その10

 

 

 

「ほら、もっとお飲みなさい」

「いえ、先生、ちょっと、マズイんです」

なみなみとシャンパンを注がれたグラスを押し付けられそうに成り隼人は大慌てだ。

「なに? アタシの勧めるお酒が飲めないの? 」

大して酔ってはいないであろうに、由紀子は少年を捕まえて絡みだす。酔っぱらいの

理不尽さは十二分にわかっている少年は、自分に酒乱の傾向があるかも知れない事を

正直に女教師に明かした。

 

「そうか、わかった」

一定の理解を示してくれたであろう由紀子の返答に少年は安堵した。しかし… 

「わかったから、飲め。飲まなきゃ犯せない」

「えっ、そんな… 」

期待に胸をときめかせていたところに冷水を浴びせられた気がした隼人は、僅かに逡

巡するが、やがて手にしたシャンパンを飲み干した。

「おお、いい飲みっぷりじゃん。さあ、もっと飲んで」

自分に酒乱癖があるかも知れないと告白したのに、それでも杯を重ねる事を強制する

女教師の行動を訝りながらも、気の弱い少年は強く勧められるままにグラスを干して

行く。シャンパンがワインに変わり、リビングのテーブルの上の空瓶が4本にまで増

えた頃には、さすがに隼人も自分が酔っぱらっている事に気付いていた。酔うほどに

青ざめ、瞳に剣呑な光が刺す少年の有り様を、由紀子は期待を込めて見つめていた。

 

(ひょっとすると、ひょっとするかも? と、思っていたけでども、これはビンゴ! 

 かしら? )

彼の空に成ったグラスにワインを注ぎ込もうとした由紀子の手首を、いきなり少年が

捕まえた。

「もう、いいでしょう、そろそろベッドに行きましょう」

人が変わった様に鋭い目で自分を見つめる少年に言葉に、由紀子は昂る気持ちを抑え

て頷いた。

 

「あっ、ちょい待ち」

リビングを出ようとした由紀子は忘れ物に気付き慌ててソファに戻ると、この日に持

ち込んで来たおおぶりのスポーツバッグを持ち上げる。

「おまたせ。さあ、ベッドルームに行きましょう」

短時間に痛飲した影響なのか? やや青ざめた顔の少年を引き連れて美人女教師は意

気揚々と屋敷の寝室へと向かった。豪勢なダブルベッドが鎮座する部屋に足を踏み入

れた由紀子は急いで服を脱いで行く。

 

ベッドの端に腰掛けて酔っぱらい特有の血走った目で自分を睨む少年の視線を気にし

ながら全裸を曝した美女は、ここまで苦労して運んで来たスポーツバッグのチャック

を開く。そして中から取り出した道具は、さすがに酒乱気味の隼人をも驚かせる品々

だった。男性器を象った数種類のバイブ、銀色に鈍く輝く複数の手錠や焦茶色の革製

の足錠、どす黒く汚れた荒縄、そして奴隷女の無駄口を封じるボールギグ、など、学

校で教鞭を取る女教師には相応しくない持ち物がゾロゾロと出て来るのだ。

 

通常の隼人であれば、こんな道具をいきなり目の前に並べられたらドン引きであろう

。しかし、アルコールで正常な思考が停止し酒乱と化した若者は、心の奥に秘めてい

たサディステックな本能の覚醒を実感している。

「これを、使えって言うのかい? センセイ」

「ええ、そうよ」

 

それまでの丁寧さは微塵も残らぬ冷ややかな言葉を吐いた少年を見つける由紀子の目

は膨らみ続ける期待で爛々と輝いていた。教師を務める彼女は多くの未熟な生徒を指

導する立場にあることから、おのずと威厳や、ある種の冷淡さが身についていた。思

春期の男子高校生を従わせる為には彼等を調子付かせぬことも肝心であり、平素から

きちんと距離感を保ち、指示に従わせる毅然とした態度が女教師には求められた。

 

そして、有能な先生と周囲の同僚からも、生徒達からも認められる由紀子は、自然と

そんな威風堂々さを身に付けていた。デリヘルでのバイトにおいても、彼女の緊張感

を持つ美貌は女王様を求める下僕連中にもてはやされ、そういった趣味のお客が数多

く彼女のリピーターになっていた。しかし、由紀子自身は職業上身に付けた威厳は仮

面に過ぎず、自分には被虐を好む性癖がある事を自覚している。オナニーを覚えた頃

から彼女の手淫の時の妄想は、常に頑強で凶暴な男性から無理矢理に性行為を迫られ

る事だった。

 

拒絶する中で凌辱される自分を夢に見まがら、これまで、そんなチャンスに恵まれず

、学校で清楚な女教師を演じつつ、同時にアンダーグラウンドのバイトでは女王様然

と振舞う事を強いられて来て、由紀子の欲求不満は自分でも気付かぬうちに限界近く

にまで膨れ上がっていた。教壇に立つ様に成ってからの由紀子の自慰のネタは、生徒

達から輪姦される自分に変わっている。

 

残念ながら輪姦とは行かないが、目の前で冷たい目をしている酒乱の少年に、彼女は

アブノーマルな行為を容認する暗い影を見い出して魂を震えさせていた。相手がひと

りであっても、教え子から拘束されて凌辱を受ける状況は、これまで自分の被虐を望

む性癖を隠し続けて来た由紀子にとっては夢の実現と言っても過言では無いのだ。

 

「ベッドに仰向けに寝ろよ、センセイ」

最初に手錠を手にした少年の言葉に、由紀子は素直の従った。最初に右の手首に金属

製の戒めの道具がカチャっと音を立てて巻き付く。その手錠のもう片方の輪は、ベッ

ドの頭の部分の横にあった支柱に繋がれた。左手も同じく左側の支柱へ手錠で繋がれ

た美女は、万歳の姿勢を強いられたまま、広いダブルベッドの上に仰向けに横たわる。

 

(さあ、どうする? これからどうするつもりなのさ? ボウヤ)

両手の自由を奪った酒乱の少年は、こんどは彼女の右の足首を捕まえると、焦茶色の

革製の足錠を巻き付けた。両手と同じように両方の脚もベッドの左右の支柱に繋げて

大の字拘束を果たそうとする少年の目論みを察した由紀子は、試しに最後の脚を縛り

上げようとした隼人に対して膝頭を固く閉ざして抗って見せた。女と言えども脚の力

は強いから、少年は自分の行動を妨げる美女に向かって怒りの視線を向けた。そして

、次の瞬間、彼はピシャっと由紀子の真っ白な太股を平手打ちにしたのだ。

 

「無駄なことは止めろ! 」

自分勝手で冷酷な少年の言葉に、由紀子は背筋がゾクゾクと震えた。

(こいつ、やっぱり本物か? 本物なのか? )

最終的な確認を行い満足の行く解答を得た美人教師は、教え子の命令に従い無駄な抵

抗を諦める。すると、命令に従った由紀子の脚をベッドに手際良く縛り付けた少年は

自由を失った美女の前で悠然と着衣を脱いで行く。トランクスも脱ぎ捨てて美しい獲

物と同様に全裸と成った隼人はベッドに上がり込み、あろうことか大の字に拘束され

た美女の股間に顔を寄せて行く。

 

 

 


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