第九話「割り開かれた蕾」
その時、R・ヒルダは自室の直立型生体維持装置で休んでいた。(勿論彼女は人造人間なので、中身はアンドロイド用に規格変更されている)パール・シルバーの上品で繊細なボディーの各所には、真鍮色の醜悪な管がつながっており、そこからR・ヒルダは劣化した冷却水や潤滑油を交換し、陽電子頭脳の機能調整、劣化部分の再生を図る。今や身体機能は充足しており、それを示す点灯球は彼女の頭上で鋭い緑(即ち休眠終了の点灯色)に発光している。やがて、真鍮の管は接続を切り離し、微かな音を立てて本体に収納される。R・ヒルダが目覚めたのだ。
R・ヒルダは無造作に生体維持装置から降りると、曲線を基調とした白い椅子に腰を下ろす。椅子はヒルダのお気に入りのもので、前史代の人間が作ったものだ。肘掛けの端に指を滑らすと、そこに彫り込まれた彫刻に指を這わす。貝殻を模した飾りで、右の方には古い傷が残っている。アンドロイドに癖があるというのは奇妙な話ではあるが、ヒルダはこの椅子に腰掛けると、まずこの傷を確認した。そして、テーブルの上に置いてある一冊の本を手にする。
ヒルダは本を開く前に、ちらりと生体維持装置に目を走らせた。普通の人間は寝台型の装置を好むが、ヒルダは無駄に場所をとる寝台型は不合理で、前史時代の感傷を人間は引きずっているのだと感じていた。
やがて、人間の真似をして本を読み始めるR・ヒルダ。アンドロイドである彼女にとって、その行為は無意味なことだった。
が、知らずにスピーカーから音声が洩れ始める。
「………見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとく拭い取って下さる………」
陽光の差し込む中、朗々と書物を読み上げるアンドロイド。
そこに、興をそぐ電子音が無遠慮に鳴り、ゴールドマンが立体映像で机の中央に映し出された。
「ゼルダ猊下が信者を御所望だ。名前はヴェロニカ・イオンズ。イオンズ管区長の娘だ」
有無を言わさず、ゴールドマンはいきなり用件を切り出した。いつもの事ながら、その一方的な態度にヒルダは腹を立てたが、彼女のスピーカーからその不満が出ることはない。
「それはまた、随分な御馳走を御所望ですね?」
ヒルダには皮肉のつもりはなかったが、ゴールドマンは眉間にその不快感を露わにして言った。彼にも、ゼルダの要求がかなり難しいものだと分かってはいるのだが。
「お前は今、教主ゼルダなのか?それともR・ヒルダか?」
R・ヒルダの無機質な顔が即答する。
「勿論、R・ヒルダです」
ヒルダの答えにゴールドマンは頷くと、立体映像を消した。
ヒルダの面は、ゴールドマンが消えた後を暫く凝視していたが、やがてぽつりと呟いた。
「神は自ら人と共にいて、最早死はなく、最早悲しみも嘆きもない………」
「R・カノン様をお連れしました」
分厚い木の扉をノックするR・アザレア。傍らにはR・ロベリアがR・カノンを連れて立っている。R・カノンは呆然と立ちつくしており、自分がどこでどうしているのかも分からない有様であった。ただ、アザレア達の手によるものなのか、彼女は鮮やかな深紅のドレスを着せられており、先程まで嬌態を演じていたなどとは露ほども感じさせない。
アザレアの呼びかけに部屋の内から返事が聞こえ、三人は中へと歩を進める。
「ああ、待ちかねたぞ………」
中には裸の奇妙な人物がいて、三人を迎えた。R・カノンは思わず顔を上げ、その男の姿を観察する。体付きは中肉中背、ゴムマスクを被ったような不気味な顔をしている。頭には毛が無く、眉毛も無かった。いや、体中の毛という毛が無いのだろう。肌は白蝋の様に滑らかで生気が無く、産毛が生えている様子すらない。まるで、作りかけの蝋人形のような、そんな印象を受ける。
「ブルームフィールド上院議員、お久しぶりで御座います」
アザレア、ロベリアが恭しく挨拶する。R・カノンは反応しなかったが、蝋人形上院議員は気にする風でもない。
「これがタイプ・カノンか………」
ブルームフィールドは溜め息と共に感嘆の声を上げる。
涙で泣き腫らし、その顔は曇っていたが、その沈んだかんばせは殊更少女の色香を漂わせ、愛らしさ、可憐さを損なうものではなかった。
「いつもの身体はどうなされたのです?」
R・ロベリアが首を傾げる。
「ふむ、ごてごてと飾りの付いたボディーには飽きがきたのでな、実用本位の簡単な型式に再調整したのだ。もっとも、注射器には色々と凝ったがな………」
ブルームフィールドは含みを持った笑みを見せると、露出している下腹部に目をやった。つられてロベリア、アザレア、カノンまでもがその醜悪な肉塊に視線を移す。
「私は、前の身体の方が好きでした………」
目を伏せ、ロベリアが不平を口にする。
「まあ、そう言うな。これはこれでなかなかの物だぞ?まだ試してはいないがな」
そう言って、破顔するブルームフィールド。アザレアは頬を染めてその凶器に目をやっているが、ロベリアは対照的に顔を曇らせたままだ。彼女はブルームフィールドに処女を奪われ、以来、性奴として開発されてきた。その身体を変えられると言うことは、ブルームフィールドとの繋がりが希薄になるようで、我慢がならないのだ。勿論、そんなロベリアの心中をブルームフィールドは十分承知していた。
「そうだな、この身体が正常に機能するかどうか、ロベリアが試してくれないか?ロベリアの水揚げは私がやったのだ、新しい身体の筆下ろしはロベリアがしてくれ」
ブルームフィールドの提案に、ロベリアは目を輝かせた。
「えっ!?いいんですか?………でも」
躊躇いがちに、ちらりとカノンに目を走らせるロベリア。ブルームフィールドは笑顔のまま無言で頷き、少女を手招いた。
蝋人形と少女は熱い抱擁と共に、互いの唇を貪り合った。熱い眼差しを向け、ロベリアは必死に男の舌を愛撫し、口内をその清浄な蜜で満たした。
いつまでも唇を離さないロベリアを優しく引き離し、ブルームフィールドは彼女の額に張り付いた前髪を払いながら囁く。
「ベッドの上にあがるんだ………」
期待に胸を膨らませ、ロベリアはベッドに這い上がった。ブルームフィールドもそれに続く。
男の前にその幼い身体を投げ出す少女。膝で立ち、見下ろすブルームフィールド。
せわしなく上下する胸元。期待してはいるものの、やはり羞恥を感じるのだろうか、頬を上気させ、ロベリアはブルームフィールドと目を合わせようとはしない。
「注射を打つ前に、まずは触診だ」
言葉と共にブルームフィールドは少女の股間に手を伸ばした。スカートの上から、恥丘の感触を確かめるように指を蠢かせ、手を這い回らせる。少女の口元からすうすうと甘い息が洩れ、自然、足が広がる。ブルームフィールドはスカートをたくし上げると、白いコットン地に包まれた、なだらかな丘に顔を寄せていった。リボンのあしらわれた無垢なショーツの中に柔らかな少女自身が、はち切れんばかりに詰まっている。男は指でその柔肉をそっと押し、感触を愉しむ。全体を揉むように愛撫した後、皺の寄った中心に人差し指を辿らせ、堅くなった部分を探り当てる。
「あんぅっ!」
弾かれたようにロベリアが仰け反る。
少女の反応を愉しむように、ブルームフィールドは布越しに淫核を責め立てた。人差し指でぐぬぐぬとこね回し、時にひねりあげる。その度、ロベリアの足の指がもぞもぞと動き、跳ね上がる。
「ふふ、まるでマリオネットだな」
そう言うとブルームフィールドは事半ばにしてロベリアを起こし、今度は俯せにして尻を突き出させた。そうして、自分の手でスカート捲り上げさせると、その小さなお尻に手を添える。ブルームフィールドの手が円を描くようにうごめき、ロベリアは焦らされ、シーツを握りしめた。
やがて、手は尻の谷間を伝い、その奥へと進む。
期待感にロベリアの鼓動が早くなる。
その時、ブルームフィールドはショーツを乱暴に掴むと、ぐいっと引っ張り上げた。柔らかな土手がぷりゅんと飛び出し、秘唇に布が食い込む。咄嗟のことにロベリアは小さく悲鳴を上げるが、男は構わずに布を引っ張り、ぐいぐいと食い込ませていく。
「あぅぐ、………ら、………あんっ!………乱暴にしないで下さい、ひぃあっ!!」
「ロベリアは乱暴にされるのが嬉しいんだろ?その証拠に、ショーツが随分と湿ってきているじゃないか?」
ブルームフィールドの言葉に、首を振っていやいやをするロベリア。しかし、男の言葉の通り、乱暴に締め上げられる秘唇からは愛液が滲み出し、ショーツをぐっしょりと濡らしている。ぬるぬるに湿ったショーツが、秘部を締め付け、擦りあげる。歯を食いしばり、傷みとも快感ともつかぬ奇妙な感覚に、ロベリアは啜り泣く。
「苦痛と快感は表裏一体のもの。苦痛が緩和していく状態こそが快感なのだ」
ブルームフィールドはそう言って、尚更激しくショーツを食い込ませる。ぐいぐいと食い込みがきつくなり、ロベリアは眉根を寄せて呻く。
やがて、ぶちりと鈍い音がして、ちぎれるショーツ。中からはぬめぬめと妖しい光沢を放つ花弁と、痛いほどに隆起した淫核が姿を現す。涎を垂れ流す少女の陰部が目に飛び込み、ブルームフィールドは更に逸物を堅くした。
尻たぶを掻き分け、顔を埋めるブルームフィールド。汗の伝う尾てい骨を這い降り、苦みのある菊座を丹念に舐め回す。
「あくぅっ、………そこは……あんっ!……き、汚いですぅ」
快感を感じながらも、ロベリアはブルームフィールドに反意を表した。
「ロベリアの……あふぅむ、………身体に………汚い所なんて無いさ」
指で皺の一つ一つを伸ばし、拡げ、丹念に舐め回す。ちゅくちゅくと舌で愛撫され、穴をほじられ、奇妙な感覚にロベリアの膝は力が抜けそうになる。ブルームフィールドは自分の流れ落ちる唾液を辿り、秘裂に舌を伸ばした。左右から秘肉を掻き分け、淫核にちゅうちゅうと吸い付き、尿道を舐め回して戸渡りを辿る。
「可愛いロベリア、子宮の奥の奥まで舐めずり回してやる………」
そう言ったブルームフィールドの舌はどんどんと太さ、長さを増し、ずるずると内臓奥深くにまで潜り込んでいった。
「あうぐうぅぅっ!な、なんですかあぁ?」
くぐもった声を上げるロベリア。ロベリアの戸惑いを余所に、ブルームフィールドの舌は更に潜り込む。文字通り、子宮の奥にまで届き、少女の体内を舐め回す。
「きひぃっ!……こ、こんなぁ」
シーツを掴み、快感に耐えるロベリア。唾液と愛液とが混じり合い、気泡を交え、白い太股を流れ落ちる。
「あんっぅ!………き、気持ち好い!!」
鼻を鳴らし、嬌声をあげるロベリア。しかし、絶頂の今一歩と言うところでブルームフィールドは舌を抜いた。ぬるぬると体液でぬめった顎を舌で舐めずり、手で拭い取る。ロベリアは不満そうに振り返り、ブルームフィールドに非難の目を向けた。
「お楽しみはこれからだろ?」
ブルームフィールドはそう言って視線を下腹部に移し、ロベリアを促した。ロベリアは小さく頷くと、身体を返してそそり立つ陰茎に手を添える。
「あんぅ、こんなにも大きな注射器が………」
うっとりと呟くロベリア。小さな口を精一杯拡げ、いきなり亀頭を飲み込んだ。
少女の予期せぬ行動に、男は小さく呻き、思わず腰を引きかけた。しかし、ロベリアは逸物を握りしめたまま離さず、その舌で亀頭の先を舐め回した。少女の身体は体温が高く、唾液にまみれた舌が陰茎にまとわりつく度、ブルームフィールドは腰が砕けそうなくらいに快感を感じた。攻めに転じたロベリアは嬉々として太い注射器を消毒した。先程、苛められたお返しもある。咥えるばかりでなく、時にカリ高や裏筋を舐め回し、袋を口に含み、ちゅうちゅうと吸い付いた。
やがて、濃厚な樹液が幼い口いっぱいに吐き出され、ロベリアは満足そうに飲み下した。口元から溢れた白濁液が一筋、顎を濡らし、胸元を伝う。
ロベリアはそれを拭おうともせず、再びブルームフィールドを咥え込んだ。少女の懸命な奉仕に、活力を取り戻す男根。しかも、以前よりも遙かに硬度を増し、そして驚くべき事に、めきめきと変形を始めた。太さ、長さは言うに及ばす、根本には皮膚が割れたところから骨の様な白い“いぼ”が顔を出し、いごいごと収縮を繰り返す。
「どうだ、なかなかのモノだろ?さあ、注射の時間だ。四つん這いになってお尻を持ち上げるんだ」
先程から絶頂を感じさせられることがなく、ロベリアはうずうずしていた。少女はこくりと小さく頷くと、四つん這いになり、スカート捲りあげた。
「おねがぃ………。ブルームフィールド様ぁ………」
おねだりするロベリア。ブルームフィールドは竿を片手で支え、ロベリアの腰を掴むと厚ぼったい花弁を掻き分け、蜜壷を一気に貫いた。
「あはぁあぅっ!!」
ロベリアは歓喜の悲鳴を上げた。
「どうしました?R・カノン様」
いつの間に近づいたのか、カノンの背後にアザレアが立っていた。
アザレアの言葉にカノンは答えなかった。いや、答えられなかった。眼前で繰り広げられる男女の狂態にカノンは衝撃を受け、立ちつくしているのだ。訳も分からず、頭の中は真っ白となり、部屋を出ることすら考えつかずにいた。恐怖を感じているわけでもないのに膝が震え、喉がからからに渇く。
「そんなに穴が開くほど見つめなくても、後からいくらでも相手をしてもらえますよ」
そう言って、カノンの手を取り、自分の股間に導いた。そこは熱がこもっており、じっとりと湿っていた。アザレアの思うがまま、呆然としているカノンはアザレアの秘部に触れた。そこは更に暖かく、柔らかであった。その中心に指先が触れ、ぷちゅりと言う音と共に、生暖かい花蜜がどろりと溢れる。カノンは驚きのあまり手を引いた。鼓動が早くなり、頭に血が上る。アザレアはカノンの初々しい様子に艶然と笑みを浮かべ、カノンを強引に抱き寄せると自分自身を慰め始めた。
「あん、あんぅっ!き、気持ち好いですぅっ!!あん、あん、あんっ!おねがいぃんっ!あん、も、もっと、もっとぉ……滅茶苦茶に掻き回してぇえっ!!」
ロベリアに言われるまでもなく、ブルームフィールドは少女の内臓を激しく掻き回した。とろとろに熔けだしたそこはまるでバターのようでもあり、しかもぬるぬると糸を引き、肉棒にまとわりついてくる。腰を送り出す度、花弁が陰茎を舐め回し、甘露がぬちゃぬちゃと猥褻な音を立てて滴り落ちる。
ブルームフィールドは今にも射精しそうになるのを堪え、ひたすら少女を突き、掻き回し、蹂躙した。
「あんぅっ!!いやぁはぁっ!!あんっ!あんっ!あん、………き、気持ち良すぎて、あんっぅ、あぐぅ、………へ、変になっちゃううぅぅぅうっ!!」
お尻を突きだし、腰をくねくねと淫らに揺すり、男のモノを味わい尽くそうとする少女。シーツを握りしめ、涙に滲んだ瞳を伏せ、ひたすら神経を腰に、女自身に集中させる。うずうずした快感が腰に広がり、背骨を優しく這い回る。
「ま、まだまだこれからだぞ、ロベリアっ!!」
ブルームフィールドが叫んだ途端、尚一層陰茎が膨らみ、根本のいぼも大きさを増した。「あぐぅっ!!」
体内で剛直がさらなる変異を遂げ、ロベリアは呻き声を洩らした。
花弁や内壁を堅いいぼが擦りあげ、膨らんだ亀頭は激しく子宮を突き上げる。身体の中で激しく暴れる淫獣。ロベリアは身体を貫かれ、亀頭が喉から顔を覗かせるのではと本気で怯えた。しかし、そんな些細な懸念は甘い痺れと共にかき消され、更なる快感が脳を支配する。
少女の白いお尻、その中心で色付く花弁と激しく出入りを繰り返す青黒い肉棒。その淫靡な様子を満足げに眺めながら、ブルームフィールドは腰の動きに拍車をかけた。
「あひぃっ!!」
激しく攻め立てられ、悲鳴を上げる少女。もはや頭の中には何も存在していなかった。身体を支える腕は力尽き、辛うじて腰を持ち上げている膝はがくがくと痙攣を繰り返す。
「あんっ、あんっぅ!!あああぅぐ、………あん、あんっ、き、きもひいいひぃっ!!あんぅっ!!」
まともな思考は完全に消え、譫言のように呟くロベリア。甘美な感覚が少女の全てを満たしていた。
そして、少女の身体を堪能しきったブルームフィールドは、今や遠慮会釈なく腰を打ちつけている。熱い樹液が尿道に流れ込み、亀頭が膨らむのが分かる。
それに呼応するかのように、絶頂感が押し寄せ、ロベリアが歓喜の悲鳴を上げた。
「ひぁっ!あつっぅ!!あっぁぁぁぁぁぁあああっ!!!」
濃厚なスペルマが、少女の幼い膣内に際限なく吐き出される。
どくり、どくりと白濁した液が押し出され、ロベリアは絶頂の余韻と共にそれを感じた。気怠い感覚に体中の力が抜け、ベッドに身体が沈み込んでいく。ブルームフィールドも少女を解放する。びゅくびゅくと蠢く女陰から力を失った陰茎がぬるりと吐き出される。
大きく息を付き、少女の身体の上に倒れ込むブルームフィールド。小さくはあるが、形の良い乳房に手を這わし、官能の余韻に浸る。
「如何でしたか、お姫様?」
カノンを抱きすくめながら、アザレアがその耳元で囁く。呆然と事の成り行きを見守っていたカノンであったが、アザレアの言葉に身体ぴくりと反応した。
「つぎは、カノン様が舞台に上がる番ですよ?」
カノンの心地良い身体の重さを楽しみながら、アザレアは再び耳元で囁いた。
カノンは言葉が出なかった。激しい男女の交合を見せつけられ、頭が混乱しているのだ。
「さて、お次の診察はお姫様の番かな?初めての女の子に私の注射はかなりきついかも知れないが、なに、すぐに慣れるさ………」
恐怖に色を失っている少女に、蝋人形は不気味な笑いを見せた。
ベッドの上から音もなく降りると、ブルームフィールドは奇妙な笑顔―表皮が持ち上がり、不自然な皺が寄る―を見せて、ゆっくりと近づいていった。
カノンはそわそわと身体を身じろぎさせるが、腰にまわされたアザレアの腕が逃れることを許さなかった。
「このドレスはアザレアの見立てかい?」
ドレスに付いたフリルの一つを手にし、ブルームフィールドが訊ねた。
「お気に召しましたか?」
アザレアの言葉に、ブルームフィールドは満足げに頷いた。
「アザレアのコーディネイトは相も変わらず素晴らしいな。少女の可憐さを引き立て、美しさを際だたせる。………そして、淫靡さも」
そう言うとブルームフィールドは、囚われの姫君の前に傅いた。アザレアは片手でカノンを捕らえたまま、もう片方の手でスカートの裾をゆっくりと持ち上げていく。
ブルームフィールドはごくりと唾を飲み下し、舞台のカーテンが開いていく様子を凝視した。今しがた、たっぷりと精を吐き出したにも関わらず、醜い肉塊はその大きさ、堅さを少しずつ増していった。
やがて、白いニーソックスに包まれた足が、舞台の中から顔を現す。
太股からふくらはぎに沿って流麗なラインが形作られ、それをレースのあしらわれた上品なソックスが包んでいる。柔らかな太股にわずかに食い込んだゴム、そして靴下止め。そこから覗く透けるような白い肌はわずかに桜色に色付き、ソックスの色と微妙なコントラストを生み出している。
「まずは、………」息を飲むブルームフィールド。「触診からだ………」
ブルームフィールドはそう言うと、ロベリアにしたように、白い布に詰まった少女自身に指をあてがった。
「おや?」ブルームフィールドは首を傾げた。
皺の寄ったすぼまりは既に濡れており、秘肉にぴったりと張り付いていた。白い生地を通して、薄桃色の花弁がわずかに透けて見える。
羞恥に顔を背けるカノン。
「お姫様はことのほか我が舞台に興味を引かれたらしい。既に身体の用意が調っておいでとは、嬉しい限りです………」
そう言ってブルームフィールドは、人差し指を亀裂の中心に這わせていった。
「んくぅ!」
刺激を受け、カノンの身体がぴくりとはぜる。しかし、アザレアは腰に手を回し、カノンの身体を優しく抱きしめたまま、離そうとはしない。腕のまわされた腰を中心に、カノンがくねくねと身体を捩り、猥褻な踊りを披露する。
「ふふふ、これほどまでに感じてもらえるとは、攻める方もやり甲斐があるというものだ。こんなに下着が濡れていてはさぞかし気持ちが悪いでしょう、私が脱がして差し上げますよ」
そういって、腰骨に引っかかるショーツに手を伸ばす。
「だめぇっ!!」
頬を紅潮させ、咄嗟に股を閉じるカノン。辛うじてショーツは脱がされずに済んだが、可愛らしい淫裂が顔を覗かせてしまっている。完全に露出されないそれは、殊更猥褻さを醸し出していた。
「ふむ、これはこれでなかなか………」
つるりとした丘を撫で回しながら、ブルームフィールドは呟いた。
涙を滲ませ、陵辱に耐えるカノン。
「ふふふ、ブルームフィールド様はいつからその様に紳士的なられたのです?」
事態を静観していたアザレアが、不意にカノンの膝を持ち上げた。
「やっ!!」
身体を捩って逃れようとするカノン。しかし、アザレアはもう片方の膝をすくい上げ、M字型に開脚してしまった。こうなってはもう、秘部を突きだした恰好で男の蹂躙に身を任せるしかない。ブルームフィールドはそのままショーツを引きちぎると、股間に張り付い
た布を剥がし取った。
桃の実の様な果実が露わになる。
「や、み、見ないでぇっ!!」
悲鳴を上げるカノン。
しかし、ブルームフィールドは意に介さず、指先でとろみをすくい上げると、充血した淫核にまぶしつけ、ぐにぐにと弄りまわした。
「だ、だめぇ………、そんなとこいじっちゃあ………」
甘い吐息を漏らし、譫言のように呟くカノン。甘美な感覚がうずうずと女の部分に染み渡り、じんわりと広がっていく。
「だめなことはないでしょ?こんなにおもらしして………」
アザレアは興奮した調子でそう囁くと、滑らかな首筋に舌を這わした。
上から下から攻められ、混乱するカノン。ひたすら身体を捩り、藻掻き、羞恥責めから逃れようとする。
「そうだな、こんなにおもらしして、私が綺麗にしてやろう………」
そういうと、ブルームフィールドはカノンのぷっくりした割れ目に顔を近づけ、舌を伸ばした。ぴちゃりと舌が触れ、カノンの身体に甘美な電気が流れる。花弁の間に舌をこじ入れ、くちゅくちゅと蜜壷を掻き回す。口全体で淫裂を頬張り舌の平で舐め回す。蜜は後から後から溢れ出し、男は目を細めてそれを飲み下した。
「どう?男の人にアソコを舐められて、気持ち好いでしょ?」
アザレアの囁きに、カノンは眉をしかめて否定した。次第に麻痺していく理性を取り戻そうと、懸命に首を振る。
「姫様の愛液はことのほか上質だ。はぅむ………、舌にねっとりと絡み付いてくる。これに逸物を差し込めば、さぞかし気持ちの良いことでしょうな」
少女の股ぐらに顔を埋め、ブルームフィールドは愛液を貪った。鼻の頭を濡らし、涎と共に顎を愛液が滴る。
「いつまでも味見だけでは、姫様に愛想を尽かされてしまいますよ?」
軽く嘲弄を込めて、アザレアが笑う。
その言葉に、ブルームフィールドはニヤリと微笑みを返すと、やおら立ち上がった。萎えしぼんでいた剛直は既に勢いを取り戻し、先走りの汁を垂らしながらそそり立っている。
「どうです、カノン様?こんなにも太いおちんちんが、あなたのお腹の中を暴れ回るんですよ。ごりごりとはらわたを擦りあげられ、子宮を突き上げられて………。どんなにか気持ちの好いことか………」
羨望の眼差しでブルームフィールドの男根を凝視し、うっとりと呟くアザレア。自分の内臓をその青黒い凶器で掻き回されるのを想像し、身体を疼かせて溜め息を吐き出す。
やがて、淫靡な光沢を放つ花弁に、亀頭がゆっくりと押し付けられた。
息を飲むカノン。
ブルームフィールドはカノンの膝をアザレアから譲り受けると、小さな身体を抱え上げ、腰を進めた。
「いっ、痛いぃぃいっ!!や、やめぇっ!!」
肉の感触を味わうように、ゆっくりと亀頭を埋没させていくブルームフィールド。身体が二つに引き裂かれるような痛みに、カノンは悲鳴を上げる。しかし、重力には逆らえず、カノンの秘裂はブルームフィールドを飲み込んでいく。
「あぐぅっ!!」
もはや叫ぶ事もままならず、空気を求めて喘ぐ少女。神経を鷲掴みにされ、ぶちぶちと引きちぎられていくようだ。
やがて、身体の中でぶちり鈍い音がして、カノンは声にならない絶叫をあげた。愛液に混じり合った鮮血が太股を滴り落ち、床を濡らす。
ブルームフィールドは処女の味を噛み締めながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「い、いっ………いた、……動かないで……」
身体を串刺しにされ、苦痛に顔を歪ませるカノン。
ブルームフィールドは聞く耳を持たなかった。
処女の粘膜がきちきちと陰茎を締め付けてくる。
「な、何という味わい深い身体だ。き、気持ち良すぎて、腰が止められない……」
ブルームフィールドはそう呟くと、相手が処女であることも忘れて一心不乱に腰を突き上げた。肉襞が絡み付き、食いちぎらんばかりに締め付けてくる。
カノンはあまりの激痛に眉根を寄せ、苦悶の表情を浮かべて、陵辱に耐える。破瓜の血と愛液が潤滑油の役割を果たしているものの、カノンの女性自身はあまりに幼く、また、ブルームフィールドの男性自身はあまりに巨大であった。
「も、もうだめだっ!!」
ブルームフィールドの悲鳴と共に、熱い溶岩がカノンの体内にそそぎ込まれ、その瞬間、カノンは痛みに気を失った。
画面が白く弾け飛ぶ。