桃原美希子 (2月26日(火)21時24分50秒)
■アニトさま■
あらためまして700に近い物語数はすごいと感じます。
幸いにもワタシは環境の変化があんまりないので
波乱なく今に至っておりますけれど
ワタシが女装のことなど知らなかった以前に物語を書かれていた
大先輩方々は今どうしていらっしゃいますでしょう。
その後も女装娘さまとして別の活動をしていたり
まったく止めてしまっていらっしゃったり。
ときどきは「空想デート」をご覧いただいていますのでしょうか?
そんな思いで書いてみました。
■門倉歩惟さま■
>「家族愛」の最終話とっても気になります。
>奴隷に調教され第三者の目に晒されるなんて、
>想像しただけでも、濡れちゃって大変です。
バジケるときは思いっきりハジケちゃうのがいいかなぁと
ちょっとありえないくらいの物語を書いちゃいます。
でもありえないと決めつけているのはワタシの思い込みで
体験告白掲示板なんかには近親相姦というジャンルがありますから
もしかしたら本当にあるのかも???でございます。
歩惟さまの「ご主人様とのデート」素敵でした。
ご主人様という言葉には絶対的とか怖そうというイメージがありますけれど
テル様はすごくお優しくてファンになっちゃいました。
なんだかどなたかと似ているような気がいたします。
キスだけでいっちゃうほど愛されてみたいです〜。
■紀香さま■
縄酔いっていう感じ方があるんだそうで
見よう見まねで簡単に自縛してみるものの
やっぱり拘束って自分じゃどうにもならないところに
快感があるような気がして、優しくきっちり縛っていただける方が
いればなぁなんて思うときがあります。
■アニトさま みなさま■
申し訳ございません
派遣のお仕事」の進行が完全に止まってしまいましたぁ〜。
一応このような人物設定を考えていたのでございます。
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津笠弘海
美空社長 61歳
美空礼実(おかみさん)
ひばり(長女) つばめ(次女)   すずめ(三女/妊娠中)
太陽(跡継ぎ) 晴男(運送業経営) 広志(設計事務所勤務)      
花村咲二 ムラさん  65歳
岩ノ崎  ガンさん   54歳
美空太陽 理系    38歳
飛鳥           27歳
ツトム          19歳
与井越月代 赤石事務機 
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でも主人公津笠弘海の環境・性格の設定で
6話も費やしてしまったものですからもう息絶え絶えでございます。
花村咲二ことムラさんと岩ノ崎ことガンさんの男気の世界、
実はガンさんには過去の出来事による大きな心の傷があり
怖そうなムラさんとの関係や、津笠弘海に対する暖かい目。
分析好きな美空太陽さんから見た女装娘の存在と社会的活動のありかた。
飛鳥さんの恋人の登場やツトムくんからのアプローチなど
それぞれに5〜6話で構成できたらいいなあなんていう夢を描いておりました。
あくまで夢でございます、夢ゆえに具体的な構想はまったくなく、
終点が見えなくなってしまいました。
とりあえず第一部終了ということにさせてくださいませ。
まことに不肖な語り手で申し訳ございません。
アニトさま、このような書き方でよろしかったでしょうか?
−−− 思い出の品 −−−

「あなた、ベッドの下にあったこの箱の中身はいるの?」
あらかた荷造りの済んだ寝室から顔をのぞかせ妻が言った。
あっ、その箱は!!
10年にも及んだ単身単身赴任生活がようやく終わる。
ウチの会社は2年から5年ほどで
全国各地にある支社や営業所に転勤するのが常だ。
最初は本社採用の研修後、
東北へ飛び、次に北陸に住み、九州から関西へ。
今となっては不思議な気もするが、
転々とする中で妻と知り合い遠距離交際を経て結婚し、
子供さえ授かって妻は実家で僕の帰りを待っている。
ようやく単身赴任生活は終わり、
親子三人一緒に生活できる時がきたのだった。
新居は赤石商事本社近くの賃貸マンション。
最後の社宅となったアパートに三日前から妻が来て泊り込み
引越しの手伝いをしてくれている。
どう返事をしていいのか迷ってしまった。
「とりあえず選り分けるよ」
荷造りの手をとめて僕はその箱を受け取ろうとした。
「ベッドの下に隠してあるなんてなんだか怪しいわねぇ」
と妻は手を引っ込める。
「見てもいい?」
「い、いいけど…」
某地方の有名銘菓の贈答箱。
入れ物として何代目になるのか忘れたけど
中身は増えていくことはあっても減ることはなかった。
妻は僕の顔を見ながらもったいぶって蓋をあける。
「………?、なぁにこれ?」
怪訝な顔をして僕を見た。
実は妻にもあまり見せたいことがない思い出の品々。
まず目に付いたのは数本のカセットテープ。
ケースの背にきれいな字で歌手名とタイトルが書いてある。
中学生のとき父からウォークマンというカセットプレイヤーを譲り受け
その頃流行っていた歌を付き合っていた女の子にダビングしてもらったのだ。
今となっては聴く機械も機会もないのだけれど
その時代の歌声は僕の中で何かの拍子にときどき流れる。
「なぁーんだ、エッチな本でも隠してあるのかと思っちゃった」
ははは、そんなの君が来る前に処分しちゃったよ、とは言わないでおく。
「これはなぁに?」
妻がつまみあげたのはモンブラン……のキッャプ。
「本体は?」
「ないんだ」
初めての給料で自分のために買った高級万年筆。
5年ほど愛用していたある日、取引先の会社のトラックターミナルで
大型トラックの助手席に乗り込もうとして足を踏み外した。
地面に落ちた拍子にカバンが手から離れ、
たまたま少しだけ開いていたファスナー部から万年筆が飛び出し
大きく2・3回跳ね上がった後
キャップが外れるのがまるでスローモーションのように見えて、
コンクリートの上をカンカンカンと小気味良い音を立てて転がった末に
ちょっどバックしてきた10tトラックのタイヤの下で立ち止まり
パキンと断末魔を音を発しパラパラになってしまったのだった。
と一部始終を説明すると
「キャップだけ持っててもしかたないじゃない」
妻はさばさばとした性格で壊れた物はさっさと捨ててしまう。
「あら、これって」
今度はワインのコルク栓。
黒のマジックで日付が書いてある。
「そう、結婚式で出たワイン」
「そういえば前にも見た気がする。なんでも取っておくんだからぁ」
僕をからかうように言ったけど顔はうれしそうだった。
「この石は?」
消しゴムほどの大きさの、
光っているわけでも化石が入っているわけでもないただの石ころ。
「3年前にエアーズロックに行ったじゃない」
「オーストラリアは最高だったわね」
「そこで拾った石。あのとき君って…」
「ってそんなのまで記念の品なの!
アルバム見ればたくさん写真あるし、
カンガルーの置物とかブーメランとかお土産買ってきたじゃない」
「う・うん。でもね、心に残る品かっていうと……。
この石にはエピソードがついているからね」
「あーあ、たしかに私はあのとき泣きましたよ」
「夕日を見て泣いた君の足元にあった石なんだ」
「んーもう」
妻の顔が赤くなった。
箱の中には他に目につくだけでも
古い形の携帯電話・ガス液のない100円ライター・
小さな空の薬瓶・手作りの灰皿・ミッキーマウスのストラップ・
傷つき黒ずんだピンポン玉・動かなくなったGショック・
両側が赤と青のちびた色鉛筆・水族館のバッチ・ダーツの矢・
懸賞で当たったウルトラマンの指人形・U字形の磁石・
沖縄の海で拾ったサンゴのかけら・未使用のテレホンカード…
ぱっとそのときのことが浮かぶ品から
思い出すのにちょっと時間がかかりそうな品まで詰まっている。
さっきまで指先でガラガラと箱の中をかき混ぜていた妻は
いくぶん優しいしぐさで一つひとつに触れている。
「全部のエピソードを聞いていたら引越しができなくなってしまいそうだから
続きはまた今度ゆっくり聞かせてもらうわ。さっもうちょっとがんばろ」
そう言って妻が蓋を戻しかけたときだった。
小さな輝きが目に留まった。
5ミリ角ほどの銀色の立方体のそれは
ホームセンターの手芸コーナーで買った品だった。
紐を通す穴がニ面を貫き、残りの四面には「A」の文字。
全アルファベットと数字が区分けされ売られていて
それらを組み合わせて名前にしたりメッセージにしたりして
携帯電話やカバンに取り付けるアクセサリー。
身体の中心がズキンと反応した。
「スーツケース持ってくるわ。この宝箱まだ残しておくんでしょ」
妻の姿が視界から消える。
見慣れた部屋がフラッシュバックのように歴代の部屋に変わた。
あのころ……あのとき……その場所で……
僕は……私は……その人が……彼が……
なんだか無性に寂しくなった。
もしかしたら僕はもう私に戻れないかもしれない。
キュウと絞り込む鈍い痛みが思い起こされる。
初めての1人暮らしの退屈さと欲求不満からネットに熱中し
アダルトサイトを見漁った。
そしてたどり着いたあるサイト。
帰宅するとすぐに着替えてパソコンのスイッチを入れるようになった。
思い切ってオーナーさんにメールした。
翌日すぐに返事が届いていたのを見たとき泣きたいくらい嬉しかった。
勧めにしたがって物語を書きはじめた。
でも何を書いていいのかさっぱり判らなかった。
あの人は私の心を解きほぐしてくれた。
生まれてはじめて書いた物語らしきものを褒めてもらえた。
うれしくなってもう一本。
妻がスーツケースを運んできた。
中には僕の下着や皺にならない洋服が入っている。
しかし2週間前までは色とりどりの女性の下着が詰まっていた。
色とりどりのパンティやブラジャーにガーターベルト・
お気に入りのミニスカート・映画館へ着て行ったキャミソール・
肩にかかる長さのウイッグ・新たな快感を教えてくれたバイブ……。
引越しのたびに考え込んだ。
持っていこうか捨てようか。
意を決して処分したものの
次の赴任地であらためて買い揃えたこともあれば
そこでは一度も開くことなく別の地方へ移り住んだこともある。
繁華街が近かった都市ではハッテンバと呼ばれる公園や映画館へ行き
今となっては信じられないような体験をした。
結局今日までやめられずにきた。
でも今回の転勤はいよいよ本社帰りとあって家族と暮らすことになる。
だからパソコンのデータもスーツケースの中身も全部処分した。
だけどひとつだけ大事に残しておいたものがある。
見られたとしても私の過去を知られることのない物。
それが銀色の立方体だ。
「A」の他にも「N」「I」「T」「O」の文字があり、
紐を通して輪にし陰部の根元にぶら下げていた快楽の日々。
当時は彼が身近にいる思いだった。
大切な思い出は形あるものは1つしか残せないけれど
自分が書いた物語は今もあの場所に保存されている。
僕の中の私が生きた証。

おわり




アニト (2月27日(水)23時49分47秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
『空想デート』は誕生して9年と半年になります。
今年20歳の女装娘さんはまだランドセルを背負っていた時期です。
もちろんその頃から、いやそれ以前にも女装娘さんはいましたが、
PCネットの普及・携帯電話の機能充実によって
(わたしの感想では)爆発的に女装娘さんの数が増加しました。
女装に対する思い入れや《環境》は人さまざまですから
別の活動をしていたり《まったく止めてしまっ》た人もいるでしょうし、
今もときどきメールをいただける《大先輩》もいます。
美希子さんの活躍を見守ってくれていますよ。
『空想デート』がみなさんの《思い出の品》になってくれることを願っています。

もひとつ桃原美希子さんへ
スランプから脱出したようですね。
「派遣のお仕事」の件、受け付けました。
「書かない」と「書けない」はまったく別で、
唐突な「完結」と「第一部終了」も大きく違います。
種を蒔いておけばいつか芽が出るものです。

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