私は21歳以上です。


エスニック
 魔法陣

                                               その5


  「言ったでしょ。この学園は私が支配しているの。今日はマユミも一緒よ。彼女の身体はスポーツで鍛えているから、きっとすごくキモチいいはずよ・・・」。

 確かにそのとおりだった。彼女の動きは少しの無駄もなく、そうまさに音楽に合わせて俺の上で新体操を踊っているかのように、あまりにもリズミカルだった。しかも薄衣だけをまとったままで男を犯すその姿はまさにエロティックそのものだった。

 それは花の中で舞い踊る妖精のようでもあり、またエキゾチックな遠い異国の舞姫のようだった。しかしその美しさとは裏腹に、今や彼女の存在は俺にとって女悪魔そのもの、淫らなサキュバスそのものだった。その証拠にアソコの締め付けの具合もまた、普通ではなかったのだ・・・。

 ギュギュギュウッ・・・。

 「うわっ・・・・わっ」。
 ペニスをねじ切ってしまうほどの、強烈な力がかかり、それが腰の上下動と見事なまでにマッチし、脳髄の奥に直接、快感を送りつけてたくるのだ。猛烈な快感が襲ってくる。学園一の美少女に犯されているという、倒錯した心理が追い打ちをかける。

 「あがが・・・・」。

 二度にわたって寸止めされて、俺の身体の中で行き場を無くした精液が、体の中を駆けめぐる。

 まゆみの美しい素顔が、下半身からわき上がってくる甘美な快感にゆがんでいる。顔は赤く上気し、声を必死でこらえながら、彼女の右手はいつの間にか自分の乳房を包むようにもみしだいている。あのまゆみが俺のペニスで感じている・・・、その事実が俺をますます興奮させた。

 周りの女達も、マユミによる真剣な陵辱シーンに目を奪われて、しばらく手を休めたままで、ふたりの淫靡な戦いを眺めていた。

 ぢゅぷっ・・・・ぢゅぷっ・・・

 最高に淫らな音が響き、まゆみは腰のストロークをますます早めた。

 「うっ・・・あっ・・・・」。
 「はあ・・・はあ・・・・はあっ・・・・」。

 その光景を眺めながら、マヤは再び何事か妖しい呪文を唱えだした。目を閉じたまま、最初は低く小さなつぶやきくような声が、次第に大きく甲高い声へと変化していく。

 「エロヒム、ファスリウムス・・・エピクリュミアム・・・」。
 マヤの呪文を耳にした周りの魔女達もまた、それにつられるようにして、しだいにその声に唱和をするように声を合わせていく。

 「エロヒム、ファスリウムス・・・エピクリュミアム・・・」。

 魔女達の妖しい呪文が教室中に響き渡り、それにつれて教室中になんとも不思議なもやのようなものがかかりだした。俺の上に腰を落としてストロークを早めていたまゆみまでもが、声をそろえ恍惚の表情をみせている。
 
 学園一の美少女に一方的に犯されながらも、妖しい魔術の力で、射精することすら許されない俺。気が狂いそうな程にこらえようのない快感の嵐に襲われながら、それでもなんとか理性の糸を保っていた俺だったが、その妖しくなんとも淫らな雰囲気に、さらなる身の危険を感じとっていた。

 「うぐっ・・・、なっ、なにをしようと・・・・あうっ・・・、ちょっ、あああっっ、締めないで・・・いくっ・・・・はあっ・・・・。もう勘弁して・・・だめっ、またっ・・・・腰の動きを止めて・・・ああっ・・・」。

 まともにもう口を利くことすら出来ないほどに、俺は追いつめられていた。脳味噌の中は、下半身から駆け上がってくる快感に、むちゃくちゃに引っかき回されていた。この呪文のせいなのかわからないが、俺のペニスはさらにギンギンに膨張をはじめ、そして信じられないぐらい敏感になっていた。

 意識がもうとろうとしてきて、身体全体が溶けだすような感覚が襲ってきた。窓の外の闇はさらに深く、ろうそくの明かりによって、淡く輝いていた教室内が、ピンク色の霧のようなものに包まれだした。

 時間の感覚も、そして上下の感覚すらもない、ふわふわと頼りのない感覚。儀式の場として供されたこの教室全体が、そのままどこか地獄の底にでも連れ去られていく、そんなフシギな気分に支配され、ふっと意識がなくなる。

 「アフロディーム、エロイハム!」。
 マヤが一声大きく叫ぶと、女達もそれに併せて答える。
 「エロヒム・・・エロヒム・・・エロフェリィウム・・・」。

 そして沈黙が訪れた。
 長い長い沈黙・・・・。
 マヤをはじめとする女達も、そして俺自身もまた、時間が止まったように、全く身動きすらもせず、息をも殺した沈黙の時間。静かに時間が経っていく。いや、それは実は時間が静止していたのかも知れない。

 もうろうとした俺の意識の中では、目の前の非現実的な出来事をあくまで否定しようとする理性の牙城がいまにも崩れ去ろうとしていた。こんなこと現実にあるはずがない。きっとこれは全て俺の妄想が作り出した虚構の世界であって、目を覚ましさえすれば一瞬で消え去るものだ、きっと悪い夢を見ているんだ・・・・。

 しかしその思考は、次から次へと襲いかかってくる想像を絶する快楽の嵐に、もはや破綻寸前まで追いつめられていた。むしろ抵抗することを止め、あるがままの快楽を身も心も捧げ身を任せるべきだという、本能の声にかき消されようとしていた。

 ああっ、もうどうにでもしてくれっ!。ついに理性は消え去り、俺はこの現実を受け入れた。若い女の子達に囲まれてセックスをしている現実、それが強制されたものであろうが無かろうか、相手が教え子であろうがなかろうが、もはやどうでもいいことだ。たとえこのまま地獄の底へなりと落ちてしまっても、それでもかまわない。ただ快楽に身を任せて女達の肉体を味わい尽くしたい、俺はその決意を固めた。

 その瞬間、俺が全ての抵抗を止めて、性欲のおもむくままに身を任す決意をした瞬間、ヒビビッという電気のような衝撃が走り、俺はその瞬間に、本当に一瞬の間だけ気を失ってしまったようだ。そして・・・・。


はっ。俺は目を覚ました。

 儀式の部屋はさっきまでと何もかわってはいなかった。薄暗い部屋には無数のろうそくがともり、俺の周囲を魔法に魅入られた女達、本来は教え子であるべき女生徒達が、取り囲んでいる。そして俺の下半身には、深々と俺のペニスを自分の膣の奥深くに呑み込んだままで、学園のマドンナまゆみが乗りかかっていた。

 「どうやら、先生も覚悟を決めたみたいね。ふふふっ、いい心がけだわ」。
 マヤが妖しい笑みをたたえながら、余裕たっぷりの口調で告げる。

 「なっ、なんのことだ」。俺の声は、か細くしわがれていて、とても弱々しく響いた。もうとても最初の頃のような強さも勢いもない。

 「あらあら、せっかく覚悟を決めたのに、元気がない声出しちゃって・・・。そんなことではせっかくの魔法の意味がなくなっちゃうじゃありませんか」。
 「魔法の意味?・・・・」。

 けげんそうにそうつぶやく俺の声に反応したのは、マヤではなく俺に馬乗りになって、ペニスを深くくわえ込んだままの、まゆみだった。
 「そう。魔法の意味がくなっちやうの。さっきまでの生殺しみたいなお遊びはもうオシマイよ。今からが本当の宴の始まりなのよ、ウ・タ・ゲ・・・」。
 「ど・・・どういうことだ?」。

 「ふふふっ。今さっき頭の中で考えたとおりのこと。つまり、どうなってもいい、このまま地獄の底まで落ちてしまってもいいって、考えたんじゃなくって?」。
 「うっ・・・どうしてそれを・・・」。

 「どうして自分の考えたことがわかるんだって言いたいんでしょ。ふふふっ。だから言ったでしょ。アナタはもう私達の支配下にあるんだって・・・」。
 「さあ、始めましょ。宴よっ」。


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