(注 DQ4全エピソード終了後です
「ふむ・・・」
玉座に座し、面倒そうに辺りを見回す男・・・
「・・ブライ老、魔王とはかなり暇な職ですね」
欠伸をかみ殺しながら言う・・・クリフト・・・ピサロから人間界の支配を任された男
・・・人間界は既に魔物達によって支配された・・今玉座に着いた、クリフトという名の男の手によって
無意味な殺戮から知能戦への移行・・国家の組み替え、国王のすげ替え
・・・今、この国の支配者は紛れもなく魔族だ、だが民衆は、冒険者は、魔物を狩り、未だ戦いは続いていると考える・・・
魔物の手により養殖された出来損ないを狩っているだけに関わらず
「そう言うな・・・だが、確かにつまらんな・・・」
男の傍らで縛り上げられた女を責めていた老人がしぶい顔をする・・・極上の、気品溢れる少女を嬲りながら同じく欠伸をする老人
「人間側の冒険者をやってる内は魔物退治がいい息抜きになったんですが・・・今更人間を狩るのもだるいですし、村を襲って女狩りでは一週間もすれば刈り尽くしてしまう、やはり戦えないのが一番厄介ですね・・・最近はいきのいい女冒険者も居ませんし」
「むぅ・・・」
考え込む2人・・・ふと、ブライと呼ばれた老人が手を打ち
「そう言えば、進化の秘宝に新たな可能性が見つけたんじゃ」
「あれに?・・・もうあらかた調べ尽くしたと思いましたが」
「魔物みたいしてはな・・・今度は人間に対して使う・・・魔物との合成秘術じゃ、人間の心、特徴を残したまま」
「ふむ・・・なるほど、養殖物で歯ごたえがありませんが、それなら以外と面白い物が出来るかも知れませんね」
「それもあるが・・・ちとこいつで試してみるか」
嬲られ、ぼろぼろになった女を見下ろし
・・・ごそごそと水色のカプセルを取り出すとそれを女の腹に腕ごとめり込ませるブライ
「これはスライムの要素じゃが・・本当は新鮮な物を使うのが一番いい」
ずぶずぶ腹にめり込んだそれはやがて活性化し
「配合完了じゃ」
言い終えた後には・・・不思議な姿の生物が居た
人間だった頃の気品と雰囲気をそのままに、肌の色は半透明化し、アメーバのようにぷよぷよと震える、顔の形もそのままだが、眼球から髪まで全て蒼いゼリーのような物になっている
「ほう・・・これは興味深い」
言って、股間を踏みしめるクリフト
「あく・・くぅふん」
喘ぎを漏らし、割れ目から汁を零すスライム女
「こいつにおぬしの進化の秘宝をくれてやれば、あっと言う間に新種モンスターの誕生という訳じゃ」
なるほどと頷くクリフト・・・先のブライのように、女の頭に指をめり込ませ
「人の自我を消し、魔物の本能を植え付けます」
女の目が虚ろになり・・・やがて、本物のスライムのように床を這う女が居る
進化の秘宝による生体操作術を身につけたブライ・・・精神操作術を身につけたクリフト・・・2人の望んだ世界が、今始まる