その26

 

 

 

 

園子はまだ、家が別だから逃げ出す事も出来るが、最初に隆俊の餌食と成った

姉は、淫欲の地獄から抜け出す事も出来ぬまま、毎日若い獣の骨の髄までしゃ

ぶられている。また、色情に淫した暢子の方も後先を考える余裕を失い、少年

が感心にも学校に行っている間に惰眠を貪り、帰ってくると彼の巨根に平伏し

て地獄の悦楽環状に巻き込まれる毎日を過ごしていた。

夜の歓楽街を巧みに泳ぎ、酔客を手玉に取って来た美人姉妹を両方とも餌食に

して、まだおさまらぬ性欲の持ち主である隆俊の目を、一時的にでも外に向け

てしまう事が、今の園子にとっては急務であった。窮余の策として、店の方は

いきなりリフォームに取り掛かり、工事期間中は時間を稼いでいるが、その間

に姉を色惚けから立ち直らせると同時に、この鬼畜で底抜けの体力を誇る甥っ

子を何とかしなければ成らない。

その為に、園子は余り頼りたくは無い昔の仲間に声を掛けていた。実は、まだ

短大生の頃に、園子は小遣い稼ぎの為にアダルトビデオに何本か出演した事が

あったのだ。今振り返れば若気の至りであるが、手軽に稼げるAV女優は、当

時は非常に魅力に溢れた仕事であった。

セックスが嫌いでなかった園子は、深く考える事も無く素人の企画モノからス

タートして、その後は主演で2〜3本のビデオに出演している。その時に知り

合ったのが、『ママ』こと、吉岡由紀江だった。彼女と同様にAVの女優とし

てスタートした由紀江であったが、元々が映像の専門学校に通う身であった事

から、メーカーが面白半分で主演に加えて監督を任せてみた所、結果は上出来

で、あれよあれよと言う間にヒット作を連発したのだ。

驚く事に年間のベストヒット10の中で、彼女の作品が4本も食い込む成果を

残している。斬新な企画に加えて、飢えた男のリピドーを揺さぶるカットの連

続を、巧みに組み合わせる由紀江の作品は、その後も多くのAVファンから支

持されて来た。

最近では自分のレーベルを起して、さらに荒稼ぎを重ねる美貌の女AV監督が

、男も女もOKなバイである事は、この業界でも広く知られた事だ。好奇心満

たす事と実益を兼ねたアルバイト感覚でAV女優を成っていた園子にとって、

当時、すでに数十本の主演をこなし、新進気鋭の監督としても脚光を浴びてい

た由紀江は大先輩であった。

よほど彼女の事を気に入ったのであろうか? 由紀江は園子を直々に指名して

1本作品を撮り上げている。それは園子の出演作の中でも一番のヒットと成っ

た。しかも、撮影中に、熱心な由紀江の誘いに軽率に乗った園子は、熱心に迫

る由紀江に押し倒されて、そのまましばらくは彼女のネコ役として、同棲生活

まで過ごしていた。だが、元々は男好きであり、レズにはすぐに飽きてしまっ

た園子は、AV女優生活から足を洗うと同時に、由紀江とも別れていた。

そんな昔馴染みに声を掛けたのも、ひとえに姉の暢子を解放させる為なのだ。

このままでは快適な園子の生活は根底から揺さぶられてしまう。なにしろ店は

姉の人気で持っている部分も大きいし、夫が刑務所暮らしを強いられている間

は、配下のチンピラ連中が、何くれとなく親身に成って面倒を見てくれている

。それとなく目を光らせている連中に、もしも姉の色惚け生活が露見したらと

思うと、園子は大いに慌てていた。

だからといって、この野獣の様な少年に、ただ別の女をあてがえば済むと言う

問題でも無い。園子の友人や知人を迂闊に紹介したならば、おそらく彼女ら姉

妹と同様に骨の髄までしゃぶり尽されて、事態はますますややこしく成るだろ

う。

その点、AV女優であれば、一騎当千の女丈夫が揃っている。男に関しては海

千山千の手練が多い業界の女ならば、自分や姉の様に、見境なくのめり込む事

もあるまいと、例によって園子は実に短絡に考えていた。それに、AVの撮影

であれば、女の数に苦労する事も無い。

現場に顔を出せば、自分と同じ様に性に鷹揚でありスキ者の女が顔を揃えて待

っている。だからこそ、今の快適な生活を守る為に、園子は獣である甥っ子を

『ママ』と呼ばれる由紀江の元に連れ込んでいた。

ひとしきり笑い終えた由紀江は、あらためてマジマジと隆俊の顔を見てから振

り返る。

「いったい、何のつもりなの? こんな子供では、多少持ち物が立派にしても

 、やっぱり役には立たないわよ、園子。この子は、彼方とどう言う関係の子

 なの? 」

冗談にしては質が悪いと訝りながら由紀江は昔の『恋人』に向って問いかける。

「隆俊は、姉の結婚相手のつれ子よ。だから私にとっては義理の甥ね。でも… 」

なおも怪訝な顔付きに由紀江に向って、園子は挑戦的な眼差しを見せる。

「でも… いまは、私の一番新しい愛人。それに、これは絶対に秘密だけれど

 、姉の暢子の情夫でもあるの。こんな顔をしているけれど、私達姉妹は、も

 う、この子に首っ丈。お姉ちゃんなんて、犯られすぎて、すっかりと色惚け

 だわ」

ここで断られたら、せっかくの計画が水泡に帰すから、園子は事実を赤裸々に

語ってしまう。

「へぇ… 彼方のお姉さん、たしか、ノブコさんよね。あの子まで、喰っちゃ

 うなんて、ちょっと信じられない話よね」

実は、AVに出た園子は昔、世話に成っている由紀江を姉に引き合わせている

。本当は園子よりも姉の暢子の方に一目惚れした由紀江は、随分と熱心にAV

への出演をかき口説いたものであったが、残念ながら妹程の奔放さを持ち合わ

せていなかった当時の暢子に、しっかりと断られた経緯があった。

だからこそ、この若さで2人の美人姉妹を手玉に取っていると聞かされて、由

紀江は俄然好奇心を掻き立てられている。それこそ、園子が望んだ展開だ。

「ねえ、本当にキミは園子の愛人なの? 」

そこに真実があるのか? と、ばかりに少年の目を見つめて由紀江が問い質す。

「ああ、日は浅いが、確かに園子を抱いているよ」

年に似合わぬ太々しい態度で、隆俊は頷いてみせる。

「キミにとっては、義理のお母さんにあたるノブコさんも? 」

「園子よりも暢子の方が先に俺と寝たんだ。今でも毎晩、楽しんでいる」

別に嘘を付く理由も無いから、少年は美しい女監督から問われるままに事実を

語っている。彼の言葉に真実の響きを感じ取った由紀江は、俄然、この若者に

対する興味を膨らませている。暢子の事は詳しくは知らないが、妹の園子であ

れば、しばらくは愛玩女として飼っていた事もあり、どれだけ経験を重ねてい

るか、おおよその見当はついていた。その園子が、自ら姉と供に愛人だと紹介

するならば、試して見る価値はあるだろう。

「いいわ! そんなに言うなら、使い物に成るかどうか? 一晩かけて面接し

 てあげる。それでいいでしょう? 園子? 」

どうやらやり手の女監督の琴線に触れる何かがあった隆俊が、とりあえず由紀

江の興味を引いてくれた事から、園子は安堵の溜息を漏らした。

「ええ、結構です。ちょうどこの子は夏休みだから、学校も心配はいらないの

 よ。だから1日とは言わず、2〜3日かけて、たっぷりと面接してあげてち

 ょうだいね『ママ』」

「うふふ… いくら若いからって、私を相手に2〜3日も犯ったら、それこそ

 、この子の腰が抜けちゃうわよ。それくらい、彼方にも分かるでしょう? 

 園子」

まだ隆俊の外見に惑わされて、この野獣の本質がわかっていない由紀江の台詞

に、園子は曖昧な笑みを持って応えている。この先に美貌の女AV監督が巻き

込まれる身が蕩け骨が軋む凄まじい性交を予感している園子は、由紀江の興味

が少年に移ったのを良い事に、仕事を理由に暇乞いに至る。

 

 

 

 


次に進む

 

目次に戻る


動画 アダルト動画 ライブチャット