医師の話ではフェザリアンの薬が唯一の光明らしい、人間よりも高い技術を持つ彼等ならば人の技術では治せない奇病を治すことも可能かも知れないと教えられ
・・兄とは既にフェザリアンの元へ向かうことを約束した、人には辿り着けない地というフェザーランドも、兄とティピには行き着く可能性があるようだ
どこからかそう言った研究をしている青年の噂を聞いたという・・・・情報源を教えてくれないのが不安だが
まずは、それに安堵し・・
・・・寝転がる
旅立ちに備え眠らなければいけないのだが目が冴えて眠れない
母が心配で・・・身が強ばり
「・・・・お兄ちゃんに一緒に寝てもらおうかな」
呟いた後で苦笑する、もうお風呂も布団も別々になってから随分経つ・・・男女の差を知るたびに、血の繋がりを知るたびに、2人の繋がりは隔たれ
「・・・兄妹・・だもんね」
誰かに知られれば気味悪がられるだろう思い、兄を愛しているなど・・・誰にも言えず
寝転がる・・・寝付けないせいか身体が妙に火照り
「・・・っ・・・・・」
「・・・?」
ふと、身を起こす・・・隣の、兄の部屋から何か聞こえたようで
怪訝そうに首を傾げると、夜着のまま立ち上がる、兄に見られるのは恥ずかしいが・・・またあの仮面騎士達が現れたとも知れず
グローの部屋の扉に手をかけるルイセは・・中から漏れ聞こえる声に耳をそばたせ
「んぁっ・・はぁっ、あぁぁっ」
聞き覚えのある声・・・間違えようもない、母の声に動きを止める
毒に倒れているはずの母の声はひどくくぐもり・・・けれど、熱く、苦しそうな呻きは先程寝ていたときのそれともやはり違い
「もっと・・もっとぉ」
ずちゅっ・・にゅちゅずっ
喘ぐそれに・・・顔を蹙める、苦しんでるように聞こえたが・・・それよりは
・・・扉を僅かにだけ開くと覗き込む、そこでは
「はぁっ・・あぁっ」
目つきの危うい母がグローの腰に跨り腰を振り、身を捩らせる
豊満な体つき、自分とは比べ者にならないそれ・・・自分の母ながら美しいとは思っていたが 、妖艶に腰を震わせる様からは何とも言えぬ色香が感じられ
・・そして、母の腰の下で困ったように頬を掻く兄の姿
認めがたい光景・・
「あぁっ・・・あああぁっっ」
実の母が・・血の繋がらない兄の腰の上で身をくねらせ
しばし呆然とした後で、ルイセは急ぎ部屋へ戻ると布団にくるまり
・・・親子で悶える2人の姿を忘れようと、必死で眼を閉ざした・・けれど、隣から漏れ聞こえる喘ぎ声は声量を増したのかルイセの耳に明瞭に響き
・・・何とか、身体を丸め耳を塞ぎながら眼を閉ざす
アレを夢だと信じたくて
・・・
結局、翌朝は寝不足だったが・・・恐る恐る挨拶に行った兄はひどく晴れやかな顔だった
フェザリアンのあてと言うことで、グローと一緒に調べたところルイセは1つの名前を思い出した、グローが探している青年に符合する人を思いだしたのだ
・・・魔法学院で空を飛ぶ研究など飛行装置に関する研究を行っている研究生を思いだしたのだ
彼ならば、天高くにあるというフェザーランドにも行く術があるかも知れないと。2人は・・魔法学院に向けて旅立ち
・・・途中ですっかり忘れていたエリオットを持ってテレポートで戻りもしたが・・
ゆっくりと旅を続ける2人、母のことは心配だが・・・兄との2人旅というのはルイセには悪い気分ではなく
「・・・・」
昨晩見た艶やかな母の悶える様を思いだし顔を伏せる
・・・夢か何かだとは思うのだが・・・
「・・・」
そう言えば、そのまえには兄に全裸を見られても居たのだ
昔は一緒にお風呂なども入ったが、この歳になってみれば恥ずかしく
・・・急に気恥ずかしくなり満足に話すことも出来ない
「どうかしたのか?」
話しかけてくるグローになんでもないと乾いた笑いを返し・・
「あぁ、ちょっと持っててくれ」
お金の詰まった袋を渡されると、森に入っていくグローに嘆息する
・・・まさか、付いていくわけにもいくまい・・・
2人はそのまま、旅を続け・・・
日暮れ時にデリス村へと辿り着く、ここで一夜を明かし・・後はまた歩きづめだ
「とりあえず宿屋へ行こうか」
グローはルイセを連れると宿屋の扉をくぐり・・・
「・・・
沈黙するルイセを無視して荷ほどきを続ける
デリスの村の宿屋、一番狭い1人部屋で2人・・・座り込んでいる
急に大量のお客さんが来たらしくこの一部屋しか空いてなかったのだ、当然ベッドも1つしかない
・・・悶々と考え込んでしまうルイセにとっては色々と考えさせる事態で
「じゃぁ、俺は床で寝るからな」
・・さっさと床で横になるグローに複雑な気持ちになり・・・
「・・・・・別に良いよ、兄妹なんだから一緒のベッドで」
・・グローをベッドへ引きずり込む
同胞を大量にこの宿屋に泊まらせたグローにすれば、そうなることは当然の成り行きで・・ルイセに押し切られるようにしてベッドで横になる
さっさと灯りを消すと眼を閉ざし・・・・・・・・
・・・・・何時間経ったろうか
闇夜の中で薄目を開ける、狸寝入りとは言え数度意識がとんだが・・・ルイセはなかなか寝付けなかったようで
今は寝付いている・・・その身体を、抱きしめる
強く力を込めるようにして、瞳を閉ざしたまま抱きしめ
「・・おにい・・ちゃん?・・」
ルイセの声に返事は返さない、ただ・・
「母さん・・」
呟き・・より強い力で抱きしめる。ルイセの肌の感触・・腕に触れる胸の柔らかさを感じたせいか、股間が勃起を始め
・・ルイセの腰にそれを押しつけるようにしながら抱きしめる、ルイセにもそれが分かったのだろう、身を強ばらせ
「・・母さん・・・・」
それでも、寝惚けたように繰り返す
覗かれていたことは知っている・・と言うよりも、覗かせるためにあんなに声を出させたのだ
どんな想像をしているかは手に取るように分かり
服には手をかけない、ただ抱きしめ・・身体をすり寄せてやる
薫る体臭を抱きしめながら、グローはルイセの柔らかな身体を抱きしめ
「んっ・・お兄ちゃん」
グローを起こそうと小さな声を漏らすルイセを無視して胸辺りを腕の中に抱え込む
柔らかな弾力を感じながら、グローは腕の中で小刻みに震えるルイセを虐め
・・・勃起した肉棒が押しつけられ、ルイセにすれば気が気でないのだろうが
妹の気持ちぐらいは知っている、さぞかし複雑だろう
せいぜいきつく抱きしめてやる
・・・ルイセは自分に好意を持っている方が都合が良く。自分がそう言った行為を欲していると覚られている方が都合がいい
・・・だからきつく抱きしめる
心の底で、静かに哄笑を上げながら、グローはルイセを抱きしめた
暖かく家族のようにでなく、強く・・女を求める男の如く