「さて・・」
目の前には夢瑠・・全裸で横たわり
・・・アリューゼが手をかざす・・以前、ロキとレザードの協力によって取得した、この身体
・・それは、下界での戦闘の中で力を増してきた
成長する神のその力
「・・・・」
その力をもって、夢瑠の組成を変換する
レナスの知らぬ内に、内側から・・神族は食い荒らされ
・・・アリューゼは夢瑠をエインフェリアとして神界へ送った、正確にはレナスに送らせた・・
・・・下界で幾度もの戦いをくぐり抜けてきた
そのたびに、自分は強くなり・・神族の力を手にし、既にヴァルキリーすら凌駕する力を得・・
「・・・」
怪訝そうにしているレナスを余所に、目を閉じる
今、レナスの側にいるエインフェリアは3人・・アリューゼ、ジェラード、那々美
他は全て神界へと送っている、そのほとんどがアリューゼに言われるままレナスを抱き、1つの約束を取り付けた
神界において、一度だけ彼の言葉に従うこと・・
それだけで彼には十分で
レナスに続き・・・新たなエインフェリアを求めて移動した
「・・・」
今頃レナスはあの侍をエインフェリアとして迎えるためにつけ回しているだろう
アリューゼにすれば、男になど何の興味もなく
「・・・兄様・・」
床に伏す1人の娘・・光をけして映さぬ瞳を持った少女を覗き込みながら、アリューゼは考え込み
「・・・できるか・・」
髪は万能の姿を持つ
レナスが、その姉妹が人として最上の美貌を誇るのは神々が自らの容姿を自在に変化させるからで
それは光の屈折を利用した物ではありえない、現実に肉体の蘇生すら変貌させ
「阿衣・・・・」
一度見たのだから、形状のみならば変更は容易い・・口調に気を付けながら、あの侍と同じ形をした肉の塊が微笑む
色は泥人形に近い物だが
「お兄様」
眼の見えない女相手ならば何の問題もない・・
むしろ、視覚的にはこれで楽しい物だ・・・まるで化け物のような姿をしているのだから、その化け物が、阿衣の側で差しのばされた手を顔に当ててやる。さわさわと顔をさすり・・兄だと確信した阿衣は微笑み
・・・アリューゼの思惑に乗る
「お前の目を治せるかも知れない薬だ・・飲んでくれるか」
「はい・・・・」
兄が自分の眼を治すために各地を飛び回っているのは知っている、阿衣は頷き・・アリューゼが差し出す薬湯を喉に滑らせる
少し咽びながら飲み干したそれは、レザードに調合を依頼した物で・・・下手に時間をかけて会話をすればばれるかも知れないので即効性があるようにと頼んだ
「何か飲み物でも持ってこよう」
口調に可能な限り気を付けて言う、普段と違う様子に気付かれたかも知れないが・・・阿衣は飲み干したそれの効果に既に囚われ
アリューゼが部屋を出るのを音で確認すると、胸の辺りを抑える
「はぁ・・・くっ」
眼の薬だ、確かに眼の奥も疼くような感じがする・・・・レザードの偽装だが・・・・けれど、それより
「なん・・で」
太腿の間が粘つく感じがする、腰帯が湿り・・
「眼はどうだ?」
アリューゼは問いかける、慌てて・・眼の奥が疼くようだと呟く阿衣に
「よし、効果はあるようだ・・・この薬は量を飲めば飲むほど効くと聞く、もっと飲むんだ」
薬を渡すアリューゼ・・発情し、疼く股間はかなりきついだろうが・・・それでも、眼が治る可能性か・・それとも兄の気持ちかが嬉しいのだろう、頑張ってそれを飲み下し
「んっ・・・ぁ」
股間の疼きに悶える、頬が紅潮し・・青白かった肌にさっと朱が入る
脚を組み替えながら身悶えする姿がひどく淫らに映り、近付いてやる・・荒く息を吐く阿衣の吐息がかかり
薄い胸が上下し、僅かながらにも胸の突起は鋭角になったようで
「どうだ?苦しいところはあるか?」
肩を叩いてやる・・ビクッと反応する阿衣は小さな肩を震わせながら首を横に振り・・唇に薬を当ててやる、飲み込む阿衣は上気させた頬から息を漏らしながら薬を受け入れ
・・・眼の疼きを引き替えに、乳首や股間をひどく鋭敏化させ、やがて全身に・・全身がひどく敏感になり、肩に置かれる手の感触すらひどく心地よい物となって・・・阿衣は肢体を汗に濡らしながら薬の魔力に酔い
「どうだ?阿衣・・」
アンジェラは阿衣の身体を抱き寄せる
「ん・・はぁっ」
熱い息を漏らす阿衣はひどく扇情的な様で身体を悩ませながらその腕に抱かれ
「・・疲れたのか?」
薄笑いを浮かべながら聞いてやる・・・しばらく考えた後でゆっくり頷く阿衣に、アリューゼは席を立ち
「少し休んだ方がいい・・また後で来るよ」
足音を・・・阿衣から離してやる
けれど、アリューゼは阿衣の側に佇むままだ・・・気配を消し去り、器用に足音だけを阿衣から離れさせる
ぎしぎしっと、アリューゼの足音が部屋から出ていく。それが阿衣には確かに感じられ
「・・はぁっ・・」
阿衣が自らの乳房を掌に収める様を・・・間近から凝視するアリューゼ
・・・動悸の速まった胸を押さえる、自然乳首を潰し・・ビクッと身が仰け反る
生来眼が見えないせいでそう言った知識はほぼ無縁の阿衣。けれど多少ながら羞恥はある・・少なくとも肌を晒す行為は彼女にはひどく恥ずかしいことで
また、おかしな身体を見せる行為も同様になる
少ない女友達から聞かされる猥談も想像の域を出ず、自分の身体が求めることにも気付かず
「んっ・・」
股間に当たる指に身体が震える、知らなかった感情が沸き上がり・・
阿衣はシーツを汗に濡らしながらゆっくりと身を倒し込んだ