第四話「歯車の処女(おとめ)」

 

 その時、少女は暗闇の中にいた。闇の中、耳の中に響く音。ガチャリガチャリとシリンダーが動く音。キチキチと秒を刻む歯車。ジジと駆動系が鳴き、鉄の人形が蠢いている。赤い光が明滅し、残像を残して流れゆく。

 鼻腔、喉に張り付くのは煙と埃そして血の匂い。涙腺を刺激し、涙が滲む。

 恐怖に心臓が押し潰されそうになり、意識して呼吸をしないと息が詰まり、窒息しそうになる。

 硝子の様に冷たく堅い唾液を飲み込み、ごくりと喉を鳴らしたその時、突如として無数の鋼鉄の腕が、少女を捕まえようと闇の中から飛び出した。

 恐怖に悲鳴を上げようとするが、声が喉から前に出てこない。

 そこに、少女を助けようと二人の少年が飛び出すが、四肢を掴まれ、ねじ曲げられ、無惨に引きちぎられる。

 ごとりと足下に転がる少年の首。

 絶叫。

 

「R・カノン、大丈夫か?酷くうなされていたようだが?」

 自分が悪夢の中にいたことを自覚し、亜麻色の髪の少女は恐る恐る瞼を持ち上げる。頬に違和感を感じ、自分が涙を流していたことが分かるが、一体どんな夢を見たのか思い出せない。何か、とても悲しい夢には違いなかったが。

 そうして、目をこすると、自分を起こしてくれた人物に目をやる。

 涙に滲んだ目が像を結ぶと、そこには心配そうに自分の顔を覗き込む青年の姿が。

 酷く懐かしいような気はするが、それが誰なのかは分からない。

「あなたは、………だれ?」

 少女の誰何の声に、青年は優しく微笑む。心に馴染む、優しい微笑み。

「僕は………」言葉を詰まらせる青年。瞳の中に深い悲しみが伺える。

 が、直ぐにそれは消え失せた。

 それと共に一切の感情も消え、無機質な表情が残る。そう、まるでアンドロイドの様な。

「僕の名前はアートマン」

「アートマン?変わった名前ね。何アートマン?それとも名字の方?私は………」

 少女は自己紹介しようとして言葉を詰まらせた。自分の名前が思い出せない。どうしてここにいるのかも分からない。

「私は…………。私は…………、ここはどこっ!?私は一体………。どうして、どうして何も覚えていないの?どうして何も分からないの!?」

 頭を抱える少女。何かが記憶の底に存在し、出てこようとはしない。

「覚えていないんじゃない、最初から知らないんだ」

 アートマンと名乗る青年は静かに告げた。

 少女の瞳に困惑の色が浮かぶ。

「知らない………?」

 呟く少女。

「そう、知らないんだ。君はまだ生まれたばかり、今しがた生を受けたところなんだ」

 少女には青年の言葉の意味するところがまるで理解できないでいた。思考が混乱し、考えをまとめることが出来ない。

「そんな、私は赤ん坊じゃないわ。そりゃあ、大人ってわけでもないけど………。でも、生まれたばかりなんて、そんな事が…………」

「君の名前はR・カノン。アンドロイドだ…………」

 少女の言葉を遮るように、アートマンは憮然と告げた。

「な、何の冗談?私が、アンドロイドだなんて………」

 少女は困惑と共に引きつった笑みを浮かべる。

「冗談なんかじゃない。有機的に造られてはいるが君は正真正銘のアンドロイドだ。頭の左右、それと分からないように隠されてはいるが、放熱用のケーブルが出ているはずだ。ごく細くはあるが、髪の毛よりは太いので、確認できる」

 アートマンの言葉に、R・カノンは青ざめた表情で頭を探った。返事はしなかったものの、沈黙が事態を雄弁に物語っていた。

「さ、分かったのならもう良いだろう」

 そう言うとアートマンは振り返り、開いたままになっているドアを見た。今まで気が付かなかったが、メイド姿の二人の少女が控えている。

「君の世話はこの二人に任せてある。何か分からないことがあれば、この二人に聞けば良い」

 アートマンの言葉に、二人の少女は部屋の中に進み出る。

「それでは二人とも、後は頼んだぞ」

 そう言うと、アートマンは部屋を後にした。

 呆然とアートマンを見送るR・カノンに、二人のメイドは艶然と微笑んだ。

 

「生身の身体は気に入っていただけたかな?」

 ゴールドマンは化け物に囁いた。

 ゴールドマンが立っているのは薄暗い研究施設。硝子や真鍮色の機器が並び、木の根の様に管が這い回ってる。

「うむ、これは素晴らしい。肺を動かし、脳に酸素を送り込むことが、こんなにも清々しい事だとは考えもしなかった。肌をくすぐる気流、鼻を刺激する様々な匂い。この世界は驚愕と刺激に満ち溢れている」

 化け物が興奮した様子で答える。全身を毛と筋肉で覆われ、蜥蜴の様な尻尾を備え、男根は二本。尻尾の先にあるモノを含めると、合計三本の陰茎を備えている。まさに、少女を犯すためだけに造られた、淫獣である。

「気に入ってもらえて何よりだ。………にしても、他にも人型はあったのに、どうしてこの型式を?」

 ゴールドマンが些か呆れた様子で問い掛けるが、怪物は気にも留めずに、いや、むしろ面白がるように、砂時計型の瞳を細めて応じた。

「ああ、どうせ不細工な旧人類に姿を変えるのなら、とびきり醜悪なものにしようと思ったもので。この方が少女を思いきり味わえるし、恐怖に歪む少女の顔を眺めながら、肉棒を捻り込むのも一興というもの」

 生臭い息を洩らしながら、長い舌で唇を舐める怪物。

「で、約束は覚えていらっしゃいますかな?Mr.カーペンター」

 特に何の興味も示さず、ゴールドマンが化け物に念を押す。

「無論ですとも。私が少女を犯すときは必ず感覚や感情を採取出来る状況ですること。私の感覚と感情も提供すること。私の感じた事が数値化され、記号化されるだけの事に、さしたる反意を示す筈もありません。むしろこの私の快楽をあまねく世に知らしめたいくらいです。それと、感覚採取の時には指示に従うこと、でしたかな?これはどういう?」

 僅かに首を傾げる化け物。ゴールドマンは軽く肩をすくめると、軽く付け足した。

「なに、もっと長持ちさせてくれとか、激しくとか、殺してしまえとか、そんなところですかな」

 ゴールドマンの言葉に、怪物は愉悦に口を歪ませ、黄色く濁った牙を剥き出しにした。

「殺してしまえ?面白い事を仰有る。コ・ワ・シ・テ・シ・マ・エ………の間違いではないですかな?望むところです」

 言いながら、カーペンターは下卑た笑みを洩らした。

 ゴールドマンはその醜悪な怪物に、些かの嫌悪も見せず、次の質問を投げかけた。

「で、どのような少女を用意させますかな?データベースをご覧に入れようか?それとも、やはりR・カノンを御指名か?」

 ゴールドマンの問い掛けに、カーペンターの顔から笑みが消え、彼は思案の表情を見せた。

「いや、この間見せてもらった少女が良い………」

 カーペンターの言葉に、ゴールドマンは頷く。

「そう言う方は多い。誰しも最初に目覚めさせてくれた少女を望むものだ。ではあの型式のアンドロイドを用意させよう」

 そう言うゴールドマンの言葉を、カーペンターは不意に遮った。

「いや、この間のあの娘が欲しい」

 この言葉に、ゴールドマンは僅かに意外な表情を見せる。

「しかし、あのアンドロイドは処女ではない。新鮮な感覚も採取出来なくなったので、廃棄を考えているところだが…………」

「なら尚の事、廃棄する前に私にもらえませんか?後でいくらでも少女を犯すことが出来るのなら、最初は是非ともあの娘が良い。もう一度、あの時叶えられなかった思いを果たしたいのです」

 熱っぽく語るカーペンターに、ゴールドマンは無言で頷いた。

「では、どのような衣装がお好みかな?古代のメイド服から東火(トンフォ)風の衣装まで、何でも取り揃えているが?」

 ゴールドマンの問い掛けに、カーペンターは上の空で答える。

「ああ、………えっ?そう、なんでも結構です」

「ならば適当に私が決めよう。暫くお待ち願おうか…………」

 そう言うと、ゴールドマンは部屋を後にした。

 

「私がR・ロベリアで、こちらに控えているのがR・アザレア。あなたのお世話を任せられています」

 そう言うと、ロベリアは深くお辞儀をした。アザレアもそれにならう。

 R・カノンは特に何の反応も見せず、ただ呆然としていた。自分がアンドロイドであると言うことが、未だ信じられずにいるのだ。

 尤も、その容姿を見る限り、何処から見ても普通の少女なのだが。

「では、まず、カノン様のお身体の用意をさせて頂きます」

 そう言うと、ロベリア、アザレア、共に黒いメイド服をするりと脱ぎ始めた。 

「何をするつもりなの?」

 驚きを見せるR・カノンに、二人の少女は薄い笑みを浮かべながら近づいていく。

 二人とも瞳は熱っぽく、頬を桜色に上気させている。

「ご心配なく、あなたの身体が正常に機能しているか、調べるだけです」

 そう言うとロベリアは白くしなやかな指でR・カノンの唇を触れた。

 反射的にR・カノンの身体がぴくりと動く。

「まずは口を開けて下さい。唾液の分泌を調べますから」

 アザレアの指示に、R・カノンは無言で答えた。

「心配しなくても良いのよ、子猫ちゃん。お医者様にかかってると思えばいいの」

 柔らかなR・カノンの唇を指先で辿りながら、ロベリアは艶然と微笑んだ。

 とても医者にかかっているとは思えない。

「あ〜〜んぅっ!ロベリアったら、子猫ちゃんと呼ぶのは私だけって言ったのにぃ〜〜!!」

 アザレアが突然、素っ頓狂な声を上げた。

「えぇ〜、そうだっけぇ?」

「も〜うっ、そうなのぉ!!」

「ふ〜む、困ったわねぇ………」

 考え込むロベリア。

「そうだわっ!!私のチョコレートケーキちゃんというのはどうかしら?」

「良いけど、どうしてチョコレートケーキなの?」

「好きだから」

「あ〜〜ん!ずっる〜〜いっ!!」

「ずるくないの、子猫ちゃん」

 奇妙なやりとりの後、ロベリアは再びR・カノンに向き直った。

「それじゃあ、あらためて、私の可愛いチョコレートケーキちゃん、お口をあ〜〜んしてちょうだい」

 ロベリアはそう言って、軽くカノンの鼻をつまんだ。反射的に口を開けるR・カノン。

「ふふふ、思った通り、可愛らしい舌だわ。甘くて美味しそう………」

 そう言うとロベリアは、突然カノンの唇を奪った。熱くぬめったロベリアの舌が口内を這い回り、カノンの舌をからめ取る。

「あ〜〜んぅっ!!ずるい、ずるい〜〜〜いぃっ!!私もチョコレートケーキが食べたい〜っ!!」

 アザレアはそう言うと、シーツの間から身体をベッドに潜り込ませた。

「ふふふ、ちゃあんとラッピングがしてあるんだぁ♪♯」

 カノンのむっちりとした太股の間に身体を割り入れ、アザレアは白いフリルの付いたショーツに手を伸ばした。

「んむぅっ!?」

 R・カノンは身を捩って逃れようとするが、ロベリアが馬乗りなっており、思うように動けない。

 そうしている間にも、ロベリアはR・カノンの胸元から手を差し入れ、幼い胸を玩んだ。

「私、ケーキって、包装に付いたとこから先に食べるんだよね♪♯」

 カノンの太股の感触を楽しみながら、アザレアはショーツの中心にむしゃぶりついた。

「あふぅむ、やっぱり可愛い子はここもひと味違うよね………」

 ショーツ越しでありながら、ぐねぐねと柔らかい舌で敏感な部分を刺激され、R・カノンは我知らず、太股でアザレアの顔を挟み込む。

 しかも、アザレアの舌は、R・カノンの急所を確実に攻めあげた。

「んんぅっ!?ん、んんぅっ!!!」

 目を白黒させ、藻掻き、逃れようとするカノン。

 無論、アザレアは意に介さない。いや、むしろ、カノンのそんな様子を愉しんでいる風でもある。

「それでわ、ご開帳〜〜ぅ♪♯」

 ご機嫌のアザレア。

 唾液と愛液でべっとりと秘所に張り付いたショーツをアザレアはまるで皮でも剥くように、ゆっくりとずり下ろしていった。

 粘っこく糸を引き、少女の股間と一体感を示すショーツ。やがて、色鮮やかな薔薇が、その姿を現した。

「はう〜〜〜んぅ♪♯おいしそ〜〜ぅ♪♪」

 瞳を輝かせるアザレア。

 R・カノンの唾液を貪っていたロベリアは、ようやく唇を離すと、今度はカノンのなめらかな首筋へと舌を這わしていった。

「っふ、唾液の分泌は正常のようね。それじゃあ、次はこちらの感度を調べてみましょうか?」

 そう言うとロベリアは、R・カノンの肌着を引き裂いた。

 ぐったりとしたカノンは、反応を示さない。

 半円形の、形のよい胸が露わになる。カノンが息をする度、柔らかな肌がふるふると小刻みに震える。

 ロベリアはそのあまりの可憐さに、我を忘れて吸い付いた。

「はぅあぁ、だ、だめ…………ぇ」

 R・カノンは息も絶え絶えに懇願する。

 しかし、その懇願は、ロベリアの耳には心地よい音楽にしか聞こえない。柔らかな白い乳房に唇を這わせ、その頂に舌を蠢かせる。埋没していた乳首が、やがて堅くしこり立ち、ロベリアは嬉々としてそれを口に含んだ。

 下半身ではアザレアが秘芯に唇を寄せ、舌先でれられらと転がす。

「ふふふ、美味しそうな蜜が溢れてきた。いただきまぁ〜〜すっ♪♯」

「あひぃっ!?」

 淫裂に顔を埋めるアザレア。カノンの肩がぴくんと震え、思わず声が漏れる。

「はぅむ、ねっとりとして、…………んく、んくぅ、………美味しい」

 口のまわりを涎と愛液でべとべとにしながら、花弁の中に顔を埋め、アザレアは必死で蜜を貪った。

 彼女が舌を密壷に泳がす度、R・カノンの腹部がぴくりぴくりとふるえる。

「おねが………ぃ、ひっくぅ…………もう、…………やめ………」

 頬を上気させ、瞳に涙をためながら、カノンは譫言の様に呟いた。うっすらと開いたあどけない唇が劣情を誘う。

「だめだめ、ちゃんとあなたが正常に機能しているか、調べなくちゃならないもの。それに………」ロベリアはそう言うと、ぴくぴくと勃起した乳首を玩んだ。「それに、やめて欲しいようには見えないけどな………」

 再び乳房に顔を埋めるロベリア。身を捩るカノン唇から、甘い吐息が漏れる。

「あんっ!?…………そ、そんな事………な、……きはっぅ!」

 否定しようにもしきれない、甘い痺れが下半身を徐々に満たしていく。

「にゃあ〜ん♪♯こんなにいっぱいおもらしして、よっぽど感じてるんだね?」

 アザレアが、カノンの太股の間から顔を覗かせる。その言葉の通り、カノンの花弁からは、だらだらと甘い蜜が溢れ、太股やシーツをぐっしょり濡らしている。アザレアは、それこそ猫のように、舌でぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てながら、一心不乱にカノンの股ぐらを貪る。

 激しくカノンは首を振るが、その唇からは、最早言葉は出てこなかった。

「もういいでしょ?アザレア。今度は私がこの子のあそこを食べる番………」

 そう言うとロベリアは、アザレアと身体を入れ替えた。

「ふふふ、もうとろとろぉ………。私の可愛いチョコレートケーキちゃんったら、こぉんなに可愛い顔をしてるのに、ホント、Hなんだから………はぅむ」

 柔らかくとろける少女の密壷、ロベリアは大きく口を開けると、そのままかぶりついた。

「ふくぅ、…………んく、んく。…………これだけ出来上がっていたら十分よね」

 ロベリアはそう言って体を起こすと、べとべとになった口の回りを拭い、カノンの片足を持ち上げた。

 少女の華芯が白日の下に晒される。

 そうして、すっと伸びた足にしがみつくと、互いの秘裂を重ね合わせた。

「ん、………………こりこりのくりちゃんが擦れて、凄く気持ち好いでしょ?」

 にゅるにゅると花弁が擦れ合う度、甘美な刺激が背骨を這い上がってくる。

「きひぃあっ!!や、いやぁっ!!………う、動かないあんぅ………動かないでぇ」

 シーツを掴み、快感に耐えるカノン。

「ふふふ、動かないと、それはそれで嫌なんでしょ?」

 秘裂を擦り合わせながら、ロベリアが微笑む。胸元には玉の汗が滲み、頬の紅潮と共に身体が上気している。ちゅくちゅくと猥褻な音が響き、愛液が絡み合い、糸を引き、太股や尻に流れ落ちる。

 そんな二人の痴態を後目に、アザレアは自分自身を慰めていたが、やがて、どこからか黒いゴム製の張り型を取り出した。それはまるで双頭の蛇のようで、熱く潤った自らの花弁を掻き分けると、ぬぷぬぷとそれを挿入し始める。

「あふぅ、チョコレートケーキちゃんの膜はとっとかなくちゃ駄目だけど、ん、んくぅ、素股なら良いよね♪♯にゃお〜〜ん♪♪」

 凶暴に黒く光るディルドー。アザレアは装着を完了すると、二人の足下に立った。

「あ、あん、あんぅ、………あ、はぁ………早く、子猫ちゃん、あんぅ、………早く来てぇ………」

 カノンを組み敷きながら、ロベリアは目に涙を滲ませて懇願する。

「ふふ、たまにはリードするのも悪くないわね。それじゃ、いっただきま〜〜す♪♪」

 擦れ合う、二人の花弁の間に、アザレアは黒い人工の張り型をあてがった。

「はんぅ、な、なにを…………、きひぃっ!!」

 絡み合う花弁を掻き分け、極太の張り型が花弁の間に潜り込む。悲鳴を上げるカノン。

「あぅぅう、………も、もっと、………お願い、もっと突いてぇっ!!」

 髪の毛を振り乱しながら、ロベリアが懇願する。汗が飛び散り、形の良い白い乳房が激しく上下に揺れる。

「だ、だめぇ、あんんぅっ!!だめだめぇえええっ!!あん、あん、あんぅっ!?」

「も、もっと、あんっ!はぅんぅっ!!お願いぃん!!あん、あん、あんぅっ!!もっと、ちょ、ちょうだいぃっ!!」

 言っていることはまるで正反対であったが、二人の少女は共に快感に咽び、甘く切ない悲鳴を上げる。

 ぐちゅぐちゅと泡を含んだ愛液と共に二人の花弁が、黒いくちなわに絡み付き、にゅるにゅるとまとわりつく。

「あはぁ、二人とも、んくぅっ!!と、とっても可愛いのぉ。………もっと、もっと気持ち好くしてあげるね」

 まるで譫言のようにそう呟くと、アザレアは張り型の中心に細い指をそっと添えた。

 ヴヴヴヴヴヴヴヴウゥーーーーーーンンンンッッ!!!!

 激しい呻り声と共に、人工の男根は振動を開始した。

「ああああああっぅ!!!」

「いあぁぁぁああっ!!!」

 その動きはあまりにも凶暴で、二人の少女は首をのけぞらせ、悲鳴と共に白い顎をがくがくと揺すった。

「あんっ、あんっ!いいぃっ!きひぃっ!!いいぁああっ!!」

「んくぅっ!!!んあっ、あんぅ、あんぅっ!!………も、ち………いはぁっ!!!」

 アザレアの注送は容赦がなかった。激しく腰を振り立てるアザレア。

 三人の愛液が飛沫となって飛び散る。

 幼い花弁を蹂躙する黒い男根。

 カノンは最早、戸惑いを忘れ、快感に支配されていた。

 甘い感覚が下半身を支配し、背骨を激しく愛撫する。激しい快感が脊椎を駆け上り、頭の中で閃光が閃く。

 ロベリアの方も、既にその言葉は獣のようで、半狂乱になって快感に咽び泣いた。

 身体を下敷きになっているカノンに預け、張り型が花弁を擦りあげる度、まるで手踊り人形のようにがくがくと身体を痙攣させた。

「あん、あん、あんんっ、あんんっぅ!!」

 文字通り、初めて経験する性的な快感。快楽の波がカノンに押し寄せ、飲み込んでいく。

「いやぁっ!!だめぇっ!?あんぅっ!!だめだめ、だめぇえええええええっ!!!」

 激しい絶頂感の中、カノンは頭の中で何度も火花が飛び散るのを感じ、やがて、意識を快感の中に埋没させていった。

 

「おおっ!!」

 獣人と化したカーペンターが、感嘆の溜息を洩らす。

 目の前には白いドレスを着た美少女、R・グローリア。

 ドレスにはフリルと羽根があしらわれ、細い腰には黒いリボン。すらりと伸びた足にはストッキング、靴下止めにも細かなフリルがあしらわれている。

 豊かな黒髪が対照を成し、白い肌をいっそう際だたせていた。

 怯えた表情でカーペンターを見つめる少女。その黒目がちの神秘的な瞳に見据えられると、カーペンターはいやが上にも興奮し、鼓動が早くなった。

「何と言う美しさ、そう、まるで、…………」

 カーペンターは言葉を探った。

 ふと、昔、手に入れ損なった古代の絵画が脳裏をよぎる。確か、古代の宗教画で、モチーフは天使。

「……………そう、まさに天使だ」

 呟きを洩らすカーペンター。

 そんなカーペンターの様子に、R・グローリアは僅かに戸惑いを感じていた。

 今まで何人もの人間と肌を重ねてきたが、これほどまでに讃辞と賞賛の視線を受けたことはなかった。皆、まるで物でも扱うように彼女に接した。

 しかしながら、カーペンターは様子が違った。彼の反応は、まるで畏怖の念に打たれているようでもあった。

 実際、崇拝と呼んでも差し支えはないだろう。

 それほどまでに、カーペンターのグローリアに対する想いは大きく、彼の砂時計の瞳には、誇張では無しに、光り輝くエンジェルハイロゥが見えた。

 無骨な手で、恐る恐る、グローリアの頬に触れるカーペンター。

 グローリアの身体が、恐れと共にぴくりと震える。

「あらためて見ると、何と繊細な身体なんだ。こんな細い肩で、こんなにも華奢な腕で、強く触れると、まるで簡単に折れそうだ」

 愛おしげに呟くカーペンター。

 グローリアは小刻みに震えながら、恐怖に涙を滲ませる。

 その表情は余りにも儚げで、カーペンターの胸中に、更に狂おしいまでの思慕の念が沸き上がる。

「私の、私の身体に触れてくれ、グローリア…………」

 愛おしい娘に触れたい。

 カーペンターは、震える声で呟いた。

 

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