「え・・・」
虫の息で、苦しそうに・・その身に子供が縋り付く、辺りが遠巻きにそれを見る
その中で・・・何とも知れない罪悪感だけが身に染み込んでくる
「なん・・で?」
(モンスターじゃなかったの?)
ざわめく群衆の中で、自己嫌悪に襲われながら自分は・・・
「モンスターだ」
誰かが騒ぐ
「あいつ、モンスターだ、いきなり斬りかかったぞ」
「新種だ」
「人間型の・・危険だ、捕らえろ」
周囲の人々が暴動を起こしたようにレオナに走り寄る、慌てて逃れようとして
・・・脚に鈍痛、何かが噛みつく
「よくも・・よくもお母さんを」
少年の瞳は怒りに染まり・・・自分を見てくる・・その瞳に自分は震え・
「きゃあっ」
その動きは封じられた
「人間型か本当にほとんど変わらないな」
場所は街の中央公園、そこの檻に・・・レオナは入れられた、辺りは屈強そうな男達で固められている
「ふん・・まぁ、この状態で逃げ出すのは不可能だろう」
・・・モンスターとして捕らえられたレオナの装備は奪われ、全裸で投獄された、手は背中で拘束され・・・今は本来猛獣が入るべき牢獄に入れられている、人間用の牢獄では心配だと言われたためだ、無論、本来は見せ物用のため、どんな身分の者もその新種モンスターを見に来ることができる
「んぐぅ・・」
魔法を使われれば厄介なため、猿轡もされている、だがそれ以上に、何も無抵抗の人間を殺してしまったことが自分の心を傷つける
・・・その中、じぶんの見張りをしていた男の1人に手紙が届けられ・・・それを開く
「・・・お前の沙汰が決まったぞ、アブソルードからの通達は1つきりだ」
レオナの身を恐怖が襲う、モンスターの生産国がまともな処罰を下すはずがない・・・けれど
「・・・この国の法、身内の情で裁け、それだけだ・・・お前への処罰の決定権は我々と、この子に与えられた」
言って、先にレオナが斬り殺した女の息子・・五歳くらいだろうか・・・を連れてくる男
「・・・そして、先に我々はお前をモンスターと断定した、でなければ、我々は人の尊厳を失うことになる」
そして、レオナの前に立つ男
「首を振るだけでいい・・・お前は魔物か?」
>首を縦に振る
>横に振る