真昼の情事/官能小説

  賄い付き下宿

                        蛭野譲二

   34.母から女へ


  
 この日は、たった今まで、綾さんと一緒居ても全然エッチな気分にはなっていなかったんだ。

 だが、綾さんのオッパイが柔らかさを取り戻してからは、少しずつ気分が変わってきた。

 考えてみれば丸三日は、綾さんとエッチをしてなかったし、たまたまその間にマスを掻いてもいなかった。

 そのことを思い出すと、人の愚痴を聞いてあげるなんていう善人の仮面が剥げていったんだ。

 頭の下にある綾さんの膝の間に腕を忍び込ませた。

 スカートはいつもより長めだったが、幸い膝は少しルーズに開いていた。

 途中までは気付かれずに、スケベな手が侵入できた。

 内股に初めて触れたとき、彼女の身体がビクンと緊張するのが分った。

 だが、俺の指先はさらに奥を目指して進んでいったんだ。

 そして、ついに綾さんの股間の縦筋に触れたときだ。

 「駿!」。

 意外な言い方だった。もちろん、俺は瞬間に怒られたと思った。

 顔を上に向けると、綾さんも俺を見詰めていた。

 一拍おいて、彼女が口を開いた。

 「あっ、ごめんね。今日のことがあってから、駿くんにオッパイたっぷり吸ってもらったから、つい混同しちゃった」。

 俺の手は、まだスカートの中に在ったが、膝に軽く挟まれていた。先にも行けず引くに引けないような状況だったんだ。

 「もう私の子じゃないんだから『乳離れ』しないといけないのは、私の方よね」。

 言い終って、緊張が解けた隙に俺はスカートから腕を抜こうとした。

 ところが綾さんが再び膝を閉じて、もっと強く腕を挟みつけたんだ。

 二人見詰め合ったままで、俺も言葉が詰まっていた。

 「もう『お母さんであり続けよう』なんて思うのは、止めにするわ。駿くんも女としての私の方が好きなんでしょ?」。

 それは事実だったが、素直に「はい」ともいえなかった。それにこのときの綾さんは、おそらく頭の中がグチャグチャで、全部を俺に向かって言っているのかどうかも怪しかった。

 「でも勘違いしないでね。きっと駿くんにとって私は、ある時代に『通り過ぎるだけの女』なの。だから、自分の将来や、まだ気が付かない周りの女の子達とも真面目に向き合わないとダメなのよ。解った?」。

 正直言って当時は、この言葉の意味を理解できないでいたと思う。

 でも、その場で俺は大きく頷いたんだ。

 「解ったのなら、いいわ。じゃあ、今日は駿くんの『女』になってあげる。この身体、好きにしていいわ」。

 綾さんが言葉を終わらせると、膝にサンドイッチにされた腕がようやく開放された。

 また腕をこじ入れて、いつも通りのノーパンのアソコを弄くることもできたんだ。

 だが俺は、スカートから手を抜き去り、覆い被さるようにして一気に彼女に抱きついていた。

 ソファーに押し倒すと、キスの嵐を浴びせた。

 顔だけじゃない。まだ剥き出しのままのオッパイにも、また母乳が噴き出るのも構わず捏ね回しながら吸いまくっていたんだ。

 アイボリーの魅惑的な球体に、いくつものキスマークが付いていった。

 スカートを捲り上げ、黒いストッキングの奥の白い肌も嘗め回した。

 視界を遮ることの無いスベスベの恥丘、その下の深い女の溝、さらにそこから食み出るピンクのラビアまで嘗め尽くした。

 嘗めている間にも、俺の指は中座していた所期の目的を達成し、敏感な突起や綾さんの内側を攻めまくっていた。

 舌で嘗め回す音の直ぐ下では、ニチャニチャと別の音が聞こえていた。

 「ねえ、綾さんのココって何でこんなにも湿った音がするの?」。

 「えっ、気持ちいいからよ」。

 「へえー、気持ちいいとこんな風にオシッコ洩らしたみたいにネチャネチャになるんだ」。

 「いやっ、言わないで、恥ずかしいわー」。

 「でも、こうすると、もっと凄いことになっちゃうよ」。

 そのいやらしい音に俺は興奮し、益々強く指を突きまくっていた。

 「あん、変になっちゃう」。

 「本当だ、綾さん。粘っこい液が止め処なく出てくるよ」。

 「あー、やだ。イッちゃうー」。

 綾さんは、急に小刻みに身体を震わせると、一旦大人しくなった。


 彼女の体液が手首まで垂れ落ちてきていることを知ると、俺はズボンを脱ぎ捨てた。

 俺の玉袋は、三日間溜め込んだエキスの重みで耐えがたいほどに感じられた。

 もう狙いは、一つしかなかった。ソファーで仰向けになっている彼女の膝を割り、切っ先を綾さんの体内にねじ込ませた。

 まだミルクの滴り続けているオッパイをグイッと掴むと、母乳の噴水が飛び出し、逆に俺の愚息をきつく締め上げてくる。

 特に剥き身を一番奥まで押し込んだときに、乳輪を握りつぶすと、恐ろしく気持ち良かった。

 それを何度も繰り返していたから、綾さんの身体は母乳塗れだった。

 「ああ、駿くんの、凄く硬い」。

 「綾さんの中、すっごくきついよ」。

 「あん、硬いのでもっと突いてー」。

 もう我慢できず、俺はオッパイを捻り上げながら猛スピードで抜き差しした。

 「ああっ、またイッちゃうわ」。

 か細く綾さんが呟くと、彼女の中の俺は皮を捲り取られるような強烈な締め付けを受けた。

 「こん何んじゃ、もうもたないよ」。

 「うーー、いいわー」。

 「うっ、僕も、もう出るよ」。

 彼女の身体がずり上がるくらい、思いっきり股間を押し付ける。

 「あーーっ、出してー。駿のこと忘れるから、子供が出来るくらい思いっきり中に出してーー」。

 「うっ、うーー」。

 俺は子種を迸らせると、また、頭の中は真っ白になった。

 気が付くと、突っ伏した俺の顔は綾さんのオッパイの上に在った。

 綾さんは、ほとんど失神状態で動かなかった。

 そのくせ下半身は、まるで膣痙攣でも起こしたように俺の剥き身を咥え込んだままだった。

 下がつながったまま、顔を横向にけると、温かいままのオッパイからはピュルピュルと母乳が溢れ続けていた。

 それを見ると、俺は条件反射のように綾さんの乳首を吸っていた。



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