私は21歳以上です。



    とってもつらい拷問 (4)

                        原作:midway
                新作:テンちゃん
 
 
 北川『イイことを思いついたワ、、わが軍の実験段階の
装置を試すイイ機会ねぇ、、捕虜を連れてきなさい!』

 (4〜5人の軍服女性から立つこともできない彼が連れて
いかれる。地表の砲撃音が小さく響く)

 北川『フフ、、これはねぇ、我が母国が秘密裏に開発、
研究してきたものなの、、言うなればタイムマシーン、、
どこへでも好きな所へ行きなさい!、、スイッチオン!』

 (しかし気絶した捕虜には聞こえていない。透明なカプ
セルに横たわった彼の体が激しく光り、直後、フッと消え
る)

 北川『そうそう、、言い忘れたけど、コレ、まだ40%し
か完成してないのよね、、、、ふふふ』

  
 ??、、、ん?、、、、ここは、、???

 (カメラが中世から抜け出た、オトギ話のような風景を
映すと捕虜が立ちあがりフラフラと歩きだす)

 捕虜「な、なんなんだ、、、ココは、、異国の地か?、
ま、まるで絵本にあるような、、、バ、バカな、、か、解
放されたのか?休戦協定が結ばれたのか、、、?」
 
 (レンガ道をウロウロしている捕虜に、馬に乗った二人
組の兵隊が背後からこん棒で叩き気絶させる。画面は暗闇
に、、、、、)

 (捕虜の<目>のアップからはじまる。ピクピクと動いて
たマブタがパッと見開く。ゆ〜っくりズームアウト)

捕虜「こ、ここは、、、、?、、、、オ、オリ?」

 (ぼんやりと気付いた捕虜の困惑顔のアップから『特撮
』を駆使しズームアウト。段々とそのスピードが早くなり
鉄格子を越えるとソコが『鳥かご』だということがわかる
。この時カメラの<引き>に合わせ壮大なオーケストラ効果
音)

 魔女「おやおや、、やっと気付いたようじゃの、、、お
まえさん、、、この世の者ではないのぅ、、ヒャヒャ」

 (鼻のトンがった魔女の顔のドアップが鳥かごを覗く。
次にグツグツと煮える釜へカメラは移る。この場所が魔女
の部屋ということを映像で伝えるとカメラは再び捕虜へ。
捕虜は鉄格子をつかみ大声で必死に説明しようとするが、
魔女の耳には届かない)

 魔女「フヒョヒョヒョ、、、ごらんのようにお前さんの
体は『小さく』なっておるじゃにのぅ、、、なにを言って
も聞こえはせんのじゃえ、、、もうひとつ、、今日はココ
、ゼクトア国の<祝いの日>じゃ、、、おまえさんもエエと
ころに来おったワイ、、、ウヒャヒャヒャ」

 (いかにも魔女のような老婆から発っせられる言葉に捕
虜は驚きを隠せない)

 捕虜「な、、!?、、お、おれの体が!、、、こんな小
さく、、、お、おい!、、お前は何を言ってるんだ!、、
ココはどこだ!?、、、じ、時代が違うというのか、、、
にしてもこんな時代は<どの国>にもなかったハズ、、北川
を、、、北川少尉を出せ!」

 (部屋の扉が開けられ一人の鎧を着た兵士が入ってくる)

 兵士「王様がお待ちだ!、、準備の方が整い次第連行し
ていきたいのだが、、、」

 魔女「フム、、よろしかろう、、なかなかエエ出来ばえ
じゃったとお伝えくだされ、、、きっと王様もお気に召す
じゃろうて、、、」

 (カゴから出され兵士の手に握られる捕虜をシゲシゲと
見つめる魔女。キィキィと鳴きながら持っていかれる囚人
。扉が閉まり一人になった魔女は、煮える釜をかき混ぜな
がら不気味な笑みでつぶやく)

 「なんとも哀れなことじゃのぅ、、、<この世>でも囚人
とは、、、、ウヒョ、ウヒョヒョヒョヒョ、『アン王女』
に<合え>ばイイのじゃが、、、ムヒヒヒ」
             
         小説 『KOBITO』へ続く

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