○魔法少女 ちゅうかなしゃんりぃ!

「迷走混迷編」

 天界は兜率天宮の前に立つ元始天尊。
 ふと見ると、門前に一人の少女が座っていた。
 透き通るような白磁の肌。燃える炎のような髪。
 兜率天宮の主、太上老君の身の回りの世話する仙鶴の精であった。
 年は9才くらいだろうか。着物の胸元に手を差し込み、まだ膨らむ兆しを見せたくらいの胸に指を這わす。もう片方の手は立てた片膝の内側に伸び、小さな秘芯をまさぐっていた。
 元始天尊の姿を認めると、潤んだ瞳を向け、甘い吐息を吐き出す。
「老爺………さま」
 幼女とは思えぬ色気に、天公の臍下三寸が反り返る。
「老爺さま…………お願い」
 頬を上気させ、懇願する仙鶴童女。細い指で花びらを木の葉型に広げる。
「お、おほん、銀雪、大老爺は御在宅かな?」
 わざとらしく咳をし、平静を装う元始天尊。
 別に少女を押し倒しても良かったのだが、それでは用事が済まない。銀雪を食べるのは用事が終わってからだ。
「老爺様、……………して?」
「銀雪、今日は用事があるから、用事を済ませてから遊んであげるよ」
 珍しく自制する元始天尊。
「太上老君は何処にいるのかな?」
 天公の言葉に銀雪はしばらく考えていたが、やがてそのあどけない口元を開いた。
「…………大老爺様は銀星哥哥と銀葉小姐と遊んでるの。だから、…………して?」
 天公は固唾を飲み込み、ぬらぬらと光る幼花に視線を注ぐ。それと知り、銀雪は花弁に指を這わし、殊更大きな音を立てて自らを慰める。時折、上目使いに天公を見、哀願の表情を見せる銀雪。
「…………す、すぐに用事を済ませてくるからね、その後でしてあげるよ」
 天公はそう言って殿内に駆け込んだ。これ以上此処にいると壊れてしまう。
 兜率宮殿を進むと、ふと、誰かの喘ぐ声が耳に飛び込んできた。
 元始天尊は耳を澄まし、声のする方へと進む。
「お、お願いです、大老爺。あぐぅ………これ以上はきつくしないで………」
 とある部屋の前まで来ると、中では白髪の老人が膝の上に紅毛の美少女を乗せていた。年齢は十二才くらいだろうか?まるで硝子細工のように線の細い、華奢な少女である。
 よく見ると、老人は少女のむっちりと肉付きのよい太股を抱え、褐色の菊門にぶっすりと剛直を突き刺している。身体を串刺しにされ、脂汗を滲ませる少女。
 いや、少女ではなかった。その股間には生白い陰茎がぴくぴくと蠢いている。
 老人に菊門を貫かれているのは、少女と見まごうばかりの、いや、並みの美少女など足元にも及ばぬ、繊細な顔立ちの美少年であった。
 しかも、この美少年は菊門を貫かれながら、まだ剥けていない陰茎をふるふると立たせている。性的快感を得ているのは間違いがなかった。
「何を言っておる、銀星。お主のここはこんなにも元気よく膨らんでおるではないか。本当は気持ち良いのであろう?」
 そう言って老人は、その節くれ立った指を少年の陰茎に這わし、その皮を剥いた。
「きあっ!?」
 まだ慣れていないのだろう、少年は包皮を剥かれた瞬間、眉根を寄せて小さく叫んだ。
 老人はそんな少年の反応を楽しむかのように、舌をその滑らかな首筋に這わし、白い少年自身をさすった。
 きちきちと腰を揺する太上老君。
「あぐぅう、お、お願いです………、もう、これ以上は………」
 目に涙を浮かべ、懇願する美少年。だが、太上老君が少年を解放する筈もなかった。
「ほほ、いくら気持ち好くとも、そんなに締め付けるものではない。出てしまうではないか………」
 そう言って、なおも腰を降り続ける老人。
「銀葉、そちもぼうっとしておらんで、兄を気持ち好くしてやらぬか」
 太上老君がそう言うと、今まで視界の外にいた美少女が姿を見せた。兄、銀星そっくりの、こちらは正真正銘の少女である。
 瑞々しい果実の様に膨らんだ乳房が、その胸の高鳴りと共に上下する。
 開脚された兄の股間の前に恭しく跪くと、うっとりとした表情で陰茎に手を添える銀葉
「うふふ……、銀哥哥のおちんちん、ぴくぴくしてる………」
 頬を紅潮させた銀葉は、兄の陰茎をぱっくりと咥え込んだ。
「あうぅ………」
 妹の熱い口内に包み込まれ、銀星は快感のあまり呻いた。
 じゅぶじゅぶと音を立て、さも美味そうに兄の陰茎を貪る妹。粘っこく舌を絡め、鈴口を舌で辿り、喉の奥まで飲み込む。
「くぅっ………、だ、駄目だよ、銀葉っ!うっ、うあっ!!」
 銀葉の口の動きに合わせ、太上老君が腰を律動させ始める。腸内を凶暴な剛直に暴れ回られ、淫棒を熱い口内で舐め回され、頭を抱えて必死に快感に耐えた。
「うぐあああぁあっ!駄目ぇっ!!もう、もう、いあぁあっ!!」
 銀星の抵抗も虚しく、快感は彼を包み込み、熱い精を妹の口の中に吐き出させた。
 と、同時に太上老君も、溶岩のように熱い汁を少年の内臓奥深くに流し込んだ。
 どさりと崩れる落ちる銀星。銀葉がそれを支える。
 事が終えたのを見て、元始天尊が姿を現す。機会を逃せば何時また饗宴が始まるとも限らない。 
「大老爺、不躾ながら失礼します。声を掛けさせたもらったのですが、御返事がなかったもので。まこと失礼をば」
 元始天尊が頭を下げる。
「おお、これは失礼いたしました。いやはや何とも、なんと申し上げてよいのか。この様な姿で、まこと面目次第もない」
 太上老君も慌てて返礼する。
「いやいや、お互い心気の均衡を保つ為に仕方の無いこと、気にせずお続けなさって下さい」
 元始天尊の言葉に、太上老君は恐縮した様子を見せる。
「いやいや、ますます以て面目次第もない。そう言って下さるのは天公様だけです。口さがないものは心気の均衡に託けて、欲望のままに荒淫を続けているなどという始末。何とも嘆かわしい次第………」
「我等が心気の均衡を崩せば、すなわちそれは乾坤の均衡が崩れるということ。それが理解できるのは、同じ身の上の者同士だけです」
 そう言って溜息をつく元始天尊。他の者の前では決して見せぬ表情である。
「時に………」
 元始天尊は顔を上げる。
「今、八卦炉を使っているのはどなたですかな?」
 ふと見ると、今まで兄の陰茎を貪っていた銀葉が、太上老君にまとわりつき、その逸物に舌を絡ませていた。
 もっとも、太上老君はさして気に留めずに会話を続ける。
「ふうむ、太乙真人じゃが、それが何か?」
 太乙真人と聞き、元始天尊の顔がわずかに曇る。
「太乙真人が何故?あれにはナタクと言う強力な弟子がいた筈では?」
「それそれ、そのナタクじゃ。前の易姓革命の折りにとんでもない化け物に作り替えられ、最早向かうところ敵無しと言ったところでしたが、ほれ、この間の弼馬温の件、あの時に弼馬温にしてやられ、それが余程腹に据えかねたのじゃろう、太乙真人め、ナタクをもう一度作り替えると申してましてな、今、八卦炉にナタクを放り込んであれこれ作り替えておるところじゃ」
 そう言うと、太上老君は銀葉を膝の上に乗せ、幼い花弁を割り開いた。
 嬌声をあげる銀葉。
「にしても、あの化け物、………いや、あのナタクをあれ以上どう作り替えるつもりなのです?」
 気にせず、元始天尊が太上老祖に質す。
「ふむ、それもそうなんじゃが………」
 そう言って、銀葉の密壷を突き上げる太上老君。
 銀葉は快感に悶え、太上老君にしがみついて嗚咽を漏らす。
「それはそれとて、今日はその様な用件で貧道に会いに来られたのですかな?」
 太上老君に貧道と言われ、元始天尊は決まりの悪い顔を見せる。
「いや、師兄、実は金丹の事でお願いがあって参りました」 
 金丹と聞き、太上老君の眉根が僅かに上がる。
「金丹の事とは、はて?この度の金丹は通天教主殿に差し上げる番」
「師兄、そこを曲げて、今回は愚弟に譲って下さいませんか?」
 勢い込んで頭を下げる元始天尊に、太上老君は僅かに気圧される。
「そんな事をしては通天教主殿が黙ってはいますまい?」
 太上老君の腰が動きを止める。
「そこを何とか………」
 なりふり構わず平伏する元始天尊。
「何故そこまで金丹を御所望される?天公殿にせよ、通天教主殿にせよ、今更金丹など無用の長物ではないですかな?」
「……………………」
 太上老君の問いに、元始天尊は無言で答えた。
 溜息をつく太上老君。
「ふうむ、仕方ありませんな。しかし、このことは通天教主殿、それと鴻均道人殿にはくれぐれも内緒ですぞ」
 顔を上げ、愁眉を開く元始天尊。
「師兄、かたじけありません………」
 深々と頭を下げる元始天尊。
「銀雪に言えば、用意してくれるでしょう」
 そう言って、ぐいぐいと淫棒を幼い秘裂にねじ込ませる太上老君。
 太上老君の言葉に、元始天尊再び頭を下げた。
「時に………」
 不意に、太上老君が元始天尊を呼び止める。
「香麗を下界にやったそうで?」
「ええ、まあ………」
 元始天尊は生返事をした。
「如意玉も今日はお持ちではないようで………」
「いや、まあ………」
 言葉を濁す元始天尊。
 元始天尊の表情に、太上老君はニヤリと薄い笑みを浮かべた。
「それは愛劫というものですぞ?」
 太上老君の言葉に、元始天尊は苦笑を漏らす。
「師兄、銀雪をお借りしますぞ。先程から息子がむずむずして仕方ありませんっ!!」
 立ち去る元始天尊を見送りながら、太上老君は呵々大笑した。

その頃、元始天尊の愛弟子香麗娘娘は、梅花達と連れ立って西午貨洲の外れを歩いていた。黄尾童子の手を逃れ西牛貨洲にまで来たのはよいが、件の落胎泉が何処にあるものやら、皆目見当もつかない。
「さて、これからどうしたものやら………」
 梅花が溜息をつく。
 小雷音寺を出たときは丸裸であったが、今は男物の上着に袖を通している。一番最初に見つけた山小屋から拝借したもので(泥棒は駄目と香麗が強硬に反対した為、梅花が大量に薪を割った)、上着しかなく、少し屈むとお尻やら大事な部分が丸見えになってしまう。勿論、何も着ないよりはましで、香麗も同じ物を身に着けていた。
 今は人里に出てきており、やはり裾丈が気に掛かるのか、香麗も梅花もしきりに裾を気にし、引っ張っている。時折、人とすれ違い好奇の目を向けられるが、露骨な視線を送る者には梅花が刀を鳴らして追い払った。
 行きがかりで連れてきたまいはちゃっかり越影に跨り、今は呑気に鼻歌なんぞを唄っている。
「私、誰かに聞いてみるアル」
 恥ずかしい格好ではあったが、意を決した香麗が辺りを見回す。
 すると、街道脇に立ち、遠くを眺めている女の子が目に入った。丈の短い、鮮やかな緑の服を身に着けている。年の頃も香麗達と同じ位で、男の人に聞くよりはと、香麗は近づいていった。
「あのぉ、ちょっとすみませんアル………」
 香麗が躊躇いがちに声を掛ける。
「………………………………………………」
 何が楽しいのか、少女はニコニコと微笑んでいるが、香麗の問い掛けには答えようとしない。
「あのぉっ!」
 もしかして聞こえなかったのかも知れないと思い、香麗が再び声を掛ける。
「………………………………………………」
 やはり少女は答えない。
 が、小首を傾げたので、聞こえてはいるようだ。
「あの、私の言葉、分かりますアルか?」
「はい、分かりますよ」
 微笑みをたたえながら、少女は答えた。どうやら唖と言う訳でもなさそうだ。
「こんな所で、何をしてるアルか?」
 落胎泉の場所を聞くより先、香麗の口を素朴な疑問がついて出た。
「はい、立ってます」
 少女は悪びれもせずに答えた。
 これが梅花なら馬鹿にされたと激高するだろうが、香麗は素直に納得する。
「はあ、立っているアルか………」
「はい、立っています」
 少女は笑みを崩さない。
「立って、何をしているアルか?」
 香麗は再び問い掛けた。
「立って、立ってます」
 少女は答えた。
「はあ、立って立っているアルか………」
 間抜けなんだか哲学的なんだかよく分からない返事に、又も素直に感心する香麗。
 傍らで梅花が頭を抱えている。
「はい、立って、立ってます」
「………………………………………」
 流石の香麗も、だんだんとこの少女の処遇に困り始めた。
「立って、立って、何しているアルか………?」
 仕方がないので取り敢えず訊ねる香麗。
 が、これが梅花の逆鱗に触れた。
「いい加減にしろーーっ!!」
 頭から湯気を吹き出す梅花。
「何が立って立って立ってよっ!!一刻も早く落胎泉に辿り着きたいって時に、二人して間抜けな会話をするんじゃない〜〜っ!!」
 猛り狂う梅花を余所に、少女は事も無げに告げた。
「落胎泉なら知っていますよ?」
 次の瞬間、梅花は言葉を失った。

 香麗一行は謎のとぼけた少女の案内により、西午貨洲は町の中へと進んだ。
 一行は気楽なものだったが、梅花だけは何か釈然としないものを感じるのか、立って立ってがどうのとしきりにぶつぶつ言っている。
「あれ?」
 町中を随分進んできた頃、梅花はふいに首を傾げた。
「どうしたアル?」
 香麗が訊ねる。
「いや、なんだか女の人しか見かけないなと思って………」
 言われて成る程と、香麗も辺りを見回す。丈の短い服を身に着けていながら、さして気にならなくなっていたのは、周囲に男性の姿が見えないからだと思わず得心する。
「この町の男の人は、何処へ行ったの…………えっと……」
 梅花が少女に尋ねる。
「翡翠です。この町に男の人がいないのは、この町が女人国だからですよ」
 少女が答える。
「女人国ぅっ?!」
 梅花と香麗が声を揃えて驚く。
「はい、西梁女人国です」
 翡翠は例によって、何の素っ気もない返事をする。
「女人国って、女の人しかいないって事アルか?」
 香麗が訊ねる。
「はい、男の人がいませんから、女の人しかいません。この国では女しか生まれないんです」
 翡翠の言葉に、香麗と梅花は目を丸くする。
「それじゃあ、その、子供とかはどうするの?」
 梅花が、素朴な疑問を口にする。
「種を貰いに行くか、子母河の水を飲むんです。子母河の水を飲めば、子種を貰わなくても子供が産まれます」
 翡翠の言葉に、両人はますます目を丸くする。
「た、種を貰いに行くアルか………」
 思わず呟く香麗。
「で、………」
 気を取り直し、梅花が口を挟む。
「この町に女にしかいないのは分かったけど、肝心の落胎泉は何処にあるの?早く行かないと、私………」
 頬を紅潮させ、太股をもじもじさせる梅花。未だ、淫蟲は彼女を陵辱し続けている。
「ああ、それなら………」
 翡翠が朗らかに答える。
「それならこの山の奥です。まずは旅のお方達に町を案内して差し上げようと思いまして」
−ぴきっ−
(↑梅花のこめかみに太い青筋が浮かぶ音)

「あれが落胎泉のある解陽山破児洞です」
 そう言って翡翠が洞を指し示す。
「で、この立派なお屋敷は?」
 香麗が訊ねる。
 一行は解陽山山中にある、辺りにはそぐわぬ立派な屋敷の前に立っていた。
「この屋敷は私がお仕えしている白娘子の住まいです」
 翡翠が答える。
「白娘子って?」
「はい、この屋敷の主ですが、今は訳あって別の所にお住まいです。屋敷が荒れないよう、私が番をしているわけです」
 言いながら、翡翠は屋敷の中へと一同を案内した。
 中は翡翠が良く気を配っているのか、古い割には手入れがよく行き届いていた。廊下は勿論のこと、何気なく飾ってある白磁の壷なども、埃一つ付いてはいない。
「あいやぁ、高そうな壷アルね。白娘子ってものすごい金持ちアルねぇ。どんな人アルか?」
 香麗がしきりに感心した声を上げる。黄尾童子の屋敷にも高価な壷や、画が飾ってあったが、この屋敷のものほど品は良くなかった。尤も、飾り方にも問題はあったろうが。
「蛇です」
 翡翠は平然と答えるが、香麗達は目を丸くする。
「へっ?」
 間の抜けた声を出す香麗と梅花。
「白娘子は人ではなく、蛇なんです」
「白娘子って、一体…………」
 香麗が首を傾げる。
「蛇です」
 間髪入れずに翡翠が答える。
「いや、蛇なのは分かったアル。私が聞きたいのは白娘子がどういう人、いや、蛇で、どうしてこんな立派なお屋敷に住んでいるのかって言うことアル」
「ああ、そのことですか。白娘子は日月の精を受けて変化した白蛇の精で、金鰲島に渡り修行を修め、道果を得た立派な仙女なんです」
「ところで、………」
 梅花が口を挟む。
「そんなにぺらぺらとご主人様の正体をばらしても良いの?変化して仙人になった者の中には、それを屈辱と思う連中もいるでしょ?ううん、そう思う連中の方が多いはずだけど?」
 梅花の口調には棘があった。彼女に振り回されたと言うこともあるが、やはり、どこか翡翠のことを信用し切れていないのだ。
 尤も、梅花は年齢の割には多くの人生を見てきており、翡翠が悪人だとは思ってはいないのだが。
「私、嘘がつけませんから。それに、後で分かればあなた達も良い印象は持たないと思いますから。別にどうという事はありませんよ。ついでに言っておきますと、私も人間ではなく、魚の精なんですよ」
 翡翠の開けっぴろげな言葉に、梅花の毒気が抜かれる。
「はあ、まあ、なんだって良いけど………」
 溜息をつく梅花。翡翠のことを少しだけ見直したようだ。
「それに、私にだって人を見る目はありますから。悪い人が昼日中、あんな目立つ格好で街道をうろうろする筈がありません。淫乱というわけでもなさそうでしたから、何か余程お間抜けな理由があるんだろうなって」
−ぷち−
(↑梅花が切れた音)

「お腹空いたああぁあっ!!」
 梅花が爆発寸前、突如としてまいが声を上げた。
 今まで、特に何を言うでもなかったので、香麗達はぎょっとする。
「ちょっとあなた、突然なに?今まで何を聞いてもうんともすんとも言わなかったくせに。話ができるなら自分の事や、あの黄巾力士の事をちゃんと話しなさいよ。大体………」
 振り上げた拳を、今度はまいに向ける。
「お腹空いたああぁあっ!!!」
 まるで意に介さないまい。
「ちょっと、人の話を聞きなさいよっ!!小さな子供じゃないんだから、自分の言いたい事だけ話さないで………」
「だって、まいお腹空いたんだもん………」
 指をくわえ、上目づかいに梅花を見るまい。
 不意に、これは小さな子供なんだと悟る梅花。
 悟ったは良いが納得はできない。釈然としない。とにかく腹が立つ。
「あああああああ、どいつもこいつもぉっ!!」
 取り敢えず叫ぶ。
「まあ、そんなに興奮しない方が良いアルよ」
 香麗はそんな梅花の様子を見かね、なだめにかかる。
「別に興奮してる訳じゃ………」
 梅花も相当頭に来ていたが、香麗になだめられると、頭に上った血も少しは下がり始め、取り乱したことに気まずさを感じる。
「興奮していなくても、その、……あれを早く何とかしないと。………梅花はずっと我慢してきたアルから」
 香麗は梅花の股間にほんの一瞬目を走らせ、僅かに頬を染める。
「あ、ああ………」
 梅花も、何やら気恥ずかしさを感じ、視線を逸らす。 
「ともあれ、落胎泉はすぐ其処みたいアルから、私と梅花と二人で行って来るアル。翡翠ちゃんはまいちゃんに何か食べさせてあげて」
 香麗にそう言われ、翡翠は機嫌良く請け負った。
「任せて下さい。腕によりをかけて美味しい物を作りますから。お二人とも早く帰ってきて下さいね」
「わあ、楽しみアルね。それじゃあ、まいちゃんをよろしくアルね」
「はい、行ってらっしゃい。………それにしても、香麗さんは凄いですね。香麗さんが言葉をかけると、興奮していた梅花さんが、すぐにおとなしくなって。まるで猛獣使いのよう」
 にこにこと、素直な感想を口にする翡翠。梅花はその言葉に、瞬間湯沸かし器のように反応し、再び頭に血が上る。
「あいやぁ、さ、早く行くアルね……」
 何事か言い返そうとする梅花を、慌てて引き離す香麗。梅花は不承不承ながら、香麗に押されて部屋を後にする。
 二人取り残される翡翠とまい。
「ほんとに、猛獣使いみたい………」
「お腹空いたぁ」

 屋敷の外に出た香麗と梅花は、そのまま破児洞へと向かった。外は既に薄暗く、足下はおぼつかない。
「何か明かりを借りてくれば良かった」
 そう漏らす梅花に、香麗は呪符を一枚取り出すと、軽く口の中で真言を唱えた。
 呪符に火がつき、周囲を照らす。
「流石は仙人見習い。でも、こんな小さな呪符じゃあ、すぐに燃え尽きちゃうんじゃない?」
「大丈夫アルよ。この火は真火アルから、呪符が燃え尽きることもないし、風で消えることもないアル。それより、破児洞への道はあれじゃないアルか?」
 香麗はそう言うと、道の傍らにある道標を指差した。
「ああ、確かにこの先、落胎泉って書いてある」
 梅花はそう言うと、香麗の先に立って歩き出した。
 程なくして、破児洞の前に立つ香麗と梅花。香麗は呪符をもう一枚取り出すと、火をつけ、梅花に渡した。
 洞の中はじめじめとして薄気味悪く。眼前にぽっかりと口を開く泉は真っ黒で、泉と言うよりは深い穴のようにも見えた。水面に時折反射する光が、そこに水が存在することを示してはいるものの、すぐにその印は消え、泉は波も立てずに沈黙を守る。
「と、とにかく、泉の水を飲まなくちゃ………」
 そう言うと梅花は、泉の畔に屈み込んだ。黒い鏡が、少女の姿を映し出す。
「だ、大丈夫アルか?」
 心配して声を掛ける香麗。梅花はそれには応えず、小さな波紋を立てて水に手を入れると、すくい上げ、口元に運んだ。
 こくこくと喉を鳴らし、水を飲み下す梅花。
 こぼれ落ちた水が顎を伝い、胸元を流れる。
「ど、どうアルか?」
 恐る恐る近づく香麗。梅花の肩が小さく震えている。
「だ、大丈夫なんだけど………」
 振り返る梅花は顔が赤く、熱があるかのように額には玉の汗が噴き出していた。
 やがて、ぼとりと淫虫が抜け落ち、溶解し始める。
「せ、成功アルか?」

 屋敷の外に出た香麗と梅花は、そのまま破児洞へと向かった。外は既に薄暗く、足下はおぼつかない。
「何か明かりを借りてくれば良かった」
 そう漏らす梅花に、香麗は呪符を一枚取り出すと、軽く口の中で真言を唱えた。
 呪符に火がつき、周囲を照らす。
「流石は仙人見習い。でも、こんな小さな呪符じゃあ、すぐに燃え尽きちゃうんじゃない?」
「大丈夫アルよ。この火は真火アルから、呪符が燃え尽きることもないし、風で消えることもないアル。それより、破児洞への道はあれじゃないアルか?」
 香麗はそう言うと、道の傍らにある道標を指差した。
「ああ、確かにこの先、落胎泉って書いてある」
 梅花はそう言うと、香麗の先に立って歩き出した。
 程なくして、破児洞の前に立つ香麗と梅花。香麗は呪符をもう一枚取り出すと、火をつけ、梅花に渡した。
 洞の中はじめじめとして薄気味悪く。眼前にぽっかりと口を開く泉は真っ黒で、泉と言うよりは深い穴のようにも見えた。水面に時折反射する光が、そこに水が存在することを示してはいるものの、すぐにその印は消え、泉は波も立てずに沈黙を守る。
「と、とにかく、泉の水を飲まなくちゃ………」
 そう言うと梅花は、泉の畔に屈み込んだ。黒い鏡が、少女の姿を映し出す。
「だ、大丈夫アルか?」
 心配して声を掛ける香麗。梅花はそれには応えず、小さな波紋を立てて水に手を入れると、すくい上げ、口元に運んだ。
 こくこくと喉を鳴らし、水を飲み下す梅花。
 こぼれ落ちた水が顎を伝い、胸元を流れる。
「ど、どうアルか?」
 恐る恐る近づく香麗。梅花の肩が小さく震えている。
「だ、大丈夫なんだけど………」
 振り返る梅花は顔が赤く、熱があるかのように額には玉の汗が噴き出していた。
 やがて、ぼとりと淫虫が抜け落ち、溶解し始める。
「せ、成功アルか?」
 香麗の問いかけに、梅花は呻くように応じる。溶けた淫虫の体液が梅花の身体の芯に浸透し、激しい性衝動に駆られているのだ。
「せ、成功は……、成功なんだけど、ちょっと問題が」
 自分を抑えるように腕を組み、しゃがみ込む梅花。
「も、問題って、何アル?」
「溶けた淫虫の体液が身体に入ると、身体が火照ってどうしようもなくなるの……。お願い、香麗、何とかしてぇっ!!」
 いつもは気丈な梅花であったが、身体を嘖む淫らな炎のために我をなくし、取り乱して香麗にすがりつく。
「何とかって、何とかって………」
 どうして良いのか分からずに、香麗はただオロオロするのであったが、梅花は香麗のそんな様子にもどかしさを感じ、ついには自分で自分でを慰め始める。
 大きく足を広げ、花心を晒す梅花。既にそこはしとどに濡れそぼっており、淫らな光沢を放ち、梅花はそこを細い指で遮二無二掻き回した。
 暗い洞窟内に、卑猥な音が響き渡る。
「ひぁんぅ、………お、おねがいひぃ……、あそこが切なくて、うずうずして、……もう、どうしようもないのぉおっ!!」
 激しく仰け反りながら、哀願する梅花。
 香麗はついに意を決し、梅花の手を制した。
「………わ、私がしてあげるアル」
 そう言うと、香麗は頭を梅花の股間に割り入れ、おずおずと秘唇に触れた。
 にちゅりと音がして、梅花の身体がぴくりと反応する。
「だ、だめ、え、……焦らさないでぇ……」
 梅花は香麗の頭を鷲掴みにすると、その股間に押し付けた。生暖かい梅花の感触が鼻の頭や唇に触れる。
 香麗は一瞬驚きはしたものの、舌を伸ばすと、梅花の花弁の中に割り入れた。
 息が詰まりそうになりながらも、香麗は梅花の秘部を必死に舐め回した。
 しかし、香麗の愛撫は懸命ではあったが、梅花の疼きを癒すまでには至らず、却って、その淫らな炎を大きくする。
「やはぁ、………だめ、だめなのぉ………あんぅ、……お願い、アレをあそこに入れてぇええっ!!」
 香麗は面食らった。アレをと言っても、勿論そんなモノは持ち合わせてはいない。
「あん、はぁああんぅっ!!お願い、お願いいぃぃっ!!」
 このまま梅花を放って置いては、もしかして壊れてしまうかも知れない。焦る香麗の脳裏にふと、左道傍門の術がよぎった。
「わ、分かったアル」
 そう言うと、懐から呪符を一枚取り出し、香麗は下履きを下ろした。
「梅花、これ、借りるアル」
 香麗はそう言って、傍らに放り出してあった梅花の刀を手に取る。そして、鯉口を僅かに切ると、指の先を傷つけた。
 香麗はその血で呪符に何やら書き付けると、秘部にあてがった。
 呪符は途端に香麗の密液を吸い、ぴったりと貼り付いた。
「……………疾ッ!!」
 香麗は小さく気合いを入れると、呪符がもこもこと動き始める。
「はあっ!!」
 呪符が盛り上がり、血管のような筋が浮き上がる。
 呪符から神経繊維が伸び、香麗の体内を浸食していく。その名状しがたい感覚は、激しい疼きを呼び起こす。
 そして、ついに呪符は変貌を遂げ、醜悪な肉棒へと姿を変えた。
「はあ、凄い…………」
 その逞しい剛直を目にして、梅花がうっとりとして呟く。
 そして梅花の様子を見た香麗にも変化が現れる。呪符を通して、香麗の心の中に男性的な衝動が芽生えたのだ。
「(な、なに?梅花って、こんな………)」
 梅花の矯態に、香麗の男根が硬度を増す。
「あふぅ、美味しそうなおちんちん………」
 梅花の細い指が絡み付き、香麗の剛直を絞り始める。そして、熱く、柔らかな舌がその鈴口に触れた瞬間、香麗は腰が抜けそうになった。
「やぁっ、だめぇっ!!梅花ぁあんぅ!」
「んふぅ、おいひぃ………」
 香麗の戸惑いを余所に、梅花は嬉々としてその剛直を頬張った。
 舌を絡め、舐め回し、喉の奥まで迎え入れる。
「んく、んくぅ………」
「だ、だめぇ、あふぅ、………出、出ちゃうアルゥウウウッ!!」
 ぶびゅると言う鈍い音と共に、香麗の初めての精通がほとばしる。
「あふぅ、ひゃんひぃのおいふぃ……」
 濃厚な樹液を、梅花はさも美味そうに飲み下す。
「ふんぅ、も、もっとぉ………」
 名残惜しそうに、逸物にしゃぶりつく梅花。その甘美な愛撫に、香麗のそれはすぐに活力を取り戻した。
「あはぁ、嬉しい……。お願い、この太いので私のここを掻き回して?私のここを滅茶苦茶にしてぇ……」
 香麗の股間にすがりつき、哀願する梅花。
 その様子に、香麗の鼓動は早くなり、頭に血が上る。
 梅花の憂いを含んだその瞳、白く滑らかな首筋、小振りだが形の良い乳房。おへそ、太股、脹ら脛、そして女陰。そのどれもが官能的で、香麗の胸を甘く締め付ける。
「梅花!」
 愛しさと、欲望がない交ぜになり、香麗は梅花を押し倒した。
 そして、亀頭の先を愛らしい花弁に押し込むと激しい注送を開始する。
 ぐちゅる、ずちゅ、ぶちゅうううっ!!
「はあ、ああんぅ!」
 その荒々しい行為に、梅花は眉根を寄せて歓喜の声をあげた。
 腰をぐいぐいと押し付け、梅花の奥の奥まで突貫しようとする香麗。
 太く、逞しい肉棒は柔らかな花弁を掻き分け、子宮を突き上げる。
「ああんぅ、いはぁああっ!!喉から出てきそうぅぅっ!!」
 身体をがくがくと痙攣させ、激しく仰け反る梅花。大小四つの白乳が汗でねっとりと吸い付き、少女の身体の間からむにゅむにゅとはみ出し、卑猥に変形する。
 身体を密着させ、より一つになろうとする二人の少女。
 暗闇の中、白く蠢く少女の裸身は淫らで、そして神秘的ですらあった。
「はああああっ!!ひはぁああっ!き、ひああっ!!」
「はああ、めいふぁぁっ!!出るぅッ!!漏れちゃうアルぅうううっ!!」
 びゅる、びゅぶ、じゅぶっぅ………。
 熱い溶岩がほとばしり、二人の少女は同時に気を失った。 

 深い闇の中、身体を重ねて横たわる二人の少女。
 ふと、そこに、厳粛な面持ちの老人、元始天尊が姿を現した。
「これ、香麗。目を覚まさぬか………」

 

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