美希子 (2002年11月21日(木)18時32分45秒)
■アニトさま■
アニトさま、ごめんなさい、ご無沙汰してしまいました。
今までは思いつきというか勢いで書いてきたのですけれど
ネタが尽きちゃったようなのです。
ワタシの場合、物語はまず登場人物を作ることから始めます。
と、その人物が勝手にストーリーを進めてくれます。
ですからこんな物語を書きたいなーって思っても
人物が登場しないと書き進めることができません。
でもだからここからが本当の意味でのワタシの創作になるんだと思います。
って弱気にならずにがんばっちゃいますね。
だってアニトさまに書く楽しみを教えていただいたんですもの。
■舞さま■
快調な書き込み、すごいですぅ。
綾さんの心理が細かく描写されていて思わず
がんばってーって応援したくなっちゃいます。
■久仁子さま■
もうドッキドキです。
物語の中の久仁子さまはどうなっちゃうのでしょう?。
手錠をかけられてお浣腸なんて、久仁子さまのエッチぃ!
■ロマンス純子さま■
さすが長距離ランナー純子さま。
九十九話は本当にすごいですぅ。
クライマックスなんていわないで
偉大な記録、これからも更新し続けてくださいませ。
■沙希さま■
沙希さまのような大先輩が、
それもディテールのしっかりした物語を書き込みされていますから
ワタシのほうこそホッとします。
−−− マネキン 1 −−−

「ありがとうございました。またお越しくださいませ」
3人連れの女性客が買い物を済ませ出ていくと店内には誰もいなくなった。
といっても売り上げが伸びていないわけではない。
念願叶って自分のお店を持つことができたのは3年前。
商店街と住宅地の境目にあたる場所柄もあって、
午後6時を過ぎたころには客足は途絶えるが、徐々に固定客もつき順調といえる。
お店は一言で言ってしまえばブティックだが、取り扱う洋服は主に海外品である。
ただしそれらをそのまま売るのではなく、
1人1人に合ったサイズ直しのできるのが店のウリだ。
ノーブランド品だから元々がそれほど高価ではない上に、
日本ではあまり見かけないデザインの洋服が
自分サイズで着られるという一点物感覚で受けているのだろうと思う。
それと、まだまだ少しではあるが私のオリジナル品も並べている。
左右開きの自動ドアが開くわずかな物音がした。
「いらっしゃいませー」
見ると珍しく若い男性1人のお客だった。
たいていのお客に対してそうであるように
一通り店内を見てまわるまで声をかけるのを控え、
その間に見ない振りをしながらもお客の足が止まった位置と視線を確認する。
恋人か若奥様へのプレゼントだろうか?
そういえばお店を持つことができたのも夫のおかげというか影響である。
夫の海外出張暦は一人息子が高校生の時から始まり、
現地でのプロジェクトが終われば日本に帰ってくるものの
半年もたたずまた他の国へ旅立ってしまうという繰り返しだ。
4年前に赴任したフランス滞在中のあるとき
ファッションとはまったく畑違いの仕事をしている夫から
自分の店を持つことを勧める内容の手紙があった。
というのも私はアパレルデザインの会社に10年近く勤めており、
いつかは自分のお店を持ちたいと常々思って、
いや、夫が帰国のたびにベットの中でそう囁いてきたからだ。
自慢ではないが私の洋裁技術はなかなかのものだ。センスだっていい。
それは1人息子も認めている。
さらに、初めてもらったラブレターに匹敵するほどうれしかったその手紙には
夢へ向けての事細かなプランが書かれていた。
こういうところはさすがにエンジニアだ。
建物は夫が勤める会社の住宅ローンでまかなうことにし、
しかも海外での買い付けもしてくれるという。
はじめは既成服をメインにしながらも、サイズ直しができることを強味に、
徐々に私のオリジナル品も増やしていけばいい、と。
なるほどである、さすがは私が選んだ愛する夫。ちなみに夜の営みも巧い。
こうして1年の準備期間を経て
1階が店舗、2階にオフィス兼ワークルーム、
3階を息子と2人で暮らす住居にした鉄筋コンクリートの我が城ができ、今に至る。
「どういったものをお探しでしょうか?」
若い男性客の足が一ヶ所に留まったのを見計らい、
私はショーケース越しに男性の視野内正面から近づき、声をかけた。
脅かすつもりはなかったのだが
ドキリとした表情で男性は洋服に伸ばしかけた手を止めた。
「あっ、あの・・はい」
「恋人へのプレゼントかなにかですか?」
「え、・・・ええ、そんな感じです」
「お目当てのものは見つかりましたでしょうか?」
「それがその・・・・どうしようかと思って・・・」
どうも歯切れが悪い。
そもそも着る本人がいないところで洋服を選ぶのだから無茶な話だ。
サプライズプレゼントならばバッグやジュエリーの方がいい。
「後でサイズ直しもできますからご自由に手に取ってご覧くださいね」
「ええと、その・・・サイズがちゃんとわかっていないもので・・・」
「でしたらセーターなどでいかがでしょう?
それとも親しい方であればランジェリーでも喜ばれるかと思います」
「そそそうですか・・じゃあ思い切ってそうしよう・・か・・なぁ」
最後の方は消え入るような声だった。
「だいたいのサイズはお分かりになります?」
「ぼぼぼくと同じくらいなんです」
身長168cm体重56kgと見た。
なかなか長身の恋人または若奥様である。
気になることを思いついたがそれは口に出さず、
私はいくつかのセーターを手に取り始めた。
と、彼は何かを言いだけに私を見つめる。
「・・あの・・その・・・セーターはやめにして・・」
「はい?、あっ、ランジェリーにいたしますか?」
「ええ、そうしてもらえれば・・」
なんだか鼻息が荒くなって、語尾にフガフガとでもついているような気がする。
「では贈り物用のセットとして組むことができますからそうしましょうか?
それでしたら上は・・」
と言って私は胸の前に両手を当てて目配せをした。
「・・それぞれにサイズが違いますからお薦めはできませんが、
ショーツ・キャミソール・ナイティなどから組み合わせが可能です」
「そそそれでお願いします」
ランジェリーコーナーでの彼の照れようといったらなかった。
幸い他にお客がいなかったため私は一つ一つの品をガラスケース上に並べたが、
彼はいっさい手を触れることなく、ほとんど私に任せきりの状態だった。
「サイズはお任せいただくとして、色はいかがしましょう?
贈り物ですからここは思い切って少し派手な色でもいいかと思いますよ。
たとえば赤とか黒とか、ピンクは若々しく紫はセクシーですし」
「むむむむらむらむらさきでお願いします」
「レース等をあしらった綺麗な品もございますけど?」
「そそその方がいいとおも思います」
「どういった組み合わせにいたしましょうか?」
「ええとええとええと・・一万円くらいの予算だとどうなります?」
「ショーツとナイティのセットでほぼそれくらい。
ショーツとキャミソールでしたら他にも・・・・
そうですねー、ガーターストッキングをつけてもご予算内で納まります」
「そそそれはあのあのあのガガガーターべルトっていうもので吊るやつですか」
「そういったタイプもあり、たいへんセクシーかと」
「しししししょれくらはい」
完全に舞い上がっているようだ。
「しかしながらほんの少しだけ予算をオーバーいたします」
「きゃまいまへん」
言っておくが私は売り上げ最優先主義ではない。
お客様の満足が私の満足だ。
それが証拠に彼は喜びを隠し切れないといった表情で財布を取り出し、
右手と右足を同時に出しながら店を後にした。
もちろん私も大満足だった。

□□□□□つづく□□□□□




アニト (11月23日(土)23時49分34秒)
美希子さん、こん○○は。
お名前の前の「119」は作者番号でしたか。
《ネタが尽き》てこれだけおもしろい物語が書けるのですから感心してしまいます。
出だしとしての舞台設定が上手に盛り込まれ、なおかつ大笑いしてしまいました。
物語を創り出すにあたってはその人独自の方法があると思います。
深く考え込まないで気軽に楽しく書き出してみればいいのですよ。




美希子 (12月4日(水)16時58分13秒)
■アニトさま■
美希子、悩んでおります。
あっ、キーボートから手を離してスカートの中に・・・。
自分の物語に欲情したのか、それとも苦し紛れの逃避行オナニーなのか。
・・・・・・・・・・・
なんて実況中継などしている場合ではありませんけれど、
ともあれスッキリいたしました。
今回登場人物が多いため誰をどう動かしていいのか
頭の中がゴチャゴチャになってしまったのでした。
この1週間手直しするばかりで書き込みの踏ん切りがつかない毎日になり、
その間何度オナニーをしたかわかりません。
もちろんアニトさまのことを空想しながら。
お手数をおかけするのですけれど、前回の書き込みで、
>夫の海外出張暦は一人息子が中学生の時から始まり、
を、夫の海外出張暦は一人息子が高校生の時から始まり、
に訂正してくださるようお願いします。
■恵理さま■
今から女装ができるって思うだけでウキウキしちゃいますよね。
これからも書き込みがんばってくださいね。
■ロマンス純子さま■
あっ、また純子さまにやられちゃったって感じです。
「フリートーク」は作品解説みたいですごく興味深く読みました。
それに物語に対する純子さまの愛情がよくわかってとってもよかったです。
いつでも読めるように保存してある純子さまの物語を
もう一度初めから読んでみますね。
■久仁子さま■
久仁子さまの変態!。
(きゃー、ごめんなさい。でもこれでいいんですよね?)
でも久仁子さまの変態さ加減って
久仁子さまがウキウキと語っていらっしゃるせいか
開放的な明るさがあるんじゃないかと思っています。
うれしそうに変態してるようでうらやましく思えちゃいます。
■舞さま■
「キュウンとなって・・・」の完結おめでとうございます。
初めての物語で20話完結なんてすごいです。
それもとっても素敵なハッピーエンドで。
泣くほど幸せな気分にワタシもなってみたいです。
「わたし。いっちゃう・・」も今後の展開にワクワクワク。
−−− マネキン 2 −−−
2階のワークルームでミシン掛けをしていると内線電話が鳴った。
「店長。今日は申し訳ないんですけどそろそろ・・・」
時計を見ると5時30分になろうとしていた。
「ちょっと待っててね、行くから」
女子大に通う20歳の美登里ちゃんは
土・日曜日の開店から閉店までのアルバイトだが
今日だけはどうしてもはずせない用事があるとのことで
早上がりの予定になっていた。
日曜に接客の上手な美登里ちゃんが帰ってしまうのは痛手だが、それはしかたがない。
引継ぎの確認を済ませ美登里ちゃんがいなくなるとすぐに私は電話を手にした。
「もしもし桃子ちゃん、もう来られる?」
弾んだ返答ではなかったが10分ほどで来てもらえることになった。
平日ならばそろそろ客足が途絶える時間帯であるため
私1人でも対処できないことはない。
それでもときどき突発的な用時が入ることあって
正式なアルバイトではないが桃子ちゃんに来てもらうことがある。
アルバイトはもう1人、
定休日を除く月曜から金曜日までの開店から夕方6時まで入ってもらっている
近くの公営住宅に住む国見朱実さんという主婦がいる。
彼女とはオープン当時からの付き合いで、
子供ができるまでとの契約なのだが33歳になる今も子供には恵まれない。
そのおかげでといっては申し訳ないけれど
いつまでも若々しく、良き仕事仲間であり友達でもある。
きっかり10分後、荷物の搬入口でもある裏口から桃子ちゃんがやってきた。
「ごめんね。今はちょうどお客さんはいないけど
とにかく居てもらえるだけで助かるわ」
私と同じくらいの身長のサラサラヘアの桃子ちゃんは
ちょっとばかり恨めしそうな顔をしながら
いつものように平棚においてある洋服を丁寧にたたみ直し始めた。
何度のことで要領は良い。
ファッションにも興味がある子だから取り扱いも丁寧で、
陳列の仕方にも無駄がない。ただ人前に出るのが苦手な子なのだ。
不思議なことにこういうときに限ってお客さんが来ない。
30分ほどたってすることのなくなった桃子ちゃんに
次は裏口のストックルームにある来週から棚出しをする商品の梱包を解いてもらった。
仕分けをして在庫となる品は2階へ運んでもらう。
そうしながらレジカウンター内にいた私は
桃子ちゃんに聞こえるように、しかし顔を上げずに言った。
「そうそう、この間おかしなお客さんがいたのよ。
若い男性なんだけど、プレゼント用にって洋服を見に来たの。
普通そういう時は宝石とかアクセサリーなんかじゃない?」
階段を上がり下がりしている桃子ちゃんからの返事はなく、私はそのまま続けた。
「洋服を買うんなら彼女と一緒に来なくっちゃねぇ。
で結局下着を買っていったの。本当にプレゼントだったのかしら」
しばしの沈黙の後、意外な方向から声があった。
「店長、こんばんは〜」
国見朱実さんだった。
「あらら、どうしたの?」
「お1人じゃたいへんかと思って手伝いに来ちゃいました」
「ご主人はいいの?」
「さっき残業だって電話があったんです。
この頃忙しいみたいでちょくちょく遅くなるんです。
1人で家にいてもしょうがないからお話し相手が欲しいかなって」
「それでわたし?。いいわよ、それじゃ朱実さんも残業ということで」
「はーい、ええと・・来週分の品出しをしましょうか?」
「あっ・・・・それはもう済んでいるからいいわ。
ウィンドウディスプレイをどうしようかと思っていたところなの。
一緒に考えてみてくれる?」
と言って私は通りに面したウィンドウを見つめた。
「そうですねー」と朱実さんはもうそのことに夢中になりながら窓の側に歩み行く。
「私は2階でディスプレイ用の服を選んでくるわね」
朱実さんの動向を確かめ、私は階段を上がった。
と上がりきったところに桃子ちゃんが立っていた。
「そういうことになっちゃったの、今日はここまででよくなっちゃった。
とっても助かったわ、ありがとう。
またお願いするときもあるからそのときはよろしくね。
じゃああの人と顔をあわせないようにタイミングをみて帰ってね」
ホッとするように残念がるように、
そして悪戯っぽく桃子ちゃんは微笑を浮かべた。
あらかじめディスプレイ用にと目を付けていた洋服を手にし、私は階段を下りる。
あとはあの子なりにうまくやるだろう。
「これなんかどうかなーと思っているのよ」
朱実さんは窓そばにはおらず、ランジェリーコーナーで背を向けていた。
「あら、どうしたの?」
近寄って声をかけると振り向いた朱実さんの口元が緩んでいる。
「こんな下着を身につけたらエッチな気分になれるかなーと思って」
「まあ、そんなこと考えていたの?」
「なんだかムラムラしちっちゃって」
昼間お店にいるときにの朱実さんはマネキンさんとして
店で取り扱っている洋服を着ていることがほとんどだ。
今もイタリア製の赤いブラウスとタイトな黒のスカート姿である。
ただしいつもより胸のブタンを一つ多くはずしていた。
「これをお願い」
朱実さんが手を差し出し小声で言う。
ちらっと桃子ちゃんのことが気になったが、たぶんもういないだろう。
私は朱実さんからそれを受け取った。
「お願いしますでしょ」
そして見慣れたそれのスイッチを入れてやる。
ほんのかすかなモーター音が聞こえてきた。
と同時に朱実さんの口から小漏れ息が・・。
「あふっ、・・・ああん・・・」
「今日はこのままでお仕事する?」

□□□□□つづく□□□□□




アニト (12月4日(水)23時32分30秒)
美希子さん、こん○○は。
・・・・・・・・・・の部分で何があったのか知りたいですねー。
オナニーは逃避行であってはいけません。
今日の気持ち良いオナニーが明日の楽しさにつながるのですから。
だんだん人物が複雑に絡み始めましたね。
おやや、店長さんにはそういう趣味があったのですか!。
いやや待て待て、美希子さんのことです、
どういう展開になるのかまだまだわかりません。
続きを楽しみに待っています。




美希子 (12月20日(金)18時42分54秒)
■アニトさま■
今年も残すところ本当にあとわずかになってしまいました。
アニトさまにとって今年はどんな年だったでしょうか?
ワタシは昨年9月に初めて「空想デート」に書き込みをして以来、
書くことの楽しさを知った1年となりました。
アニトさまに出会わなければ
たぶん一生物語を書くなんてことはしなかったと思います。
お導きいただきまして本当にありがとうございます。
お洋服の好みはスーツ系からアフターファイブの女の子系になりました。
来年はもっと可愛い女の子目指してがんばります。
■舞さま■
ゲイスナックってどんなところなんでしょう?
女装スナックとはまた違うんですよね?
ワタシはそういうお店はもちろん
スナックへもほとんど行かないものですから興味深々なのです。
初日の出を拝むときにはワタシもアニトさまと
『空想デート』の作者さま全員の分まで手を合わせることにします。
みなさまと一緒にできたらなーって思います。
■ロマンス純子さま■
「フリートーク」とっても楽しかったです。
アニトさまにお答えをいただけてよかったですね。
でも、ちょっぴりうやらましかったです。
わーい、101話が始まりました。
またまた波乱万丈な登場人物さんたちにワクワクしています。
■純子さま■
お身体は大丈夫でしょうか?
純子さまの物語ってすごく身近にあるようで
とっても楽しみにしているんです。
ご無理をなさらないように、
でもこれからも読ませてくださいね。
−−− マネキン 3 −−−
閉店後、3階の自宅へ上がるとリビングで息子がワインを飲んでいた。
傍らには山盛りの野菜サラダと私のグラスも用意してある。
「ありがと」
我が家の夕食はあってないようなものだ。
というのも8時にお店を閉めても上へ上がるのはだいたい9時過ぎ。
その時間息子が勤めから帰ってきていることもあれば残業のときもある。
日曜日の今日は美登里ちゃんが早退するということもあって
息子は夕方には外出から戻り、5時頃に夕食を作ってくれた。
自慢ではないが私の息子の作る料理はおいしい。
「朱実さんが来てくれてよかったね」
息子がワインを口に運びながらちょっとすねたように言った。
もちろんこれは私の秘密を知ってのことではない。
そもそも朱実さんとは本格的なレズの関係にあるのではなく、
次シーズンモノの洋服などが入荷したあるとき、
店頭ディスプレイ用のコーディネートを考えるため、
朱実さんにマネキンになってもらったのがきっかけだった。
そのときの朱実さんの着替えっぷりがいさぎよいうえに、
子供を生んでいない身体がとても美しく見え、
冗談のつもりでご主人とのSEXの話など
少しセクシーな話題を持ち出しながらDカップのおっぱいに触ったのだ。
「いや〜ん、店長、そんな趣味があるんですか?」
朱実さんは受け身の方らしく、笑いながら身を任せていた。
だからなのかもしれない、
夫一筋である私にははっきりいってそんな趣味はなかったが、
それからすこしづつ行為はエスカレートしていき、
「こんなミニスカートを履いてみたらどんな気持ちになる?」とか
「下着を着けずにこの洋服を着てみなさい」という言葉に
素直に応え、反応する朱実さんに興味を持つようになった。
私は何をするでもなく何をされるでもなく、ただ言葉を投げかければいい。
バイブを持ってきたのも朱実さんからだ。
「朱実は本当はエッチな女なんです」
もっともご主人との性生活はとてもうまくいっているらしい。
遠く離れているとはいえ夫を私も愛している。
「なにニヤついているの?」
息子の言葉で我に返った。
ワインが少し効いてきたのかもしれない。
「いつもドキドキしているんだからね」
「ごめんねー。やっぱりもう1人雇わなくちゃいけないかしら?
でもあなたもまんざらじゃなかったでしょ?」
「またー、ママったらそういうことを言うんだからぁ。
知り合いがお店にやってきたらどうしてくれるのよぉ」
どうやら息子も少し酔いが回ってきているようだ。
「バレたらいっそのことお店のお手伝いに専念してくれればいいじゃない。
桃子ちゃんがいたら看板娘になると思うんだけどなー」
「それもそうね・・・って、こらこら、そんなことできるわけないじゃない。
それにパパが帰ってきたときにはなんて説明するの?
ボクは桃子になってお店を手伝っていまーす、って?」
「うーん、それも問題ね、あはは」
「あははじゃないでしょ、まったくぅ」
今年流行のセーターとロングスカートを履いた息子が頬を膨らませる。
そんな息子を可愛いと思い、
こういう会話ができることを楽しいと思う私はへんな母親なのだろうか?
2年前に「家の中だけでいいから女の子の格好をしていたい」
と切り出されたときにはさすがにびっくりした。
息子が学生のときから女性物の洋服や下着を身につけていることはうすうす知っていたが、
その決心の裏には私がお店を持ったことも関係しているかもしれない。
ファッションに興味を持つことは遺伝するのだろうか?
が、結果的には以前以上に会話も増え、楽しい我が家になった。
もしかしたら朱実さんと妖しい関係になったのも、
私には妹か娘が欲しかったという願望があったからかもしれない。
「ほらまたそうやってニヤつくぅ。今度は何を考えているの?」
「桃子ちゃんって可愛いなと思って」
「ぷっ、・・・そんなこと言ってもごまかされないわよ。
アルバイト料はしっかりいいだきますからね。
今度はママとお揃いのスカートにしようかな?」

□□□□□つづく□□□□□




アニト (12月21日(土)00時39分42秒)
美希子さん、こん○○は。
>書くことの楽しさを知った1年となりました。
なかなか公にはできない物語でしょうが(わははは)、
ともあれ自分の想いを伝える手段として「書く」習慣を身につけ、
そこに楽しさがあることがなりよりです。
『空想デート』はオープンから4年半になりますが、
こんなにも多くの作者さんが書き込みをしてくれ、
それぞれがさまざまな物語を持っていると知りました。
わたしの方こそ読む楽しみを与えてくれたみなさんに感謝しているのですよ。
《アフターファイブの女の子系》の美希子さんを見てみたいですねー。

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