「たしかに、腹はまだ減っているからな。それじゃ、メシを喰ってからホテルに 行こうぜ。でも、俺、金は無いから、驕ってくれよな」 昨夜の乱行の跡が色濃く残る部屋で犯される危機を回避する事が出来るのであれ ばと、園子は少年の申し出を素直に受け入れていた。 ただでさえ食べ盛りな所に持って来て、昨晩から一睡もする事も無く美しい義母 と交わり続けて来た隆俊だから、その旺盛な食欲は園子を呆れさせるのに十分だ った。近所のファミリー・レストランの日替わりランチを2人前、ペロリと平ら げた若者は、その上に頼んだピザも全部一人で食べてしまい、ようやく人心地が 付いたとばかりに満ち足りた笑みを浮かべてみせる。 「ねえ、アンタ、お姉ちゃんばっかりじゃなくて、彼女はいないの? 少しは他 で処理しなさいよ。それとも年上じゃ無きゃ駄目なタイプなのかしら? 」 スープとサラダで軽い昼食を済ませた園子は、辺りに客が疎らなのを良い事に、 かなり際どい台詞で探りを入れて行く。 「ああ? 彼女? そう言えばいないな。ほら、一昨日まではセックスよりも喧 嘩の方が面白かったから、彼女なんて面倒臭いと思っていたんだよ。でも、こ れからは頑張るさ」 食後のアイスコーヒーをガブ飲みした後で、隆俊は不敵な笑みを見せる。 「でも… アンタと同じ年の子だと、乗り潰してしまうかも知れないわね。第一 、処女には、あんたのデカい魔羅は気の毒だわ。当分の間、年上の経験豊富な 女を相手にしておきなさい」 隆俊の興味が、さらに若いティーンエイジャーの級友に移る事を恐れて、園子は 慌てて前言を翻す。しかし、美しい義叔母の思惑など気にも止めない若者は、難 しい顔をして頷いた。 「なるほど、園子がそう言うならば、処女を相手にするのは、もう少し経験を積 んでからにするぜ」 セックスに関する以外は世間知らずの小僧である隆俊を、園子は改めて呆れて見 つめてしまう。 (まだこんな餓鬼なのに、いいように扱われて、悔しいったらありゃしない! でも、確かにセックスだけは抜群なのよね) 両手を縛った縄だけは解いてやったが、それだけでベッドルームに置き去りにし て来た姉の悶絶姿を思い出して、園子はブルっと震えてしまう。目の前で旺盛な 食欲を見せた若い獣は、食欲が満たされたならば、次に望むのはただ一つだ。そ して、望まれる事を密かに園子も願っている。 「よ〜し、喰った喰った、満腹だぜ! さあ、園子、行こうか? 」 最後のピザの欠片も胃の中に納めてしまった若者は、エネルギーは満ち足りたと ばかりに立ち上がり、はやくも瞳に中に凶暴な光を見せている。はやる若い獣の 勢いに押されて、園子は伝票を持って立ち上がる。表通りでタクシーを拾った2 人は、まだ昼過ぎにも関わらず、ネオン街の外れにあるラブホテルへと向った。 「へえ〜、意外に洒落た部屋なんだな? でも、ベッドが丸くないし、回転もし ないのは反則じゃないか? 」 「いったい、何時の時代のホテルの事を言っているのさ。いまどき、回転ベッド なんて、もう流行らないわよ」 片寄った知識を暴露された隆俊は膨れっ面を見せて横を向いてしまう。こうした 態度を見れば、明らかに彼は餓鬼であり、思わず園子も微笑んでいる。しかし、 彼の本性を知る美女は、頬が火照り唇が乾いてしまい何度も舌さきで舐め回して いるのだ。一通り室内を色々と物色して好奇心を満たす義理の甥っ子を他所に、 園子はひとりでシャワーを浴びる。いれかわりに少年が昨晩からの淫行の汚れを 落としている間に、彼女は安物のソファに腰掛けて、ビールでの咽の乾きを潤し ていた。 (ふぅ… 困ったなぁ… でも、あの子、凄いんだもの、一度味わったら、ヤミ 付きに成るわよね) だらしなく悶絶した姉の乱れ姿を思い出すと、園子の心臓は勝手に早鐘を打ち鳴 らし始めるから、彼女は思いを誤魔化す為に冷たいビールを煽っている。 「はぁ〜、さっぱりしたぜ」 冷蔵庫からコーラを取り出した隆俊は、フロ上がりな事もあり、一気に大半を飲 み干して見せる。 「なによ? まだコーラなの、お子ちゃまね。クスクス… 」 「うるせえな! 俺はコーラが好きなんだよ! 」 照れ隠しに茶化す園子の台詞をそのままに受け取って、隆俊は顔を赤くして抗弁 する。 「まったく、餓鬼なんだから… 」 髪の毛を濡らす事を嫌って巻き付けていたタオルを取りさり、次いでバスローブ をも脱ぎ捨てた美貌の義叔母は、男女の間の機微など理解しない少年に向って苦 笑いを浮かべて歩み寄る。 「でも、ここは、もう立派な大人なんだもの… 困るわ」 滾る欲情を押さえ切れず、園子は風呂上がりの少年の前に跪くと、彼の腰からバ スタオルを剥ぎ取った。 「うひょう! 園子、やる気マンマンじゃんか? 」 茶化す少年の台詞が、どこか遠くに聞こえるくらいに、彼女は興奮している。こ うして、あらためてシゲシゲと眺めてみると、まさに肉の凶器と言う形容が相応 しい巨根なのだ。若い癖に黒光りする茎には、グロテスクな血管がからみ合う様 に浮き出て、怪異さを際立たせているし、大きく傘の張り出した亀頭は、膣を踏 み荒らし子宮を粉砕する道具に思えたしかたない。 ガタイはでかいが顔を見れば、まだ幼い表情も残る義理の甥の股間に魅入られた 美女は、しっかりと捕まえた手に余る肉棒にオズオズと唇を寄せて行く。ここま でくれば体裁を整えたところでしょうがない。あの寝室で無惨に生骸を曝した姉 の恍惚の顔を見て以来、園子はこうなる事を夢見ていた。まるで握る指を撥ね除 ける様に固さを保った肉の凶器を、彼女は丹念に舐め回す。 「ふぅぅ… 気持ちいいぜ、園子」 増々いい気に成って、義理の叔母に対して呼び捨てが当たり前の様に振る舞う若 者だが、園子は逆らう気力を失っている。多少の憤りはあるものの、それも手に した凶悪な肉棒を擦り舐めれば、たちまちのうちに怒りは霧散する。 欲情に潤んだ瞳を見開いて、彼女は手に余る一物をパクリと呑み込み始める。精 一杯に口を開いているのに、なおも引っ掛かり、なかなかスムーズに含めないし 、咽の奥まで届いてもまだ余る長大さを誇る肉棒だから、最前までの恍惚とした 顔つきから一転して、こんどは苦し気に眉を顰めている園子だが、それでも彼女 はけして一物を吐き出そうとはしない。 むしろ、己の苦悶を掻き立てるがごとくに、彼女は無理して咽の奥深くに剛直を 呑み込んで行く。もちろん、苦しいし、目の端には涙の玉が溜まっているが、同 時に言葉に成らぬ異様な幸福感にも包まれてしまうのだ。この巨大な代物で蹂躙 されて精魂尽き果てるまで貪られる幸運を思うと、相手が年下であり、しかも血 のつながりは無いが甥っ子である事も、園子の脳裏から消えて行く。
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