私は21歳以上です。



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                        作:テンちゃん  
     
 気が重い。タッチパネル式のボタン。今日だけで4回来
ている。財布からカードを出す。入れる。

 『お引き出し』のボタンを押す。今度はいくらおろそう
か。気が重い。取り戻せるのか?自分に問う。金銭感覚の
マヒ。急いで車を走らせる。

 また隣り。大当たりを派手に演出する上部ランプが明滅
する。座るところが悪いのか。それとも運が悪いのか。
 その時リーチ。スーパーリーチ。期待が高まる。

 <そこで止まれ!、、、、、そこだ!、、、そこで、、>

 数字が通りすぎる。やりきれない思い。しかたなく席を
変える。金を使う。使う。使う。しかし当たりは来ない。
 ふと、さきほど座ってた台を見る。フィーバー。大当た
り。おばさんの満足そうな笑顔。イラつく。

 閉店間際のホール。勝った人に負けた人。ダメだ。今日
もダメだ。最後の一発がカラカラと釘のあいだを抜けてい
く、あぁ、、、、     さあ帰ろう。帰って寝よう。

 そこに突如現れた女の子4人。うち2人が俺の両隣りに
座る。残った2人はそれぞれの後ろ。なぜかソワソワする
。なぜ?関係ないではないか。おおかた男友達とでも来て
るのだろう。見ると千円分のカード、、、カワイらしい。
 でも、なぜかソワソワする。

 そこに右の子がリーチ。左の子もリーチ。思わず見入る
。まさか、、、、まさか!

 <7、、、、、、、、7、、、、、、、ななっ!!>

 入った。俺をはさんでどちらもフィーバー。大当たり。

 「ヤリ〜ッ!!、、えっ!?、、、ね!、これどうすん
の?、、、ね!?」

 俺に向けられる視線。可愛い女の子4人の視線。

 「い、いや、、ハンドルをしっかり持って、、そう、、
そのまま打ってればイイよ、、、」

 はしゃぐ女の子。大当たり一回でなぜかハシャグ女4人
。俺も始めはこうだった。勝てば勝つほど欲がでる。そし
て今の俺がいる。
 今日は負けたが何かイイものを見た気がする。嬉しそう
な女4人。さあ、ホントに帰ろう。あと30分もすれば閉
店だ。

 「ね、ね、お兄さん、、教えてくれたお礼するよ!、、
当たり、終わるまでちょっと待っててネ!、、、」

 お礼?、、なんだろう?、どうせ暇だ。帰ってもするこ
となんかない。お兄さんと呼ばれるのも久しぶりだ。
 しかも美女4人に囲まれてるのも悪くない。男性店員。
うらやましそうに俺を見ている。他の男もチラッと見てい
る。悪くはない。ちょっとした優越感。

 !???????、、、、、今。

 たった今気付いた。後藤と青木。4人の中に後藤と青木
。悪夢。映画館。手淫。よみがえる記憶。服装が違うため
全く気付かなかった。間違いなく後藤と青木。

 フィーバー終了後、腕をつかまれ女子トイレへ。誰も居
ない。不安がよぎる。

 「ち、ちょっと、、マズイだろ、、女子トイレなんて!
、見つかったら!、、後藤に青木だよな?、、、」

 俺に言う間ももたせず、便座のある個室のドアが閉めら
れる。中は狭い。後藤に青木。他の二人は見張りか。
 始めから仕組まれた罠。映画をやめホールに入り浸り3
ヵ月。久しぶりに見る後藤と青木は前にも増して美しくな
っていた。後藤の黄色い声。

 「ダメですよ、元課長〜!、毎日来るって約束したじゃ
ないですかぁ、、奥さんに言っちゃいますよ、ホントに!
、、そういえばこの前、ツトムくんでしたっけ?、、課長
の息子さんにお会いしましたよぉ、、、、色々はなしてあ
げても」

 「や、やめろっ!、、息子にだけは話さんでくれっ!」

 「ですよねぇ、、セクハラの意味も解らないだろうしぃ
、、まさかお父さんが『してた』なんて言えないですもん
ねぇ、、」

 クルリとした後藤の目。栗色のショートカット。 

 「た、頼む、、過去のことは謝る、、このとおりだ!」

 今まで黙ってた青木。以前は彼女のうしろを通るたびに
ソノ形のイイお尻をナデてたものだ。

 「だったらなんで来ないんだヨ、、、ア、ごめんなさい
、、だったらなんで映画館に来なかったんですか?、」

 青木は美しい分、怒った顔は非常に恐く見える。後藤。
常に愛くるしい顔。この子のどこに悪意があるのか。

 「さ、ベルトはずして下さい、、時間ないんですからね
、、、ホラ、さっさと、、はずしてズボンおろして!」

 青木の口調。微妙に変わってくる。指示に従う。他に方
法がない。後藤のクルリとした目。俺を見ている。青木の
冷淡な目。<過去>を見ている。

 セクハラ。男にしてみれば挨拶。コミュニケーション。
女にしてみれば侮辱。不快。ただそれだけ。

 「キャハ、、久しぶりだなぁ、課長の!、、ね、そこの
便座に座ってもらえますぅ?、じつは〜、今日もあのハゲ
部長にムネさわられたんですよぉ、、ストレス溜まりまく
りってカンジで、、」

 「だ、だからって、私はもうあの会社を去った人間だぞ
、、、も、文句なら部長に、、そ、それに私がリストラさ
れたのだってキミ達が社長に有りもしない、、」

 青木がさえぎる。最も言いにくい箇所でさえぎる。
 
 「有りもしないナンデスって?、、、このまま警察行っ
てもいいんですよ課長。、、課長、気付いてなかったかも
しれないですけど『セクハラ』の決定的瞬間ビデオに録画
させてもらってますんでね、、フフフ」

 ああ、確かにやった。それは認める。俺が悪かった。ホ
ントに悪かった。だが別れた妻や子供には関係ない。そう
だろ。なぁ、、。
 そう心に思っただけ。口からは出てこない。無駄。

 後藤が前かがみになる。俺のモノをキラキラした目で見
ている。青木の手。後ろから肩揉みするような青木の手。
ゆっくりと俺の乳首に指をあてる。その指。俺の口の中に
入ってくる。
 後藤のやわらかい手。すぐに大きくなる。ソソリ起つ。

 「久しぶりですモンねぇ、、オクチ使ってあげますネ」

 ヌチァリ。後藤の口。小さいクチ。後藤の細いクビが左
右に揺れる。そして上下。
 たまらず後藤の頭をつかむ。栗色のショートカット。動
きを止めようとする。そんなに激しくされたら。

 「あっ!、、だ、、ダメだ、、それ以上動かしたら」

 チュポンと口からはずす後藤。先端をチロチロとナメる
。ヘビの舌のように速い動き。レロレロレロレロ。目が合
う。目をそらす。
 良く言えばタイトなワンピース。悪く言えばボディコン
。後藤のムネの谷間。体の線が浮き出ている。
 背後の青木。その巨乳が背中にあたる。しなやかな青木
の指。会社ではキーボードを叩いていた指。今は俺の胸板
をまさぐっている。

 ホール。閉店をうながすアナウンス。蛍の光。その時、
誰かがトイレに入ってきた。おばさん二人の笑い声。勝者
の笑い声。
 緊張で体がこわばる。しかし、俺のサオもこわばったま
ま。再び後藤が根元までほうばる。小さなクチで俺のモノ
をほうばる。ほうばりながら俺を見る。クルリとした上目
づかい。
 
 「く、クゥゥゥゥ!、、、クハッ  !!!」

 放出。連続の放出。ある意味フィーバー。大当たり。ド
ククドクドクドク。開放台のよう。

 後藤の舌。イッてる最中にも絡みつく後藤の舌。尿道を
ほじくるような動き。瞳は俺をとらえたまま。
 子供が食べ物を一気にクチに入れるよう。後藤がプック
ラとホホをふくらませ立ち上がる。

 「ハイ、、課長、お気に入りの後藤ちゃんとキスしまし
ょうね、、、、ホラッ!」

 青木の声。せかすような青木の声。俺のアゴに手を添え
て上を向かせる。半ば開いたクチ。俺のクチ。
 後藤のクチ。俺のクチにあてられる。なんとも言えぬ液
体。俺のクチに入ってくる。もどしたい。今すぐこの便器
にもどしたい。

 「ンフフ、、キャハハ!、、ゴックンするまで開放して
あげないですよぉ、課長、、はやく飲んでくださ〜い!」

 自分の体から出たモノを自分の中に取り入れる。何も不
思議ではない。自分に言い聞かせる。涙目で言い聞かせる
、、、、、、、、、、ゴックン。

 去っていく後藤と青木。俺のズボンがない。見張りの2
人が持って行ったらしい。しばらく呆然とたたずむ俺。あ
る意味今日は大当たり。フィーバー。フィーバー。大フィ
ーバー。
 
 女子トイレから出た俺。ビックリしている女性客。店員
につかまる俺。当然だ。
 ある意味連チャン。フィーバー。フィーバー。大フィー
バー、、、、、、、
 
 映画館での手淫。パチンコ屋での口内発射。次は何?
パトカーの中、考える。ある意味今日は大当たり、、、 
 
 <あとがき>

 本文中、違和感を感じた方『シネマ』からご覧下さい。

                  作者


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