悲しき献身あうあう様

(第一話・プロローグ)

 

「ああうっ!ああぁ〜っ ひい〜っああう〜っ」


場末のラブホテルのベッドの上で、一組の裸の男女が絡み合ったいた。

男は肥え太った五十歳程度の男。対する女は10代半ばから後半の、今時珍しい長い黒髪の、美しい少女で、他人から見れば親子にも見える組み合わせであった。

男は唇や舌そして指先を、隅から隅まで自分の性欲のままに少女の身体の上に這わせていき、その度に少女は小さな悲鳴を上げ続けていた。

そして少女の股間には、さっきから男の怒張が深々と突き刺さり、湿ったイヤらしい音を室内に響かせながら、少女の胎内に出入りを繰り返してた。


「ほらっ春歌。もっと激しく腰を振るんだ!! うっいいぞっ」

「ああっもう許してください。こっこれ以上は・・・ああぁ〜っ!!」


男は少女の身体を、自分のモノを少女の中に突き立てたまま、騎上位の体制になると、あぐらをかいた自分の上で上下に弾ませ、おのれの快感のままに少女の身体を貪っていた。男が少女を突き上げるたびに、長く豊かな黒髪が少女の背中で波打った。

「おおっ!! いっいくぞーっ春歌っ!! おおーっ!?ううっ!!」

「ああっ・・・おっお願いします・・・なっ中じゃなく外で・・・ ひいっ!!イヤーっ!!」

男は叫び声とともに腰を震わせて、少女の胎内に自分の欲望の塊をたっぷりと吐き出すと、ガックリと少女の上に倒れ込んだ。

少女もまた、熱いモノを胎内で受け止めさせられたショックに目を見開き、放心したようにベッドに崩れ落ちていった。


「ハァハァ・・・今日も良かったぞ・・・。やればやるほど良くなってくるな。どうだ春歌、お前も良かったんだろう?」

その男の問いに目も虚ろな少女は言葉は返さなかったが、その唇が小さく何かを呟いていた・・・。


「・・・兄君さま・・・・・・」

 

その次の日、春歌は有る病院の病室を訪れていた。その病室のベッドには一人の若い男性が横たわっていた。


二人の両親は五年前に事故で揃って他界してしまった。両親を亡くした二人であったが兄妹ふたりで頑張って生きてきた。親はいなくなってしまったが春歌には大好きな兄がいつも側にいた。

人が見るとまるで、兄妹というより恋人同士のような仲の良い二人であったし、春歌自身も兄に対して兄妹以上の感情を抱いていたのは事実であり、たとえ親はいなくとも春歌は、側に兄がいれば、充分に幸せであった。

しかし不幸はまだ続いた。兄が突然の病に倒れてしまったのだ。しかもその病気は現代の医学では確実性の有る治療法は、まだ確立されていなかった。


「兄君さま・・・早く良くなってくださいね・・・。」

ベッドに横になり寝息を立てているのは、この春歌という少女の唯一人の肉親である兄であった。

その病室に看護婦と一人の医師が入ってきた・・・。

病室の中に足しげく兄の見舞いに来る春歌の姿を見つけ、看護婦が声をかけた。

「あらっ春歌ちゃん。今日もお兄さんのお見舞いに来たの?感心ね〜。」

「いえ・・・大事な兄君さまのためなら、私は何でも・・・」

春歌はそう言って看護婦と医師の方を見たが、医師と目が合うとすぐに視線を反らした・・・。

そう、看護婦の脇に立っている、病院の院長でもあるこの医師こそが、昨日ホテルで春歌の身体を自分の欲望のままに弄んでいた男なのだ。

「そうだね。春歌ちゃんはお兄さんのためなら、ホントに何でもするんだよね・・・」

医師は口の端に嫌らしい笑みを浮かべながらそう言った。しかし二人の関係を知らない看護婦には、只医師が春歌を褒めている言葉にしか聞こえなかった。

「それじゃあ、ワタクシはこれで・・・兄君さまを宜しくお願いします。」

ベッド脇の椅子から立ち上がると、春歌は軽くお辞儀をして二人の脇を抜けて部屋を出ていこうとした。

その瞬間男が春歌に小さく囁いた・・・


「明日の五時。いつもの場所で・・・いいね」


その言葉に春歌は一瞬表情を曇らせると、振り返りもせずにそのまま病室を出ていった。

 

(続く)

 




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