(2)コギャルキックの破壊力
■前のページからの流れ、覚えてる? 練習試合の後片付けで、汗ベトベトになった私(綾乃)と香織は、着替えを取りに入ったバスケ部の 部室で、いつもとは違う異変に気づいた。 香織は、鋭い勘で、奥のロッカーに人の気配を感じ取った。 その扉を開けると・・・・なんと、泥棒に入った男が出てきた。 しかも、多恵のと思われるバッシュを隠し持っている。 もしかして、におい嗅いだの? オナニーしたの?? ・・・こりゃ〜もう”死刑”でしょ〜! |
香織に腹部を殴られた衝撃で、未だ、床に膝を付いて咳き込む男。
(さっきのパンチ、かなり、いい具合に直撃したらしい)
また、正拳突きを喰らう直前に、盗んだものを急いで隠したのか?・・・男のシャツが異様に膨れ上がっている。
「てめ〜!いま、何、隠したんだよぉ!」
私は、男の髪の毛を引っ張り上げ、”ギィッ”と睨み付けた。
「なっ、なんでもないよ・・・」
男は明らかに動揺した様子。声すら震えている。
「何でも無いじゃないだろ? お前、いま、置かれている状況分かってんの?」
香織が、床に膝を付いたままの男の肩に右足を乗せて、ジリジリと体重を掛ける。
男の白いTシャツにバッシュの靴跡が付く。
(香織って、バッシュ洗わないからね〜。相当、汚れてるはずだよ。)
私は、そんな、惨めな状況に置かれた男を見下ろして、更に言葉で責め立てる。
「ほんとぉ、大体、女子高の部室に居るだけで犯罪なんだよ!ど〜せ、ここでオナニーでもしてたんでしょ?」
「・・・・」
私らの追及に、ついに言葉すら出せなくなった男。事実を見抜かれて責め立てられるものだから、言い返せないのかな?
「ていうかぁ、はやく、後ろに隠してる物だせよ! ウゼ〜なぁ!」
バキュッ!
・・・とキレる寸前の香織は、男の肩に乗せていた右足を一度振り上げ、男の顔面に思いっきり振り落とした。
「あぁうぅぅ・・・・・」
予想外の一撃を喰らった男は、情けない呻き声を上げて、蹴られた顔面を両手で押さえる。
その顔を押さえる指と指の間から真っ赤な血が滲み出る。鼻血を出したみたい。
でも、量からすると骨には影響ないみたいね。
よかった、部室の床を変態男の鼻血なんかで汚したくないもん。
「あれっ?もう、血ぃ〜出してんの。こいつ、超弱いよ。」
”ペッ!”
鼻血を出した男を嘲笑い、香織は唾を吐きかけた。
そうそう、知ってる?
バッシュって、普通は体育館の床を傷つけないように、靴底が柔らかいゴムで作られているんだけど・・・、香織のキック力じゃ、そんなもん関係ないみたい。
「香織ぃ、コイツ、多恵のバッシュ抱えてるよ。私、さっき、コイツが隠すとこ見たし。」
「えっ?多恵のバッシュ? お前、靴フェチなの? 超キモ〜い!」
「・・・・」 男はモジモジと黙ったまま。バレてんのに、まだ、多恵のバッシュを大事に抱えている。
「どうなんだよぉ! 返事しろよ!」
香織が、また右足を振り上げて見せた。
そしたら、コイツ・・・
「はっ、はいっ!」なんて、慌てて返事してやんの。
さすがに香織に2発目喰らったら、鼻の骨折れちゃうもんね。
参考資料 多恵のバスケットシューズ |
「・・・で、多恵のバッシュで何してたの?」
私は核心を突く質問を投げかける。もちろん、男の目を真っ直ぐ見ている。
「・・・・・」
男は、私と目を合わせるの辛いようで、目線を下に逸らして、コチラをシカトしている。
「だから!何してたかって聞いてんだろ!?」
私は更に強い口調で男に迫ったが、まだ、口を開こうとしない。
「もぉお〜!」
そんな男に我慢できなくなった私は、思わず、いつもの癖で”手”を出してしまった。・・・と言っても、別に殴ったわけではない。男の弱点を押さえ付けてやっただけ。
そう、私は、男の股間に手を伸ばして、チンポを甘〜く撫ぜてコネコネ扱いたの。
私のマニキュアを塗った水色の爪が、男の股間に触れた瞬間、チンポが”ピクンッ”と反応し、そのまま、ムクムク膨れ上がっていった。
こんな時に勃起しちゃうなんて、コイツ馬鹿としか言いようがないっ!
そして、男が鼻息を荒くして、Gパンの固い生地を持ち上げて”テント”張ってんの。思わず、笑っちゃったよ。
・・・っていうか、コイツ、自分の立場分かってんのかなぁ?
・・・と、2、3回軽くチンポを揉み解し、男を油断させた私。
次の瞬間! その掌に・・・急に力を込める! ”ギュッ”とね。
手をスライドさせ、Gパン越しに、玉袋を力任せに鷲掴みした。
そしたら、男のヤツ・・・
「おぉうぅ・・・」 なんて情けない呻き声出して腰を引いてんの。(バ〜カ!)
私はまだ、男の股間から手を退かしていない。
それどころか、余計に力を加えて、爪を立ててやった。
男の表情が急速に変わる。男の額から”冷や汗”が流れる瞬間を見た。そんな惨めな男を、私は笑顔で覗き込む。
「ほらっ!女子高生に金玉握られて嬉しいだろぉ! このまま潰されたくなかったら、私らの質問にちゃんと答えなぁ!」
更に掴んでいた金玉をグイグイ引っ張りながら、男に白状をさせる。
・・・って、その返事が、また、本当にキモい!
「はい・・・臭いをかいでました」・・・だって。
この一言に一番キレたのが香織だった。
そして、すぐさま、香織は男に迫る。なぜ、”多恵のバッシュを手にしたか?”という理由を・・・。
そして、男はこう言った。
「このバッシュが一番臭かったから。」
コイツ、とんでもないことを口走りやがった!
さすがにこの言葉には、私も”憎らしさ”を覚える。
「えっ?最悪〜!」・・・という言葉が、2人の口から同時に漏れる。
・・・と、その後で・・・香織が”凄く冷静”な口調でぼやいた。
「よりによって、”水虫”で悩む多恵のバッシュを嗅いでオナニーしたなんて、多恵が知ったらショックで自殺しちゃうかもね・・・」・・・と。
イケイケGOGOの香織が冷静になる時は、決まって、凄く不機嫌な時。
もちろん私だって不機嫌だよ。こりゃあ、金玉潰すくらいじゃ済まないね・・・。もっと、精神的に苦しめてやんないと。
一応、みんなには教えとくよ。何で、こんなに香織がムキになるのか?
これには深い理由があるんだよ。
香織と多恵は幼い頃からの仲良し。家も近所なんだ。
当の”多恵”って子は、見た目が凄く可愛くて性格もいい。当然、男の子からはモテる。
でもね、可哀相に足が”水虫”なんだよね。それも強度の。
それが原因で何回も失恋とか、辛い事をいっぱいしたらしいよ。余りにも本人が悩んで自殺未遂だってしたんだから!
そして、そんな多恵を、ずっと影で励ましてたのが”香織”。
香織も乱暴な性格だけど、正当な弱者はちゃんと守る。筋の通ったコギャルだからね。
その多恵のバッシュでオナニーしたんだよ、アイツは! しかも”臭い”なんて言って!
私が言うのも違和感あるけど、まさに”乙女心を踏み躙った”っていうやつだよ。これは。
そんな、変態男を許すわけには行かない!
「コイツ、もちろん死刑だよね。」
この時、私は、初めて”真っ当な理由で金玉潰しが出来る!”と、言葉には出来ないけど、妙な開放心を体感した。
(次のページに続く)