第2小隊異常無し・武緒&太田 
その1

 

 

武緒が後ろ手で応接室のドアを閉めた時には、もう太田はソファの上にふんぞりか

えっている。彼女は昂る気持ちを押さえながら、それでも忘れずに扉を施錠した。

「さて、あの小生意気なカヌカを抱く機会を差し置いて、自分の相手をしろと言う

 からには、それなりの覚悟があるのでしょうな? 熊耳巡査部長殿? 」

嘲る様な口調を耳にするだけで、武緒は股間が潤んでしまう。思えば、あの残酷で

甘美だった悪夢の様な香港性奴隷時代に、嫌と言う程に味わった肉の悦楽を、この

粗暴で短気な部下だけが思い出させてくれるのだ。

「はい、御奉仕させていただきます、御主人さま」

現場では部下として彼の名前を怒鳴り付け、命令する立場のバックスである武緒は

、2人きりの時には完全に立場を逆転させて太田の奴隷に身を窶す。隷属する悦び

に胸をときめかせながら彼女は室内を暗くする為に、扉近くのスイッチに手を延ば

した。

「おい、何をしているんだ! 誰が明かりを消せと言った? 勝手な真似は許さん

 ぞ! 」

主人の叱責の言葉に、武緒は一瞬躊躇うが、今の彼女には何よりも絶対的な命令だ

から、スイッチに延ばした手を引っ込める。

「よし、明るいところで脱いでみせろ」

にやけた太田の傲慢な命令に従い、武緒はその場で衣服を脱ぎはじめる。機能的な

特車2課の制服の下には、実に肉感的なボディが隠されていた。ブラウスのボタン

を外しながら、武緒は支配者の表情を、そっと盗み見る。

(ああ、みている… 御主人さまが… 見ている… )

獣の様に目を血走らせて見つめる太田の熱気に煽られて、武緒のボルテージも上が

ってしまう。劣情に満ちた男の視線が甘美な刺激に成る事は、あの香港の暗黒街の

地下劇場で、数十人の男達の前で晒し者にされて、性的な拷問とも呼べる行為で辱

めを受けた時に、実は思い知らされていたのだ。

愛し合っていると信じたリチャード・王に手酷く裏切られ、牝の狂いと哀しみを、骨の髄

から思い知らされたあの時から、武緒は自分が被虐の悦びに溺れる哀れな女である

事を自覚している。

理屈ではアブノーマルな性癖を忌み嫌っているが、こうして野獣の様に血を滾らせ

る男の前に立つと、自ら進んで股を開かずにはいられない。痛い程の無遠慮な視線

を投げかけられながらも、これからの行為を思う武緒は気忙しく服を脱ぎ捨てる。

さすがに、そのまま立っているのは恥ずかしく、武緒は両手で胸元をかくすと前屈

みに成りその場にしゃがみ込む。

「誰が座れと言った? さあ、立つんだ、タケオ」

名前を呼び捨てにされた女巡査部長は、脳内でスイッチが切り替わる。彼女は恥じ

らいに頬を赤く染めながらも、言い付けに従い立ち上がった。

「手が邪魔だ、どけろよ、タケオ」

容赦ない太田の言葉に魂までも震わせながら、武緒は胸元と股間を隠していた両手

をどけて下唇を噛み締める。

(ああ、見られている… 私の全てを、御主人さまが見ているの… )

蛍光灯の光りの下で、すべてを曝け出した武緒は目眩がする程の羞恥に苛まれなが

らも、股間が潤むのを感じてしまう。

「いつ拝見しても、美しく、そして淫らなヌードですなぁ… 巡査部長殿」

「いや、言わないで… 階級で呼ぶのは止めて下さい」

ふいに現実を突き付けられた武緒は、恥ずかしさの余りに固く目を閉じて顔を伏せ

てしまう。

「そうかい? それならば、生意気な部下にへらず口を叩かれる前に、しゃぶって

 みたらどうだい? 」

全裸の上司を前にして、ソファに深々と腰を下ろした太田が傲然と言い放つ。粗暴

で短絡的な部下の失礼極まりない台詞ではあるが、席を蹴って出てゆくには武緒は

淫らに興奮しすぎている。否、それどころか、彼女は心の中で太田の言葉を待ち焦

がれてさえいた。

このところのシフトの不安定さから、太田と2人きりで、こうした時間を持つこと

が出来なかった彼女は、内心でいら立ちを押さえるのが難しい状態にまで追い込ま

れている。

ようやく忘れた香港時代の肉の快楽を、あの地下の見捨てられた資料倉庫で暴きた

てられて以来、肉の喜悦を求めて疼く身体を持て余していた武緒は、こうして性奴

として扱われる事を夢にまで見るように成っていた。

太田の元に全裸のままで歩み寄り応接室の安物の絨毯の上に跪いた彼女は、野卑な

部下の股間に手を延ばしズボンのジッパーを開け放つ。トランクスを押し下げると

、慣れ親しんだ醜悪で凶暴な肉棒が、まってましたとばかりに姿をあらわす。

「おっ… おしゃぶり、させていただきます」

白い指を絡めた男根に唇を差し伸べながら、武緒は唸る様に奴隷の口上を述べる。

鼻を突く男の性臭が、彼女の感情を嫌が応にも昂らせてしまう。まるで引き寄せら

れるように唇を押し付けた彼女は、顔を左右に交互に傾けながら、ようやく与えら

れた男根にキスの雨をふらせる。

(ああ… これよ、これが欲しい… 欲しいの… )

固く、そして醜い肉棒に唾液を擦り付けながら、武緒は沸き上がる劣情を押さえ切

れない。牡そのものである勃起に魅せられた哀れな牝は、しっかりと絡めた指で茎

をしごきながら、亀頭を美味しそうに舐め始める。唾液の光る舌は、やがて肉棒の

裏筋をも愛おし気に舐めて行く。

「うまいものだ、フェラチオならば、小隊随一じゃぞい! 」

香港時代に肉の奴隷として名も知らぬ客達の男根を、来る日も来る日もしゃぶり上

げた末に身に付けた愛技ではあるが、今、御主人様と認めた太田に誉められると、

武緒の心は痺れる様な幸福感に包まれて、唇での愛撫にも更に熱が隠ってしまう。

「おい、タケオ。しゃぶりながらワシの靴と靴下を脱がせろ」

どんな時にも主人の言葉は絶対だから、武緒は太田の股間に顔を埋めたまま、手探

りで彼の靴と靴下を器用に脱がせて見せた。

「おう、ごくろう。これでお前を楽しませてやれる」

あろうことか、ソファに腰を下ろしたままフェラチオを楽しむ太田は、裸足になっ

た脚を延ばして跪く武緒の太股を割って見せた。恥毛の奥に隠された肉裂に、太田

の足の親指が押し付けられる。すでに十分に濡れていた秘裂は、あっさりと暴虐を

受け入れてしまう。

「うぅぅ… はぁぁ… 」

深々と肉棒を呑み込んだままで武緒はくぐもった悲鳴を漏らす。余りにも粗野は仕

種にも関わらず、武緒は抗うどころか太股を開き、さらなる辱めを求めてしまう。

淫汁が溢れる柔らかな秘裂を足の親指で掻き毟られると、プライドを踏みにじる様

な部下の愛撫でさえ、今の武緒には甘美な喜悦をもたらしてくれる。彼女は、より

深い被虐の悦びを求めて、疼く腰をうねらせながら顔を激しく前後に振り立てる。

「くぅ… あいかわらず、凄まじいフェラだ。このままでは噴いてしまう。もう良

 いぞ、十分だ、タケオ」

 

 

 


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