私は21歳以上です。



 前立腺刺激月間 
                        作:モナラー

Chapter1プロローグ

「お願いがあるんだけど」由里は腕の中の雄太に話しかけた。
「何ですか」雄太は胸の間から顔を起こした。
「看護実習の治験やってくれない?」
「何の治験ですか?あんまりやばいとちょっと・・・」
「やばいどころか大喜びすると思うわよ。特にあなたならね」
「俺が大喜びする?そんな治験あるんですか??」困惑する雄太の顔を由里の優しい手が包む。
「精液採取なのよ」
「せいえき・さいしゅ?」
「要するに看護婦さんにあなたのザーメン採ってもらうのよ」
「まさかやばい薬使ったりしないでしょうね?」
「そんな事するならあなたに頼むわけ無いでしょ。」
由里は雄太のホームドクターで、おまけに先輩でもある。
ベッドの上で玩んでも健康を害することはしないのが由里だ。
もっとも、これは由里のポリシーで、誰に対しても、であるのだが。
由里は雄太の不安がまだ残っているのを察して説明を続けた。
「怖がらなくて良いのよ。毎年恒例のことなんだし。」
「毎年治験受けた人はどうなるんですか?」
「喜んだ人ばかりよ。看護婦さんにやって貰ったんだから。」
「ま、それなら日程次第ってとこですけど」
「来月なのよ。1ヶ月ほどずっとやってもらうけど。」
「1ヶ月病院に缶詰ですか?」再び雄太の顔に困惑の色がにじむ。
「週二回夜に来てもらうだけよ。」
「ならOKです」
「本当?よかったわ。で、治験の条件なんだけど・・・」


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