「お兄ちゃま、今日はどこへ連れて行ってくれるの?」
兄からの突然の誘いを受けた花穂は、わくわくしながら横を歩く兄に尋ねた。
「とってもいいところだよ。どこに行くかは着いてのお楽しみ」
妹に微笑を向けて兄はそう答える。昨夜メールによる誘いを受けてから花穂がこの質問をしたのはこれで3度目だが、返る答えは変わらなかった。しかし、兄と一緒にお出かけする喜びの方が大きく、花穂は全く気分を悪くしたりはしない。
「そう言えば、お兄ちゃま。可憐ちゃんがなんかあまり元気がないみたいだけど、何か知らない?」
それよりもっとお兄ちゃまとお話しようと違う話題を振る。
「さぁ。可憐の元気がないなんて、初耳だな」
「どうしちゃったのかなぁ、可憐ちゃん」
そう呟いて花穂は少しうなだれる。せっかくお兄ちゃまとお出かけなのに、自分から変な話題を振って暗くなってしまったことを後悔していた。
「大丈夫、今度可憐に会ったらそれとなく訊いておくよ」
そんな花穂の思いを察したのか、兄は努めて明るい声を上げる。
「今日は花穂にたっぷり楽しんでもらうんだから、ちょっとの間イヤなことや考えないといけないことも忘れちゃおう」
「う……うん。ありがとう、お兄ちゃま!」
兄にかけられた優しい言葉に、花穂は顔を上げて笑顔を見せた。
そんな風に話をしながら歩き続けて15分も歩いただろうか。
「さあ、ここだよ」
「え?」
突然、兄はそう言って足を止めた。その指し示す方を見て、花穂は思わず驚きの声を上げる。どこかアミューズメント施設にでも行くのかと思いきや、兄の示す先にあったのは、何の変哲もない普通のマンションだった。
「さ、入ろう」
戸惑う花穂を促して、兄はエントランスホールに向かう。
ピッ、ピッ……
ガラス張りのドアの横に設置された機械に暗証番号を打ち込むとすぅっとドアが開き、兄は花穂を連れてその中に入る。
「お兄ちゃま、ここは……?」
「友達の部屋だよ。この6階にあるんだ」
疑問を口にする妹にそう答えると、近くにあったエレベーターに乗り込む。花穂がそれに続くと、すぐにエレベーターは上に上がり始めた。
兄の友達の部屋と聞いて、花穂は安心していた。なぜわざわざ花穂をそんなところに連れて来たのかということまで考えることなしに。
ポ――ン
電子音が鳴って、エレベーターは6階に到着した。エレベーターを降りた兄妹は、兄の先導で廊下をどんどん進んでいく。そして、突き当たりの表札が出ていない部屋の前で兄は足を止めた。
「ここだよ」
「えっ? でも……」
表札がないことを不思議に思ったが、兄は花穂のそんな様子に構わず、ドアの横にあるインターフォンを押す。
……ガチャッ
少しして、ドアが内側から開けられた。ノブを握ったまま半分ほど開けたドアの隙間から顔を覗かせたのは、兄より少し年上に思える髪を緑に染めた若い男だった。
「ああ、待ったぞ……こっちが?」
男は兄の姿を認めて言葉をかけ、その後半から花穂の方に視線を移した。上から下までざっと見るようにして微笑を浮かべる。
……ぎゅっ
その視線に何かイヤなものを感じた花穂は、兄の袖を掴むとその陰に隠れるようにした。
「もうみんな来てる。早く入れよ」
花穂のそんな態度もあまり気にする様子もなく、男はまた兄に向き直るとそう告げて、ドアを開けたまま室内に戻っていった。
「さ、それじゃ早く中に入ろう。もうみんな待ってるんだって」
花穂を促して兄は入ろうとしたが、袖が引っ張られて一歩で足を止めると花穂の方を振り返った。袖を掴んだままその場に立ち止まり、兄の方を不安げな眼差しで見上げている。
「お兄ちゃま……今の人がお兄ちゃまのお友達なの?」
とても信じられなかった。学校で何度も友達といる兄の姿を見たことはあるが、あんな緑の髪の男は見たことがない。たまたま見たことがないとかそういうことではなく、自分の知る兄の友達とは異質な感じだった。
「うん、最近友達になったんだ。と言っても、学校の友達とかじゃなくて、インターネットで知り合ったんだけどね」
「そ、そうなんだ……」
(だったら、ちょっと他のお友達と感じが違うのも変じゃないのかなぁ)
「それで、ぼくに可愛い妹がいるって話をしたら、みんな会いたいって言うから今日花穂に来てもらってここでパーティすることになったんだよ」
「えっ? パーティ?」
「うん。花穂をビックリさせようと思って黙ってたんだけど、変な驚かせ方しちゃったかな?」
「う、ううん。花穂、全然知らない人が出てきたからちょっとビックリしちゃっただけだから」
パーティと聞いた花穂は、失敗して少し困ったような顔の兄に慌ててそう返すと、2人揃って玄関に上がっていった。玄関に入ると、さっきの緑髪の男が言った通り、すでに他の人も来ているのだろう。4人分の男物の靴が並んでいる。その横に花穂たちも靴を揃えて脱ぐと、短い廊下を進んでパーティ会場のリビングに入って行った。
「あれぇっ?」
半歩リビングに足を踏み入れて中を見た花穂は、疑問の声を上げて足を止めた。カーペットが敷かれた部屋には、中央に足の短いガラステーブルと、その向こうに人が十分横になれるくらいの大きなソファーが一つ。パーティの用意どころか、それ以外まともに家具もない。もちろん、テーブルの上にもケーキもジュースも何も置かれていない。
「おっ!?」
花穂の声で気づいたのだろう。正面のソファーに座って何か話し合っていた3人の男が一斉に花穂を見た。さっきの緑髪の男はなぜかおらず、靴は4人分あったから残りの3人だろう。
「へえ。かわいいじゃんか」
「オレ、結構好みかな」
「あ〜あ、俺にもこんな妹いたらなぁ」
さっきの緑髪の男同様、花穂の全身をじろじろと眺めて、口々に感想を漏らす。どれも花穂を誉めていたが、全く嬉しいとは感じなかった。
「お、お兄ちゃま……?」
花穂の目にはとてもパーティ会場のようには見えない。それに、男たちからは何かイヤな感じがしてなんだか怖い。やっぱり帰りたくなって、再び兄の袖を掴んでその陰に隠れようとした。
「さあさあ、花穂ちゃん。主賓なんだから、もっと奥に入って」
そこへ、どこにいたのか後ろからさっきの緑髪の男が現れて、花穂と兄の背中を押していく。花穂はとてもそんなそんなことまで気づくことはなかったが、男たちはすでに花穂の名前も知っているようだった。
「花穂ちゃんが来たことだし、いよいよパーティの始まりだ!」
それを合図に、3人の男たちも立ち上がって花穂の方へ近づいてくる。
「お、お兄……」
どんっ
兄の方を振り返ろうとしたそのとき、緑髪の男は一際強く花穂の背中を押した。
「きゃっ!」
思わずよろめく花穂。立ち上がった男の1人が手を伸ばしてそれを支える。かと思いきや、逆にぐいと腕を引いた。
ボフッ
幸い、床ではなくちょうどソファーの上に、バランスを崩した花穂の身体は投げ出された。そのことにほっとしたのもつかの間、
「んっ! んむぅっ!」
覆い被さってきた別の男に強引に唇を塞がれてしまった。
「んむーっ!」
悲鳴も男の唇で封じられる。見る間に花穂の瞳に涙の粒が浮かんだ。覆い被さる男の身体を押し退けようとするが、逆に両の手首を掴まれて手の自由まで奪われてしまう。しかし、花穂の災難はまだ終わらなかった。
ビッ、ビビッ
残る男が花穂の服を力任せで無理矢理掴む。それに負けて花穂の服は破れてボタンが弾け飛んだ。留め具を失った服は左右に大きくはだけられ、白い肌着が間から覗く。
「んんっ! んむんっ、んむむむぅ〜〜っ!」
(いやっ! 助けて、お兄ちゃま――っ!)
唇を塞がれたまま、花穂は声にならない声で必死に兄に助けを求める。そして初めて、一緒にいるはずの兄のことを考えた。
(お兄ちゃま、どうして花穂のこと助けてくれないの? 花穂のこと見捨てちゃったの? それとも、ひょっとして……)
ある可能性に気づき、はっとなる。男たち全員が今花穂の方にいるわけではない。兄もまた男たちに捕まって酷い暴力を受けているのかもしれない。
「……ぷはっ」
口を塞いでいた男の唇が、ようやく離れた。花穂は自由に声が出せるようになった口ですぐに叫び始める。
「お兄ちゃま! お兄ちゃま――っ!」
しかし、兄からの返事は返ってこない。目を開けて姿を探すが、覆い被さった男が邪魔になってほとんど向こうを見ることができなかった。
ビリィッ
兄を探すことに気を取られた隙に、今度は肌着までもが破られてしまった。
「きゃあぁ!」
薄い胸の膨らみが男たちの目に晒されると、さすがに兄の姿を探すどころではなくどうにかして胸を隠そうとする。しかし、依然として両手は男の手により拘束されたままで、せいぜい身を縮めて少しでも見えにくくすることしかできない。だが、偶然その動きが男との位置を微妙にずらし、花穂にその向こうの信じられない光景を見せた。
「お……」
お兄ちゃま、そう呼ぼうとして、衝撃に息が詰まったように言葉が出なくなってしまった。
たしかに、兄はそこにいた。花穂の心配したような暴力を受けた様子はどこにもない。それどころか緑髪の男と向き合って、数枚の福沢諭吉を男の手から受け取っていた。
「ほら。約束の金だ」
まるで信じられない光景に現実感が希薄となり、全てが遠く感じられるような感覚の中、なぜか今まで聞こえてこなかった2人の会話だけが聞こえてきた。
「うん、たしかに。それじゃ、ゆっくり楽しんでよ。時間になったら迎えに来るから」
「ヒドイ兄貴だよなぁ。あれ、おまえの妹なんだろ?」
「いいんだよ。花穂は僕の言うことならきいてくれるんだ。それに、その妹を買ったのはキミたちじゃないか」
「はは、そう言やそうだな」
「じゃ、僕はもう行くよ。また3時間後に」
「おう」
緑髪の男に軽く手を振ると、兄は出て行こうとする。花穂の方を一度たりと見ようともしなかった。
「……お、お兄ちゃま! 待って!」
花穂の必死の思いが、叫びとなって兄の背中に浴びせられる。それが届いたのか、ようやく兄は花穂の方を振り向いた。
「うん? なんだい、花穂?」
振り向いた兄は、いつもと何も変わらなかった。今も優しい微笑を浮かべて花穂の方を見ている。まるで現実のこととは思えなかった。
「お、お兄ちゃま……花穂のこと、見捨てちゃったの?」
もう何がなんだかわからなくなって、花穂は消えるような声で震えながら尋ねた。
「馬鹿だなぁ、何言ってるの。僕は花穂のこと見捨てたりなんかしないよ。ちゃんと3時間後に迎えに来てあげるから、それまでいい子にしてるんだよ」
いつもと変わらぬ表情、いつもと変わらぬ声でそう告げると、兄は花穂に背を向けて本当に出て行ってしまった。
「え……」
花穂が何かを考えるよりも早く、
「よし、余計な奴が出て行ったところで、本格的に楽しもうぜ!」
男たち全員が一斉に花穂に襲いかかる。
「やっ! ん、んむ〜っ!」
再び唇が男の唇によって塞がれる。今度はただ唇を塞ぐだけでなく、花穂の唇を割って男の舌が口の中に侵入してくる。
「んんっ……」
口中を蹂躙しようとするぬらついた舌の感触は気持ち悪くてならなかったが、かといってその舌を噛み切ってやることも恐ろしくてできなかった。花穂にできるのは、せいぜい自分の舌で男の舌を押し返そうとすることくらいだ。それは、必然的に舌を絡めるような格好となってしまい、逆に男を喜ばせていた。
ぬちゅっ、ちゅっ……
別の男の1人は破られた肌着の隙間から露わになった花穂の胸に吸い付く。片方の乳首を膨らみごと吸い込み、唾液をたっぷりと載せた舌で口の中にあるそれを転がした。同時にもう片方の胸には手を伸ばし、掌ですっぽり包み込める膨らみをやわやわと揉んでいく。
ちゅっ、ちゅるっ
唇を窄めると、今度は小さな乳首だけをそこに挟んで強く吸い上げる。刺激を続けられたそこは充血を始め、大きさと感覚の鋭さを増していった。
「んむう〜っ!」
塞がれたままの花穂の口から声にならない叫びが漏れる。
胸をいじり続ける男の下で、3人目の男が花穂のスカートを捲り上げて白い下着に顔を埋めていた。女の子の大事な場所に、それを覆う薄布の上からぐりぐりと鼻を擦りつけて感触と微かに漂う匂いを楽しむ。 ぺろっ
「んっ……、いや――っ! むぐっ」
一旦鼻が離れたと思った直後の感触に、花穂は口を塞ぐ男の唇を振りほどいて叫ぶ。しかし、またすぐ男によって唇を塞がれてしまう。
花穂のあそこに顔を埋める男はそのまま下着の上から舌を這わせ続けた。
「んっ、んんっ……」
胸の愛撫と合わせて、断続的に花穂の塞がれた口から拒絶の声が漏れる。何度も何度も唾液を塗り込められた結果、下着が肌に濡れて貼り付き、幼い割れ目の形が透けて浮かび上がっていた。その頃には激しい羞恥と嫌悪、さらに無理矢理身体の奥から引き出されるよくわからない感覚が混ざり合って、身体が熱を持ち、頬は赤く染まっていた。
「よし、じゃあそろそろ俺の番か」
今まで参加していなかった緑髪の男が歩み寄ってくる。いつの間にか服を脱いで全裸となり、その股間には欲望の捌け口を求めてすでにいきり立った一物があった。
「あんま暴れるとヤリにくいから、押さえててくれ」
誰が最初に犯すということはすでに了解があるのか、花穂に群がっていた他の男たちは素直に従った。服を破られ胸を露わにしたまま両腕を拘束され、スカートが捲れ上がって下着が見える状態で両足を大きく開いた形で固定される。
「な、何? 何するの? もういやあぁっ!」
突然それまでの行為を中断して横や背後から自分を拘束した男たちに、ようやく自由になった口で怯えた声を出して男たちを振り返る。その正面から全裸の男が近づいてきたのが、横を向いて男に訴える 花穂の視界の端にようやく映った。
「き、きゃあぁっ!」
そちらを向いた花穂は剥き出しになった男の一物を目の当たりにしてしまい、すぐまた顔を背ける。
(な、何? 何アレ!?)
臨戦状態になった大人のソレを見たことがなかった花穂は、あまりものイメージとのギャップにそれが男性器だとはすぐにはわからなかった。見たのは一瞬のことだったが、血管を浮かび上がらせて固くそそり立ち、先端から欲情の雫を滲ませた一物はグロテスクで凶悪な印象だった。
(アレって、ひょっとして男の人の……でもでも)
顔を背けたまま考える花穂は、その間に男がすぐそこまで迫っていたことに気づかなかった。そして、
「い、痛いいいいいぃぃぃ!!」
今ここで男の人が一物を剥き出しにして近づいてくることの意味に考えが及んだその瞬間、股間から激痛が走った。
「くっ、処女なんて久々で……」
下着を少しだけずらしてそこから無理矢理一物を突き入れた緑髪の男は、自らも少し苦しそうな声を漏らした。一気に突き込んで処女膜は一瞬のうちに突き破ったが、ろくに濡れていない上に小さく狭い花穂の膣はさらに激痛で身体が緊張して筋肉が収縮し、痛いほどに侵入者を締め上げた。
「ぐ、ぐううぅぅ……」
あまりの痛さに声も出せないのか、唸るような息を漏らしながら花穂はぼろぼろと涙を零した。結合部からは破瓜の血が溢れ出し、ずらされた白い下着を赤く染めていった。
ずっ……ずっ……
その血を潤滑液代わりにして、男は腰を動かし始めた。
「かっ……はっ……」
できたばかりの傷口を掻き回されて、口をパクパクしながら途切れ途切れのおかしなうめきが上がる。顔は男の方を向いてはいたが、その瞳はもう男を映してはいなかった。あまりの激痛で意識が遠くなっているようだった。
「ぐっ……きつすぎ……」
裂けたところが広がったのか、動かしているうちに量を増した血の助けを借りて腰の動きを徐々に速めていた男は、苦しげにうめいた。
びゅっ、どびゅっ、びゅるっ
次の瞬間、男は呆気なく花穂の膣内で暴発した。
「おいおい、早くないか?」
「1発目から中に出すなよ。次オレだぜ」
花穂の身体を押さえていた男たちが口々に言う。
「こいつがキツすきるんだ。それに、まだまだ時間あるんだから次の番にじっくりやるさ」
返して男が一物を花穂の中から抜くと、開いたままの少し前まで処女だった穴からごぽっと破瓜の血と混ざってピンク色になった精液が大量に溢れ出した。
「あーあ、こんなに出しやがって」
緑髪の男と入れ替わりに、次の男が服を脱いで正面に回る。血と精液で汚れた下着を脱がせながらぼやいた。まだ花穂は意識が復帰していないのか、足を持って下着を引き抜いたときも反応を見せなかった。
ずぷっ
そんなことには構わず脱力した両足を抱えると、男は一物を一気に突き入れた。
「ひぎいぃっ!」
激痛のあまりに薄れていた意識は、新たな激痛によって覚醒させられた。
「……たしかに、滑りはよくなったな」
今度の男は初めから激しく花穂を突き上げていった。男が腰を突くたびに、結合部からさっきの男が出した精液と血が溢れて飛び散る。
「い、痛いっ! な、何で……お願い、もうやめてぇっ!」
もう意識を失うこともできず、激痛に苛まれる花穂は泣きながら哀願した。しかし、その悲痛な叫びは逆に、服を脱いで自分の順番を待っていた残りの男たちの欲情に火を点けた。
「俺、先にこっちいかせてもらうぞ」
まず、1人の男がそう言って、花穂の顔の方に回る。
ぐぷっ
「む、んぐぐ〜〜っ!」
何の合図もなく、いきなり花穂の口に自分の一物を捻じ込む。
「ぐっ、がはっ、ごほっ……」
叫んでいた口に突然奥まで突き入れられ、花穂はたまらず吐き出すと、激しく噎せた。
「何吐き出してるんだ。咥えろよ!」
発情した男は語気を荒げると、まだ噎せている花穂の頭を掴むと、無理矢理もう一度突き入れた。
「ぐ、ぐぐぅ……」
苦しむ花穂に、
「吐き出すなよ。それと、万一でも噛みやがったらどうなるか……」
男はそう脅しをかけると、そのまま花穂の頭を掴んで自らの腰も激しく動かし始めた。その動きは、まるで花穂の口を女性器と同じに扱っているようだった。
「ちっ、じゃあ、オレはこうするか」
先を越されたもう1人は、花穂の右手を取って自分の一物に指を絡めさせる。さらにその上から自分の手を添えると、花穂の指を使って一物をしごき始めた。
「へっ。これでも案外気持ちいいもんだな」
花穂の意思を全く無視しての強制的な奉仕に、男は意外に気に入った様子だった。さらに腰を突き出すと、一物の先端を胸に押し当て、その微妙な感触を楽しむ。
「ぐ、ぐむ、んぐぐぐ……」
全身を蹂躙される花穂は、男たちの陵辱にただ涙を流し続けることしかできなかった。
「くっ……もう……」
ずっと激しく腰を使っていた男は、全身に汗を浮かべて快感の限界が近いことを告げる。
「ふん、人のこと言えないだろうが」
1人見ていた緑髪の男がからかうように答えた。
「いいじゃん。おまえが言ったとおり、まだまだ時間あるんだし。俺はまだ余裕あるけど、せっかくだから一緒に出すか」
「じゃ、オレも」
無理矢理花穂に奉仕させている2人の男はそう言ってそれぞれラストスパートに入った。
「んむ、ぐむむむ〜!」
さらに苦しくなって花穂のうめきも大きくなる。
「ううっ、で、出るッ……!」
びゅっ、びゅるっ、びゅるっ……どくっ、どくっ……ぴゅっ、どぴゅっ……
3人の男たちは一斉に射精を始め、花穂の身体の中も外も白濁液でどろどろになってしまった。
「よし。じゃあ次はまた俺だな」
そう言ってまた緑髪の男が花穂に近寄っていく。その一物はすでに元の硬さを完全に取り戻していた。
「待てよ、次はオレがあそこだ」
「じゃ、俺はこっちね」
他の男たちの一物も射精した直後だというのに萎える様子も見せず、それぞれの配置を換えてまた陵辱が始められようとしていた。
「も、もういやぁ……」
唇の端から白濁の筋を滴らせながら花穂は泣き叫んだが、それを聞き入れるものはここには誰もいなかった。
「……しょうがない。だったら俺はこっちの処女を頂くとするか」
配置換えが終わり、あぶれた男が示したのは、花穂の後ろの小さな窄まりだった。
「ぎゃああああああぁぁぁ!!」
しばらくして、再び花穂の絶叫が部屋の中に響いた。
「……穂、……花穂……」
終わりのない陵辱に、いつの間にか意識を失っていた花穂は、兄の呼ぶ声に目を覚ました。前と後ろの穴からは何度も注ぎ込まれた男たちの精液がまだ滲み続け、一応服の残骸はまだ身に纏ってはいたがぼろぼろのどろどろだった。周りを見回しても、さっきまでの男たちの姿はもうない。一つの紙袋を持った兄だけがそこにしゃがみ込んで花穂の方を見ていた。
「お兄ちゃまぁ……」
自分をこんな目に遭わせた張本人であるにも関わらず、兄の顔を見た花穂は安心してまた涙を流した。
「よしよし花穂、ご苦労様」
兄は優しくそう言うと、泣きじゃくる花穂の頭を撫でる。髪にも精液が付着していたが、兄はそんなことを気にする様子はなかった。
「シャワー使っていいことになってるから、キレイにしておいで」
「っく……でも、花穂の服……」
まだしゃくり上げながら、ぼろぼろになった自分の服を見る。
「大丈夫。ちゃんと着替えは買ってきたから」
兄は持っていた紙袋を花穂に差し出した。
「ぐすっ……なんでお兄ちゃまはこんなヒドイこと……」
精液を洗い流し、兄が用意した服に着替えた花穂は、表面的な汚れは洗い流せても身体のところどころに残る痛みや違和感にさっきまでの陵辱を思い出して、また涙をこぼしそうになる。
「どうしても僕はお金が必要なんだ。花穂はいつも僕のことを応援してくれるんだよね? だったら、僕がお金を稼ぐのも応援してよ」
「で、でも……そんな……」
戸惑う花穂に、兄はさらに告げる。
「そうそう。あの人たち、花穂のこと気に入ったんだってさ。お金を用意して、もう1人友達を連れて来るって言ってたから、また来週よろしくね、花穂」
「えっ……」
いつものままのようで、なぜか有無を言わせない兄の言葉に、花穂は青くなった。