その53

 

 

 

 

「だめぇぇ… もう… だめよ… ああ、やめて… あひぃぃぃ… 」

抗おうにも四肢が快楽で痺れてしまい、逃げ出す事は不可能だ。己の油断か

ら抜き差し成らぬ肉地獄に陥った美女の悲鳴は、隆俊を調子付かせる艶っぽ

い応援歌に過ぎない。

彼は錯乱する美女の哀願を心地よいBGMと感じながら、さらに荒腰を奮っ

て葵を再び絶頂へと追い上げた。ここに至ってようやく彼女は己の敗北を痛

感している。隆俊の様な少年を向こうに回してのセックスで、彼に思うよう

に弄ばれているのは悔しいが、圧倒的なスケールを誇る肉棒により、立て続

けに短期間に官能の絶頂を何度も極めさせられてしまえば、年齢等は関係な

く女は脆かった。

それにしても豊富な男性経験を誇る葵にとっても、隆俊との肉の交わりは信

じられない喜悦の連続と成っている。口では許しを乞う台詞を吐くものの、

暴走する愉悦に後押しされた躯は、彼の突き上げに合わせて淫らに腰をうね

らせている。

子宮をすり潰す勢いで最深部まで巨根を押し入れられると、思わず夢中でし

がみついた少年の背中に爪を立てて掻き毟ってしまう。神経は法悦の鑢で削

られて襤褸と化しているくせに、躯は浅ましい程に燃え上がり、尽きる事も

無く押し寄せる快美の波動に揺られている。

「ひぃぃぃ… もうゆるして… おねがい… ああ、狂うわ… 頭がヘンに

 なっちゃう… あっ… あっ… あぁぁぁぁぁぁぁぁ… 」

助けを求めて周囲に視線を彷徨わせてみても、眩いライトの向こう側に佇む

撮影スタッフは、この素晴らしい光景を中断させる様な愚かな行為に及ぶわ

けも無い。

千尋に続いて葵までもが、この悪魔の様な少年に貪られる様子は、この道の

プロの連中ですら、思わず仕事を忘れて生唾を呑み込み、見入ってしまって

いる。しかも、これが隆俊にとっては4度目の撮影であるから、周囲のスタ

ッフ等も、まだ怪物少年の責めが序の口に過ぎないことも分かっていた。成

す術も無く目眩く官能の渦に呑み込まれて行く美貌のAV女優を負け姿は、

この『若妻シリーズ』の大ヒットをスタッフ一同に予感させている。

「ひっ… ひぃぃ… ひぃぃぃぃぃぃぃ… 」

2度の絶頂の後で、隆俊の巧みな責めにより何度か軽いアクメを味わった葵

の声が、ふたたび切羽詰まった様子に変わる。こうなると快感と苦痛は表裏

一体化してしまい、心地よいのか苦しいのか? 葵当人にもよく分からない

大勢の撮影スタッフが見守る前で、こんなにも乱れよがり泣いてしまう己の

躯が何とも恨めしいくもあるのだが、そんな思いを蹂躙するのが、少年の力

強い律動なのだ。脳天を突き抜ける電撃的な快美の前には、葵の存念など意

味を成さず、そのリズミカルな腰使いが、いよいよ彼女を最終的な高みへと

追い上げている。こんな子供を相手と侮った代償がとてつも無く大きかった

事を思い知りながら、ライバルである千尋と同様に、葵も少年との肉の交わ

りに溺れている。

「あっ… だめ… また… あぁぁぁぁ… 」

汗にまみれた裸身を震わせて、葵が甘い悲鳴を張り上げる。爛れた快美の中

から衝き上げててくる大きな何かに怯えながら、これまでに味わった事の無

い最高の絶頂を予感して、葵の悲鳴も手放しだ。

「だめ! くる… くるわ… あっ… あぁぁ… あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ

 … 」

今までに体験してきたセックスが子供の遊びに思える様な峻烈で爆発的な快

感を喰らって、葵は大きく仰け反ると全身をガクガクと大きく痙攣させてい

る。背骨を灼熱の炎が駆け上がり脳髄を焼き尽す錯覚に陥った中で、葵はつ

いに大いなる高みに昇りつめてしまった。

「ひぃぃぃぃぃぃぃ… 」

眩いライトの下で迸る汗をまき散らしながら、紅く染まった肢体を震わせた

美貌のAV女優は、深い悶絶に陥って、そのまま白目を剥いて唇の端から泡

を噴き、ついには意識を失ってしまった。

 

 

 

「よう、久しぶりだな」

葵が潰れてしまった事から、一旦休憩を取る事を決めた美貌の女監督に向っ

て、どうにもこの場にそぐわぬ着流し姿の小柄な老人が気安く声を掛けて来

た。振り返った由起子は驚き目を丸くする。

「あら、トメさん。御無沙汰しています」

現場では絶対的な権力者である由起子が慌てて撮影用のカメラの脇の椅子か

ら立ち上がり頭を下げた事から、周囲の目は小柄な老人に集中する。監督で

あり、しかも独立プロダクションの社長でもある由起子が謙る相手の正体を

窺う様に、スタッフたちはそれとなく老人の方をチラチラと見ていた。

「今日は、どうしてまた、ウチの現場へ御運びですか? 」

怪訝な顔を見せる敏腕女監督に向って、老人は屈託の無い笑顔を見せる。

「噂の新人のツラを拝みに来たのさ。しかし、たいした餓鬼だな。千尋を乗

 り潰したと聞いた時には耳を疑ったが、今度は葵まで、あのザマかい? 」

心配したスタッフや、マネージャーが介抱しているが、まだ白目を剥いて悶

絶している葵の傍らで、少年はどっかと胡座をかいたまま、他のスタッフか

らミネラル・ウォーターのペットボトルを受け取り、我関せずとばかりに咽

を潤している。しかも、あれだけ葵を貪り喰らいながら、少年の股間の一物

は衰える事も無く、隆々と天を仰いでそそり立っていた。

「女ひとり乗り潰しておいて平気の平さじゃないあ… 驚いた餓鬼だな、噂

 に成るのも無理は無い。どこで、あんな新人を拾ったんだ? 由紀江」

老人が、気難しい女監督を呼び捨てにしたから、現場で働くスタッフ一同が

緊張を高める。ここ数年、彼等の前で由紀江を呼び捨てにしたモノはいない

のだ。もっとも、隆俊は別格であるが、少年とて多少の分別は持ち合わせて

いて、少なくとも現場では年上の愛人を呼び捨てにする様な事は無い。

スタッフも雇い主である女監督と若い新人男優とのベッド親密な間柄は具体

的には何も知らなかった。もちろん、隆俊と由紀江が男と女の関係である事

くらいは、皆よく分かっている。

だが、ベッドの中の力関係が現場とは一転している事までは、スタッフは誰

も知らない。だから、無礼な老人の呼び掛けに対して、彼等の女ボスが、ど

う対応するのか? 各々の仕事を行いながらも、スタッフ等はそれとなく二

人の会話に聞き耳を立てている。

「うふふ… 秘密ですわ。ついでに正体の方も明かすのは、どうか御勘弁く

 ださいね。センセイ」

老人に対する由紀江の態度に、スタッフは一様に驚いている。同時に彼等は

、この着流し姿の小柄な老人の正体に対する関心を膨らませていた。若いス

タッフの一人は好奇心を抑え切れずに、仕事を放り出してセットの裏に飛び

込んだ。

「ねえ、斉藤さん、斉藤さん! ちょっと来て下さいよ」

「なんだ? なにか不都合があったのか? 幸雄? 」

息せき切って舞台裏に飛び込んで来た照明助手の態度に、大道具の製作管理

を一手に引き受けていた斉藤は驚いて奥から駆け付けて来る。

 

 

 

 

 


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