私は21歳以上です。



      カリスマ

                        作:テンちゃん
                                 
その2 第1試合  『彼女の趣味』


 女性だらけの客席から突如姿を現した男は、ナイフを握
る手を震わせ、ぎこちない動作でロープをくぐるとリング
上にあがった。

 「、、ッキショウ!、、、、チキショウゥゥ!!!」

 男はみすぼらしい服装で、リングのほぼ中央にいるユウ
ナに両手で握りしめたナイフの刃先を向けた。
 興奮した様子の彼の体はワナワナと震えている。

 「、、、、ユウナ!お客さんのお出ましみたいね!」

 そう言ったのはコーナーポストにいる次女のリナである


 「、、、、ここはユウナに任せましょう、、リナ、、」

 と、静かな口調でリナに言うのは長女のナミだった。

 二人はリング中央にケロッとした顔つきで立っている末
っ子のユウナにウインクしてみせると、ロープをくぐり男
とは反対側の赤コーナーに移動した。

 「、、、、ねぇねぇ、おにーサン、、、チキショウって
どーゆーことぉ?、、、ってゆーかユウナに勝てんの?、
、あぶないからしまっちゃいなぁ〜 、、そのナイ」

 ユウナがマイクで言い切る前に、男は何か奇声を上げ突
っ込んできた。
 きびすを返す様にクルッと身をかわすユウナ。
 しかし、ミニのスカートがわずかに切れる。

 ユウナは今、試合用の自分のコスチューム『女子高生の
制服』を着ている。全裸の上半身には白のカーディガンを
羽織り、下はヒダの入ったチェック柄のミニ。
 ただ一つ目をみはるのは、彼女の『トレードマーク』と
言うべき薄いピンク色をした『ルーズソックス』だった。
 こんがりと日焼けした肌には映りも良く、ユウナ自信こ
の色が大好きだった。
 髪は、今はやりのセミロングで嫌味にならないほどのカ
ラーリングを施し、その毛先はクルッと外側にハネていた

 顔はこの世界でも人気の<ウチヤマ>というアイドルに似
ていた。

 「、、、、、っあ〜〜!、、、切れてるぅ!、、、、、
、、もぉユルさないからっ!!」

 ユウナはふくれっ面でそう言うと、羽織っているカーデ
ィガンを『肘』の所までまくり上げ、持っていたマイクを
場外に放つた。

 男は素早く向き直ると、再びナイフを突き出し突進して
きた。

 彼女は男の腕をタイミングよく掴むと、『手刀』を食ら
わせた。
 「ココンッ」とリングに落ちるナイフ。

 と、ユウナは男の後ろに一瞬にして回り込み『チキンウ
イングフェースロック』をかけた。

 「、、、、ンぐゥ、、グゥゥ!、、、ッんクゥ」
  
 技は完全にキマっており、男の上体はユウナの身長に合
わせられる様に後方にのけぞり返る。

 「、、、、どうっ?、、クルしい??、まだ、こんなん
じゃユルさないからねっ!」

 男はユウナの傷一つない褐色の腕で締め上げられ悶絶し
ていた。
 この技は顔面、首と同時に片腕もキメられる為、男は自
由なもう片方の手で顔に巻きつくユウナの腕を掴み込んだ

 小麦色の肌にはラメだろうか、キラキラと光る塗料をつ
けている為、男がもがく度にチラチラと反射している。
 ユウナの腕からは、わずかに美しい細い血管が浮きでて
そのラメと重なり合った。

 技から逃れようと頭部を左右に振る男に対し、ユウナは
更に絞る様に力を加えた。
 その反り気味になった細い手首にはカラフル色のミサン
ガが揺れている。
 
 「、、、!!!、ッッッグッ、、、ッ、!!、、」

 あと少しで失神しかける男の挙動を感じたのかユウナは
パッとその技を解いた。

 もうろうとする男に背伸びをし、背後からゆっくり腕を
まわすユウナ。その体勢はそう、『ドラゴンスリーパー』
である。
 危険を察知した男は『後方』に倒れまいと前かがみにな
る。

 「、、、、ダメだよ!、、、」

 ユウナはそう言うと片脚だけ立てひざをつき、男の上体
をグイッと制服からチラッとのぞかせた片脚に乗せた。
 ドラゴンスリーパーの完成である。

 「あ〜ァ、ユウナったらまた『趣味』にハシちゃって〜
〜〜!、、、、あの子、アノ技好きなんだよネ〜!」

 リナは呆れた風にそう言うと、ナミと顔を見合わせた。

 先ほどより懸命にもがく彼に対し、ユウナは全身に力を
入れると同時に自分の脇に抱え苦しむ男の挙動をうっとり
とした顔で覗き込んだ。
 
 ユウナは以前からこの技が大好きだった。と言うのも、
腕の裏にあごをフックしてる時の感覚は抜群だったし、太
股に伝わってくる背骨の感触も最高だった。何より苦しみ
悶える男の顔を間近で見られる。
 この技でユウナは過去、10人以上の男を葬っている。

 両足をバタつかせ必死に逃れようとする中背の男を見な
がらユウナはアソコがジットリと濡れてくるのがわかった
。 

 男は優しい感触のする白のカーディガンとは対称的に、
まくし上げた部分のユウナの肉付きのいい腕の筋肉で締め
上げられる感触と、彼女のワキ上半身の包み込む様な肉体
のやわらかさ、背筋の固さを同時に感じていた。

 「、、ぅフン、、まだ、ダメよっ!、、、まだオチちゃ
ダメだかんねっ!!」

 男が「ッグゥ、、、」っとくぐごもった声を上げると、
一瞬力を抜く彼女。しかしスグに上半身を反らせながら「
んゥ」と力を入れ直すユウナ。

 「、、、、、、、そろそろヤるころネェ、、、、」

 今まで黙っていた175センチのプロポーションを誇る長
女のナミが口を開く。そのまま写真集にのせられる様な水
色のビキニスタイルでロープに頬杖をついた。
 ちまみに次女のリナはノースリーブのチャイナドレスを
着用し、その白く張りのある両脚をアズキ色のドレスのス
リットから惜しみなく覗かせている。

 と、ユウナは『男の片腕をキメたまま』、『自分の花園
』に自分の手を伸ばそうと渾身の力を入れた。

 「、、、!?バキッィ、、、ボキィ!!、、、」

 通常、この体勢でソレは絶対不可能である。だが、この
世界の男性は栄養不足で骨は『腐食した立木』の様にもろ
かった。
 男のキメられてる方の上腕はあらぬ方向に折れ曲がっ
た。

 「、、!!!!!!!!!グゥ、、、ッ!!」

 激しい勢いで暴れる男にソレを『予期』していたかの様
に一度グッと力を入れ、やっと指が届いたのか技をキメた
まま、一瞬全身をブルッと震わせ男が乗っている方の脚の
つまさきを快感で『無意識』にクイッとあげた。
 薄ピンクのルーズソックスもツンッと動く。

 「、、、、、、ガァァァァァ!!!」

 彼女の太股が数センチ上に動き、背骨伝いに響いたのか
男は断末魔の叫びを上げた。
 男の腕は折れながらも尚キメられてる為、ユウナが秘部
をいじくる小さな動作をする度、彼女の腕を伝い男を苦し
めた。

 「、、う、、ウデがぁぁ゜、、、、うがっ、、イテェェ
よぉぉ、、、、うごかさ、、ッアァ!!!」

 技をキメたまま自慰行為をする彼女の腕は小刻みに動い
ている。

 「、、、、ぁぁア!、、ァン、、、ゥン、にげっ、、、
、ゥン、、げたら、、、ダめ、っンクゥでしょ、」

 ナナメ下に首を曲げトロンとした目つきで、なんとか技
を抜こうとする男の顔を見つめながらユウナは指の動きを
激しくさせていった。ミサンガも彼女の手首で動きを止め
ることはない。
 
 リング上にはトロゥ、トロゥとユウナの甘い甘い蜜液が
糸を引きしたたり落ちる。

 指が動くということは技をかけている腕も動くというこ
とである。
 器官の圧迫と肩から下が複雑骨折した腕、それに加え背
骨にユウナの太股があたる鈍痛で苦しむ男の鼻先には、フ
ローラルの香りがする18才の栗色の髪の毛が、彼女が悶
える度にフサァ、フサァとあたっていた。

 彼女の体は快感でガクッ、ビクッと小刻みに震えだすの
だが、男にとってその『快感の痙攣』すら痛みに変わる。
 男の自由な片方の手は助けを求める様に首に巻きついた
腕、白いカーディガンを引っ張っている。
 
 「、、、んぅ、、、そぅだょ!、、もっとテイコウして
っ!!!!、、、くっハッ!、、、もっともっとアバレな
よぉ、、、、んっイイッ、、ぅふァ、っ」

 カーディガンのボタンは止めていない為、男の上体の陰
からは濃いミルクティー色の胸の谷間、引き締まったユウ
ナのお腹が見え隠れし、若い水みずしい肌はラメと汗を含
み客席からたかれるフラッシュに反射していた。
 
 「、、、ヒュー、、ヒュー、、、、ヒュー、、」

 男の軌道からは古い木管楽器の様な空気音が聞こえた。
 
  
 「、、、アんッ、、、イっちゃいそぉ!、、ンふぅ、、
ンゥ 、、、ダ、ダッ、、ゥ、メ!、、イっちゃうぅぅ!


 快感に酔いしれてるにも関わらずユウナは上半身を局限
まで反り返して、男を捕らえた片腕を凝縮させた。
 ソレと連呼させ、『つぼみ』をまさぐる動きは今までに
ないものになった。
 と、同時に彼女の目は『眠たい子供』の様なトロンとし
た形になり、おびただしい蜜液が「ピュクシュゥ、ピクシ
ュゥ」とユウナの小麦色の太股をつたり落ちた。

 「!!!!!!!!!!!!!!、、、、、」

 何を言うでもなく男の目は真上を見る様にクルンと裏返
り、直後、彼の両足はにツーンと伸びきり硬直した。

 「、、、、、ビククンッ、、ビクュクンッ、、、、、
ククッン、、、ッガクク、、ン、、ビククンッ、、」

 ユウナも絶頂に達した為か、お互いの『相乗効果』で痙
攣は一層乱れた。
  
 「、、、、、ハァ、、、ハッ、、、、、イっちゃった、
、、ハッ、、ハァ、、、、ゥン、、」

 乱れ、ヒクツク呼吸で彼女は小さくそう言い、全身の力
をスゥと抜き男を『解放』した。
 
 ドサッ!とぼろ雑巾の様に崩れ落ちる彼。
見ると男のズボンのチァック部位に白濁の液体が大量に付
着していた、、、、、、、、

 内また気味にチカラなく歩いて来るユウナに向かいリナ
は、

 「、、、、、もぉ〜〜!、、、待ってる方の身にもなっ
てよ!!、、、」
 
 と、つまらなそうに言った。

「、、どう?、、、少しはカラダあったまったでしょ、、
、、、次の試合出来そう?、、、、、私とリナだけでヤっ
てもイイけど、、、、?、、どーするユウナ?、、、」

 長女らしい優しくなだめる様な口調で静かに末っ子ユウ
ナに問うナミ。

 大歓声とドヨメキが場内を包みこむ中、ウグイス嬢の場
内アナウンスが響いた。

 
 「、、、え〜っ、只今発生しましたトラブルは、当関係
試合とは全く関係ございません、、、、皆様、お席につか
れたうえで、これより行われるセミファイナルゥ、、、、
国内LWFタッグマッチ戦をごらん下さい、、、尚、この
試合に先だちましてぇ、、協力スポンサーである『バイオ
新薬培養株式会社』様よりぃ、、優勝チームには20000ポ
ッドとぉ、、、記念品が送ら、、、」

 それを聞いて反応したのはリナだった。

 「、、ワおっ!、、、20000ポッドもありゃ、また新し
い家建てられんじゃん!、、、、、それからチョーいい男
買ってぇ、、、、」

 と、指などを折りながらリング上に浴びせられるライト
を上目使いに見やり、空想にふけっている。
  
 彼女達が『カリスマ』と呼ばれる由縁である、、、、
 
                    
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