第七話「美女と野獣」
薄暗がりの中、白いドレスを身に纏った少女。
対峙する野獣。
部屋の中には大型の寝台が置かれているだけで、あとはこれと言った家具は置いていなかった。
薄手のカーテンの隙間から僅かに光が漏れ、少女の白いドレスに彩りを添える。
少女の繊細な指が、毛で覆われた怪物の身体におずおずと伸ばされた。
「………どうした、私が怖いか?」
目を細め、野獣はにたりと微笑んだ。生臭い息が洩れ、肉色の歯茎が剥き出しになる。
「…………はい」
素直に応じるR・グローリア。その声は小さいながらも、怪物の胸の奥深くにゆっくりと染みわたっていく。
「そうでなくては面白くない」
そう言うと怪物は少女の細い顎に手を添え、粘液に光る舌を伸ばす。
嫌悪に顔を歪ませるR・グローリア。
カーペンターはお構いなしに、いや、そんな少女の表情を愉しむように、その愛らしい唇に舌を這わせた。
「さあ、口を開くんだ」
怪物の言葉に、少女は応えなかった。
「口を開くんだ」
再度促され、グローリアは唇を開いた。
喉を鳴らすと、カーペンターは嬉々としてその唇を貪った。分厚い唇を少女の薔薇のような唇に押し付け、太った蛞蝓のような舌をねじり込み、甘い唾液をすする。
「んくぅ、はあっ…………」
顔を曇らせ、陵辱に耐えるグローリア。
しかし、カーペンターは容赦がなかった。いや、自分でも止められなかったのだ。夢にまで見た少女の唇。その感触はあまりにも繊細で、甘美なものであった。
ちゅくちゅくと長い舌を差し込み、少女の口を蹂躙する怪物。
歯茎を辿り、逃げ惑う舌をからめ取る。
少女の甘い唾液は、いくら飲み下しても飽きることがないように思われた。
しかし、いつまでもそうしているわけにもいかない。カーペンターは次なる楽しみの為、ようやく少女を解放した。
「けほ、けほっ………」
むせ返るグローリア。
「さて、お次は………」
そう言うとカーペンターは、少女の前で膝を折った。
「裾を持ち上げてもらおうか?」
怪物はスカートという言葉を知らなかった。しかし、怪物が何を言わんとしているのかは明白である。
唇を噛み、スカートの裾に手を伸ばす少女。
むっちりとした肉付きの良い太股が露わになり、やがて、白い布に包まれたなだらかな丘が姿を現した。
羞恥に頬を染めるR・グローリア。
感動に震えながら、カーペンターは無骨な指を、そのシルクの下着に包まれた丘の頂に伸ばした。
思わず腰が引けるグローリア。
しかし、後ずさるわけにもいかず、少女は陵辱に耐えるしかなかった。
ごつごつとした太い指先が、柔らかな秘肉に沈み込んでいく。
「あんっ」
思わず声を漏らすグローリア。
怪物はお構いなしに、皺の集中する中心を指でこね回した。
下着の上からでありながら、その執拗な攻めは、やがてじっとりとした染みを広げていく。
「ほほぉ、どうやら感じてきたらしいな」
カーペンターの言葉に、グローリアは顔を背けた。
羞恥のために耳まで赤くなり、黒目がちの瞳が涙に滲む。
肩がせわしくなく動き、息は荒い。少女が感じていることは間違いなかった。
「どうだ?どの辺りが良いのか言ってみろ」
カーペンターの言葉での嬲りに、グローリアは応じなかった。
指が敏感な部分を刺激する度、少女は太股を震わせ、くねくねと腰を捩った。
と、その時。
「ひあっ!!」
怪物の指が、下着の中に侵入し、柔肉に直に触れた。
少女の花弁の感触は、想像していたものに比べ、ずっと良かった。
ぷりぷりと張りがあって、柔らかく、そしてぬめぬめと指にまとわりついてくる。
カーペンターは指をどんどんと潜り込ませ、少女の中を掻き回し始めた。
「くぅっ!」
異物感に、その美しい眉をしかませる少女。
しかし、怪物の指は体内奥深くに侵入し、内臓を掻き回し、激しく暴れた。
「ああああああっ!」
悲鳴を上げる少女。
膝ががくがく震え、立っていることもままならない。
「や、ああんむぅ、あん、あんぅ、………お、おねが………やめぇっ!!」
細い指をカーペンターの手に添え、激しすぎる攻めをなんとか止めさせようとするグローリア。
しかし、甘い痺れが腰からビリビリと脳まで駆け上がり、手に力がこもらない。
カーペンターは注送を早め、尚更激しく責め立てた。
「あん、あん、あんっ!!あんぅっ!!あんぅ、だ、………めぇっ!!激しすぎぃぃっ!!」
愛液が泡立ち、じゅぶじゅぶと卑猥な音を立て、太股を伝い流れる。
快感のあまり、身体が激しく震え、細い顎ががくがくと揺れる。
「ああああっ!!いや、いやあっ!!だ、だめぇえっ!」
瞬間。
少女の股間から飛沫が噴き出した。
「あああ………」
絶望と羞恥に、顔を覆うグローリア。
恥ずかしさのあまり、訳もなく目頭が熱くなり、硝子のような涙の粒がぽろぽろとこぼれる。
カーペンターの指を逃れ、床に座り込むグローリア。
なんという愛らしさだろう。
カーペンターの胸中には、この愛しい娘への想いが大きく膨らみ、同時に限りない欲望も広がった。
グローリアを抱え上げ、ベッドに放り出すカーペンター。
しどけない姿の少女に覆い被さり、乱暴に胸元を引き裂いた。
「きゃっ!」
白い乳房がぷるんと弾ける。
こぼれだした柔らかな乳房は、更に男の劣情を駆り立てた。
荒々しく乳房をこね回し、むしゃぶりつく。
柔肌に埋もれた乳首は既にしこり立っており、舌で転がすとぷりぷりとはね回る。
少女の幼い胸を唾液でぬるぬるにしながら、男はもどかしげに下着をむしり取った。
もはや、カーペンターの頭には少女を征服することしか頭になかった。荒々しく肉棒を突き上げるが、場所が分からずに苦戦する。
しかし、ひょんな事から場所を探り当て、いきおい、少女の秘芯を一気に貫いた。
「あああんぐぅ!!」
首を仰け反らせるグローリア。
少女の淫唇には青黒い陰茎が突き刺さっており、きちきちと木の葉型に広がっている。
ゆっくりと腰を進める淫獣。
少女の中は熱くぬかるんでおり、四方から陰茎を締め付けてくる。
「な、なんて気持ちが良いんだ………」
みっちりと詰まった肉の感触を味わいながら、カーペンターはうっとりと呟いた。
激しく腰を動かしたい衝動に駆られながら、辛うじて自制する。少しでも動けば、すぐにでも精を漏らしてしまうからだ。
ゆっくりと、ゆっくりと注送を始める怪物。
眉根を寄せて陵辱に耐えるグローリア。
「あ、あぅううん、………き、きつ…………動かないで」
懇願する少女。
しかし、少女の内部はあまりに心地よく、腰の動きが自然と早くなる。
「だ、だめだ………腰が、………と、とまらないっ!!」
激しく腰を打ちつけるカーペンター。
「いやああっ!!あん、あんっ、だ、だめ………あんぅっ!あん、激し……きあぅっ!!」 シーツを鷲掴みにし、快感に咽ぶグローリア。
ビリビリと甘い快感が背骨を駆け上がってくる。
泡立ち、飛び散る愛液。
カーペンターは少女の白い首筋にむしゃぶりつき、激しく腰を振り立てる。
「あんっ、あんんぅっ!!………きひぃっ!奥に…………奥に当たって………あんっぅ!!」
悲鳴を上げる少女。しかし、カーペンターは容赦しなかった。
鬼気迫る勢いで少女の淫裂を割り開き、蜜壷を掻き回し、子宮を突き上げた。
「あぐぅっ!!こ、壊れちゃう、………あんっ!こ、こんな………あん、あんっぅ!!」
我知らず、自らも腰を振るR・グローリア。
やがて絶頂の波が押し寄せ、カーペンターの亀頭が膨らみ、濃厚な樹液が少女の体内奥深くへと吐き出された。
「ああああああっ!!」
際限なく吐き出される熱い精を受け、絶頂を迎えるグローリア。
つま先が突っ張り、痙攣を起こす。
ぐったりとして荒い息をつく少女。
しかし、カーペンターは陰茎を引き抜こうとはしなかった。
それどころか、むくむくと活力を取り戻す逸物。
「お、おねがぃ………も、もうやめぇ………」
再び腰を揺すり始めるカーペンター。
今度は一度絶頂を迎えた後なので、ゆっくりと少女の身体を味わうことが出来る。
自分の精液と少女の愛液でぬかるんだそこは、ぬるぬると剛直に絡み付き、吸い付き、締め付けた。それがまるで、別の生き物であるかのように、男のモノを咥え込んだ。
あまりの快感に、腰が砕けそうになるのをカーペンターは必死で堪える。
それほどまでに少女の花心は気持ちよく、また、それが少女の魔法でもあるようだった。 カーペンターは時に浅く、時に深く、陰茎を捻り込み、ぐちゃぐちゃと内臓を掻き回した。
グローリアは文字通り忘我の状態で男の執拗な攻めを甘受する。
が、次第に少女の様子が変わってきた。
その唇から甘い吐息が漏れ始める。
「あんふぅ、………はぁ、はぁ、………」
虚ろな表情で天井を見つめる少女。
快感が五体を支配し、断続的に押し寄せる快感の波は感覚の奥で理性を洗い流していく。
「どうだ、気持ち好いか?」
カーペンターはグローリアの耳元で囁いた。
視線を逸らす少女。
最初から返事など期待していなかったのだろう、カーペンターはぬめる舌で少女の首筋を這い回った。
柔らかな乳房に顔を埋め、赤ん坊のように乳首に吸い付く。
唇で挟み、舌で転がし、甘噛みする。
「ふぅんぅ、くぅっ………」
快感を必死で堪えるグローリアであったが、口元からは甘い息づかい漏れ出す。
「どうだ、気持ち好いのだろう?自分から腰が動いているぞ?気持ちが好いのなら、素直にそう言ったらどうだ?」
再び質すカーペンター。
「あんぅ…………、ふんぅ…………ち、………いい」
恍惚とした表情で、譫言に様に呟くR・グローリア。
彼女は快感に支配されたことを認めた。
だが、カーペンターは言葉嬲りを止めなかった。少女が素直であればあるほど、嗜虐性がむくむくと頭をもたげ、更に苛めたくなる。男は首筋を舌で這い回り、耳元で更に囁く。
「何を言っているのか、聞こえないぞ?何が気持ち好いんだ?どうされて気持ち好いんだ?ちゃんと言ってみろ」
赤ん坊のように首を振り、いやいやをする少女。
カーペンタ−は容赦がなく、ぐちゅぐちゅと蜜壷を掻き回しながら、言葉嬲りを続けた。ぬるぬるとした愛液が滴り、尻の谷間に流れ込み、菊座を舐めてシーツを湿らす。
「あん、あんっ、………あそこが………ヴァギナが………んぁっ、気持ち好いです。太いペニスが………ごりごりって………あひぃっ!!………お腹の中で暴れて………き、気持ち好いのぉっ!!」
少女の恥ずかしい告白は、カーペンターの自制を再び破壊した。可憐な唇を奪い、激しく腰を打ちつける。
「はむぅふ、………グローリアッ!おお、グローリアアアッ!!」
青黒い陰茎が少女を貫き、体液を溢れさせながら激しく出入りする。全神経を腰に集中させ、何度も何度も突き上げる。
「いやあぅっ!!はあっ!…………あんっ!あんぐぅっっ!!………気持ち好いっ!………あんっ、あんっぅ、お腹の中で擦れて、………あそこが痺れてるっ!」
カーペンターに組み敷かれ、よがり狂う少女。快楽が身体中を這い回り、頭の中に流れ込んでくる。
最早、何も考えられない。
やがて、絶頂の波がグローリアを襲い、頭の中で閃光が何度も何度も弾けた。
「…………あふぅ、気持ち…好い………」
「あの個体からは、最早、新鮮な感覚は得られないと思っていたが………」
身を絡ませ合うグローリアとカーペンターの姿を、立体映像で監視しながら、ゴールドマンは呟いた。
ゴールドマンは今、感覚を採取するため、モニタールームでデータ化された感覚を監視している。グローリアのシナプスの変化やカーペンターのそれは、脳に埋め込まれたナノ・トランスミッターによってこの部屋に送られてくるのだ。
古風な建築様式の居住部分とは異なり、この部屋は最新の機器で埋め尽くされていた。展開された情報端末がいくつにも並び、何人ものサイボーグがそれを監視し、カーソルに指を滑らしている。
そこへ、自動扉が音もなく開き、一糸纏わぬ裸の少女、禿頭(とくとう)の少女が飛び込んできた。
「ヴェロニカが欲しいっ!!」
ゼルダは開口一番そう言い放った。
「…………ヴェロニカ?」
ゴールドマンは眉根を寄せ、その名の少女を記憶の中から探った。感覚を採取するためのアンドロイドに、その名前はない。あればすぐに思い出せるはずだ。
ゼルダの様子を伺いながら、あれこれ思いそうとするが、上手くいかない。その間にも少女はゴールドマンの側にまで歩み寄り、まなじりを結んで彼を見上げる。
「ヴェロニカが欲しいのぉっ!!」
ゼルダは再び言い放つ。
ゴールドマンは思い出すことを諦め、手近に展開されている情報端末に手を伸ばした。ゼルダがゴールドマンに玩具をせがむときは、大概、機械教の信者であることが多い。信者リストの中から、最近ゼルダに接触を持ったサイボーグのリストを呼び出す。
「ヴェロニカ、ヴェロニカ、……ヴェロニカ… っと」
口の中で玩具の名前を反芻するゴールドマン。指を巡らせ、件の少女の名前を探す。
「……………ふぅむ」
ゴールドマンの指が止まる。
モニターには、真珠色の美しいボディーを持った、少女型のサイボーグが映し出されている。簡素ではあったが、質の高いパールコーティングのボディーは、この少女の育ちの良さを物語っている。
「こいつは、…………イオンズ管区長の娘じゃないか」
データに目を走らせ、顔を曇らせるゴールドマン。
横目でゼルダを見るが、少女は上目づかいで彼を覗き込み、口をむにむにと歪ませてその意志の強さをアピールする。
ゴールドマンは大きく溜息をつくと、大げさに方をすくませて少女に向き直った。
「分かりましたよ、お姫様」
ゼルダがゴールドマンにおねだりしているをしている間に、事を終えたカーペンターは懐にグローリアを抱き、快楽の余韻に浸っていた。
けだるさに瞼が重くなるが、瞳を閉じては少女の美しい横顔を見ることが出来ない。カーペンターは柔らかな乳房に手を這わしながら、呆然と天を見つめるグローリアを、飽きることなく鑑賞する。
「お前は、なんという素晴らしい芸術品だ。出来ることなら永遠に私の手元に置いておきたい」
頬に唇を寄せながら、カーペンターは囁いた。
しかし、R・グローリアは頭(かぶり)を振る。
「私からはもう、新鮮な感情は採取できないそうです。処女を失ってからは製品としての価値は下がる一方。まもなく私は廃棄処分になるでしょう」
R・グローリアは静かに答えた。感情も抑揚もない、アンドロイドの言葉であった。
しかし、カーペンターは少女のその言葉に胸を割り開かれ、冷たい鉛の棒を押し込まれたような気がした。その感情を、カーペンターは理解できなかった。目の前にあるのは人間を装ってはいるが機械の寄せ集め。その言葉は数式の組み合わせ。垣間見せる感情はプログラムされたもの。人の感情とは別の次元から生み出されるもの。
………その筈だった。
「そんな事は駄目だっ!!」
突然に、カーペンターは叫んだ。
その怒気に、グローリアは思わず身体をすくめる。
「なぜそんなに簡単に死を受け入れる?処女を失って、お前の何が変わるというのだ?私の目の前にいるお前は、………お前じゃないか」
グローリアは、カーペンターが何を言っているのか理解できなかった。当のカーペンターでさえ自分の言葉を理解してはいなかった。
「私は、R・グローリアです。グローリアではありません。もし私のことを気に入っていただけたのなら、これからも、私のタイプを御指名下さい………それで、…わたしは」
R・グローリアの瞳から、不意に涙が溢れ出す。これもまた、少女には理解できない反応であった。自明の事に涙を流すなど、非論理的な反応だ。悲しみなどという感情は、確定している状況にあっては何の意味も為さない。
しかし、いくら理性的に自分の感情を否定しようとも、涙はまるで意に介さず、グローリアの瞳から止めどなく溢れ出る。
胸を締め付けられ、少女の華奢な身体を、愛しさと共に抱きしめるカーペンター。
「………私は一体、何なんでしょう?私にはグローリアの事は分かりません。生まれた時から、私は私でした。私が死んでもグローリアは生き続け、R・グローリアは生まれ続けます。でも、私は死ねば、私はいなくなる………」
自分の胸に顔を埋め、嗚咽を漏らす少女に、怪物は何と言葉をかけて良いのか分からなかった。少女の境遇に同情を寄せても、少女が救われるわけではない。カーペンターの胸に去来するのは、少女への憐憫の想い、熱い恋心、そして、ゴールドマンへのどす黒い怒りであった。
「お前を貰い受けることが出来ないか、ゴールドマンに掛け合ってみよう」
カーペンターは言った。ここを追い出され、たとえ他の少女と交わることが出来なくとも、それが何になると言うのだろう。それがグローリアのタイプであったとしても、それは目の前にいる涙に目を泣き腫らした少女とは違う。彼にとって、目の前にいる少女こそが、唯一、正真正銘のグローリアなのだ。
「………それは無理です」
力無く首を振るR・グローリア。
「何故だ?私はお前が気に入った。だから、側に置く。それだけのことだ。ゴールドマンの指示には従おう。その事で、他の少女を抱けないと言うならそれでも構わない。また、他の少女を抱いて感覚を提供しろと言うのなら、いくらでも提供してやる。お前を私が手元に置いて、何の不都合もなければ良いのであろう?」
醜い顔を歪ませ、無理に笑顔を作るカーペンター。無骨な愛情表現ではあったが、少女の心にそれは優しく染み渡っていった。
「でも、………」
カーペンターの優しい笑顔に、グローリアも釣られて微笑むが、すぐにその表情は硬いものとなった。
「でも、なんだ?」
少女の歯切れの悪い物言いに、首を傾げるカーペンター。
「いえ、あなたがゴールドマンの不興を買うのは好ましいことではありません。あなたの立場を悪くするのであれば私は………」
少女の不安げな言葉を、カーペンターは自らの唇でそれを押し込んだ。
「んむぅ?!」
驚きに目を見張る少女ではあったが、直ぐにそれを受け入れ、自らも唇を押し付けた。
それは、最初にカーペンターがした口づけとはまるで別のものであった。
互いに相手を想い、唇を重ねる。
カーペンターは、この幸福な時間が永遠に続けばよいと願った。そして、それはR・グローリアも同様であった。
熱く抱きしめ合い、互いの唇を貪り合う。
「あら?」
不意に、グローリアが唇を離す。
腹部に、こつこつと堅いものが当たっているのだ。
「ふふふ、お元気なのですね?」
愛おしげに、カーペンターのものをさするグローリア。
「………いや、まあ、その、なんだ……」
カーペンターは決まりが悪そうに鼻の頭を掻いた。
グローリアは優しい微笑みを見せると、身体を潜り込ませ、カーペンターを口に含んだ。
グローリアの口の中は熱く、唾液の乗った柔らかな舌がまとわりつくと、カーペンターは小さく呻いた。
竿の側面に舌を這わし、裏筋を辿り、カリ高の裏を丹念に舐め上げる。
亀頭を口に含み、尿道口を舌で刺激する。
「もっと、もっと、私をこれで苛めて下さい………」
恥じらいに頬を染めながら、上目づかいに哀願するグローリア。その黒目がちの愛らしい瞳に、カーペンターは逸物を更に硬化させる。
カーペンターは少女の太股に手をかけると、肉襞を掻き分けてぐぬぐぬと陰茎を潜り込ませた。
「はあぁぅっ!?」
歓喜の声を上げるグローリア。
のっぺりととした亀頭が腹の中を擦りあげ、淫核を捩り、花弁をめくりあげる。
薄暗い部屋の中、猥褻な音がまたも響き始めた。
カーペンターは沸き上がる愛欲と共に少女の蜜壷を掻き回した。それはまた、ともすれば頭に膨れ上がる不安を紛らわせるかのようでもあった。
汗を滲ませ、無心に互いを求めるカーペンターとグローリア。
やがて、快感の波に全ての感情を飲み込まれる。
頭の中に白い閃光が弾ける中、グローリアは耳の奥で微かに雨が降り始めたことを感じていた。今晩は嵐になるだろう。春の嵐に………。