真鈴のふぁいと!ヨーコ様

 暑くなってきた。夏もそろそろ本格的になってきた6月の初頭。今日は毎年恒例の体育祭だ。学校のグラウンドは今も声援で包まれている。クラス対抗の体育祭、勝ったところで何か得がある訳でもないということは皆だってわかっている筈だが、それでも皆燃えずにはいられない。日頃はあまり会話しないクラスメート相手に男子たちが「がんばれー!」と応援し、誰かが勝負に負けてしまえば「他の奴がやってくれるさ!」と励ます。単に授業に出ているだけでは絶対に味わえない雰囲気だ。クラスごとに応援旗のデザインには凝っており、いろんな色をした旗があちらこちらに立って、いつもは殺風景なグラウンドがとても色鮮やかに見える。そんなグラウンドの中で、特に目立つのが

「おにいちゃん、みててくれた?」

 といって手をふりながら僕の方に近づいてくる女のコ――真鈴だ。大きくて真っ赤なリボンがかわいらしい小さな頭にちょん、と乗っている。特に髪を束ねる必要もない程の長さだが、真鈴はやけにリボンに凝り、頭につけずに外出することはまずないのだ。

「みてたよ、真鈴。はやかったね。」

「えへへ〜

 僕に褒められた真鈴はご機嫌になって、僕の前でくるり、と一回回ってみせた。大きなリボンも一緒になってまわる。真鈴は脚が速く、さっきの200メートル走で堂々の一位をとってきたばかりだ。少しばかり息をきらしている。

「真鈴、少し疲れたんじゃないか? 戻って休憩してこいよ。」

「お友達みーんな別の所で観てるからあたしだけ戻ってもつまんないよぉ。」

 体育祭ではクラスごとに陣地があり、出番のない間はそこで待つことになっている。僕のクラスのように皆して体育祭に燃えるクラスなら常に皆待機しているのだが、中には陣地が常にガラガラ、という少々困ったクラスもある。真鈴のクラスがおそらくそうなのだろう。

「ね、ね、おにいちゃんと一緒にいてもいい?」

 真鈴が正面から僕に身体を密着させて僕の顔を覗きこむ。体育祭といえば勿論男子は短パン、女子はブルマを着ている訳で、真鈴のふとももが直接僕の脚に触れてしまう。走った後だからだろうか、真鈴のふとももから熱が伝わってくる。普通に服を着ている時なら何も心配はいらないが、さすがにブルマ姿でくっつかれると非常に困る。周りの視線だってちょっとばかり痛い。

「じ、じゃあ、日陰を探してちょっと休憩しようか。」

 僕はお茶の入った水筒を持って陣を離れた。真鈴と一緒にいる、というのが恥ずかしいというのも確かにあったが、何よりも2年生の中に一人だけ1年生の真鈴を入れるのは可哀相に思えたからだ。

「おにいちゃん、こっちこっち!」

 走った後だというのに、真鈴が元気よく僕の手を引っ張ってゆく。これじゃどっちが休憩に連れていかれてるのかわからない。僕は暑い中すっかりぬるくなった水筒をしっかりと握り締め、真鈴と一緒にグラウンドを離れていった。

   ・

 ひんやり。それがここに入って来た時の第一印象だった。普段は体育で使う用具やらがごちゃごちゃに置かれていた体育用具倉庫に、僕と真鈴は入って来た。体育祭ではほぼ全ての用具が必要となるので、倉庫には随分と広いスペースができていた。それでも跳び箱やマット、古くなった大玉などが残っており、相変わらず倉庫の壁は物が邪魔で見えなかった。

「ね、おにいちゃん。やっぱり涼しいでしょ?」

 倉庫だけあって窓は小さく、中は薄暗かった。またこの用具倉庫は校舎やら木々やらに囲まれた所に建っており、夏の日差しが侵入する術はなかった。勿論、体育祭の最中にここに用事のある奴なんてまずいない。僕と真鈴は絶好の休憩場所をみつけたのだ。

「あの辺に座ろう。」

 今度は僕が先頭をきって進み、倉庫の隅、ちょうど入り口から最も離れた所に座った。そこでもたれようとし、僕はちょっとした失敗をしてしまった。

ゴロ・・・

 背中には古くなった大玉が当たり、その大玉がわずかに動いた。僕はその動きに呑まれ、その場に・・・いや、隣に既に座っていた真鈴の膝の上に倒れてしまったのだ。頬に真鈴のふとももの体温が直に伝わってくる。

「お、おにいちゃん、大丈夫?」

「う、うん。」

 僕は真っ赤になってるであろう顔をみせないようにしながらそう答えた。幸い倉庫は薄暗く、真鈴のふとももで赤面してしまったことはばれなかったようだ。僕は改めて大玉の動きが固定された所を狙ってもたれかかった。真鈴も僕の隣で、同じ大玉に背中をつける。

「おにいちゃん、動かないように支えといてね。」

「わかったよ、真鈴。」

 僕と真鈴はひんやりとした倉庫の中でお茶を少し呑み、ふーっと息をついた。

   ・

 緊張する。真鈴とふたりっきりなんて今までに何度もあったのに、今日は特別緊張する。やっぱりブルマのせいだ。これのせいでいつもは観ることのない真鈴のふとももがあらわになる。真鈴の脚が動く度、僕の胸がぎゅっと締めつけられる。それだけじゃない。真鈴の体操服の上着は汗がにじんですっかり透けており、水色のブラがくっきりと見えるのだからたまらない。なんとかその衝動に耐えていると、真鈴がふいに大玉から背中を離した。暗い倉庫の中なのではっきりと観た訳ではないが、真鈴の顔がほんのりと赤くなった感じがした。

「おにいちゃんだけだし、いっか。」

 そう言った真鈴は、信じられない行動にでた。体操服の上着を脱いでしまったのだ。汗でべったりと身体にへばりついた体操着をめくるように脱ぎ上げ、真鈴はふーっ、と吐息を漏らした。

「汗でベタベタくっついて、とても気持ち悪いんだもん。」

 真鈴は脱いだ体操着で胸元を隠しながらそう言った。でも、僕は既に観てしまっていた。真鈴の身体と、胸につけてある青いブラを。体操着の白色のせいで水色に見えていたブラは、実際には色あざやかなブルーだったのだ。

「おにいちゃんも汗まみれだよ。脱いだら?」

 真鈴が僕の体操服に眼を遣って言う。確かに僕も体操着が汗で身体にへばりついて気持ち悪い。観ているのは真鈴だけだし、いっか。僕はさっき真鈴が体操着を脱いだ時の心境をなんとなく感じ取りつつ、体操服の上着を脱いだ。

   ・

 少しの時間が経った。相変わらず倉庫の中は涼しく、その涼しさが寒さに変わってくる頃になった。身体中の汗が渇き、肌で感じられる気温が一層寒くなる。真鈴も寒いんじゃないかと横を見ると、真鈴は胸に当てていた体操着をいつのまにか床に置き、僕にべったり、とくっついてきた。

「ま、真鈴っ、なんだ?」

 さすがにこれには驚く。上半身はブラだけ、下半身はブルマの真鈴が僕に抱きついてくるのだ。頭にリボンをつけている分、一層上半身に服を着ていないことが強調される。

「あったかいかなぁ、なーんて。えへへ

 真鈴は僕に顔を見せ、いたずらっぽく舌を出した。それを観て、僕の両腕は勝手に真鈴を抱きしめた。

「お、おにいちゃん?」

 腕中から真鈴の体温が伝わる。真鈴は抵抗することなく、僕の腕の中で静かになった。

「本当だ、あったかいな。」

 僕の言葉を聞き、真鈴が僕の顔を覗き込む。真鈴は何も言わず、じっと僕をみつめた。どんどん、僕の身体が意識の下から離れてゆく。僕は頭を真鈴の左肩へと落とし、真鈴の首筋を舐めはじめた。

「はあっ、はぅんっ!」

 突然の感触に戸惑い、真鈴が僕の身体をより強く抱きしめる。それがひきがねとなって、僕は舌で真鈴の身体を求めはじめた。首筋から鎖骨、それから頬へと舌を這わせてゆく。一方、僕の両手は執拗に真鈴のブラをひっぱる。

「はうっ、ううん! お、おにいちゃん、待って!」

 真鈴が少しばかり大きな声で「待って」と言ったことで僕は自分を取り戻し、慌てて真鈴から手を離した。

「ま、真鈴、ごめん。」

 僕は真鈴の顔をまともに見れず、視線を落とした。だがその先には真鈴のブルマがあり、視線を落としたのは逆効果だった。

パチッ

 突然、金具を外すような音が鳴った。間もなく、青色の何かが真鈴のブルマの上に落ちる。――ブラだ。僕は一体何を、と思って真鈴の上半身に眼を遣った。

「お、おにいちゃん、あんまりじろじろ観ないで・・・」

 真鈴の上半身は一糸纏わぬ姿をなり、可愛らしいふたつの膨らみが僕の方を向いている。ブラをはずしていたのであろう、真鈴の両腕が後ろにまわっている。僕はその腕が戻ってくるより早く、両の手のひらを真鈴の胸へと押し当てた。

「や・・・やんっ」

 真鈴は可愛い声を出し、両腕をだらんと下に垂らした。僕は手のひらの中央に真鈴の乳首が当たるように構えてそのまま離さず、手のひら全体で真鈴の胸を持ち上げるようにして揉んだ。はじめはぎこちなかったが、2、3度繰り返す内に真鈴の胸の重みを覚え、胸を持ち上げる動作はリズムよくなっていった。

「・・・はあ・・・はあ」

 真鈴も僕の腕の動きに合わせて、ゆるやかな吐息を繰り返す。乾いていた筈の汗はいつのまにか新しい汗で湿り、真鈴の身体、両の胸はベタベタとした感触に変わっていった。しかしその感触に嫌悪を覚えるおとはなく、僕は真鈴の上半身をみつめながら真鈴の胸をもてあそんだ。

「おにいちゃん、好き・・・」

 胸を何度も圧迫されながら、真鈴はゆるやかな吐息の中、そう漏らした。僕はひとこと

「可愛いよ。」

 とだけ言って真鈴を抱きしめ、真鈴の小さな唇に僕の唇を重ね合わせた。唇を離した時、真鈴はなんだかとてもとろーん、としていた。

「ね、ねえ、おにいちゃん。お友達にこないだ本を見せてもらったんだけど・・・その、ふぇらちお、して、あげたいな。」

 真鈴が顔を真っ赤にしながらも僕の顔から眼を離さず、そう言った。さすがに断ろうかと思ったが、真鈴の一生懸命な視線が、そして何よりも真鈴にしゃぶってみて欲しいという欲求が僕に

「うん、い、いいよ・・・。」

 と答えさせた。真鈴が僕の股間へと顔を近づけてくる。その時に真鈴の胸が僕の脚と触れる。僕のペニスは既に準備万端だった。だけど真鈴に、女のコに自分のペニスを見せるのには大きな不安を感じた。誰にもみせたことのない自分の性器を人に、それも女のコに見せるのだ。それに、あまりの形に真鈴が怯えて逃げてしまうのでは、という不安が僕の頭をよぎる。それでも――それでも、僕は真鈴にしゃぶって欲しかった。僕は覚悟を決めてズボンをずらし、真鈴の顔の前にペニスを出す。

「わ、わあ・・・」

 真鈴が眼を丸くしてペニスの先端をみつめる。真鈴に観られている、真鈴が僕のペニスを観ている、と感じ、ペニスがますます元気になる。

「じ、じゃあ、いいかい?」

 僕はほんの少し、先端を真鈴の口へと近づけた。

「ち、ちょっと待って! その、心の準備・・・」

 真鈴はすこし後ずさり、胸に手を当てて数回深呼吸をした。そしてグッと顔をひきしめ、

「じゃあ、は、始めるね・・・」

 と言ってどんどんと口をペニスへと近づけた。そしてペニスの先端を真鈴の口が含むまで、真鈴はペニスの先端から目を離さなかった。

「ああっ!」

 感じたことのない快感が僕を襲う。なんといっても、ペニスの先端がとてもあたたかい。

「すごい、あったかいよ、真鈴・・・」

 僕は真鈴の頭をひたすらに撫でてやった。外からは見えないが、真鈴は口の中で舌をちろ、ちろと動かしている。舌の動きが特に気持ちいいということはなかったが、なによりも口の中の温度がとてつもない快感を僕に与えてくれた。

「真鈴、可愛いよ。」

 僕は何度も可愛いといいながら、真鈴の頭を両手で撫でてやった。真鈴が僕の為に頑張ってくれている。僕は少しでもその一生懸命さに報いようと、真鈴の頭を撫でつづけてやった。時折、頭のリボンを軽くひっぱってやる。

   ・

 数分が経った。真鈴はひたすらに僕のペニスを含んでその先端をチロチロと舐めつづけたが、僕には絶頂の兆しすら訪れなかった。気持ちよくない訳じゃない。ペニスの先端は相変わらず真鈴の舌で擦られ、またペニスを恥ずかしそうに咥え込んでいる真鈴の姿が拍車をかけ、僕のペニスで感じられる快感は非常に大きなものとなっていた。だが、射精するにはもっと強く、激しく舐めてもらう必要があった。真鈴は懸命に僕のペニスをしゃぶり続けたが、疲れがでてきたのか、舌の動きがどんどん小さくなってきた。時折、舌が完全に止まる。

「真鈴、もういいよ。ありがとう。」

 僕は真鈴の口を解放してやることにした。真鈴の小さな口からすっかり大きくなりっぱなしのペニスの先端があらわれる。ペニスから口を離した真鈴がふう、と息をつく。

「す、すごい・・・」

 自分のペニスの先端、真鈴が含み込んでいた部分をみて僕は思わずそう呟いた。想像以上に、僕のペニスは真鈴の唾液まみれになっていたのだ。唾液がリンゴ飴のようにからみつき、同じくリンゴ飴に似た鈍い輝きを見せる。少しでも触るとそこから糸を引きそうな、そんな容姿をしたペニスを観た時、僕の中に抑えられない欲情がこみ上げてきた。

「ま、真鈴!」

 僕は乱暴に真鈴を抱き寄せ、左手で真鈴のブルマをずらしてゆく。

「きゃ、待って、おにいちゃん!」

 真鈴が僕の両腕をそれぞれ掴み、抵抗する。それでも僕は止まることができず、真鈴のブルマに手をかけた。しかし、身体に密着したブルマはなかなか思うようにずれてくれない。

「待ってってば、おにいちゃん。」

 真鈴がおちついてそう言い、必死に真鈴のブルマを掴んでいる僕の左手に手を乗せる。そうしてようやく僕の左手から力が抜けていった。とにかく僕は謝ろうと思い、ごめん、という言葉が喉まできた時だった。真鈴は中腰になってブルマを脱いだ。

「おにいちゃん、ど、どうぞ・・・

 くしゃくしゃにまるまったブルマを左のふとももに巻きつけたまま、真鈴は僕にそういった。頭の大きなリボンが身体は裸であることを強調する。

「真鈴、いくよっ!」

 僕は真鈴の両肩を大玉に押し付け、唾液飴状態のペニスを真鈴の股間へと押しつけた。

「うん、そ、そこだよ・・・あっ」

 真鈴がそこ、といったところに集中してペニスを当てる。少し柔らかくなっている場所がある。ここなら入っていけそうだ、僕はそう思ってペニスを真鈴の股間へと沈めていった。

「はあっ、はああああっ!」

 真鈴が両手に拳をつくり、身体をこわばらせる。僕はがら空きになった真鈴の胸に手を押し当てながら挿入を続けた。まるで指を粘土につっこんでいった時のような感触が、ペニスの先端で感じられる。少しでも力を抜けば簡単に押し戻されそうだ。僕は力を込めて前進した。

「真鈴、いいかい?」

 今までの肉の壁とは違う感触が僕の先端に触れた。僕はスピードを落とし、少しずつ進むことにした。が、僕がスピードを落とす間もなく、真鈴の股間が僕のペニスを奥まで一気に呑みこんだ!

グプッ、ヂュルッ

「ひぎぎぃっ!」

 真鈴が声にならない声を出して悶える。そして僕と真鈴の接点から血が流れ出した。真鈴が一気に体重をかけたことで、僕のペニスは一気に真鈴を貫いてしまったのだ。

「真鈴、だいじょうぶかっ!?」

 真鈴は苦しさを我慢して僕を見上げ、

「大丈夫だからぁ、はあ、続けて!」

「痛かったら、すぐに言えよ、真鈴!」

 僕は真鈴の身体を股間で持ち上げ、真鈴の身体全体を大玉に押し当てた。そしてがむしゃらに秘部を動かそうと腰を跳ねさせる。

「はあっ、くうっ、ま、真鈴!」

「はうっ、ううんっ、お、おにいちゃぁん、はああっ!」

 真鈴が身体全体で僕のペニスを締め上げる。先端から根本まで、真鈴の動きの伝わらない部分はなかった。真鈴を突き上げる度、真鈴を後ろから支えている大玉がごろ、ごろと奥に転がっては手前に戻りを繰り返した。

「はあんっ、勝手に動いてるよおぉ!」

 真鈴の身体はほとんど大玉に乗っており、大した力を加えずとも強烈なピストンが可能になっていた。僕は真鈴の胸を通して大玉に力を加え、真鈴の秘部と擦り合わせた。

「で、でる! もう、でるよ!」

 射精感がこみあげてきた。真鈴の前で、女性の前で初めての射精に僕は訳がわからなくなり、とにかく真鈴を抱きしめようとした。ところが真鈴の身体は大玉と綺麗に重なっており、うまくすくいあげることができずに僕はバランスを崩して倒れこんだ。真鈴の身体から一気にペニスが抜け落ちる。

ドク、ドク、ドク・・・

 真鈴の外で勢いよく飛び出た僕の精液が、悔しそうに真鈴の胸の辺りに付着する。

「あついっ!」

 胸に精液をかけられた真鈴がそう言い、そして真鈴は全身から力を抜いて大玉にもたれかかった。僕は更にその上から真鈴に身体を乗せ、唇を重ねた。

「ん・・・」

 すぐにも唇を離す。真鈴に随分無理をさせたのでは、とふいに思ったからだ。しかし意外にも真鈴は元気満々で、

「おにいちゃんってば、順番が逆だよぉ〜。」

 とぐちった。

   ・

 借り物競争が始まった。僕はこの種目に選手として出場する。しかし、どうにもうまく身体が動かない。やはりさっきのセックスがきいているのか、と思い一人赤面する。僕はぎこちない脚をなんとか動かしてスタートラインに構えた。

ドン!

 多少遅れながらも、僕は他の選手についていくことができた。そして大急ぎで目の前においてある折りたたまれた紙に手をかける。言うまでもなく借り物競争とは、この紙に書いてある物をいち早くみつけてゴールへ向かう競技だ。僕は乱暴に紙をめくり、中を確認する。そこには大きく「リボン」とかかれてあった。僕は大急ぎで真鈴のクラスの陣地へと向かった。

「おにいちゃーん!」

 真鈴も向こうから走ってくる。僕は近寄ってくる真鈴の手をとって駆け出した。

「えへへ、やっぱりあたしを連れてくつもりだったんだね。」

「ま、まあな。」

 真鈴は僕が走って近づいてくるのを観ただけで自分が必要なんだ、と思ったようだ。僕は陣地まで行かずに目標となるリボンをみつけ、真鈴ごとゴールへと持っていった。

 今年の体育祭は、楽しかった。

   ・

   ・

   ・

 カコーン

 洗面器が風呂場のタイル床に当たって音を立てる。僕は早めに風呂に入って体育祭の疲れをじっくり癒していた。今日はいろんなことで汗まみれになったから・・・僕は昼間の真鈴とのセックスを唐突に思いだし、赤面する。それを誤魔化すように僕は身体をゴシゴシと磨いた。

「おにいちゃん、入っても、いい?」

 突然、真鈴の声が響いた。風呂場の戸の向こうに真鈴らしい人影がみえる。僕は多少うろたえもしたが、真鈴と一緒にお風呂に入りたいという好奇心に負けてOKの返事をした。

キイィ・・・

 風呂場の戸がゆっくり開き、パタンと閉じる音がした。昼間に一度みせているとはいえどやっぱり恥ずかしいので僕は真鈴の方に背中を向けていた。

「おにいちゃん、こっち、向いて。」

 真鈴がはっきりとした声でそういった。さすがにいつまでも後ろを向いている訳にもいかない。僕は期待を胸に振り返った。

「真鈴、それは!?」

 なんと真鈴は、昼間と同じ体操着にブルマという姿だった。風呂場に入る為か、靴下はさすがに脱いである。それでも赤い大きなリボンはちゃんと頭に乗っていた。

「おにいちゃん、あたしのこの格好でエッチな気分になったでしょ? だ、だから、また同じ格好をすればまたしてくれるかなぁ、って思って・・・」

 真鈴は顔を真っ赤にして下を向いてしまった。僕はそんな真鈴の手をひっぱってやった。

「きゃ!」

 真鈴がバランスを崩し、タイル床にしりもちをつく。床のお湯でブルマが湿ってゆく。僕はズブ濡れになったブルマがみたくなって、真鈴の身体にざばっとお湯をかけた。

「あつっ!」

 真鈴の言葉にとりあわず、僕はただブルマをみていた。ブルマはすっかり濡れ、同じく濡れたふとももと並んでとてもいやらしく見えた。

「真鈴!」

 僕はいきなり真鈴にキスをした。昼間のキスと違い、今度は舌が入ってゆく。

「あむ・・・むう・・・」

 舌を真鈴の前の歯に這わせ、僕の舌を迎えに来た真鈴の舌とからみ合わせる。そうしながら、僕は石鹸の泡まみれの両手で真鈴のお尻をブルマの上から撫でまわした。お尻をぎゅっと掴む度に真鈴の舌がピクン、と反応する。僕はもっとキスをしていたかったが、先に真鈴が口を離してしまった。

「ねえ、おにいちゃん。もう一度、がんばらせて。」

 真鈴がそう言った。僕には始め何のことだかわからなかったが、すっかり勃起した僕のペニスへと顔を近づける真鈴の顔を見てようやくわかった。

「はじめが、緊張しちゃうなあ。」

 真鈴は僕のペニスの真ん前まで顔を近づけたところで動きを止め、深呼吸を繰り返した。その間も、僕のペニスは今か今かと待ち構えている。

「じゃあ、い、いくね。」

 真鈴が僕のペニスの先端を咥えこむ。真鈴の体温が直に伝わってきて、僕は思わず

「はあっ!」

 とまたもや声を漏らしてしまった。咥えて間もなく、真鈴の舌が小さく動き始める。

「真鈴、ずっと下側ばかり舐めていたから、今度は上側を舐めてみて?」

 僕は未だ舌の触れたことのない、あたたかい体温に包まれていただけの先端の上側を舐めるように指示した。真鈴がそれに応えようと、舌を先端の上へと這わせてゆく。

「あ、あああああっ!」

 快感。今までにない、物凄い快感が僕の先端を刺激した。真鈴の舌がゆっくり、ペニスの下側から側面を沿って上側へと出る。そして再び下側へと戻る。その動作はきわめてゆっくりであったが、僕の先端には信じられない程の快感が走った。

「真鈴、今の、今のを何度も続けて!」

 僕は真鈴の頭を両手で抑えて指示した。真鈴が僕に言われたとおり、先程の動きを繰り返す。

「ああっ、イイ、イイよ、真鈴! 上手だよ!」

 転がされている、そんな感じだった。真鈴が口の中で、僕のペニスの先端を舌でコロコロ転がしているような、そんな感触だった。真鈴の舌の動きに合わせて、僕は真鈴の口相手にピストンを開始する。真鈴の動きに合わせているのでそのスピードは極めてゆっくりだったが、お互いの気持ちがひとつになっているかのようにそれぞれの動きは調和を見せた。

「ああ、くる、くる! 真鈴、もっと、もっと速く! 速くして!」

 射精感が近づいてくる。僕は迫り来る射精感に集中し、腰の動きを止めた。射精感がどんどんと大きくなる。

「速く! おもいっきり速くして!」

 真鈴が顔を抑えつけられているのもかかわらず激しく動かし、ひたすらに舌の動きを速めていった。物凄い快感が間をおかずに僕の先端を責めあげる。コロコロ、コロコロと先端が真鈴の口の中で転がされる。

「ああ、で、でる! でるよ! 真鈴! でるっ!」

 確かな射精の感覚がペニスの中を走り、どくん、どくんとペニスが脈打つ。気持ちいい。僕は射精を終え、ペニスを真鈴の口から引き抜こうとした。しかし、真鈴は未だに懸命にペニスを咥え込んでいる。

「真鈴? も、もういいよ?」

 真鈴の舌は動きを止めている。それでも真鈴は僕のペニスから口を離さない。しばらくして口を離した真鈴は、すごいことを言った。

「の、呑んじゃった。」

 その言葉を聞いて、再び僕の中にムラムラとした欲情が巻き起こる。だが僕が襲いかかるよりも早く真鈴は後ろに向き、壁両手を当ててどぼどぼに濡れたブルマをこちらへと近づけた。ブルマに付着した石鹸の泡がお尻の丸みを教えているようで妙にいやらしい。

「おにいちゃん、今度はちゃんと、中に欲しいな

 僕は立ち上がって真鈴のブルマに手をかける。が、すっかり濡れて身体にくっついているブルマを脱がせるのは難しかった。こうなったら・・・僕はブルマのちょうど股間のあたりだけを強引にめくり、そのわずかな隙間から真鈴の身体へとペニスを侵入させた。

「あはあんっ、お、おにいちゃん!」

 予期せぬ責めに真鈴の身体がビクン、と大きく跳ねる。僕は構わず真鈴のお尻にブルマごしに手を当て、真鈴の膣をかきまわす。

「うはっ、はあっ、あぅんっ!」

 肉の壁が四方八方から僕のペニスを締め上げ、思うように大きく動けない。僕が腰を動かすと、秘部だけじゃなく真鈴の身体全体が一緒に動いてしまう。それでも僕は動きを秘部にだけ集中させようと下半身を動かした。

「ふあっ、ああっ、あふぅっ、うぅんっ!」

 真鈴の吐息がどんどん荒くなる。そして

「あああああーっ!」

 と真鈴が叫んだ瞬間、僕のペニスを包む肉の壁が激しく動きはじめた。伸縮、という言葉がピッタリのその動きはあまりに激しく、僕に一気に射精感をもたらした。

「ま、真鈴! でたよ! 今、でてる!」

 真鈴の身体の中で遂に僕は射精した。といっても、膣の肉の圧力があまりに強烈で、ペニスが脈打ってどく、どくと出ている感触はなかった。ただ、「今出ている」ということだけはわかった。

「はあっ、はあっ、はあっ!」

 僕は声を荒げてペニスをより深く真鈴に押し込んだ。真鈴の中が、まるで僕のペニスから精液を絞るとるように圧力をかける。僕が射精を終えても、真鈴の中の伸縮はしばらく、ゆるやかに続いた。僕は射精を終えてもすぐにはペニスを引き抜かず、更なる快感を求めて真鈴の両の脚の付け根から湿りきったブルマの内側へと手を入れていった。

   ・

   ・

   ・

「ゴホッ、ゴホッ!」

 僕と真鈴は風邪を引き、今日は学校を休んでいる。僕は真鈴と一緒に食卓でおかゆを食べていた。

「おにいちゃん、あれから3回もするんだもん。」

 風呂場でずっとセックスを繰り返していた僕と真鈴は、それが原因ですっかり風邪を引いてしまったのだ。

「ご、ごめん。」

 僕はばつが悪そうに謝った。その言葉を聞いて、ただでさえ熱っぽくて赤い顔をしている真鈴の顔が更に真紅に染まった。

「あ、謝らないでよ、おにいちゃん。そ、その、あたしは嬉しかったし・・・」

 真鈴がおかゆを掬う手を止め、下を向く。僕は真鈴を慰めてやろうと真鈴の顔を持ち上げ、キスをした。

 

 風邪のせいか、熱っぽいキスだった。

 

 




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