レポート01 スパイクガールズの由来
今回使用される武器 | |
■茜のローファー どこにでもある様な普通のもの。 最近では、「倶楽部活動」専用になっている。この靴の洗礼を受けた変態男は数知れず。 |
■舞のローファー 厚底なのが特徴的。靴底は複雑な凹凸になっている。本人曰く、この倶楽部のために購入したらしい。合成革だからお手入れも簡単。 |
(1)大宮のハンバーガーショップで・・・
「ほら、来たよ。たぶんアイツだよ。」
「どれ? 舞、どこよ? もしかしてアレ?」
私は氷しか残っていないミルクシェーキのカップを、右手でカラカラと揺らしながら舞に聞いた。
「そうだよ。黒いジャンバーに赤いバンダナ・・・うん、やっぱりアイツだよ。」
舞は、丁寧にプリントされたメールのコピーを眺めながら答える。
そう、土曜日の昼下がり。
私と舞は、依頼者からのメールにあったターゲットの男を待ち伏せしていた。
待ち合わせ場所が見下ろせるハンバーガーショップの2階の客席から、ガラス越しにその男を眺めている。
周りには私たちと同じような制服姿の女の子が沢山いる。
ここ大宮は埼玉県一の繁華街で、あちらこちらから暇を持て余した女子高生が集まる。
チェック柄のプリーツスカートが多い中で、私たちの上下焦げ茶一色の制服は妙に目立つ。
それはさておき、その黄色い声で騒がしい店内の、ガラス越しの席に座る私たち。
「全然ふつうっぽい男じゃん。本当にアイツなの?」
男は25歳前後で痩せ型、見るからに弱そうな印象だけど、依頼のメールに書いてあったような「変態」っぽい様子ではない。
「だって、依頼人からもらった写真の人だも〜ん、ほらぁ。」
舞はそう言うと、私にコピーされた白黒の写真をアピールする。
「ホントだぁ。」 (・・・たしかにアノ男だ〜)って納得した私・・・。
ブルブルッ
何だか、急に“武者震い”が・・・・。
表情や体に気持ちを出しやすい私は、適度な興奮をすると”武者震い”する癖がある。
・・・と、言うのも、私たちが“依頼”を受けるのは1ヶ月振りのこと。
最近は麗撃天使倶楽部も小中学生を中心に会員が増えたから、なかなか私たちみたいな“女子高生キャリア”に仕事が回ってこない。だから、尚更、今日は妙に張り切っている。
さっそく、戦闘モードへ、心の切り替え準備をする。
「・・・で、アイツの罪状は?」
私は思わずプロのハンターにでもなったつもりで舞に聞くが・・・。
「えっ〜と?電気按摩マニアのストーカー男・・・だって。 よかったね、茜ちゃんの得意分野じゃん★」
・・・と、舞はいつものお気楽な調子で答える。
な〜んか、拍子抜けしちゃう。あまりにもニコニコ喋る舞の笑顔に、武者震いも緊張感も吹き飛んじゃった・・・。
そんな舞に、「何言ってんのぉ、舞だって電気按摩とか掛けるの好きなくせに。」って言ったら、「バレタ!? な〜んちゃって!」だって。
・・・とても、“金玉踏み潰し”が得意技だなんて思えない。この笑顔からじゃ・・・。
結局、私もいつもの調子に戻って作戦会議。
これから、変態とはいえ、男を1人再起不能にするというのに、笑顔で作戦会議する私たち。
“金玉潰し”なんて、数をこなしちゃえば殆ど“ゲーム感覚”だからね。(怖い。) まあ、他のメンバーもみんなそうだけど。
(2)舞ちゃんは“2ちゃんねら〜”・・・
その後、私と舞は男に接触することに成功。まんまとカラオケボックスに誘うことができた。
・・・と言っても、ここに男を誘い出す作戦は至って簡単なものだった。
依頼人が男に、「あなたからの熱い愛情に、今まで気づかなくってゴメンなさい。それで私の心のうちを告白したいの?」ってメール出したら、ノコノコやって来たってわけ。(本当に単純だよね、男って)
まさか、有紀ちゃん(←依頼人)に愛の告白でもしてもらえるって信じてるのかな?(・・・バッカみたい)
・・・と、そんなことを考えながら、私と舞は前もって予約しておいた1室に男を連れ込んだ。
部屋に入るまで廊下が長いから話なんかしちゃったりして・・・。
「信二さんって言うんですか? 私たち、有紀ちゃんの知り合いなんですけど。私が茜で・・・。」
「舞で〜す!!」 (わっ! 舞、すっごい“ブリッ子”してる〜!)
「あぁ、はじめまして。君たち高校生?」 (見りゃ分かるだろっ!)・・・なんて心の奥で思いながら“可愛い子”の振りをする。
「信二さんはお幾つなんですか?」 引き攣った“作り笑顔”で、私も必死に“ブリッ子”する。
「えっ、ん? 26だけど・・・」 信二という男は、少し緊張したような表情で口をどもつかせる。(コイツ、女の子と喋るの苦手っぽいな・・・)
「へ〜、そうなんですかぁ・・・・」
・・・やっぱり、話が続かない・・・ (舞もなんか喋ってよぉぉぉお!)
・・・と、その時、男が何かに気が付いたように口を開いた。
「君たち制服着てるし高校生だよね? 有紀ちゃんは短大生だよぉ。何で高校生の知り合いが居るの?」
「(ぎくっ!)えっ?」 予想外の質問に肩がピクついた私。
「わっ、私たち後輩なんですよ」と苦し紛れに濁らせながらも、舞がナイスなフォローを入れた。(ふ〜、舞、ありがと。)
「へ〜、後輩なんだ?でも、有紀ちゃんは浦和学園の出身だよね?あそこって、赤のチェック柄のスカートじゃなかったけ?君たち、鳳華女学館の子でしょ?」
「中学校の頃の先輩なんで・・・。」 (コイツ、制服マニアか?)
「そうだよね〜。なんか変な予感がしたから一応聞いたんだ。実はね、“2ちゃんねる”っていう掲示板で見たんだけど、最近、埼玉で、男を呼び出してボコボコにする女子高生グループがいるって書いてあったから・・・ごめんね。」
「へ〜、最近はそんな物騒な女の子がいるんですかぁ? なんか怖いな〜」と、業とらしい言葉を返す私。(本当は2ちゃんねるの方が怖いけど・・・)
・・・・と、今まで黙り込んでいた舞が、何かに反応したように話に割り込んできた。
「舞、2ちゃんねる知ってるよ!暇つぶしに眺めるの面白いし。」 (お前もか・・・)
「へ〜、女の子も見るんですね〜2ちゃん」
「そうなんですよ〜、舞は芸能人とかの板見るよ! で? 信二さんは2ちゃんねるの何処の板を見たんですか?」 (舞、それ聞くの可哀相だって・・・)
・・・・少し沈黙。
「えっ?・・・何処って?」
舞の“悪気の無い”質問に、信二という男は少し困った顔をした。(どうせ、SM版かなんかでしょ?)
「・・・ところで有紀ちゃんは?」 (・・・うっ、話題を換えやがった。図星らしいな、こりゃ。)
「有紀ちゃん、じゃなかった・・・有紀先輩は先に中で待ってますから。私たちが部屋まで案内します」
私はバイト先の男の子にも見せないような万遍の笑顔で案内した。
(3)“アニメ声”で去勢宣言・・・
「ここですよ」
私は廊下の突き当たりにある、1番奥の部屋のドアを開ける。小窓の付いた赤いドア。
ガチャ、ギーィ、バタン。
「あれ? 有紀ちゃんいないじゃん。」
少しガッカリしたような表情で、薄暗い6人部屋を見渡す男。(当たり前でしょ。)
と、男が後ろを振り向いた、その時・・・
ガチャ!と鍵の掛かる音が。
「えっ?」
男が“何事だ”と戸惑ったような顔をする。
そう、舞が、男が部屋から逃げ出せないように鍵を閉めた音。
全てが予定通りに進む。(それっ!お仕置き開始だあ!!)
「あれ? 舞さん? 何で、鍵を閉めちゃ・・・」
男が舞の方へ振り向いたその時!
ドガッ!
男が言葉を全て言い終わる前に、私は背後から思い切り金蹴りを喰らわせた。(あ〜、この、脚が股間に突き刺さった瞬間が好き・・・)
油断していた男は、うまい具合に脚を開いてたから、蹴りが男の太腿に触れず、睾丸にそのままの威力で直撃した。
ズボン越しだけど、確実に玉袋を蹴り上げた“グニャ”という感触は、厚い革で武装されたローファーを通じてでも、確かに感じ取れた。
あまりにも綺麗に直撃したので、“私としては珍しく綺麗決まった!”と心の中でガッツポーズをとった程だった。(よっしゃぁあ!!)
当の男は、私の爪先が股間に突き刺さった瞬間、歯を食いしばり、両手で股間を押さえながら、部屋に備え付けてあるソファーに倒れこんだ。
・・・大男が“自分よりも頭1つ分以上小さい女の子”に大事な所を蹴られて蹲る光景なんて、M男君が見たら、それだけでも逝っちゃいそう<<ちょっとオーバー?>>。(ちなみに私は151センチ)
・・・でも、ズボン越しに蹴って、こんなに痛がるなんて、多分、チンチン勃起してたね(ウフッ★)。
しかも、このローファー、爪先硬いし・・・私は“サッカー部”だしね。その破壊力は凄まじかったんだろう。
その予想もしなかった私の金蹴り攻撃に言葉すら出ない男。
何だか、息をするのも辛そう。(でも、その苦しそうな顔を見るとゾクゾクしちゃう・・・。あっ、舞も男の苦しそうな顔見て笑ってる・・・ロリロリだけど“サド”なのね。)
そして、ワンテンポおいてから、ようやく、男が擦れた声で言い返した。
未だに両手は股間を押さえている。凄〜く、間抜けな格好。
「あうぅぅぅ・・・、いきなり何するんだよ・・・」
「お仕置きに決まってんでしょお!」
私は両手を腰に当て、“正義のヒロイン”にでもなったつもりで立ちはだかる。
威風堂々とした態度で男を見下ろし、当然のように言い放つ。
そして、ソファーに転がっている男の腹の辺りを目掛けて、先ほどのローファーの靴底を、力任せに振り落とす。(格好良いでしょ?私)
「ゲホォッ! 俺が何をしたっていうんだよ」
その衝撃に、咳き込みながらも、知らない振りをする男。そんな、男の態度に舞も少しキレ気味に口を開く。
「聞いて呆れた! 有紀さんに散々ストーカーしといて、しらばっくれるつもり!?」
舞が両腕を組みながら、男に迫った!(何か、今日は、舞のテンション高〜い!)
「えぇぇ? 俺が有紀ちゃんにストーカー?」
「有紀ちゃんなんて気安く呼ぶなよ!この変態!」
私も男を一喝し、舞のテンションを上げる環境を作った。
だって、舞がキレるとこ見てみたいし・・・
この前なんて、男がチンチンから血〜噴いたんだよっ!完全にキレた舞にグリグリ踏み躙られて!最初は普通に精液を噴いたんだけど、そっから1時間もグリグリされ続けたからね・・・
今日も履いてるけど、あの厚底ローファーで。
・・・と、それはさておき、私の仕向けたとおり、舞がキレてくれた!
舞が”汚いもの”を見るみたいな冷たい目線で男を見ると、アニメ声とは“ギャップの大きい”乱暴な言葉使いで男を責める。
「ホント!お前、キモいんだよ! これでも喰らえ!ば〜か!」
そして、舞は助走をつけて、男の股間を踏みつけた。
グジュリッ!
現役チアリーダーの鍛えられた脚力は強烈で、舞の踵は男の睾丸を確実に仕留めていた。
「う、うっ、う・・・ストーカーって何のことだよっ・・・・」
男はまだ知らないフリをしている。(まあ、舞の足技を喰らったら認めるだろうけど。)
そして、舞は“シラを切る”男を白状させようと、股間を踏む右足に少しずつ体重を乗せていく。
ある程度、体重が乗ると、男の白系の面パンに、靴の踵の汚れが、滑り止めの模様の通りにプリントされる。(代わりのズボンなんてある訳ないし、靴跡の付いたズボンで帰るのかなぁ〜。)
少しずつ増していく体重と、それに比例する厚底ローファーの圧力。
硬いゴム底が、ジリジリと男の股間へ食い込んでいく。
「うぅぅ、うっ、う・・・」
「あっ、うっ・・・」
苦しみもがく男。男の声も、徐々に弱弱しくなってきた。
「うがっ、う・・・」
でも、やめない舞。
それどころか益々体重を掛ける。
男は必死に舞の足をどかそうと抵抗しているが、男の不安定な体勢では、舞の体重が掛かった足を動かすことはできない。せいぜい、舞が履いている紺のハイソックスが擦り下がる位。
それでも、舞は許さない。
男の股間の上の厚底ローファーを上下左右にグリグリと押し付ける。
厚底ローファーは、靴底が硬いゴムで出来ていて“溝”が深いから、ズボン越しだろうが、男のチンチンや玉袋に引っ掛かり放さない。
だから、舞が靴の向きを少し変える度に男の表情が醜く歪む。
上下に動かすと泪目になり、円を描くと痛そうな声を出す。舞はそんな男を見て楽しんでるみたい。
私も見てると面白くなり、もっともっと遊んでやりたくなった。
そんな苦しむ男を眺めていた私に、舞が足を止め、急に穏やかな笑顔に戻る。
「これ以上、やったら、茜ちゃんが蹴る前に潰れちゃうから、ちょっと休憩〜。ふぅ。 だって、茜ちゃんも潰したいでしょ?」
「えっ?まあ。」
舞とは長い付き合いだけど、二重人格にも思える舞の行動には驚かされる。さっきまで、あんなに冷たい目で男を見下ろしてた舞が、こんなに笑顔で話しかけてくるなんて・・・。
それはさてき・・・・。
私も笑顔で舞に返す。
「タマタマ潰しは、私と舞で1つずつでしょ?」って。
舞がいつもの笑顔で微笑んだ。
話を戻すけど、それにしても、今日の男は強情すぎっ!なかなか認めようとしない。いつもだったら、白状させるまで“金蹴り1発”で3分も掛からない。まあ、この手の男は、根っからのマゾが大半だけど。
(次のページへ続く・・・)