第2章〜悪夢

          漆黒の中での3度目の目覚め。いや、もう何度か目覚めと
          眠りを繰り返していたのかもしれない、覚えてるのは3度
          目だけなのかもね、錯乱してるのかな私。

          動きを制限され、四つんばいのままじっとしていた、声も
          出さずにまるで次の何かを受け入れるために、ただひたす
          ら待ち続けている。

          「ピーッ」突然高いブザーのような機械音と共にシュッと
          いう自動ドアの開くような音が聞こえた。

          『人の気配だ。』

          誰かがここに来た、残りの四感が鋭利な刃のように研ぎ澄
          まされている、四つんばいの牝犬のように私は感じ取れる
          誰かに身構え、そして思い切り吠えた。

          「あんた誰?ここはどこ?私にいったい何をする気なの?
          鎖やマスクを早く外して身体を自由にして。早く私を家に
          返して、今ならこの事みんな忘れてあげるから。」

          吠え付いた言葉の答えは意外にもすぐに帰ってきた、全く
          予想もしない形で。

          「ピシッッ」強烈な鞭の痛みが背中に、その一撃で私は身
          悶え失禁した。

          「ピシッッ」続けて私の5つの言葉に答えるかの如く、泣
          き叫びながら崩れるように倒れこんだ私の背中に容赦なく
          5回の鞭の音が響き渡る。

          鞭の痛みより、初体験のその行為によるショックで放心し
          た私の顔を、すぐ側で覗きこむように見詰めているのが判
          る。

          研ぎ澄まされた嗅覚が告げた『これは化粧の匂い。こいつ
          は女だ!』

          呼吸が少し落着いた頃にコツン、コツン小さな金属音が二
          度私の目前で聞こえた。

          『あれ?良い匂いがしてる。ひょっとしたら食べ物なのか
          な?』

          そう考えたとたんにお腹が鳴り出した、もう何日食べてい
          ないんだろうお腹がぺこぺこだった。

          その匂いを頼りにできる限り手を延ばしてみた。『だめ、
          もう少し近ければ。』有るのは判るけど身体を固定する忌
          まわしい鎖が邪魔して届かない。

          「お願い、それが食べ物なら私の手が届く所まで持って来
          て。」

          女から帰ってきた答えは背中への6回目の鞭だった。一言
          も喋らず無慈悲に鞭を振るう女に対して言い知れぬ恐怖が
          湧きあがる。恐る恐る顔を近づけてみた。

          『あ、頭が届くこのままでならどうにか食べれそう。犬み
          たいにしたなら、でも側で鞭を持った女が見てるはず、そ
          の女の前で惨めな姿を晒さなきゃ食べれないなんて。』

          「ピシッッ」7回目の鞭の音が空を切ったその時、極限の
          空腹感が私のちっぽけな羞恥心を押え込み、まるでお預け
          の命令を解かれた犬のように目前の餌を貪っていたのだ。
          口の中に臭い肉の匂いが広がる。

          『あ。この匂い、缶詰のドックフードだ。なぜこんな物を
          私に食べさせるの?』

          犬を飼ってた頃の餌の匂いを思い出し、同時に餌を食べる
          犬の姿が今の自分の姿に重なりあった。食器も多分犬用だ
          ろう、鼻先に金属の食器が当たり食べるたびに不安定に揺
          れ、コンコンと小さな音がするのも気に留めずともすれば
          襲って来る独特な臭みのある肉の嘔吐感を押さえながらも
          少ない餌をひたすら貪り、食器にこびりついた肉片までも
          舌で奇麗に舐め取った。

          第三者が表現する私の行為は、人間の若い女の姿こそして
          いるも心は餌を貪る飢えた一匹の哀れな牝犬に見えたであ
          ろう。

          『美味しかった。でも、まだ足りないよもっと食べたい。』

          そうだ、二回音がした、もう一つ食器が残ってるはずだ、
          それはすぐ横にあった。

          『こっちには何が入ってるのかな?』

          鼻先に冷たい水の感触が。

          『あ、喉もカラカラだったんだ、美味しいこれでしばらく
          は癒される。』

          また同じ惨めな姿でピチャピチャと舌先で水をすくい採っ
          ていく。「鞭の女」の前で初めて一通りの食事(餌付け?)
          が終わると蘇ってきた羞恥心と惨めさが込み上げ、放心状
          態の私に「鞭の女」が近づいて来た。

          「お願いですこっちに来ないで下さい、もう叩かないで。
          恐い。」

          思わず声を出した時に後悔した。

          『あ、喋ってしまった。また、恐い鞭が飛んでくる』

          その言葉対して「鞭の女」は意外にも私の頭を鞭の柄で "コ
          ツン "と軽く叩くだけで、終始無言のまま食器を持ってドア
          の向こうへと消えて行った。

          完全に「鞭の女」の気配が部屋から消え去り飢えと乾きも納
          まった頃、生まれて初めて聞いた鞭の音が再び聴覚に蘇った。
          聴覚に誘発され触覚も鞭の痛みを全身に告げ、開放された視
          覚以外の四感が私に絶望という色に染まった涙をマスクの中
          に流すように命じてきた。

          最後の自我の表現として私は四つんばいのまま吠えるように
          大声をあげて泣いた、痛みと絶望と屈辱が涙に変わりマスク
          の中から流れ落ちてくる。涙が枯れた、そこに残った物は一
          体何?。

          それは、ごく最近まで"普通の女の子"と表現されていた私の
          抜け殻。

          昔の私は塩をかけられたナメクジの様に涙と共に溶け去り、
          ひび割れた心は堅く鎖に巻かれ、哀れな牝犬へと確実に悲し
          い変心をとげた姿だった。

          「 ピチャ、ピチャ、ピチャ」

          背中に受けた鞭の傷口に触れる暖かく柔らかい舌の感触で目
          が覚めた。

          『もしも許されるなら、このまま永遠に目なんか覚めないで
          いて欲しかった。「鞭の女」の匂いじゃないけど、舌の感触
          は女、別の女が傷を舐めてるんだ。だけど他に二人の気配が
          する、いったい誰が居て何をしてるの?』

          暖かく柔らかな舌はまるで傷を癒すかのように優しく舐めて
          いる。だが、時折子供のいたずらのように舌先が意識的に傷
          口を広げ、その痛みで小さな声をあげて身体がビクンと痙攣
          する、緊張で喉が渇く。

          やがてその舌は背中から後ろへと動き、私の敏感な部分にま
          で届いていた。舌先が隠れていた私の小さな"真珠"に触れた
          「ウッ、アァァッ」湿り気を帯びて自然と押し殺す様に甘い
          声が漏れる、レズビアンだった頃の記憶は今でも身体が覚え
          ていたようだ湿り気がいつしか滴へと変わる。

          『やだ、この女上手いよ、きっとビアンだ。こんな風に囚わ
          れた身で私感じはじめてるなんて。』

          昔のビアンプレーとは違った羞恥心が込み上げ押し殺してい
          るはずの声のトーンが少しずつ高くなってくる。

          カリッ、いきなり"真珠"を噛まれた時、耐え切れず全身に電
          流が流れ快楽の声が吹き出した「あああぁ、いい、いいよー。」
          軽い絶頂感が今までの辛く異常な環境で一時的な安心を与え
          てくれた。

          小さな余韻の残る中、私自身に何かが塗られ始めた、ぬるぬ
          るとした感触が複雑な刺激を身体に送り込む。

          『あ、身体が熱くなって来てる、オイル?それとも何か薬で
          も塗ってるの?。今度は一体何をする気なの。』

          見えない目が私の側に別の誰かが近寄って来るのを感じ取っ
          た。

          『また違う女の匂い。あと一人は誰?』

          横の女が私の乳首に触れた時、熱を帯びた体が異常に反応し
          始めたのだ。

          『あれ?何か変だ。身体がやっぱり熱くなってる。』

          乳首の刺激を受ける度に全身が熱つぽくなり、私自身からも
          塗られた物以外の液体が奥の方から滲み出し流れてくる。

          「あ熱い。」

          ゲームの始まりを告げる言葉は私の口から発せられた。後ろ
          にいる「舌の女」が私自身に指を入れ始めた1本、2本、3
          本と、「うっ、はぁはぁはぁ」押し殺す息が段々と荒くなり
          腰も自然と揺らしていく囚われた私。この女達の目に私の姿
          はどう映っているのだろうか?。

          何故誰一人として言葉を交わさないの?発情した牝犬の自然
          な振る舞いだから、当たり前の姿には話しすら必要無いの?
          何故笑わないの?何故罵らないの?徐々に高まる快楽で腰を
          振りながらも頭の中に言葉が走る。

          『指なんかじゃなくて、もっと他の物が欲しい。』

          そう思った時、シュポッと音がするように急に指が抜き取ら
          れた。顔を覆ったマスクの中で恨めし気なまなざしをして私
          が後ろを向いた時。

          「ひぃーっ」

          両乳首に対する突然の激痛で私は大きな唸り声を上げた、横
          にいた女がいきなり乳首に何かを付けたのだ。

          『痛い。何、何がおきたの?』

          四つんばいのままで乳首には痛みと引っ張られるような鈍く
          重い感覚がある。

          『クリップ?まさか事務で使うような重い金属のクリップが
          私の乳首に?』

          答えはおそらく正解だろう、潰され、その重みで引っ張られ、
          乳首1点に絞った痛みはそう簡単に緩和されるものではない
          「ひぃーっ。」二度目の声が部屋中に響いた、クリップに錘
          でも付けたのか引っ張られる感覚が確実に増した。

          乳首の責めを受けている間に「舌の女」はあのぬるぬるした
          オイルのような物を私自身に再度塗り込み始めた、前よりも
          多量に念入りに膣の中にまでも。

          "ツンツン、ツンツン"乳房の所々に痛痒いような感覚が『あ
          れ今のはなんだろ?』乳首の痛みに耐えながらもしばらく考
          えていると、"チクチク、チクチク"再び乳房に、今度は小さ
          な痛みにも似た刺激が伝わる。

          『あ。』

          その何かが判った時血の気が引き全身がガタガタと震えだし
          た、横の女が手にしている物は鋭い「針」だった。

          『お願い止めてよ、胸を針なんかで刺されたら。』

          刺される痛みを想像すると震えが止まらず言葉すら発せない
          まま恐怖で失禁した、後ろに「舌の女」がいる事も忘れて。
          足を伝うオシッコを意外にも「舌の女」が舐めとっている、
          奇麗になった途端「ピシャッ」右のお尻を平手でおもいきり
          叩かれた、叩いたのは勿論「舌の女」だ、「ピシャッ」左も
          同じように。

          痛みは感じてるはず。しかし、やがて自分の身に降り掛かる
          針の存在が余りに大きなショックで痛覚を麻痺させてしまっ
          たようだ。「舌の女」から受けた痛みには声を上げなかった。

          その事が「舌の女」の怒りを買ったのか、それとも最初から
          そのつもりだったのか私自身に指以上の物が入ってきた、指
          の刺激ではもっと他の物が欲しいって確かに考えたけど無理
          だよ、お願い手首なんか入れないで。

          塗り込まれた薬のせい?あそこは柔らかくなり" それ "を受
          け入れる準備を始めてる、「舌の女」がすぼめた指先をゆっ
          くりと先端から挿入してきた、オイルも塗られているからか
          弛緩した私自身は静かに飲みこんでいくのをじっと耐えてい
          る。

          手首まで完全に挿入されるまでさほど時間もかからず、軽い
          痛み程度で生まれて初めてのフィストファックは異様な圧迫
          感を私に与えた。

          オイルによって膣内の手首の動きが快感に変わってきた時に
          は涎とともに甘い悦楽の声を少しずつ漏らしていた。「舌の
          女」は残った左手でアナルに指を入れかき混ぜ刺激しだした、
          アナルセックスを経験済の私には快楽が増していくだけ。

          針を持った女が私の口にボールのような物を噛ませてきた口
          が開いたまま固定されたため声が出せない、すぐに涎が開い
          たままの口元から流れ始めた。

          鼻を鳴らしながらの喘ぎ声、頭に浮かぶ惨めな情景がひょっ
          としたら自らの快楽を高めていくのだろうか?ふいにアナル
          に違和感が、何かが入ってきた冷たい液体だ『ああ、これき
          っと浣腸薬だな、前も後ろも気持ちいいや。』昔使った事の
          あるイチジクだとすぐに判った、ただ10本も入れるなんて。
          お腹がゴロゴロ鳴り出したその時「ピシッッ」空を切る恐怖
          の鞭の音が。

          『残りの一人はあの女だ恐ろしい「鞭の女」がこの部屋に居
          る。』

          今までの身に受けて仕打ちを思い出し身体が震え始め、私の
          中に収められ妖しく動きまわる手首の感覚が徐々に痛みへと
          置き換わってきた。

          「鞭の音」は合図だったのか。「舌の女」が排泄感が込み上
          げるアナルに深々と栓をし「針の女」は乳首のクリップを外
          し乳首をさすり始めた。

          おそらく排泄感の中、私の乳首を鋭い針で刺し貫くつもりな
          のだろう摘まんだ乳首に針先が当てられその時を待っている。
          もう覚悟はできている、どうせ何を言っても何をしても無駄
          なのだから。

          慣れない10本のイチジクは既に私の我慢の限界に達した。
          「ピシッッ」ついにその時が訪れた、鞭の合図とともに手首
          は引き抜かれアナルの栓を抜いた時には多量の汚物を「舌の
          女」の全身に噴出していた。

          汚物を撒き散らしながら口枷を噛み悲鳴すらあげらぬ状態で、
          両方の乳首は真横に針で貫かれた。

          暖かい血の滴りだけが私がまだ玩具ではなく人である事を教
          えてくれる。

          「鞭の女」が目前に居るのが判る今日のゲームがそろそろ終
          わるのだろう、口枷が解かれた私の口に「鞭の女」の部分が
          押し付けられた、奇麗に剃毛されているのが唇を通じて感じ
          取った。

          『あれ、ここ濡れてるよ。きっとこんな事してるうちに感じ
          てたんだ。』

          私の舌先が「鞭の女」の尿道口が膨らんできた事を察知した。

          『オシッコ飲ませてくれるのかな?全部飲んでも叱られない
          かな?』

          潤んだあそこにぴったりと吸い付いて準備ができた。ゆっく
          りと生ぬるい液体が口に流れ、すぐに勢いを増した液体を1
          適たりとも漏らさぬように口腔に集めゴクゴクと音をたて胃
          に流しこんでいく、流れが止まった後は舌で丹念に舐めあげ
          た。

          口腔に広がる香りにむせていた時、"コツン"と私の頭が鞭の
          柄で軽く叩く叩かれた。涙が流れてきた、恐怖や絶望の悲壮
          感を帯びた涙でなく、何かしら暖かな涙がマスクを通り抜け
          止めど無く流れる。

          私の背中に「鞭の女」がゲームの終了を告げる鞭を振り下ろ
          した「ピシャッ」。見えない三人に対してふいに意外な言葉
          が出た。

          「ありがとうございました。」

          安息の闇に包まれながら漏らした言葉、この一言が未来の私
          にどんな影を落していくのか?

                                              


                                              


                                              



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