○魔法少女 ちゅうかなしゃんりぃ!

「風雲竜巻編T」

 さて、ところは西午貨洲、小西天と呼ばれる山の中。
 奇妙なからくり人形が、森の木々をめきめきと倒しながら、当て所無く彷徨っていた。
 不細工なからくり人形である。樽のような身体に地面までも届きそうな長い蛇腹の腕、足は短くがに股で、顔と思しきところにはしゃくれた顎と、電球の様な目がチカチカと光っている。
 何というか、レトロなブリキの玩具が、そのまま大きくなったような印象を受ける。
「やのに〜、いぃまぁわああ〜、しょぼ〜いい、わいらぁああ〜♪」
 からくり人形の背後から、調子っぱずれの歌が聞こえる。少女の声だ。
 からくり人形の背中に昇降機が付いており、その上で、女の子が一人、のんきに歌を唄っているのだ。
「ようろっぱぁあばいそん〜、ぜつめ〜つううすんぜんやああ〜♪」
 年は香麗より下だろうか、長い髪を大きなリボンで左右にくくっている。藍色の、ここいらでは珍しい洋服を着ている。
 何が愉しいのか満面の笑みを浮かべ、歌に合わせリボンがぴこぴこ揺れていた。
「お待ちなされっ!!」
 突然、目の前に一尺ほどの小さな老人が現れ、からくり人形の前に立ちはだかる。
 この辺りの土地神で、滅多に人の前に姿を現すものではない。
 すんでの所でからくり人形は土地神を踏み潰しそうになり、土地神のこめかみに一筋、脂汗が流れる。
「何処へお行きなさるかは存ぜぬが、これより先は妖怪の住処、引き返される方が良かろう」
 土地神の言葉に、後ろにいた少女が、からくり人形の肩越しに顔を出す。
「黄眉童子という神通広大な妖怪変化が、ここいら辺りのおなごというおなごをさらい、慰み物にしておる。そなたのような少女が立ち入っては無事では済まされぬ。悪いことは言わぬ、立ち去りなさい」
 土地神の言うことを聞いているのか、いないのか、少女は黒目がちの瞳をくりくりと動かし、面白そうに相手を見ている。
 少女がまるで意に介さないので、土地神は改めて説得にかかる。
「よいかな……………」
「平気で〜すぅっ!!」
 ぶちっ。
 土地神を踏み潰し、何事もなかったように山の中を進むからくり人形。
 調子っぱずれの歌が、再開される。
「し〜いだぁあのお、はっぱあああをぉ、もそもそぉお、かんどおるううううう♪♪」

 時を同じくして、小西天の中腹。
 とてつもない轟音と共に、地面に巨大なすり鉢状の穴が穿たれた。
 あまりの轟音に、近くにいた黄眉童子の手下が様子を見に現れる。
 手下は二人、蠍と蛇が長い年月を経て精を宿し、妖怪化したものだ。顔は強面で鱗が覆っており、手には物騒な得物を携えている。
「何ですかねぇ、兄貴?」
 蛇精が隣に立つ蠍の妖怪に声をかける。
「おい、ありゃあ、麒麟じゃねぇのか?」
 蠍精が、穴の中央でうずくまる麒麟を見つけた。
「へぇ?ありゃあ違いますぜ。麒麟と言いやぁ、皇帝を表す黄色と、昔から決まってるんですぜ。ありゃあ、黒だから違いますよ」
 蛇精が訳知り顔で講釈をたれる。
「莫迦、間抜け、麒麟には色々と種類がいるんだ。赤を炎駒、白いものを索冥、青を聳孤などと言うんだ。あれは黒いから角端。角があるから麒と言うんだ」
 蠍精の言葉に、蛇精は感心した声を上げる。
「へへぇ、流石は師兄、よくものを知ってるな。俺ぁ、感心してしまうね」
「おうよ、伊達に千年もの間苦行を積んだ訳でもねぇからな」
「それじゃぁ、何でも知っているのかい?」
「当たり前じゃねぇか。観音娘娘のアソコの毛の数だって知っているんだぜ」
「それじゃあ、聞くけど…………」
「おうさ」
「あの麒麟は何処に行ったんだい?」
「へっ?」
 へらへらと罰当たりな莫迦話をしている間に、いつの間にか黒い瑞獣は姿を消していた。
「あのぉ。ちょっとお尋ねするアル」
 ふと、背後から声がかかり、手にした大刀を構える二匹の妖怪。ところが、声をかけてきたのが、可憐な少女であることが分かり、構えた得物を下ろす。
「あのぉ。ちょっとお尋ねするアル」
 相手が妖怪であるにも関わらず、物怖じすることなく声をかける香麗。花精や魚精など、普通に見慣れているせいで、特に二匹を意識することがないのだ。
 しかしながら二匹の方は、人間の、この様な美少女に笑顔で声をかけられたことなど無く、思わず口ごもる。
「えっ、いやあ、な、何ですかねぇ?」
「この近くに、黄眉童子という魔物の住処があると聞いたアルが、知りませんアルか?」
 鈴の様な声色で話しかけられ、二匹とも、思わず相好がぐねぐねと、とろけるように崩れる。
「えっ?老仏様、いや、悪い妖怪の住処ですか?それならこの山の頂上です。この獣道を真っ直ぐ進んで、最初の分かれ道を右に、そこから普通の山道を進めば近道です」
 声を揃え、頂上を指差す二匹の妖怪。見上げた忠臣である。
「そうアルか、有り難う御座いますアル」
 ぺこりと頭を下げる香麗。
「いえいえ、礼には及びませんて」
 釣られて二匹も頭を下げる。
「越影、行こうアル」
 何処にいたのか、そばに従える麒麟に声を掛け、頂上を目指す香麗。
 甘い少女の薫りが二人の鼻腔をくすぐる。
「お達者でぇえ」
 ひらひらと白いハンケチーフを振り、別れを惜しむ蠍精、蛇精。
少女が過ぎ去った後を、うっとりと、何時まででも眺めている。
「田舎の人は親切アルねぇ」
 香麗は感心して呟く。相手がよもや、自分が退治しに来た妖怪の手下だとは、まるで気が付いていない。
 さて、どの位歩いたことだろうか、何やら建物らしきものが見え、香麗の歩が早まる。
「あれが黄眉童子の館アルかね?」
 近づいてみるとそれは山門であった。金箔が貼られ、凝った彫刻が施された、実に豪奢な山門であった。
 そして、山門の上には小雷音寺の四文字が。
 山門の奥には、輪をかけてけばけばしい本堂が、悪趣味にも陽の光を受けて輝いている。
 こんな山奥にはいかにも不釣り合いで、怪しげで、胡散臭い寺ではあったが、香麗はまるで頓着する様子はない。
「あいやぁ、立派なお寺あるねぇ。でも、おかしいアルねぇ。黄眉童子の館がある筈アルのに。障気も随分濃くなってるアルから、この近くに間違いない筈アルのにねぇ」
 門の前で考え込む香麗。
「妖怪の館の通り道にお寺ができちゃったアルかねぇ?とにかく、ここのお寺の人にでも聞いてみるアルか」
 独り合点し、香麗は寺の中に足を踏み入れていった。 

「くっそおお、思い出しただけでも腹の立つうっ!!」
 気炎を吹き上げ、山道を歩く蠍精。傍らを蛇精が虚ろな表情で歩く。
「はぁ、それにしても、可愛い娘でしたねぇ………」
「うむ、む、ま、まあな。………うぬぬ、だからこそ余計に腹が立つ。目の前を御馳走が呑気に歩いていったのに、まんまと見逃してしまうなんて!!何で、直ぐに喰っちまわなかったんだっ、俺はぁっ!!」
 香麗を見逃してしまったことが余程悔やまれるのか、蠍精はしきりにぼやく。
「はぁ、それにしても、大きなおっぱいでしたねぇ………」
「うむ、む、ま、まあな。くっそおお、何で、直ぐに喰っちまわなかったんだっ、俺はぁっ!!」
 声を荒げ、怒りにまかせて大刀を振り回す蠍精。草を薙ぎ払い、枝々を叩き折る。
 やがて二人は河原に出ていた。山の中を流れる川ではあるが、そこはかなり開けていた。
 直ぐ先には滝壺も見える。
「あ、兄貴、あれ、あれ…………」
 滝壺の側に、先程土地神を踏み潰した女の子が、川面に足をつけて遊んでいた。
「なんか、ガキ過ぎないか?」
 あまり香麗と変わらない年齢だが、香麗の印象が強かったせいか、蠍精はあまり食指が動かないようだ。
「でも、変な格好してますけど、結構可愛いですよ?先程の子と負けず劣らずだ。俺、食べちゃいたいなぁ」
 蠍精と違い、蛇精の鼻息は荒い。
「お前ぇも好きだなぁ………」
 蠍精は苦笑混じりに呟く。
 そうして二匹の妖怪は川遊びする少女に近づいていった。
「お嬢ちゃん………何をしているのかな?」
 蛇精が少女の背後から近づく。
「まいでーす♪」
 蛇精が近づいてきても、少女は怯えることがなかった。
「まいちゃん、お兄ちゃんと一緒に遊ぼうねぇ」
 蛇精はそう言って、近くの岩棚に少女をのせる。
「い、いやぁっ!!」
 この時になって、初めて少女は恐怖に声を上げた。
「へへぇ、まいちゃん、面白い服着てるねぇ」
 下卑た笑いと共に、少女のスカートの端を持ち上げる蛇精。
 少女のむっちりした太股が露わになる。
「いやぁあ…………」
 少女は逃げようと藻掻くが、蛇精は腰を掴んで離さない。
 コットンの生下着の上から、鱗で覆われた指を這わす。
「お願いぃ、やらしいことしないでぇえ………」
 少女は懇願するが、蛇精は聞く耳を持たない。
 指先で亀裂を辿り、執拗に攻める。
「まいちゃんは自分でここを弄ったことはないのかなぁ?」
 蛇精の言葉が耳に入らないのか、まいは首を振り、いやいやをするばかりであった。
 やがて、白い下着の底部が湿り気を帯び始める。
 蛇精は二股に分かれた舌で唇を湿すと、ごくりと唾を飲み下した。
「へへへ………、そろそろ拝ませてもらおうかな」
 蛇精の指が、少女の下着に掛かる。
「だ、だめぇっ!!」
 スカートを下ろし、下着が引き下ろされそうになるのを、まいは必死で拒もうとする。
「それじゃあ、上の方を………」
 まいに敢えて逆らおうとはせず、蛇精は上着のボタンに手をかける。
 まいは前をかばおうとすれば下着が押さえられなくなるので、羞恥に頬を染めながらも、必死に恥ずかしさに耐えた。
 やがて胸が完全にはだけられ、幼い胸が露わになる。お椀を伏せたような、形の良い胸で、スカートを押さえて両側から寄せられているので、妙に強調されている。
「うふふ、可愛いおっぱいだなぁ………」
 そう言って埋没している乳首を指先でくりくりと弄り回す。刺激が加えられ、幼い乳首が隆起する。
「やぁん、………だめぇ、触っちゃだめぇん………」
 荒い息をつき、目に涙を滲ませながら懇願する少女。
 その様子は、少女でありながら妙に色っぽい。
「触っちゃ駄目なら、舐め舐めしてあげるね」
 そう言って、乳首に舌を這わす妖怪。
 滑らかな乳房に舌が這い回り、次第に唾液で汚されていく。
 ちゅばちゅばと吸い付き、舌で乳首を転がす。
「やああ、もうだめぇっ!!」
 羞恥に耐えかね、胸をかばうまい。
 蛇妖はその隙を逃さず、白い下着を膝まで一気に下げてしまう。
「ひあっ!!」
 小さく悲鳴を上げるまい。
 白く滑らかな恥丘が露わになる。縦に入った一本の亀裂は、そこに向かってなだらかな曲面を描き、形状としては空豆を連想させる。
「いただきまぁあす」
 蛇精は嬉々として少女の秘部にしゃぶりついた。
「やぁ、そんなとこ舐めちゃだめぇえん」
 まいは必死で蛇精の頭を引き離そうとするが、結果として股間に頭を押しつける形となる。
「あむぅ、まいちゃんのここは、柔らかくて美味しいよ」
 先の割れた舌で、べろべろと少女の秘芯を舐めまくる蛇精。口の周りは既に唾液と愛液でべたべたになっている。
「やぁああ、あん、あん………だめぇ、………そんな、あんぅ………」
 腰から沸き上がる感覚に戸惑い、必死に逃げようと身体をじたばたさせるまい。
「まいひゃんの、………んむ、………ここ、いっぱいお汁が出てくるよ?」
 じゅばじゅばと、わざと大きな音を立てて蛇精は花蜜を貪った。
「なめなめだめぇえん………いあっ!!あふぅ、だめぇえ…………」
 まいが感じる度、柔らかな太股が左右から顔を挟み込んでくる。
 くねくねと腰をうねらせるまい。
 最早何も考えられない。
傍らで傍観を決め込んでいた蠍精であったが、まいの痴態に、ごくりと唾を飲み下す。
「なめなめが駄目なら、これはどうかな?」
 そう言って蛇精は長い舌を蜜壺の中へ、ずるずると潜り込ませていった。
「ひあぁんっ!!」
 思わぬ攻めに、まいの腰が跳ね上がる。
「いぁああう、入れないでぇ、あうぅぅ、あんっ!だめぇ」
 長い舌がぐねぐねと捩れ、少女の内蔵を掻き回す。その度にまいの腹部がわなわなと震え、身体がぴくぴくと痙攣を起こす。
「やぁあ、あん、………あん、………お願い、も、もう…………やめぇん」
 少女は頬を赤らめ、荒い息をついている。
 彼女が快感を得ていることは明白であった。
 まいは腰を動かし、更に強い快感を得ようとする。
「そろそろ頃合いかな?」
 そう言って陰茎を引きずり出す蛇精。
 赤黒いそれは、腹に付かんばかりに隆起し、太い青筋を立てていた。
「さぁ、もっと気持ちよくしてあげるからね」
 蛇精はまいの身体持ち上げると、太股を抱えて陰茎をあてがった。
 にちっ、と言う音がして、剥き卵のような亀頭が、少女の秘部に触れる。
「いやああ、いやいや、そんなにおっきいの入れたら、まい壊れるぅう!!」
 まいは必死で身体を揺すり、蛇精の手から逃れようとしたが、却って陰茎が入っていくばかりであった。
「そんなに暴れると、どんどん入っていっちゃうよ」
 にやにやと笑いながら、蛇精はまいが暴れるに任せる。ぷりぷりとしたまいの下の口が、ずぶずぶと男根を飲み込んでいく。
 まいのそこはこれまで味わったどの女よりも熱く、まるでペニスが溶かされるようであった。
「いや、いやあああ、………あん、あんっう、………ぬいてぇん」
 巨大な陰茎に串刺しにされる少女。最早まいは蛇精のものを根本まで飲み込んでいた。
「あ、兄貴、この娘、処女じゃありませんぜ」
 驚きの声を上げる蛇精。
 傍らで様子を見守っていた蠍精は、面白くもなさそうに答える。
「このご時世だ、おおかた何処かで無理矢理犯られたんだろうよ」
 蛇精はその言葉に納得し、腰を揺すり始める。
「可哀想なまいちゃん、僕が気持ちよくしてあげるからね」
 蛇精はそう嘘ぶいて、まいの乳首を舐め回し始める。
 まいの幼い胸が、唾液でぬめぬめと光る。
「いやぁはああん、………あん、あんあん、………もう、ゆうるしてぇぇ」
 そう言いながらも、まいは自分で腰を振り続けた。
 花弁が木の葉型にきちきちと拡げられ、赤黒い陰茎がずぶずぶと出入りする。
 だらだらと流れ出す愛液は、既にまいの太股や尻にまで流れ、滴っている。
 潤んだ瞳に濡れた唇、少女とは思えぬ嬌声。
 今まで傍観を決め込んでいた蠍精がやおら立ち上がった。
「そら、これを咥えるんだ」
 既に隆起している陰茎を取り出し、まいの頬に押し当てる。
「いやぁ」
 顔を背けるまい。
 しかし蠍精は無理矢理小さな口をこじ開け、男根を突き入れた。
「あぶぅ、………んんっぅ、………んん」
 苦しそうに陰茎を咥えるまい。
 しかし、蛇精が激しく腰を揺するため、自然と咥えた陰茎に刺激が加わる。
「うくっ、…………なんて気持ちいいんだ」
 たどたどしく手を添え、蠍精の陰茎を頬張るまい。
 拙い少女の口淫であったが、それが幼い少女のものと言うだけで魔力が存在した。
 腰が抜けそうになりながらも、注送を繰り返す二匹の淫妖。
 口からは涎が溢れ、膣口からは愛液が流れ出し、まいの口は上下共に体液でぬるぬるに汚されている。
「んんぅ、……………んんうう、……………んぁ」
「す、凄い、気持ちよすぎて止まらないっ!!」
 やがて、腰の動きが早くなり、濃厚なミルクが幼い少女の中に吐き出される。
 が、まいは陰茎を咥えたまま離さなかった。萎えかけた陰茎が、少女の愛撫でむくむくと活力を取り戻す。
「はぁ、はぁ、気持ち、…よくて………何度でも、…………やれそうだ」
 精液と唾液、あるいは愛液が入り交じり、どろどろに熱くと溶け出す少女の秘口。ぬるぬるとした舌は陰茎を絡め取り、淫唇は竿をしごき、摩擦する。
「ま、また出るぅっ!!」
 再び体液がまいの躰の中に注ぎ込まれた。

 滝壺で淫らな饗宴が展開されていたその頃、香麗は危機的状況に陥っていた。
「どうやら君は道術士のようだが、一体何をしに、この小雷音寺を訊ねてきたのかね?」
 線の細い、端正な美青年が、気取って柔らかな前髪を払う。
 黄眉童子が小雷音などという寺を構えているなどと、夢にも思わなかった香麗は、迂闊にも寺に入り、黄眉童子の住処を訊ねたのである。
 迷い込んだ旅の少女が、たまたま黄眉童子の名を知っていたとしても不思議ではないが、わざわざ魔物の住処に足を運ぶなどと、不自然きわまりなかった。当然捕らえられ、寺の本堂に縛り付けられてしまったのだ。
「………何か言えない理由でもあるのかい?まさか、君のような可憐な人が、妖怪退治でもないだろ?」
 気取ってふっと笑う。何か悪いものでも喰ったのだろうか?
 香麗は捕まえられてからずっと圧倒されていた。よもや黄眉童子がこの様なひょうろく玉だとは。香麗が想像していたのとは随分違う。
「み、道に迷ったアル………」
 見え透いた嘘をつく香麗。
「嘘はいけないなぁ。尤も、罪な女性ほど、嘘を重ねるものだが、君のような純粋な瞳の持ち主には、嘘は似合わない」
 再び亜麻色の髪を掻き上げ、ふっと笑う黄眉童子。香麗は違う意味で、黄眉童子に怖れを抱いた。
 これなら、まだしも化け物然とした妖怪とやり合う方が、ずっとましである。
「分かっているさ、君は僕の美しさに惹かれてやってきたのだろう?そんなに恥ずかしがらなくてもいいさ、可愛い人。…………なんて罪作りな僕なんだろう。それもこれも、僕がこんなにも美しく生まれてしまったからなんだ。莫迦莫迦、僕の莫迦」
 香麗が心底訝しげな眼をしているにも関わらず、黄眉童子は芝居がかって頭を叩く。
「おお、神よっ!!」
 跪き、頭を垂れて、一際大きく床を叩いた瞬間、ベリッと言う音がして、黄眉童子の口が四角く裂けた。
「あっ、裂けたアル………」
 ぽろりと呟く香麗。
 黄眉童子のこめかみに、太い青筋が浮かび上がる。
 香麗は失言を後悔したが、時既に遅く、黄眉童子の様子が尋常ではなくなっていた。(勿論、今までの黄眉童子の様子と比べてと言うことである)
「…………み〜た〜な〜」
 三流の怪談話よろしく、腹の底から絞り出す声で、黄眉童子が呻く。
「み、見てないアル」
 慌てて首を振る香麗。
「さっき見ていなくても、今見ているだろう?!よくも、僕の秘密を〜………」
「む、無茶苦茶アル………。大体、見ようと思って見たわけじゃ………」
 理屈の通じる相手ではないのだが、取り敢えず弁解しようとする香麗。だが、それが、ますます相手の逆鱗に触れた。
「無茶でも苦茶でもな〜いっ!!さてはお前、この僕を色仕掛けでたぶらかして、秘密を暴き立て、みんなの笑いものにするつもりだったなぁあっ!!」
 黄眉童子はそう言うと、血走った目をぎらつかせ、香麗の胸ぐらを鷲掴みにした。
 息をのむ香麗。
 次の瞬間、黄眉童子は勢いよく香麗の着衣を引き千切った。
「いっやああああっ!!」
 悲鳴をあげる香麗。
 量感のある乳房がぷるんと弾け飛ぶ。
「子供のくせにこんなに大きな胸をして、この胸で僕を誘惑するつもりだったんだろう」
 黄眉童子の指が乳房に食い込む。
 ぐにぐにと胸を揉みしだく黄眉童子。
「い、いや、やめてアルぅ………」
 羞恥に顔を背け、力無く懇願する香麗。
「さぁ、質問に答えてもらおうか?名前は何という?」
 言いながらも乳房を凌辱し続ける黄眉童子。静脈が透けるほどの白い肌が、だんだんと桜色に色付き始める。
 香麗は頬を染めながらも、黄眉童子の質問には答えない。
「名前は何と言うんだい?」
 乳首を捻る黄眉童子。
「あぐぅっ!!…………しゃ、香麗アル…………」
 小さく呟く香麗。
「ふふ、香麗か、綺麗な名前だ、君のように愛らしい女性に相応しい名前だ」
 そう言うと、黄眉童子は捻った乳首を愛おしむように指でさする。
「それじゃあ、可愛い香麗、君は何をしにここに来たんだい?」
 再び乳房を玩びながら、香麗の首筋に顔を近づける。
「…………」
 しかし、流石にこれには答えられない。
「言いたくなければそれでも良いさ。時間はたっぷりあるんだ。それに………」
 首筋に舌を這わす。
「…………その方がお楽しみも増えるというものだ。僕にとっても、君にとってもね…………」
 愉悦に歪む黄眉童子の顔。
 一瞬香麗は、全部言っちゃおうかなあ、なんて思ったりもしたが、慌てて首を振り、その考えを打ち消す。
「うふふ、可愛い乳首だ」
 柔らかな乳房に顔を埋め、ちゅばちゅばと乳首に吸い付く黄眉童子。
「あ、あんぅ、…………や、やめてアルぅ」
 力無く反意を示す香麗。しかし、黄眉童子が聞き入れる筈もなかった。
 唾液を乗せて、舌で乳首をころころと転がす黄眉童子。柔らかな乳房に唇を付けて這い回り、べろべろと舌で弾く。その度、水風船の様に膨らんだ乳房がふるふると振るえる。
「柔らかくて、すべすべして、まるで手に吸い付くようだ。なんて気持ちの良い乳房なんだ………」
 黄眉童子はうっとりとして呟き、両の乳房を寄せ、顔を埋める。
甘い、乳の薫りが鼻腔をくすぐる。
「さぁて、こちらはどうかな?」
 暫く少女の乳房を堪能した後、黄眉童子は香麗の前にしゃがみ込んだ。
 下履きに手をかけ、ずり下げていく黄眉童子。
 香麗は腰をくねらせて逃れようとするが、縛られていてはどうすることもできない。
 なだらかなカーブを描く丘が現れ、産毛の光る恥丘が露わになり、秘唇が顔を覗かせる。
「いやぁ、見ないで欲しいアルぅ………」
 羞恥のあまり目に涙が滲み、唇がわなわなと震える。
「上の口が堅いから、下の口に聞こうと思ってね」
 ぴちゅ。
「いやぁあ…………」
 白い太股を抱え上げ、肩に乗せる。
 花弁に唇を這わす黄眉童子。鼻を柔らかな恥丘に押しつけ、舌を伸ばす。
「まだ、毛は生えてないんだね。亀裂も口を閉じて、花弁が隠れてる。あふぅむ、……………んくぅ、あひも、なかなかだ………」
 亀裂に舌を這わせ、愛液を貪る黄眉童子。
 本堂にぴちゃぴちゃと、蜜を啜る音が響く。
「いやぁあ、あん、………あんぅ、……………ふうっく、もう、…………いやぁあ、…………舐めちゃ、だめぇえんっぅ、………アルぅうんっ………」
 うずうずとした快感が腰を這い上がり、我知らず嬌声が洩れ出す。
「…………あん、あんんぅ、あ、………あんぅっ、………やめぇ、………あぐぅあ、………あん、あん」
 少女の秘部に顔を埋め、執拗に責め立てる黄眉童子。莢から実を取り出し、ちゅうちゅうと吸い付き、舌で転がす。唾を乗せたぬるぬるの舌で花弁全体を舐めあげる。舌をすぼめ、壺の中にねじ込む。
 香麗は刺激を受ける度にぴくぴくと反応し、嗚咽を漏らし、切なげに身を捩った。
「ふうむ、そろそろ頃合いかな?」
 ようやく香麗の股ぐらから顔を離し、呟く黄眉童子。
 香麗は頬を上気させ、ぐったりとしている。
 黄眉童子は片膝を抱えると、既にいきり立っている陰茎を、少女の秘部にあてがった。
「いやぁ、………お願いアルぅ、………入れないでぇ………あぐぅっ」
 香麗は陰茎の侵入を拒みたい一心で股間に力を込めるが、図らずも、それが黄眉童子のものをきつく締め付ける結果となる。
「いくら嬉しいからって、そんなに締め付けないでくれよ」
 黄眉童子が下卑た笑いを漏らす。
「い、いやぁあ」
 香麗は泣き声をあげるが、赤黒い剛直は花弁を割り開き、内蔵をかき分け、深く侵入してくる。
「…………ん?」
 黄眉童子が訝しげな声を上げる。 
「処女じゃないのか?」
 確認するように、腰をぐりぐりと動かし、蜜壺を掻き回す黄眉童子。
「ひ、あうぐぅううう、………やはぁ、やめぇえ」
 首を左右に振りながら、香麗は喘いだ。
「なんて事だ、この僕というものがありながら、他の男のものを咥え込むなんて………。僕は、こんなにも君を愛しているというのに………。何て娘だあああああっ!!」
 怒りにまかせて腰を振り立てる黄眉童子。
 堅く、また、軟らかくもある肉棒が、ずるずると膣内を擦りあげ、子宮を突き上げる。
「い、ひぁやああっ!………あん。あん、………はげし、ぃんぅっ………すぎ、……あん、アルぅ………」
 啜り泣く香麗。
「そうだ、君のような悪い子にはお仕置きが必要だな」
 突然、何かを思いついた黄眉童子。
 腰をいったん引き抜くと、懐から何やら取り出した。
「これが何か解るかい?」
 黄眉童子が取り出したもの。それは一本の金属の棒であった。
 鋳物のような表面で、ざらついてはいるが鈍い光沢がある。所々裂けて、白い、動物の骨のようないぼが露出している。
「これは天授珍宝狼牙棒と言う天界の至宝だ」
 てんじゅちんぽうと聞き、軽い目眩を覚える香麗。もう少しましな名前はないものか。
「普段は堅く武器として使うが、柔らかくすることも出来る」
 そう言って狼牙棒を指先ではじく黄眉童子。
 その言葉の通り、見た目は堅そうだが、寒天を煮固めた物の様にふるえる。
「そして、こう使うんだ」
 黄眉童子はそう言って狼牙棒を飲み込んだ。
 香麗は訳が分からないまま、じっと様子を窺った。
 すると程なく、めきめきという音と共に、黄眉童子の陰茎が太くなり、皮膚が裂け、白い骨のようなものが露出し、狼牙棒そっくりになる。
「ふふふ、この狼牙棒で何人の女性が昇天したことか。かの観音娘娘ですら、こいつの威力にひいひいよがり泣いたものさ」
 そう言って、再び香麗の中に侵入を開始する黄眉童子。
 淫唇が左右に押し広げられ、めりめりと凶器が押し込まれていく。
「ひあぅっ!!そんな、…………んぐぅ、………入らないアル」
 香麗は眉根を寄せて苦悶の表情を見せる。
 黄眉童子はその表情を満足げに見ながら、どんどんと陰茎を捻り込んでいく。
「そうでもないさ。ほら、もうすっかり根本まで入ってるじゃないか」
 そう言って、腰を動かし始める黄眉童子。
「いあああっ!!動かないでアルぅっ!!」
 極太の凶器がみしみしと動き始め、香麗は悲鳴をあげた。
 腹の中が陰茎でいっぱいに満たされた感覚に、香麗は口から狼牙棒の先が見えるのではないかとすら思えた。
「ひんっぅう!………やぁぐううう、…………壊れちゃうアルぅうっ!!!」
 がつがつと腰を打ち付ける黄眉童子。淫唇から蜜が溢れだし、何とか滑りがよくなるものの、ごつごつした表面と、そこに生えたいぼが香麗の内蔵を容赦なく擦りあげる。
「だめだめぇっアルううっ!!あんんっ、あんっ!あああああんっ!香麗っあああうう、いやぁあうぐぅうっ!!あん、あん、あんぅう!!」
 淫唇がめくれ、巻き込まれ、じゅぶじゅぶと愛液が溢れ出す。
「いやああっ!!いやああああっ!!あん、あん、あん、あんぅっ!あふうあっ!やあぐぅうう…………」
 嬌声をあげ、よがり狂う香麗。
 しかし、黄眉童子も必死であった。どろどろにぬかるんだ香麗の秘部は、それでいて陰茎を締め付け、ともすれば腰が引き抜かれそうになるほど気持ちがよかった。
 その上、陰茎を激しく出入りさせればさせるほど、射精が近づき、果ててしまうにも関わらず、動きを止めることが出来ないのだ。
「うおお、くっぅ、なんて気持ちが良いんだ………」
 黄眉童子は懸命に腰を動かし続けた。
「あんっあんぅっ!あんあん、気持ち好いアルぅっ!!あんっ、あんっ、あんっ、あんっ!!こ、こんなぁああっ!!はううんっ!!やめええええええええええっ!!!」
 一際激しく痙攣し、気をやる香麗。それと同時に黄眉童子も絶頂に達し、どくどくと際限なく精を吐き出し続ける。
 小さくなった陰茎がぬるりと吐き出され、白く濁った体液がしたたり落ちる。
 香麗は何も考えられず、ただ息を荒げてせわしなく胸を上下させている。
 黄眉童子も同様で、汗をかき、肩で息をしていた。

「よおおおおるうおっぱ〜ばいそんぅうう、ぜぇつうめぇつうすんぜんやあああ♪♪」
 お気楽に歌を唄いながら、まいは下着をはき、ぱちんとゴムを弾く。
 心なしか肌の色艶が良くなったようで、至極満ち足りた表情を浮かべている。
「竜巻ファイター、行っくよ〜」
 まいがそう呼ぶと、茂みの中からガラクタのような巨大人形が姿を現す。
 岩棚に近づく巨大人形。手を差し延べ、まいを背中の昇降機に乗せる。
「竜巻ファイター、しゅっぱ〜つぅ!!」
 まいの掛け声に呼応し、竜巻ファイターが吼える。
『スパンギャースッ!!』
 竜巻ファイターは地響きを立て、森の方へと歩き出した。
 まいは昇降機の上から岩棚を見下ろすと、満面の笑みを浮かべて手を振る。
「さそりさ〜ん、へびさ〜ん。また、一緒に遊ぼーねーっ♯♪」
 岩棚の上には、干からびた蠍と蛇が、息も絶え絶えにぴくぴくと動いていた。

 一方で香麗は、村娘達が捕らえられている岩牢へと連れていかれた。
 一糸纏わぬ姿ではあったが、牢の中の娘達も同じであった。ただ、香麗は村娘と違い、腕は縛られてはいなかったが。
 蠍精の眷属であろういかめしい顔をした牢番が、乱暴に香麗を牢の中に放り込む 
「きゃっ」
 小さく悲鳴をあげ、香麗は牢の中に倒れ込む。
 牢の中は薄暗く、ぼんやりとしてあまり良くは判らないが、裸の娘達が折り重なり、すすり泣く声が聞こえる。
 だんだんと暗闇に目が慣れる。
 村娘達が荒い息をつき、肌を上気させているのが分かる。ひどく頬が紅潮しており、まるで熱にでも浮かされているようであった。
「悪い病気でも流行っているアルか?」
 香麗が独りごちる。
 香麗がそうして辺りを観察していると、一人の娘が足下にすり寄ってきた。
「お、お願いぃん、…………んくぅ、新入りさん………あんぅ、し、して頂戴。あ、あなたのもしてあげるから………」
 驚いて後ずさる香麗。
「ど、どうしたアルか?何をするアルか?何処か、具合でも悪いアルか?」
 娘を助け起こそうとする香麗。
「あ、ぅあ、………お、お願いぃ、………意地悪しないでぇ」
 首を傾げる香麗。何をどうして良いのか判らない。
「あそこを舐めてやればいいのさ」
 何処からか別の少女の声が掛かる。
 香麗が声の主を捜すと、牢の奥の壁により掛かるようにして、一人の少女が座っていた。短めの髪に、鋭い眼差し。他の娘と違い、刀らしきものを抱えている。香麗同様、拘束はされていないようだ。
 まるで牢名主でもあるようだ。
「あ、あそこって?」
 香麗が反問する。
「股ぐらだよ。女の大事な部分を舐めてやるんだ」
 刀を持った少女はこともなげにとんでもないことを言い出す。
 香麗がふと、すり寄ってきた少女の股間に目をやると、ぬめぬめと光る秘唇から、乳白色のしっぽが生えていた。
「な、何アルか、これは………」
 半透明の、まるで芋虫を連想させるそれは、時折びちびちと暴れ、少女の中を掻き回す。
「黄眉童子が施した蠱毒、淫虫さ。女のあそこに取り付いて、お汁を貪るのさ。こいつに食いつかれると、あそこが疼いてしようがなくなる。だから、少し慰めてやってくれないか?」
 刀の少女は憮然と答える。ぶっきらぼうではあったが、どちらかというと、超然とした印象を受け、凛々しくもあった。
 頼まれはしたものの、香麗はどうして良いのか判らなかった。
「あ、あなたは大丈夫アルか?」
 平然と話をする少女に、香麗は疑問を投げかける。
 少女は薄く笑うと、自分の股を開いて見せた。
「名前は梅花。我慢してるだけさ………」
 成る程、確かに淫虫は梅花の股ぐらに頭を埋め、蜜を啜り出そうと躰を捩っていた。
 他の娘達も同様であった。折り重なっている娘達は互いの秘所を舐め合い、貪り、股間を重ね合わせているのだ。
「取り出せないアルか?」
「無理に引きずり出すと子宮を食い破る」
 香麗は黄眉童子の仕打ちに怒りを覚えたが、今はそんなことに構ってはいられなかった。 おずおずと、村娘の股間に手を伸ばす香麗。
 自分のものに触れたことはあるが、他人のものとなるとどうして良いのか、皆目見当も付かない。
 ともかく、これまで元始天尊や黄眉童子にされたことを思い出し、淫唇をさする。
「んぁあはぁっ………」
 香麗の攻撃に、甘い嬌声を漏らす村娘。
 膣口には先客が陣取っているので、香麗は陰核や淫唇を中心に攻め始める。
「あんんんぅ、…………もっとぉ、もっとしてぇっ、………ああうう」
 まずは既に溢れ出ているとろみ汁を指ですくい、陰核を包む表皮を剥き、指の腹でくりくりと刺激を加える。
「あんっ、あんっ、…………もっとぉ、もっとぉおあああ」
 刺激を求め、腰をくねくねと悶えさせる村娘。
 二本の指を揃え、陰核を挟み、ぐにゅぐにゅと刺激する。
「お願いっ!舌で、舌でしてぇ…………」
 一瞬、香麗はどうしようか躊躇ったが、やがて、おずおずと舌を伸ばす。
 ぴちゅ。
 軽い刺激臭が鼻をつく。
 香麗は自分でも分からないほど興奮していた。
 牢屋全体に、甘い、淫蕩な空気が漂っていた。我知らず、股間を濡らす香麗。
 香麗は猫のようにぴちゃぴちゃと、舌で村娘の股間を刺激する。
 陰核にちゅうちゅうと吸い付き、舌で転がす。
 淫唇を拡げ、皺の一つ一つまで丁寧に舐めあげる。
「お、お願い………、お尻をこっちに向けて、あん、あなたのもして、………あ、げる」
 願ってもない申し出だった。何時しか香麗も淫蕩な空気に飲み込まれていた。
 相手の顔の前に、自らの秘裂を差し出す香麗。
「うふふ、………まだ、生えてないのね、……か、かは、……可愛い」
 そう言って村娘は、香麗の腰を掴み、引き寄せ、香麗の幼い秘芯にむしゃぶりついた。「ひあっ!」
 悲鳴をあげる香麗。
 村娘は、まるでそれが飢えを癒す唯一の方法ででもあるかのように、必死に香麗の秘芯にむしゃぶりついた。
「やぁああっ、………だ、駄目アルぅ………あんぅっ!!」
 ずるずると秘部を舐めあげられ、舌をねじ込まれ、香麗は喘ぎ声と共に愛液を溢れさせた。
 互いの秘所を舐め合う二人の少女。
 やがて、村娘が香麗の秘部から顔を離した。
「お願い、最後はぁ一緒に…………」
 そう言う娘の視線の先には、互いの秘部を擦り合わせるもう一組の少女達の姿があった。
 香麗はその視線の意味するところを悟り、躰を入れ替え、相手の膝を持ち上げる。
 にちゅ。
 とろとろに溶けた少女の秘芯が互いに触れ、淫らな音を出す。
 ずちゅっ、ずちゅっという音を立て、秘裂が擦れ合う。
「あはぁっ」
 嬌声をあげる二人の少女。
 しこり立った陰核が擦れ合い、ひだひだがぬるぬると絡み合い、甘い感覚がじんわりと腰全体に拡がっていく。
「あんんっ!ああああんっ!………ひぐぅっ!お願い、もっとお、もっと欲しいのぉっ!!もっと強くしてぇえっ!!」
 香麗は言われるままに激しく腰を動かす。
「いいよぉ!!き、きあっ!気持ち好いよぉうっ!!あん、ああああああああんっ!!!」
 首を激しく振り、涎を流し、痙攣し、快感によがり狂う村娘。
「ああんっ!!あん、あん、あんんんぅっ!!わたしも、おおぅっ!気持ち好いアルううううっ!!!」
 香麗の背骨にも電気が流れ、快感の波が押し寄せる。
「いああああああああっ!!!いくぅうううううっ!!!」
「きああああああああっ!!!いっちゃうぅうう、いっちゃうあるうううううっ!!!!」
 ぷっしゃああああああっ!!!
 登り詰め、どちらからともなく、秘裂から潮が噴き出す。
 気をやり、がっくりと意識を失う村娘。
 香麗も激しい交合が続き、言葉も出ないほどぐったりとする。
「これで…………」
 刀を抱えた少女、梅花が語りかける。
「これで当分は起きてこないだろう。他の連中は相手がいるようだから、ゆっくりと話が出来そうだ」
 疲れ果て、香麗は返事が出来なかったが、梅花は頓着しない。
「そちらの名前は?」
 香麗は梅花の問いに、自分がまだ自己紹介をしていないことに気がつく。
「シャ、香麗アル………」
 喘ぎながら答える香麗。
「ふぅむ、香麗、あなたはどうしてここに?」
 質問を続ける梅花。
「実は、私は…………」
 ふいに言いよどむ香麗。
「……………どうしたの?」
 首を傾げる梅花。
「実は私は黄眉童子を退治しに来た仙人見習いアル」
 それがこの有様だ、と言わんばかりに、香麗はかなり複雑な表情を見せる。
「そう、仙人見習いね」
 何の感慨もなく、梅花は繰り返す。
「わ、笑わないアルか?」
 香麗の言葉に、梅花は首を傾げる。
「どうして笑うの?」
「だ、だって、退治しに来て、こうもあっさり、何も出来ずに捕まったアルよ?」
 香麗の言葉に、梅花はくすりと口元をほころばせる。
「や、やっぱりおかしいアルね」
 しょげ返る香麗。
「ち、違う、違う………」
 慌てて首を振る梅花。目元から鋭い眼差しが消え、ふいに優しげな光が宿る。
「私も兄たちに頼まれ、黄眉童子をやっつけに来たんだけど、こうして捕まったの。だから、私たちは同じ穴のむじなってとこね」
 そう言ってくすくすと笑う梅花。
 その人なつっこい笑顔に、香麗は急に親近感を覚えた。
「ところで梅花さん?」
 距離が縮まったことで、香麗は今まで疑問に思っていたことを口にした。
「さん付けなんて、柄じゃないよ?」
「そ、それじゃあ、め、梅花、捕まって牢に入れられているのに、どうして刀を持っているアルか?」
 香麗の言葉に、梅花は特にどうという風もなく応える。
「ああ、これね。人質がこの有様じゃあね。手向かい出来ないって分かっているから………」
 そう言って、自嘲的な笑みを浮かべる梅花。
 そうして、ふいに刀を莢から抜く。
「す、凄い刀アルね?」
 思わず感嘆の声を漏らす香麗。
 梅花の刀は、素人目にも見事な物であった。
 柄や鞘に精緻な彫刻や飾りが施されていたが、何よりも目を引くのはその反りの入っていない片刃の刀身で、うっすらと紫雲が浮かび、薄暗い牢の中でも光刃きらめいている。
 神気さえ漂うその見事な刀に、香麗は思わず見とれてしまった。
「あまり見たことのない刀アルねぇ………」
「ああ、以前東夷を旅したとき、とある島国で手に入れたんだ。かなり北の方だったけかな?この刀は星のかけらで出来た、斬るための刀なんだ。この刀はそれ自体が熱を持っていて、何千、何万年と冷えることがないんだ」
 得意気に自慢の刀を説明する梅花。香麗は素直にそれを聞き、しきりに感心する。

「今度入った娘、凄いべっぴんらしいですよ。それに、可愛い顔して、結構乳が大きいらしいんですよ」
 小雷音の廊下、牢へと続く薄暗い通路を歩きながら、蛇精が蠍精に話しかける。
 結構な回復力である。
「はぁ、どうでもいいや。俺ぁ当分、女抱く気がしねぇや」
 げんなりした表情で蠍精が答える。
 それでも、足は岩牢に向かうのである。
 蠍精と蛇精は牢屋に着くと、小銭を握らせて牢番を追い払い、でかい顔を格子の間に突っ込み、中を覗き込む。
「へへ、ここはいつ来ても絶景ですねぇ………」
 鼻の下を思いっ切り伸ばす蛇精。先刻、まいに散々搾り取られたにも関わらず、股間が膨らんでいる。
「新人の娘は何処でしょうねぇ?」
 あまり顔の自由が利かないので、蛇精は眼だけをきょろきょろさせる。
「あっ!!」
 ふいに蠍精が驚きの声を上げる。
「どうしたんです、兄貴?」
 蛇精は訊ねるが、兄貴の返事はない。
 蠍精の視線を追う蛇精。
「ありゃ?あの娘!?」
 蛇精は驚いた。山の中で無邪気に話しかけてきた少女が、あられもない姿で牢に放り込まれていたのだ。
 香麗は小雷音寺までの道程を訊ねたので、ここに捕らえられていて当然なのだが、何故か二人には、その事には考えが及ばなかった。
 すると、香麗の方も二匹に気付いた。
「あ、あなた達は……………」
 二匹は鉛の様に固く、重い唾を飲み下す。
「悪い妖怪の子分に道を訊ねるなんて、つくづく私も間抜けアルね…………」
 自嘲気味に笑い、悲しげに目を伏せる香麗。
 二匹は何も言わず、黙ってその場を立ち去る。
 梅花が不審に思い、香麗に訊ねる。
「知り合い?」

 牢屋を後にすると、二匹は本堂の裏手にある厩舎に向かった。
 馬小屋の横に腰を下ろすと、二匹は頭の後ろで手を組み、空を仰いだ。
「名前…………」
 ふいに蛇精が口を開く。
「名前、香麗って言うらしいですよ」
 蠍精は答えない。
「俺達がここに来る道を教えたから、あの娘、捕まったんですかねぇ?」
 蠍精はやはり答えず、黙って空を睨んでいる。
「あの娘、俺達のこと、怖がりませんでしたね?」
「…………まあな」
 今まで黙っていた蠍精が、ふいに答える。
「あんなに可愛い娘、滅多にいませんよね?」
「…………まあな」
 蠍精は返事をするものの、視線はやはり空を睨んだままである。
「あんな笑顔で話しかけてくれた娘、いませんでしたよね?」
「…………まあな」
 蠍精に一瞥をくれる蛇精。本当に聞いているのだろうか。
「大きなおっぱいでしたね?」
 今まで気のない返事をしていた蠍精がふいに立ち上がる。こめかみには太い青筋が立っている。
「うるっせえええええええっ!!ちったあ黙らねぇかっ!!あの娘が可愛くて、素直で、純真で、天使のようで、花のような笑顔で、そんなこたぁ、そんなこたあああお前ぇに言われなくったて分かってんだよおおおっ!!!!」
「あ、兄貴ぃ?」
 蠍精の剣幕に、たじろぐ蛇精。
 頭から気炎を吹き出す蠍精。
「大体お前は…………」
 これからたっぷり説教をくれてやろうとしたその矢先、蛇精が何かに気付き、指を差す。
「兄貴、兄貴ぃ…………あれ」
 釣られて蠍精、指の先を見る。
「あれ、あの娘の連れていた、麒麟じゃあないですかねぇ?」

 がちゃりという音がして、石牢の錠前に鍵が差し込まれる。
すると、今まで慰め合っていた娘達が、一斉に扉に殺到する。
「ふうむ、余程本物が欲しいらしいな。…………全く、大した効き目だぜ」
 牢番が呆れた声を出す。
 ぐるりと牢内を見回す牢番。
 皆、期待感に顔を輝かせ、固唾を飲んで、牢番を注視している。
「残念だが、今日はお前達じゃない。………………そこの刀を抱えたお前、老仏様がお呼びだ」
 牢番に声を掛けられ、顔を上げる梅花。
 心配そうな表情で見守る香麗。
「どうやら、お呼びが掛かったようだ」
 薄い笑みを浮かべ、立ち上がる梅花。
「な、何アルか?」
「夜伽ってやつさ。黄眉老仏様の生ちんちんが頂けるって訳」
 そう言うと梅花は、牢番に促され、岩牢の出口をくぐっていった。
「なあに、久しぶりに咥えさせてもらえるんだ、足腰立たないように、たっぷり搾り取ってやるよ」
 肩越しに手を振る梅花。
 やがて梅花の姿は、通路の先、闇の中へと沈み込んで消えた。

 

 

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