冷たい街灯のみが灯る闇夜で、2人の男が相対す、左腕に奇妙な器具をつけながら・・・

「相変わらずの手口だな、グールズ」

2人の男・・・けれどそのうち1人は少年と言って差し支えない外見だ、そしてもう1人は二十歳近い軽薄そうな男

少年は厳しい目で叫び、男はにやにやと笑っている、そして男の周りには血の痕と散乱したカードの束

「アンティ以外のカードの巻き上げは禁止されてるぜ」

男の周りは幾つもの血とカードで汚れている、そこで何が行われたのかは明白だ

「お前が遊戯だな、まさかマリク様の狙う標的とこんな所で出逢えるとは」

少年とは思えない強い目の遊戯に道化じみた笑みを返す男

「だが、神のカードを得たお前は本戦に出場するのではないのか?」

「・・・」

男の言葉に余裕の笑みを返す遊技・・・その不敵な容貌からはまさか道に迷ったとは思えないだろう

(ははは・・・トイレが遠くて)

遊戯の心の中でもう1人の遊戯が呟く、けれどそのおかげでグールズの略奪の現場に出くわせたのだ

「それと、おれは別に何もしてないよ、俺の相手をした人たちがみんなカードを置いていっただけさ」

「信じられるかよ」

「だよね」

睨む遊戯に以外と柔和な笑みを返す男

「ところで遊戯君、出来れば僕と戦ってくれないかい?後一枚でカードが揃うんだ」

「・・・いいぜ、ただしお前が巻き上げたカード全てがアンティだ」

「となると、君のアンティは?」

「・・・神のカード」

遊戯がデッキの中から一枚のカードを引き出す・・・緻密な意匠の施された天空龍のカード

それを見た男が喜びに震え

「楽しみだ、俺が勝てばマリク様にようやく力を示すことが出来る、俺のデッキは特別製でマリク様とは戦えないんだ」

左腕の器具に付けられたカードの束をさすりながら言う男

「何せ、君やマリク様相手ではまさしく必殺のデッキと言えるのだから・・・」

一瞬、男の笑みに遊戯の身を畏れに似た震えが襲う・・・それを振り払い

「いいだろう、俺が試してやるよ、そのデッキを」

遊戯は神のカードをデッキに戻し、デッキをシャッフルする

「最後の条件・・・遊戯君、俺達の戦いは闇のゲームこそ相応しい」

「・・・いいだろう、だが後で後悔しないことだな」

遊戯の額で目の文様の光が輝く

「闇のゲーム、スタートだ」
 
 

「俺はカードを一枚伏せクリボーを守備表示で出してエンドだ」

闇に包まれた空間・・・2人の距離は零でも無限でもない、見た目ではほんの十歩ほどだが、実際にはいくら歩こうとたどり着けない特別な世界

ルールに縛られ、創り上げた物にとっても自由にならない、ただ敗者と勝者が決まった瞬間、その空間の支配者は決まる

少年がカードを振るうとその前に黒い毛玉のようなモンスターとカードの図柄が現れる、それはCGでは到底為し得ないほどリアルで鮮明な画、闇のゲームのために作られた世界ではそれはまさしく実物となって現れる

「・・・見事とは思いませんか?海馬コーポレーションの総力を持って作られたデュエルディスクでも作れない3Dをあなたは指の一降りで作ることが出来る、千年アイテムの力、私には信じられませんよ」

手札を眺めながらに呟く男、にやにやと笑みを浮かべ

「私は二枚カードを伏せて、ハーピィ・レディを出してエンドです」

鳥の蹴爪を持った人型モンスター、それを攻撃表示で場に出す男

「俺はクリボーを生け贄に捧げ」

クリボーが竜巻に飲み込まれるようにして消えていく

「ブラック・マジシャン・ガール召還」

遊戯と男の間に十代前半ほどの魔法使いのコスプレをした少女が浮かび上がる・・・それに微かに怪訝そうな顔をする遊戯、使い慣れたカードだがいつもより妙にリアルだ、実在の少女のようにも見える

この世界は遊戯と男の心の戦いをそのまま形にもする、男の心が反響された結果がそれなのだろうが、そうしてみると男が召還したハーピィ・レディは妙に肉感的だ、きわどい水着を着たきつい系の豊満な美女と言った感じだが

「ハーピィ・レディに攻撃」

「罠カード」

遊戯の宣言と同時に男が叫ぶ

「魔法のロープでブラック・マジシャン・ガールを封じます」

伏せてあったカードが裏返り、そこからにょろにょろと流れ出た縄がブラック・マジシャン・ガールに襲いかかる

「伏せカード、オープン、罠解除で魔法のロープを解除、攻撃だ」

遊戯の伏せカードが表を向き、魔法のロープが消え去る、ブラック・マジシャン・ガールはハーピィ・レディに迫り

「さらに永続罠カード、十字架の拘束」

もう一枚伏せてあったカードが表を向き、木で出来た十字架が場に現れる、ブラック・マジシャン・ガールはその十字架に縛り止められ

「ふんっ、どうやら貴様のデッキは罠カードばかりのようだな」

定石を無視したグールズのやり方に戦略を改める遊戯、多種様々なやり方のグールズに定められた戦い方では勝てないのだ

そんな遊戯に男は笑うばかりだ

(・・・も、もう1人の僕・・・)

そんな遊戯の心に別の人格が話しかける、かなり気まずそうだ、不思議そうな遊戯に男が軽薄な笑みを浮かべる

(どうした?)

(う・・上・・・・)

遊戯は視線を上に向け

「ぐっ・・・」

慌てて視線を男に向ける、遊戯の上ではブラック・マジシャン・ガールが十字架に拘束されているが

「お、おまえ・・・」

微かに顔を赤くした遊戯が男を睨む・・・遊戯の上ではブラック・マジシャン・ガールが拘束されている・・・大の字で
 

頬赤らめるブラック・マジシャン・ガール、十字架は丁寧にも斜めに立てられ、本来左手が当たる部分に左手だけでなく左足も拘束されているのだ、スカートのブラック・マジシャン・ガールにはかなり手ひどい仕打ちだ

何よりデュエルディスクではただの人工知能だが、闇のゲームではほぼ確立した人格が与えられている、当然羞恥心も人並みにあるのだ、2人の異性に白い下着を見られるブラック・マジシャン・ガールの顔が羞恥に染まる
 

「きさまっ」

「おっと、お前のターンは終わりだ、次は俺だぜ」

言って自分の手札を覗き込む男・・・ただし数秒ごとにその視線がブラック・マジシャン・ガールの方に向けられている

「カードを一枚伏せトレントを守備表示で召還してエンド、ハーピィも守備だ」

にやにやと笑う男、遊戯は何とか罠カードを解除しようとしているが、永続罠ではそれも難しい

「カードを伏せマグネット・ウォリアーを出してエンド」

殺気だった目で男を睨んでくる、それに肩を竦め

「魔法カード溶解液、酸性の毒物で敵の鎧を剥ぎ、防御力ダウン」
 

十字架に拘束されたブラック・マジシャン・ガール、その身に透明な液体が振りかけられた、胸に当たったそれは白い煙と異臭をあげ、ブラック・マジシャン・ガールの胸から服を剥いでいく

「キャアアアアアアアアッッッ」

溜まらず悲鳴を上げるブラック・マジシャン・ガール、じわじわと広がる液体は綺麗に衣服だけを消し去っていき、次第に白い素肌が見え隠れする

「き、きさまっ」

遊戯の叫び、2対の視線がブラック・マジシャン・ガールに集まり

「中学生には刺激が強かったかな?小ぶりだけどいい胸だよね」

「イ、イヤッ」

じたばたもがくブラック・マジシャン・ガールの小さな胸の谷間が現れる、それは次第に丘をすべり

「ちっ、後少し足りなかったか」

頂点まで後少しと言うところで浸食が止まる、櫻色の頂が見えるか見えないかの所、暴れれば零れそうだ、薄くなった服は下から突き上げる突起の抵抗に負け小さな陰りを見せている

「ヒクッ・・・」

涙を流し羞恥に耐えるブラック・マジシャン・ガール、胸まではいかなかったもののへそまでは完全に穴が開き、白い素肌を晒している
 

「後は伏せカードとジェリーフィッシュを出してエンドだ」

巨大なクラゲが浮かび上がる、それを無視するように遊戯はカードを引き、にやりと笑うと

「魔法カードモンスター回収」

全てのモンスターが手札に吸い込まれ

「魔法カード対抗呪文、あらゆる魔法カードの効果を打ち消す」

それがまた元に戻る、ぎりりっと遊戯が歯を食いしばり

「カードを一枚伏せ、マグネット・ウォリアージェリーフィッシュに攻撃」

「罠カード誘爆」

ジェリーフィッシュは攻撃されたと同時にマグネット・ウォリアーと遊戯の伏せカードを巻き込んで燃え尽きる

「俺のターン、もう一匹ジェリーフィッシュを召還して」

遊戯が睨む・・・まだ場にはブラック・マジシャン・ガールが居る、それが倒れない限りダイレクトアタックはないが

「魔法のロープでブラック・マジシャン・ガールを拘束」

再び振るわれた魔法のロープが磔のブラック・マジシャン・ガールを特別に縛り上げる
 

「クアッ・・・」

ぎりぎりと縛り上げられるブラック・マジシャン・ガール、ロープは首にかかるとそのままへそを下って股間を通り、背中まで回り亀甲縛りへ変化するという妙技を見せる

「アクゥッ・・・」

その際スカートはめくりあげられ、白い下着に食い込むロープ、それはきつくきつく食い込み、そのまま胸を強調するように胸の下と上を縛り上げる

「ジェリーフィッシュ、ブラック・マジシャン・ガールに攻撃」

男の宣言により縛り上げられ抵抗出来ないブラック・マジシャン・ガールにクラゲが迫る

それは幾十本物触手をブラック・マジシャン・ガールの脚にすべらせると嬲るように包み込んでいく

「アウ・・アフッ・」

その触手に太腿まで包まれ声を上げるブラック・マジシャン・ガール、触手の一本がぎりぎり締め付けられ形を露わにする乳首の辺りに触れ、にょろにょろとそれを撫で上げる

「ハフッ・・アヒ、ヤメッヤメテッッ」

それは衣服の隙間をこじ開け直接撫で上げ・・・攻撃失敗と判断され無理矢理ジェリーフィッシュが引き上げられる

・・・が、攻撃の意味はあった、ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力は激減し、櫻色の突起の1つは姿を現した、ジェリー・フィッシュが通った痕は粘液のような物が残り、ブラック・マジシャン・ガールの全身を不快感が包み込む
 

「カードを伏せてエンドだ」

既に顔を上げることも出来なくなった遊戯をにやにや笑う男、遊戯は俯いたままカードを伏せる

「俺の番だな」

デッキからカードを引き・・・にやりと笑う

「行くぜ、最強コンボだ、幻のレアカード、色狂いの拷問士召還」

攻撃力、防御力ともにほぼ最低のモンスターが現れる、右手に鞭を左手に蝋燭を持った男・・・それがブラック・マジシャン・ガールを見ている

「魔法カード調教をブラック・マジシャン・ガールに、さらに魔法カード長い時間、このターンはあらゆる魔法カードの効果が長引く」

遊戯が青ざめ、拷問士の顔が男とうり二つになる

「さて・・・楽しませて貰おうか、魔法カード、拷問だ」
 

大の字で拘束されたブラック・マジシャン・ガール、その露わにされた胸に蝋がしたたり落ちる

「アウッ、アツイッッ」

男は鞭を逆手に持つとその柄部分でブラック・マジシャン・ガールの股間を締め上げるロープをさらに下から押し上げる

「ンクッ・・クゥッ」

男は蝋燭をブラック・マジシャン・ガールの顎すれすれまで近づけると、その櫻色の突起を口に含む

「イヤァッ、イヤッ、ヤダアアアッッ」

鞭を逆手に持つとそれでぐりぐりとブラック・マジシャン・ガールの股間を嬲る拷問士

「アフ、ンッ・・」

ブラック・マジシャン・ガールの声を無視するように、含んだ乳首を口で転がし、秘所を柄で嬲ってやる、次第に濡れ始める下着、拷問士は口からボールを取り出すと、それをブラック・マジシャン・ガールの下着の中へ入れてやる

「アウッ」

そして下着を強く腰へと引き上げた

ずにゅうっ

「アヒンンッ」

身を震わせるブラック・マジシャン・ガールを無視し、肩に蝋燭を固定すると、器用に乳首に紐を縛り付ける、それをぴんと引っ張ると片脚を拘束から解放し、それを曲げさせると脚の爪先にも縛り付ける

「アアアッ・・・」

既に羞恥に声も出ないブラック・マジシャン・ガール
 

「さて・・・寝返りますか?」

そう問う男、しばしの浸潤、けれどゆっくりと首を振り

「残念です・・・カードを伏せ、そちらの番です」

顔を伏せ、ほとんど何も考えられなくなった遊戯を促す男、かろうじてカードを伏せただけだ・・・そして、男の手札には魔法消去が揃っているし攻撃する意思もほとんど無い

(けどまぁ・・・だめ押しは必要か)

「王の建設奴隷達を召還」

古代エジプトでピラミッド建設を手がけた奴隷達・・・半裸で筋骨両々の男達が十人近く召還される(攻撃力は大したこと無い<十人あわせても>)

伏せカード二枚ともオープン、魅惑のシャドーをブラック・マジシャン・ガールに、そして・・・ハリケーンでそちらの伏せカードを破壊、同時にブラック・マジシャン・ガールの罠も全て解除されます

全てが消え去り、場にはモンスターだけが残される、遊戯には切り札が伏せてあったかも知れないが、それも全て消え失せた・・・そして

魅惑のシャドーにより雄を全て引き寄せるブラック・マジシャン・ガール・・・当然、ルールなど在るはずがない

トレントや男達、全てがブラック・マジシャン・ガールに群がった
 

嬲られ、陵辱されるブラック・マジシャン・ガール、それから顔を背ける遊戯・・・ペースが戻せるはずもなく、とうとう初の敗北を帰した
(罰ゲーム、陵辱部分だけのダイジェスト映像(ブラック・マジシャン・ガールの心境コメント付き)(『罰ゲーム』)によりほぼ再起不能)
 
 
 
 

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