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柏木彩 (1月23日(火)00時23分05秒)
皆様こんばんは。
もう新年の挨拶をするような時期は過ぎてますが、
たしかこれが今世紀最初だと思いますので、
遅ればせながらご挨拶します。
昨年は、皆様から優しい言葉をかけていただき、
ありがとうございました。
この場に参加させていただいたことが、
私にとって、私の心の中の思いにとって
大きな救いになったような気がします。
皆様のように快調に物語を描くことはできませんが、
私はマイペースで物語を綴っていきますので、
本年もどうかよろしくお願いいたします。
それにしても、皆様の執筆ペースにはいつも驚かされます。
これが本業なのかしら、と思うくらい。
先輩の方々はもちろんのこと、
確か私と同じころに書き込みを始めた方ごんたさんも、
いつ見ても新しい書き込みがありますし、
すっかりこの部屋になじんでおられるようで、
何だかおいて行かれているような気すらします。
まあ、わたしはわたし、
今までどおり、マイペースでいくしかありません。
ペースは遅くとも、心の中には、
物語りたいことがまだまだ沢山ありますので
どうか、末永く、この部屋で
めんどう見てやっていただきたいと願っています。
今日は、私が一番最初のころに投稿したはずの、
高校生・彩の物語の続きです。
と言っても、ストレートにつながるわけではなく、
あの話が一段落した後の場面からのスタートです。
あの話の直接の続きとなる物語は、いつか書くということで。
タイトルは、「彩の物語2」とでもしておいてください。
最初に自分が書いた物語を読みかえさないで書いたのと、
物語の方向が最初漠然と構想していた内容と違ってきたので、
あの話とこの話とでは、ややズレがあるかもしれませんが、
ご了承ください。
それでは、前回までのあらすじから
(うろ覚え+αで、話が変わっているかも知れませんが、あしからず)
ひそかな女装願望を内に秘めていた高校生・彩。
しかし、家庭教師にその願望を見抜かれてしまっていた。
彼は、数多くの少年を女の子へと変え、
毒牙にかけるプレイボーイだったのだ。
ある夜、家庭教師は、彩に女物の洋服や下着を手渡し、
着てみるように言う。
我慢しきれなくなった彩は、とうとう、女装願望を告白し、
手渡された服を身につけ、女の子となった姿をさらす。
家庭教師の予定の時間が終わるまでの短い間、
彩は、初めて女の子としての時を過ごすことができた。
しかし、彩の部屋では落ち着いて楽しむこともできないと思った家庭教師は、
彩を自分の家へ来るよう誘った。
ようやく叶った願望に夢中の彩は、
家庭教師の甘い罠に嵌っていくのだった。
=1=
「今度の日曜日うちにおいで。」
「いいんですか。」
「君の部屋じゃゆっくりできないだろう。
そのかわり、この格好で来るんだよ。」
「えっ・・・・」
「僕は、あやを招待しているんだから、あやとして来てもらわなきゃ。
当然だろう。」
「でも・・・・この格好で先生の家まで行くの?」
「どうしたの、いやなの?」
「いやっていうか・・・」
「恥ずかしいのかい?」
私は黙って頷いた。
こんな格好で外を歩くなんてできるわけがなかった。
「だったら服装は好きにしていいよ。
そのかわり、下着は今着てるこれを着てくるんだよ。」
「えっ・・」
「下着だけなら、何着てるかなんて誰にも分からないよ。
いいだろう。
それとも、うちに来たくないの?」
そんなふうに言われたら、それ以上断ることはできなかった。
その時の私は、ほとんど先生の言いなりだった。

=2=
日曜日、私は、朝からなんだか落ち着かなかった。
上の空の気分のまま朝食をとると、自分の部屋に入った。
ベッドの下に隠してあった袋を取り出す。
急に、心臓が、ドキドキと、
周りの人にも聞こえるような大きな音で鳴り出したような気がした。
袋の中身を取り出すと、丁寧に広げてベッドの上に並べた。
(これを着て、先生の家まで行く。)
そう思っただけで、頬がカーッと熱くなった。
恥ずかしい、そう思う一方で、心のどこかでは、自分の姿を想像し、
ゾクゾクするような妖しい期待感を抱いていた。
私は深呼吸して気持ちの高鳴りを押さえながら、
ひといきに規定るものを脱ぎ、ベッドの上に並べた下着を身につけた。
ショーツとブラを身につけ、私は、鏡の前に立ってみた。
「女の子みたい。」
自分の姿を眺めながら、そうつぶやいた。
声に出して言ってみることで、
ますます、ゾクゾクするような快感におそわれる。
私は、他の下着も身につけると、
その上からジーンズとシャツを着て、上着をはおった。
これなら、服の下に私がどんな下着を身につけているか、誰にも分からない。
頭ではそう思うものの、
女物の下着に身を締め付けられる感触を、全身が感じている。
これからこの格好で先生のところに行くんだ、
そう思うと、心臓の鼓動が大きくなり、足がすくんだ。
私は立っていられなくなり、
ベッドの端に腰をかけて気持ちを落ち着かせた。
こんな格好で外を歩いて大丈夫だろうか?
いいえ、周りから見たらどんな下着を着ているかなんて分かるはずない
でも、もしばれたら?
そんな思いが、私の頭の中を渦巻いた。
でも、先生との約束を破るわけにはいかない。
もう以前の私に戻ることはできない。
私の中の彩は、もう、自分でも押さえきれないくらい
大きな存在になっている。
あの日のように、先生の前で彩になりたい。
私は、立ち上がると、ベッドの上の洋服を袋にしまい、
袋ごとバッグにいれて家を出た。

=3=
駅まで歩いていき、それから電車に乗った。
歩くたびに、ストッキングを穿いた脚がジーンズの裏にこすれるのを感じる。
胸はブラに締め付けられ、肩には肩ひもの感触がある。
誰かとすれ違うたびにドキドキする。
私の歩き方は変ではないだろうか、
胸が少し膨らんでいるのに気づかれないだろうか、
服の上からブラの肩ひものラインが透けて見えないだろうか
下着が透けて見えるような気がする、
いいえ、私の心の中を透かしてのぞかれているのではないか、
そんな気がする。
顔が火照っているのが自分で分かる。
周りの人たちは、私の顔を見て、変だと思わないだろうか?
私がどんな下着を着ているか、顔に書いてあるのではないだろうか?
そんなことを思いながら歩く道のりは、
いつもよりも遙かに遠く感じられた。
日曜日の朝だというのに電車は思ったよりも混んでいた。
立っている乗客の身体が軽く触れ合う程度の混み方だった。
私は、出入り口側の位置に立った。
ときどき他の乗客に身体が触れる。
そのたびに、心臓がドキドキする。
私の体中が、普段よりもはるかに敏感になっていた。
そのうちに車両の中が少しずつ混んできた。
私のすぐ後ろにも人が立つ。
電車が揺れるたびに、周りの人と身体が密着する。
男の子にはないはずの肩や背中の下着のラインに気づかれるのではないか、
そう思うと顔が火照る。
お尻に何かが当たるたびに、痴漢の手を想像する。
電車に乗っている間、私は、ドキドキしどおしだった。

=4=
先生は、改札口のところで私を待ってくれていた。
先生の顔を見るとホッとした。
「それほど遠いところじゃないから、歩いていこう。」
そういうと先生は先に立って歩き出した。
「この辺来たことある?」
「いいえ、初めてです。知り合いとかもいないし。」
たわいない会話をしながら私たちは歩いた。
「この公園のすぐ先だから、もうすぐ着くよ。」
そう言われて、私の胸はまだドキドキ高鳴り始めた。
先生の家に着いたら、いったいどうなるのだろう?
怖いような、楽しみなような、そんな気分だった。
「悪い、その前にちょっと、そこのトイレに寄って行こう。」
私は、先生の後について公園のトイレに入った。
わりと広くて綺麗なトイレだった。
「お前は大丈夫?」
先生は用を足しながら傍らの私に聞いた。
「いえ・・・」
「ああ、そうか。ちょっとここではやりにくいのかな?」
言われて私は赤くなった。
確かにそう。
できないわけではないけれど、
パンティにストッキングを穿いているのに、
男子用トイレで用を足すのは何だか変な気がする。
それに、別に今トイレに行きたいってわけじゃない。
「女性用に行く?」
先生は、ニヤニヤしながら冗談めかして言った。
「・・・いえ、大丈夫です。」
「恥ずかしがること無いんだよ、どうせ誰もいないんだから。
ちゃんと、この間の下着着てるんだろう?」
「・・・はい・・」
私は、小さな声で返事をした。
「じゃあ、ちょっと確かめてみようか。」
「えっ?」
「荷物もってやるからさ、ちょっと見せてよ。」
「ここでですか?」
「恥ずかしい?
じゃ、そこの身障者用の個室に入ろう、広いから。」
そう言うと、先生は、私の手を引いて身障者用の個室に入った。
「さあ、早く。
自分でできないなら、俺が脱がせてやるよ。」
先生は、ためらっている私に近づくと、
シャツの前のボタンをはずし始めた。
あっという間に私はシャツの前をはだけられ、
ブラジャーを着けた平らな胸を先生の前にさらした。
先生は、満足そうに頷くと、今度は私のジーンズのボタンに手をかけ、
ファスナーをおろしてジーンズをずりおろした。
「ちゃんと言うとおりにしてきたんだね、いい子だ。」
私の全身を眺めながら、先生はそう言った。
私は、先生と目を合わせることができず、うつむいていた。
「汚れるといけないから、これはしまっておこうか。」
先生はそう言いながら、私の靴を脱がせ足首からジーンズを抜き取った。
私はブラをつけた胸をさらし、下半身は下着だけの姿で、
先生の前に立っていた。
「今日は、家を出たときから、ずっと、”あや”だったんだ?
今も、あやなんだね?」
私はだまって頷いた。
「どう、こんなところで下着姿をさらしている気分は?」
「・・・恥ずかしい、です。」
「そうか、じゃあ、服を着ようか。」
先生は、そう言いながら、私のバッグの中からスカートをとりだした。
「先生、それは・・」
「どうかしたの?
自分で着るつもりでもってきたんだろう?」
「・・・はい、でも・・」
「今、あやなんだろう?
だったら、着るべき服はこれしかないじゃない。」
「先生の家で着替えるんじゃないんですか?」
「言っただろう、あやとして来てもらうって。」
「でも、こんな格好で外を歩いたら、変に思われます。」
「大丈夫だよ、こういうこともあろうかと、こういうものを用意してある。」
先生は、自分の荷物の中から何かとりだした。
ウイッグだ。
セミロングくらいだろうか。
「これをかぶればちゃんと女の子に見えるから。」
「でも、誰か知っている人に見られたら・・」
「この辺には知り合いいないって言ったじゃない。
それにうちはすぐそこだから。
何にも心配することないって。」
「・・そんな・・・・」
「どうしてもイヤだっていうんだったら、ずっとその格好でいるか?
俺は先に行っちゃうぞ。」
先生は、私のジーンズを持ったまま外に出るようなそぶりをした。
「待って。」
私は必死で先生にしがみついた。
「おいおい。
あんまり大きな声を出すと、外に誰かいたら変に思われちゃうよ。」
「ほら、何のためにここまで来たの?
俺の前であやになりたいんだろう?
言うとおりにするっていったじゃない?」
先生は、私の耳元に口を近づけ、ささやくように言った。
先生の左手が私の裸の腰を抱き、右手が股間に触れる。
「ほら、ちょっと触られただけで感じるだろう?
お前はもうあやなんだよ。もっと感じたくないかい?
さあ、服を着て、うちにおいで」
そう言いながら、先生の指先が、私の首筋、胸、腹を撫でる。
微妙な感触に、私はだんだん冷静にものを考えることができなくなる。
先生のところに行かなきゃ、あやとして、先生と一緒に行きたい、
私の頭の中はそれだけだった。
「さあ、服を着なさい。」
言われるままに、私はスカートに脚をとおした。
シャツを脱ぎ、バッグの中からブラウスを取り出し、ボタンを留めた。
先生は、私の頭にウイッグをかぶせてくれ、
それから、パンプスを取り出した。
「少しヒールがあるけど、これだったらたぶん大丈夫だろう?」
こういうの履くのは初めてだったけれど、歩くのには問題なさそう。
こうして私は、彩になった。
着替えている間、誰か通りかかって声を聞きつけていたらどうしよう、
と外の様子が気がかりだったけれども、幸い誰も来たりはしなかった。
先生が先に外に出た。
「さあ、今なら誰もいないから、おいで。
早く来ないと先に行っちゃうよ。」
急かされて、私も慌てて外に出た。
着替えは全部先生が持って出てしまったから、
おいて行かれたら大変なことになる。
私は、顔を隠すようにして先生の腕にしがみついた。
「うちはすぐそこのマンションだから、見えるだろう?
大丈夫、ほとんど誰も通らないよ。」
先生はそう言ったけれども、さすがに誰も通らないなんてことはない。
人の姿が見えるたびに、
私はうつむいて先生の腕にギュッとしがみついた。
私の姿は変じゃないだろうか?
歩き方はおかしくないだろうか?
顔を見られないようにしなきゃ。
でも、変に思われたらダメ。
脚がふるえて、よろけそう。
家の中とは違って、時々吹く風が、
私がスカートを穿いているんだということを嫌でも意識させた。

=5=
先生の部屋は広くて綺麗だった。
広いリビングの奥に少なくとももう一部屋あるのが分かる。
リビングには、大きなテレビにソファ、
棚の上にも何だか分からない物がいろいろ置いてある。
「ようこそ我が家へ。」
先生にうながされて、私はソファに腰を下ろした。

**続く(予定)**




アニト (1月24日(水)23時26分13秒)
柏木彩さん、こんばんは。
いえいえ、彩さんもありがたい常連さんのお1人です。
『空想デート』とのかかわり方、距離の置き方は人それぞれでいいのですよ。
もしも彩さんが「おいていかれる」と感じているならば、
逆にいえば、まだまだ『空想デート』とかかわっていきたい
その気持ちの表れだとわたしはうれしく思っています。
なんにせよ、書きたい気持ちが生じたときに書く、これでいいのです。




柏木彩 (1月27日(土)01時23分04秒)
皆様こんばんは、柏木彩です。
Hがメインの話ばかり書いていると、
「結局、自分が求めているのは、それだけなのだろうか」と時々思います。
突き詰めれば、私が女装したいと思うのは、
性的欲望ゆえなのだとは思っていますが、
セックスだけなのだろうか、と思うと頭を抱えてしまうのです。
私は、いったい、何がしたくて女装するのか? というのは、
ずっと昔からの疑問です。
セックスだけでなく、ごく普通の日常の場面で女の子として振る舞うこと、
女の子っぽい仕草や言葉遣いをすること、
そんなことにも心惹かれるのですが、
それだけで満足なのか?、その後どうしたいのか? と考えると、
どうしても最終的にはHなことを求めているようで・・・
特に、ここに投稿する物語を書こうとすると、もろに”セックス”なんです。
セックスシーンが一番書きやすいと言うか、
セックスシーン以外は、何も思いつかないというか。
そんなわけで、「自分が求めているものはセックス以外にないのか?」
というのが、最近の私のテーマのひとつです。
この部屋にある物語のように、欲望のままのセックスを実際に繰り返せば、
何か、新しいものが見えてくるのかも知れないと思いますが、
なかなかそこまではできません。
頭で考えているだけでは答えは出ないかも知れませんが、
この部屋で疑似体験を重ねながら考えてみたいと思っています。
と思ってこれと並行して別の物語を書いてみて気づいたのですが、
私は、女性の衣装を着ること、そのものが好きみたいです。
優しく撫でるように身体を包むスカートやスリップの感触、
それと対照的に、
ぴったりと身体を締め付けるブラジャーやストッキングや、
それに、スカートのウエストの部分など。
その感触を身体で感じること、そのことがたまらなく好きなようです。
膝丈のフレアスカートを穿いて歩くとき、
ひらひらと揺れ、優しく太股を撫でるスカートの感触、
その歓びを表現したい、と、そういえば以前にも思っていました。
それと、女装による精神的な歓びと、性感と、
この3つが、私のメインテーマなのでしょうか?
自分でもよく分かりませんが。
ところで、私以外のみなさんは、何を求めて女装するのでしょうか?
というわけで、この話も、その他今後書く話も、
ちょっと、H以外の場面の楽しみを探すことを
目標のひとつにしたいと思います。
まあ、最後はセックスなんでしょうけど。
話は変わりますが、まみさんの、
「まみワールド」 ”まだタイトルが決まりません”その3
は、そそられました。
素敵な場面だと思いました。
その4まで読みましたけど、4より3のほうが好み。
それから、アカリさんって、私の後から来られた人でしたか?
先輩かと思ってたんですけど。
=========================
=5(承前)=
先生は、私をソファに座らせると
キッチンから飲み物を持ってきてくれた。
「さあ、どうぞ。
それから、これはうちの同居人なんだ。ご挨拶して。」
そう言いながら、先生は、テーブルの上に、
犬のような形をしたオモチャを置いた。
「アイボ君て言うんだ。」
「これ、そうなんですか?
でもなんかテレビで見たのと違うみたい。」
「いいんだよ。形は違っても、心意気じゃ負けてないんだから。
それにしゃべるんだぞ。」
「本当に?」
「見てろよ。
”こんにちは、僕、アイボ君。君の名前は?”」
声色を変えながら先生が言った。
「ほらね。」
「ほらねって、先生、自分でしゃべったんじゃない。」
「そんなことないぞ。
ちゃんとアイボ君がしゃべってるんだから。なあ。
”そうだよ、ちゃんと話しているのにひどいよー
ねえねえ、この可愛い女の子、誰?”
ほら見ろ、ちゃんとしゃべってるじゃないか。
君もちゃんとアイボ君にご挨拶してやらなきゃ。」
先生のおどけた様子に、緊張していた私も、
だんだんリラックスすることができた。
「ごめんね、アイボ君。
彩です。
はじめまして、よろしくね。」
私も、先生に調子を合わせてアイボ君に向かって話しかけた。
「”へー、彩ちゃんか。
とっても可愛いね、彩ちゃん”」
「アイボ君たら、お世辞が上手いんだから。
ありがとう。アイボ君もとっても可愛いわよ。」
私は、いつの間にか、自然に女言葉でしゃべっていた。
先生のおどけた調子に合わせているせいか、
何の抵抗もなく”女の子”として振る舞うことができた。 
「”彩ちゃん、可愛いね。彼氏とかいるの?”」
「えー、そんなのいないわよ。」
「”こんなに可愛いんだから、もてるでしょう?”」
「ううん、そんなことないわ。」
「”彼氏とか欲しいと思わないの?”」
「どうかなあ? よく分かんない。」
「”優しい彼氏とデートなんて、楽しそうじゃない?”」
「そう?」
「”かっこいい男の子が、楽しいところにいろいろ連れてってくれるんだよ。
彩ちゃんのこと大好きで、とっても大事にエスコートしてくれるんだ。
彩ちゃんの肩をそっと抱いて、『綺麗だよ』って言うんだよ”」
それは確かに楽しそう、私はそう思った。
だって、アイボ君に「可愛い」って言われるたびに、
私は、なんだか、照れくさいような、くすぐったいような、
いい気分だった。
誰か男の子が、”彩”のことを好きで、優しくリードしてくれたら、
素敵だろうな、私はそんなことを想像した。
「”楽しそうじゃない?”」
「そうね、いいかも。」
「”彩ちゃんと彼は、ベンチに並んで腰掛けるんだ。
彩ちゃんは、彼に寄り添ってて、彼は彩ちゃんの肩に手を回して、
ギュッと抱きしめるよ。”」
「”彼が、『キスしたい』って言ったらどうする?
させてあげる?”」
「うーん、かっこいい子だったら、いいかな?」
「”彩ちゃんって、面食いなんだ。
かっこいい男の子が好きなの”?」
「そうでもないと思うけど。」
「”じゃあ、どんな男の子が好み?”」
「そうねえ・・・
優しくって、私のこと大切に守ってくれて、
私をリードしてくれるような子かな。」
「”見た目はどんな子がいいの?”」
「あんまりこだわりないと思うけど。」
「”じゃあ、どんなのでもいいの?
チビとか、デブとか、ハゲとかでも?”」
「うーん、太った人は嫌。
ガリガリに痩せてるのも困るけど。
やっぱり私よりも背が高くて、ガッチリした人がいいな。」
「”彩ちゃんのこと、両手で抱き上げられるくらいの人?”」
「あ、それいいな。
両手で抱えて、ヒョイって、抱き上げられてみたい。」
「”抱き上げられたまま、キスされちゃうかもよ
逃げたくても逃げられないよ”」
「いいの、素敵な人だったら。」
「”じゃあさあ、そのままベッドに連れてかれちゃうかも。
そしたら、どうする?”」
「・えっ・・・」
アイボ君の話につられて、私は、自然にその場面を想像していた。
白いドレスを着た私が、たくましい彼の腕に抱きあげられ、
そのままベッドの上に投げ出される。
彼が、私の上に覆い被さるように迫ってくる。
「”ねえ。彼が、『君を抱きたい。君が欲しい。』って言ったら、どうする?”」
私の頭の中では、私に覆い被さった彼が、私の目をのぞき込みながら、
「君が欲しい。」と言っていた。
彼に、この身をゆだねたいと思った。
切ないような、じれったいような、そんな気分だった。
「”彼に、あげちゃう?”」
あげちゃいたい。
「”ねえねえ、彩ちゃんって、処女?”」
アイボ君の口調が微妙に変わり、私も、妄想から我に返った。
「何言ってるのよ、女の子に向かって。」
「”いいじゃない。もう、経験あるの?”」
「ないわよ。」
「”じゃあ、処女なんだ。”」
「まだ高校生だもの。」
「”高校生でもやってる子って大勢いるでしょ。
彩ちゃんは、やりたくないの?”」
「やりたくないってことはないけど・・・」
「”興味はあるんでしょ?”」
「・・・そうね・・」
「”じゃあ、Hするとこ想像したりもするんだ?”」
「・・・そうね・・」
「”いつかは、素敵な彼とHしたいって思ってるんでしょ?”」
「・・・・・うん・・」
「”どんなふうながいいの?”」
「どんなふうって?」
「”どこで、とか、誰とどんなふうにとか”」
「あんまり考えたことないけど。」
「”外でとか、どう?”」
外で!
なんだかとっても刺激的だった。
さっきの公園のトイレでのことを、かすかに思い出していた。
「”それともやっぱり室内がいい?”」
「そうね、やっぱり室内がいいわね。」
「”ホテル?”」
「そうね。ラブホテルとかはいやよ。」
「”シティホテルのダブルベッドで?”」
「そうね。でも、いきなりホテルっていうのは、ちょっとあれかな。」
「”そう? じゃあ、どこ?”」
「彼氏の部屋とか。」
「”彩ちゃんの部屋じゃダメなの?”」
「私の部屋じゃ、お母さんとか来るかも知れないじゃない。」
「”じゃあ、彼は一人暮らしなんだね?”」
「そうなの。それで、デートの後、彼の部屋によって。」
「”2人っきりだ。”」
「そう、それで、お話ししたりテレビ見たりして。」
「”部屋には彼のベッドが置いてあるんじゃないの?”」
「そう。ベッドの端に腰掛けるの。」
「”もう、Hな気持ちになってるの?”」
「ううん。そうじゃないから、何にも気にしないでベッドの腰掛けるのよ。」
「”だけど、彼は、そのつもりだよ。”」
「そう、突然、私の肩に手を回して抱き寄せるの。
そして、私の目を見つめながら、『彩、好きだよ。』って。」
「”キスするんだ。”」
「私は目をつぶって彼の唇を待つの。」
「”彼は、そのまま彩ちゃんをベッドの上に押し倒すんじゃないの?”」
「私は、さいしょびっくりするけど、彼が、真剣な目で見つめているの。」
「”それで?”」
「彼が、いいでしょ?って聞くから、私は黙って頷くの。」
「”頷いちゃうんだ。彩ちゃんもHしたいの?”」
「彼が欲しいって言うんだったら、彼に私のバージンをあげたいわ。」
「”彼も初めてだったら、あんまり上手くないかもよ。”」
「好きな人に、私をあげるんだから、それだけで胸がいっぱいよ。」
「”でも、気持ちよくして欲しいでしょ?”」
「そりゃ、ね。」
「”どこが感じるの?”」
「なによ、変なことばっかり聞いて。」
「”ごめん、でもちょっと聞きたくて。乳首とか感じるの?”」
私は黙って頷いた。
「”お尻は? 首筋とかは? あそこも?”」
「いいじゃないそんなこと、もう。」
「”ごめんごめん。彩ちゃん可愛いから、つい意地悪したくなっちゃって。
ごめんね。”」
そんな風に言われたら怒れないし、悪い気しない。
私は、すっかり”アイボ君”との会話に嵌っていた。
私の中では、すっかり、アイボ君は、
先生とは別人格を持ったキャラクターになっていた。
突然、先生は、アイボ君を持ち上げ、自分の顔の前に持ってくると
「アイボ君ばっかり楽しんじゃってずるいぞ。
アイボ君は知らないけど、
彩ちゃんには、とっても大変な秘密があるんだぞ。」
と言った。
先生、突然何を言い出すの?
と、私が先生の顔を見上げると、
先生は、私の方をいたずらっぽい目で眺めた後、
アイボ君の方に向き直り
「彩ちゃんはね、本当は、女の子じゃないんだ。」
アイボ君に向かってそう言った。

(続く)




アニト (1月29日(月)00時03分41秒)
柏木彩さん、こんばんは。
彩さんは四六時中Hなことばかり考えていますか?。
けっしてそうではないでしょう、
こんなエッチなHPを持つわたしも同じことです。(どはは)
人は誰でもいくつかの人格を持ち、その中の1つにHな部分があるのです。
自分の中のHな部分を否定してしまうか、
それともいくつかの材料と同じように、Hを手がかりに自分探しをするか、
いろいろな考え方があっていいのだと思います。
同じように女装も「自分探しの1つの生き方」ではないでしょうか?。

「家庭教師」=5= 続きへ

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