、勝沼は涼しい顔で、

「それは鈴凛の話だろう? 俺は四葉のことは何も言っちゃいない」

 下着に覆われた小さなお尻を両手で掴んで顔を寄せていく。

「そ、そんなぁ……ダメェッ!」

「……少し臭うな」

「チェキッ……!」

 四葉の声を無視して顔を近づけた勝沼の呟きに、四葉はどうしようもない恥ずかしさに襲われた。

 勝沼はその反応を見てニヤリとすると言い直す。

「いや、かなり臭うな。鈴凛とは全然違う」

 勝沼の四葉を貶める言葉に、四葉は顔を真っ赤にすると消えたくなった。

 体臭は別に四葉が悪いのではない。四葉がこの監禁部屋に入れられたのは鈴凛より1日ほど早い。その間お風呂に入れてもらえるわけもないのだから、その分鈴凛よりも体臭が強くなってしまうのは自然だった。しかし、不可抗力だったとしても年頃の女の子が体臭のことを言われるのは酷く恥ずかしいことだった。それに、体臭以外にも四葉には臭いの心当たりがあった。

「やっぱり、この下着か?」

 勝沼は四葉の危惧していたことを指摘する。四葉は顔を真っ赤にしたまま目をぎゅっとつむり、手の自由を奪われて耳を塞ぐことができないために、聞きたくないと言うように首をぶるぶると左右に振った。その向こうでは、四葉の嫌がりように鈴凛が戸惑いを顔に浮かべていた。四葉が犯されたときにはいなかった鈴凛には、勝沼が何のことを指しているのかわからない。

「やっぱり、汚れた下着は脱がせてやらないとな」

 四葉の嫌がる様子を楽しみながら、勝沼はお尻を覆う布に手をかける。本来は純白のはずのそれは、全体的にうす黄色く染まっていた。2日や3日はき続けただけでは、簡単にそこまで汚れたりはしない。勝沼に襲われたときに漏らしてしまったおしっこが下着全体に染み込んでしまったのが原因だった。そのまま拭くことも洗うこともできず、四葉自身もかなり気にしてはいたが、裸になるわけにもいかず我慢していたのだ。

ずりっ……

 羞恥に震える四葉のお尻から黄ばんだ下着を剥き下ろしてしまうと、こもっていた臭いが溢れ出して、一層臭いがきつくなったように感じられる。

す―――っ

 勝沼は大きく息を吸い込んだ。四葉を辱めるためにああいう言い方をしたが、それが少女の体臭であれば勝沼に嫌悪感はなかった。四葉の体臭を感じながら、さらに顔を寄せると、覆面の口の部分を捲り上げてお尻の割れ目に舌を触れさせる。

「ひゃんっ!」

 四葉の悲鳴を聞いた勝沼の舌に、刺激的な味が広がる。

(……とはいえ、限度はある。今はいいが少ししたら水浴びか何かでどうにかしないとな)

 少女のお尻を味わいながら、勝沼は今後のことも考え始めた。

「よ、四葉ちゃんっ!?」

 鈴凛の口から心配する声が上がる。だが、四葉の身体が陰になって、その後ろで勝沼が四葉に何をしているのかまではわからなかった。

「なに、四葉が鈴凛をキレイにしてやるように、俺も四葉をキレイにしてやるだけだ」

 顔を真っ赤にしたままの四葉に代わって、勝沼が鈴凛に教えてやる。そして、四葉の方に視線を移すと、

「どうした? もうやめるんだったら本当に約束が無効になるぞ?」

 実際には守るつもりは全くない約束をたてに、四葉を促す。事実上、初めに勝沼が言った鈴凛の身代わりに等しかった。

「や、やるデス! だから、鈴凛ちゃんは……」

 しかし、四葉はそう言って再び顔を鈴凛の秘部に埋めた。初めは躊躇があったが、実際に痛々しく腫れ上がった鈴凛の秘部を見た今となっては、鈴凛を再び勝沼の淫虐の前に晒すようなことはさせられなかった。

(それに、どっちにしても四葉はヒドイことをされることになるデス。だったら、鈴凛ちゃんだけでも……)

ピチャッ、ピチャッ……

 羞恥、悲嘆、悔しさ……色々な感情が混ざり合い、赤い顔に涙を浮かべた四葉は鈴凛の秘部に舌を這わせる。

「ふん、それじゃ俺の方も……」

 四葉が鈴凛の秘部を舐める音が耳に入り始めた勝沼は、四葉の両足を大きく広げさせて秘部をいじりやすい体勢を作る。

「さて、四葉のあそこはどんな具合になってるかな?」

 それでもまだ足りないのか、下半身を抱え上げるようにしながら両手でさらに割り広げ、四葉の秘部を露わにする。

「んんっ! んむっ……!」

 四葉の口からくぐもった苦しげな声が漏れる。再び勝沼の目に秘部を晒された恥ずかしさだけではない。両手を後ろ手に拘束された四葉にとって、この体勢は相当に苦しいものだった。

「……おまえはわりと大丈夫そうだな」

 覗きこんだ勝沼が漏らした。鈴凛より犯されてから時間が経っているせいか、秘裂が酷く腫れ上がっているということはない。内股に血が流れた跡があるが、それも乾いてしまっている。

ぺろっ……

 舌を伸ばし、その血を舐め取る。

「んんっ!?」

 鈴凛の秘部に埋まったままの四葉の口からまた声が溢れた。勝沼は一度口を離すと、右手の指を使って四葉の入り口を割り開き、別の指をその中に刺し込んでいく。同時に、唇はそのすぐ上にある放射線状の窄まりに近づいていった。



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