桃原美希子 (3月28日(水)17時20分05秒)
■アニトさま■
お薦めいただいた本「楊貴妃になりたかった男たち」を読み終えました。
さすが歴史の国・中国でございますね。
女装(中国語では服妖・人妖)はどの時代にもあって
事実なんだか作り話なんだかわからないところが
なんだか「空想デート」と似ているような気がしてすごくおもしろかったです。
きっと他の国にも女装の歴史ってあるんだろうなって気がして
物語を書くヒントにしようかと思っていたんですけれど
あまりに奇奇怪怪すぎて先人の発想にはとても及びません。
もうたくとうさんまで女装していたなんて、恐るべし中国。
それから、先日ある画像投稿の掲示板が閉鎖になりました。
いろいろなジャンルに分かれていてとっても活気があり、
でもその活気ゆえ意地悪な書き込みもたくさんあって
管理人さんはとてもご苦労されていたようです。
実は数回投稿したことがあったんです。
いつも楽しみに見ていただけにとても残念です。
■男!鬼束権太さま■
権太先輩、完結おめでとうございます。
やっぱ先輩の物語はお上手だなぁっていつも思うんです。
キャラが立ってますもの。
ワタシは物語を書いてていつも
ストーリーを作っているだけなんじゃないかとか
平面的なあらすじを書いてるだけみたいな気がしてて
人としてダメな部分とかを掘り下げてないって思っちゃってるんです。
乱作しているうちにそういうことも身につくんじゃないかと
期待しているんですけれどいつも息切れしてしまって
どの物語もあっさり終りにしてしまいます。
経験豊富な鈴木さまにいろいろ教えていただかなければ。
−−− 男根の世代 −−−

この3月に定年退職する人たちの送別会があった。
多くが社を去り、幾人かは契約社員として残る。
私はまだ身の振り方を考えていないが来年は我が身だ。
世に言う団塊の世代。
1947年(昭和22年)から1949年(昭和24年)の3年間に生まれ、
約800万人(出生数)ともいわれるこの第一次ベビーブームは、
私たちの父親世代が終戦によって一気に復員し
婚姻や子作りに励んだことによって生まれたという。
思えば幼い頃から学校は1学年2桁のクラス数であり、
50人学級のすし詰め状態で教室不足を招くほどだった。
青年期には既存社会への改革心に燃え、
その強いハングリー精神と自己主張の強さから、
いわゆる学生運動と呼ばれた大学改革や
ベトナム戦争反対の反体制運動に身を投じる者も多かった。
一部は全共闘運動などで政府や既成秩序に反発して過激な活動を行い、
あさま山荘事件はその末期的象徴といえるかもしれない。
ビートルズに熱狂し、男性はアイビールックやジーンズに長髪、
女性はサイケに染まりミニスカートで街を闊歩した。
現代の若者文化の基盤を形成したのも私たちの世代だ。
家庭を持つようになるとニューファミリー世代と呼ばれ、
第二次ベビーブームを生み出した。
会社ではモーレツ社員や企業戦士と名を変え、なかには過労死した者もいる。
「だからなんじゃないですかぁ」
一世代下の部下が酔った勢いで吐いた言葉がよみがえる。
「『勝ち逃げ世代』なんて言われるんですよ。
高度成長期に働き、バブル時に資産を増やして、最後に年金。
僕らはひずみの底でおこぼれを拾うしかないんですよ」
団塊世代の社員多さゆえに社をあげて行われた盛大な送別会から
部署ごとに分かれるようにして二次会へと流れて会社論議。
さらに分化してたどり着いた居酒屋で世代論争となって
部下たちは1人帰り2人帰りそして私1人になっていた。
なにが良い時代だ!
戦争によって価値観ががらりと代わり目標を見失った私たちの世代は
試行錯誤しながら日本を築いてきたのだ。
「どれだけ激しい競争社会であったか彼らは知らないんですよ」
ふいに隣りのテーブルから声がかかった。
見れば2人の男性が日本酒を酌み交わしている。
声をかけてきたのは私と同年代くらい、
もう1人は一回りほど上の落ち着いた雰囲気の持ち主だった。
「今の日本の繁栄と安定は僕たちの世代が作ったんですよね」
同年代の男性は誰かに確認するように言ってぐびっとコップ酒をあおる。
年かさの白髪の男性がにっこり笑って言った。
「よかったらこちらで一緒に飲みませんか?」
こうして私は2人と知り合った。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「お言葉を返すようですが土糊裳さん、
自立した人物が少なく、大多数は指示待ち症候群である
というのはどうかと思いますね。ねっ、永有さん」
穏やかな口調ながらも団塊の世代を見下ろしたような分析をする
一回り年上の土湖裳さんの言葉に反発し、永有さんに助け舟を求めた。
「いや〜、そう言われてしまうと返す言葉がないですね」
しかし永有さんの口から出たのは私の意に反したものだった。
「そのわりには若い世代の意見には耳を貸さず、
自分の意見が通らないとすぐにふてくされると言われたこともあります」
永有さんは私より2つ年上で昨年定年退職している。
社会の最前線から退いて気が弱くなっているのだろうか?
「むほほほ、私の部下にもそういう者がいましたなぁ」
「それは個人の資質ではありませんか。そもそも我々の世代は……」
と言ったものの次の言葉が続かないのは
自分にも思い当たるふしがあるからなのかもしれない。
「議論好きで自己主張が激しい面はありますね」
さらにうまく土湖裳さんに引き継がれてしまった。
「おっともうこんな時間ですか。
…ところで祖父戸さん、お時間はよろしいのですかな?」
「今日は遅くなると告げてありますから」
「理解のある奥様でうらやましいですなぁ」
理解などあるものか!
娘は嫁ぎ、妻と2人暮らし。
会話らしい会話はほとんどなくなり、
妻専有の書棚に『熟年離婚』の本を見つけたのはつい先日のこと。
よもや妻がそのような考えを持っているとは思ってもいなかった。
この4月に『年金分割』なるものが施行されるという。
年金の半分を持っていかれるらしいが詳しいことはよく知らない。
ここ10年でセックスは数えるほどしかしていない。
いったい私のどこが暴力的であり変態嗜好であったというのだ!
「どうです、よかったら私の家で飲み語りませんか?
妻に先立たれましてね、1人暮らしですから遠慮はいりません」
私には行くべき場所がない。
心の内を見透かしたかのように土糊裳さんが私を見つめながら誘う。
「そうしましょうそうしましょうよ。
熟年男同士、胸に溜まったものもいろいろあるでしょうし」
頬を赤く染めご機嫌な永有さんはさっそく腰を浮かせた。
身の回りに起こるいくつかの問題と酔いのせいなのか、
拒む理由は見つからなかった。
それに心地よい議論をここで終りにするのは惜しい気がした。

▽ ▽ つづく ▽ ▽




アニト (3月29日(木)23時52分41秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
事実は小説より奇なりといいます。
なによりわたしが興味深く感じたのは
「こういうことを調べ発表する人がいる」ということなのです。
女装娘さんの存在よりも少数派といえるでしょう。
>先日ある画像投稿の掲示板が閉鎖になりました。
わたしの知る限りにおいても
過去多くの有名どころや知り合いのHPが閉鎖しています。
コンテンツに問題がありサーバーからの強制削除の場合もあるのですが
一部の不心得者のために閉鎖せざるを得なくなったHPもあります。
ネット掲示板は匿名で感想や意見を書くことができます。
しかしだからこそ、実際に相手を目の前にして言えない言葉は使わない、
否定する前に自分はどうなのかを考えることをしてほしいと思うのです。
考えるに、《意地悪な書き込み》をする人というのは
下書きをしていないのでしょう。
沸き起こった感情のみを書きなぐり、
自分が使う言葉を相手がどう受け取るか想像ができない。
立ち止まって考えてみるためにも推敲は大切なことです。




桃原美希子 (4月10日(火)19時08分55秒)
■アニトさま■
アニトさまは以前「女装娘はこれからますます増えていく」
とおっしゃっていましたけど
最近ブログや携帯サイトが爆発的に増えていますね。
でもちょっと気がかりなことがありまして、
20歳そこそこでホルモン歴1年ですとか
女装娘と付き合いたい純男ですとか、SMがしたいとか
え〜!?早熟すぎやしませんかぁーって感じがするのです。
まず王道の生き方とか恋愛をして
それが自分には合わないと感じたら
いろいろ試してみるのが筋だと思うんですけれど。
その一方で団塊世代の2007年定年問題をニュースで知って
熟年の性ってどうなんだろうなと考えてこの物語になりました。
でもわからないことばかりなので「団塊の世代」「熟年離婚」
「マッサージ」などいろいろ検索しながら書いていて、
自分の文章になっていないのが丸わかりです。
そろそろ体験取材も必要かなぁなんて思うのですけれど
あーーー、アニトさま、デートだけでもうらやましいのに
そんなことがあったのでございますかぁ〜。いいないいな
■淫乱秘書隷嬢吉田聡美さま■
もーどこまで修行の旅に行ってしまわれたのかと心配しておりました。
彷徨われていたのは場所じゃなくて心の世界だったのでございますね。
>すごく面白いけど「聡美ほど奇抜な発想はないな」と思っていた
実際ないのでございまするよぉ〜。
もっと奇抜な設定やストーリー展開にしたいなーと思いながら
そうしてしまうと知らないことを書かなくちゃいけなくなったり
(実は今回の物語1〜2話がまさにそれ)
ラストまで書ききるテンションを維持できるかがすごく不安なんです。
聡美さまの物語は面白いうえに見識があって哲学的で
これぞ物語!ってお手本みたいに思っているんです。
ずっと思っていたんですけれど空想デートって競うことをしていません。
ランキングはないし、アニトさまはどれが良くて
どれが悪いみたいなことを書かれたことがありませんし。
物語も女装もみーんな平等って教えがあるように捉えているんですけれど
聡美さまはいかがお考えでしょう?
>名前が怪しかろうと・・・m(_ _)m
えへへへ、実は名前を考えているときが一番楽しかったりします。
−−− 男根の世代 2 −−−
タクシーをつかまえ走り出して早々
いくぶんホッチャリした体型の永有さんが切り出した。
といってお腹が突き出ているわけではない。
胸板が厚く顔や手に張りのある身体つきなのだ。
「祖父戸さんはセカンドライフの計画をお持ちなんですか?」
仕事に追われて今までできなかったことをすべてをしてみたい。
とは思うもののしかし今のところ具体的なプランはないのが現状だ。
「ええまあ…いろいろと…」
「あれもしたいこれもしたいなんでしょうな。ちなみに今のご趣味は?」
若い頃はフォークギターをジャカジャカかき鳴らし、
結婚して一時期、妻と2人でテニスに熱中した。
会社の野球チームに所属していたしパソコン教室に通ったこともある。
しかし今はと言うと会社絡みの接待をかねたゴルフが月1程度で
個人的には読書と鉄道模型と週1度のウォーキングくらいなものか。
「それらはクラブとかサークルのような団体に所属して?」
「いいえ、1人のんびりとするのが好きなのですよ」
「わかりますわかります、僕もそうでした。
もっとも人様に言うには恥ずかしい趣味でもありましたので」
小学生のとき電車に興味を持った。
東海道本線をはじめいくつかの主要路線の駅名をすべて覚え、
車輌の形式記号から列車のタイプを一目で判別することもできた。
そして50歳を過ぎて旅行先で昔ながらの鉄道に乗ったことをきっかけに
鉄道模型をコツコツと集めだしたのだ。
自宅にレールを敷いて走らせるほどではないが
自室の壁一面を占めるコレクションのことは家族以外知る者はいない。
いい歳をして…と言われそうな趣味を持つ大人は多いだろう。
「ところでこう言ってはなんですけど、1人でするのが好きというより
1人でできることに限定されてきたんじゃありませんか?」
永有さんのその言葉にふと怒りを感じた。
趣味とは元々個人的なものではないか。
好きだから・おもしろいと思うからするのであって
1人でしようと他人にとやかく言われる筋合いはなく、
対人関係があるかないかは人それぞれの個人感なのであり
そういうことを含めて趣味と言えるのではないか。
「仕事を核としたライフサイクルがあって余暇に趣味を持てるわけです」
土糊裳さんが間に入った。
「限られた時間にするから集中できたり工夫があったり
そして気分転換やストレス解消にもなるんでしょうな」
もちろんだ、趣味とはそういうものだろう。
「しかし中心をなしていた仕事がなくなったことで
何をしてもいいしどれだけでも時間が使えるようになると
かえってどうしたらいいのかわからなくなってしまう人がいるようです。
定年鬱というそうですよ」
そういえば最近はウォーキングをさぼりがちになり、
近所にできたマンガ喫茶に入って
昔懐かしのスポーツ根性マンガを読むことがある。
懐古趣味は老境に入った者がハマる趣味なのだろうかとふと思う。
永有さんは出張の多い仕事だったという。
結婚をせずずっと1人で暮らしてきたせいもあり近所付き合いは少なく、
定年後世間とのかかわりをすべて断ち切られたような気がしたと
初めて寂しそうな顔を見せた。
土糊裳さんは元大学病院の外科医師で、
開業した長男の病院で院長の肩書きを持つという。
「手術はいたしておりませんでね、
週3日ほど医者面して顔なじみの患者さん相手に世間話をして
いってみれば相談役みたいなものですよ。
そことは別に半年前にようやくこの歳になって自分の城が持てました」
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
駅前に近い新築のマンション。
最上階の一室が土糊裳さんの城だった。
元々は4LDKで、
リビングともう一部屋の仕切りと取り壊した広いスペースに
大きなデスクと応接セットとベッドが2つ。
「リラクゼーションルームとでも言いましょうか。
今になって東洋医学の奥深さに気がついたのですよ」
ソファに落ち着いて土糊裳さんの話を聞く。
中国・インド・チベット・タイ・インドネシアなどを旅歩き、
整体・鍼灸・気功・アーユルベータなどなど
その国その土地にあるいくつもの予防法治療法を見、体験したそうだ。
新聞やテレビなどでよく目に耳にするメタボリックシンドロームとか
アンチエイジング・デトックスなどと絡んで
なんとなく身体に良さそうな感じはするが
実際のところ内容はチンプンカンプンだった。
「異業種交流会で知り合った何人かと会を作りましてね。
その母体から派生してわたし独自で顔なじみの人たちと
プライベートサロンを持ったというわけです。
趣味で行っていますからお金をいただくことはしていません。
よろしかったら試してみますか?」
土糊裳さんはそう言ってベッドの方を見た。
タダだというし、話を聞くよりもその方が手っ取り早い。
「シャワーをお使いになりますか?」
「その方がいいですか?」
「どちらでもかまいません。
お互い酒を飲んでいますから軽くマッサージだけにしましょう」
話が決まったのを見届けたように永有さんが先に立ち上がった。
「それじゃ僕はシャワーを使わせてもらおうかな。
ここのバスルームはすごいですよ。
広くてジャグジーがあって、まるで温泉のようです」
何度も訪れているのだろう、そう言ってドアの向こうに消えた。
「では祖父戸さんはこちらへ」
促されて施術ベッドに向かう。
「シャツとズボンは脱いでください。
化学繊維ですと正確なポイントをつかみにくいのです」
もしかしたら汗ばんでいるかもしれない。
やはりシャワーを浴びた方がよかったかなと思う。
初対面の人の前で下着姿になるのは温泉と診察室くらいなものだろうか。
ランニングシャツとブリーフ姿でベッドに仰向けになると
首から下に真っ白いシーツをかけられた。
「手足の力を抜いてゆったりと開いてください」
身体の線に沿ってポンポンとシーツを押さえつけられる。
「私が行っているのはリンパ腺マッサージと言われているもので
リンパの役割というのは余分な水分や老廃物の排出でして
ダイエットにいいとは言われていますが一時的にむくみが解消されるだけです。
一番の効用は新陳代謝が高めることにより健康な身体を保つことなのですよ」
土糊裳さんは手先から肘まで、肘から肩へと
揉むというよりはさする感じで柔らかに手を滑らせ続けた。

▽ ▽ つづく ▽ ▽




アニト (4月16日(月)23時38分06秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
いつの時代も若者は好奇心に溢れ、刺激を求めます。
かつては一部の人の密かな行為だった女装やSMも
情報が氾濫する今は身近な場所に初めから存在し
選択肢の一つになっているのかもしれませんね。
裾野が広がるのはけっこうなことなのですが
成果を急ぎすぎる人、他人に求めたがる人、
我慢のできない人が多くなってきたように感じます。
もっともこれは若者だけのことではなく、
社会全体的にそういう傾向にあるような気がしますが。
>そろそろ体験取材も必要かなぁなんて思うのですけれど
何かの本で「体験も想像も脳の作用としては同じ」と読んだことがあります。
わからないことはネットで調べ、よりリアルに空想することで
女装娘はより女性に近づき、熟年にもなれますし、
わたしとのデートを思い描くこともできます。
さて、どんなデートにしましょうか?。




桃原美希子 (4月19日(木)16時57分05秒)
■アニトさま■
発言が批判的になってしまったことを反省しています。
いつから何を求めて女装をしようと人それぞれでございますね。
欲求不満なのかもしれません。
女装を始めた頃は洋服や下着を手にするだけでものすごく興奮し、
着たならエッチなことをせずにはいられなかったのですけれど
最近では女装で外出してもあまり刺激的に思えなくなっています。
エッチな空想をすればすぐに欲情できちゃうんですけれど。
理想的な出会いとかお付き合いの仕方は
みなさま思い描いていらっしゃると思いますけど
そういうのってどこにあるんでしょう?
ホントにあるんでございましょうか?
出会いの機会が少ない地方の女装娘さまたちが
何を考えてどのような活動をされているのか気になります。
それにアニトさまのデートのご様子も。
アニトさま日記の復活をよろしくお願いいたします。
■淫乱秘書隷嬢吉田聡美さま■
優劣の考察はすごく感心しました。
ワタシの場合はこんな感じです。
流れがわかるように引用させていただきますね。
>@他の人が書いた作品を見て「うまいな」と思う。
>A自分もうまく書きたいと思う。
>B今回は自分としては「良くできた」と思う。
>C私の作品は「良い」という自我意識が芽生える。
>D自我意識が自分と他人とを較べ始める。
>E誤解が生じる。
@他の人が書いた作品を見て「うまいな」と思う。
A自分もうまく書きたいと思う。
B今回も自分としては「消化不足だわ」と思う。
C私の作品は「書き続けることで良くなる」という自我意識が芽生える。
D自我意識が自分と他人とを較べないように心がける。
E誤解が生じてもわが道を突っ走る。
物語からみなさまの御心の読み取ろうと思うと同時に
あいさつ文を書くことで考える力がほんのちょっぴりですけれど
身についてきたような気がします。
聡美さまの物語、『湯煙の中で』其の二で
吉田はきっと秘密を持つ人なのだろうそして北村のことを…、
北村はそのことにいつ気がつくのだろうと
ハラハラモヤモヤしながら読み進め
>北村は調子に乗って背中から吉田の胸へ手をやり
>時代劇の悪代官さながらホレホレ!とふざけようとしたのだが
このあたりからぷぷぷって吹き出してしまいました。
頭にぱっと絵が浮かぶほどわかりやすい表現で、しかも面白い。
聡美さまの真骨頂! ぐや゛じい゛ですぅ〜。
−−− 男根の世代 3 −−−
「気分はいかがです?祖父戸さん」
土糊裳さんの問いかけがなぜだか遠くから聞こえるような気がする。
今頃になって酒がまわってきたのかそれともマッサージによる効果なのか。
「本当はお酒を飲んだ後はあまりよろしくはないのですよ」
しかし高揚しているようでもあり沈みゆくようでもある不思議な感覚が
とても心地よく、このままいつまでもいたい気がする。
柔らかな刺激は腕から足へ移り、薄いシーツ越しに足の裏・かかと・
くるぶし・すね・ひざ・ももと徐々に這い上がってきた。
ブリーフラインぎりぎりまでくるとくすぐったさを感じる。
察したかのように土糊裳さんの指は最前線で行ったり来たりを繰り返す。
「失礼なことをお聞きするかもしれませんが……
性生活は満足されていないのと違いますか?」
血液の循環がよくなったせいでぼうっとした頭に
さらに血が一気に集まったようだ。
答えねば肯定してしまうことになりかねないのにうまく口が廻らない。
「リビドーは現役にもかかわらず代謝が上手くいっていないようですね」
マッサージでそんなことまでわかるのだろうか?
妻は上司の娘で私が育った家庭より上流だった。
私を含め多く学生が闘争運動に身を投じていた頃、
彼女は別荘のテレビ画面で荒れた母校の様子を見ていたという。
育ちが理由かどうかはわからないがセックスは淡白で
正常位しか受け付けず、フェラチオは拒み続け、
そしてとうとう10年ほど前セックスさえも拒否された。
思い余って「熟年の性」という特集を組んだ雑誌を見せたら
隠し持っていたSM雑誌を引っ張り出され、変態とののしられた。
よその夫婦はいろいろな体位で交わっているに違いない。
48手もあるのになぜウチはたったひとつなのだ。
フェラチオくらいなんだ、SMだってしてみたい。
仕事一筋・正常位一筋が私の人生だったのだ。
「現代はストレスに満ちています。
仕事や家庭やご近所付き合い、お金に関することだったり
もっと大きな視点で政治問題や地球環境。
60年も生きていればいろいろなものを背負ってきたはずです。
そういった溜まった疲れを出せる出し合える場を作ろうとしているのです」
土糊裳さんが何を言わんとしているのか理解できるように気がした。
いや頭で理解できたのではない。
身体の奥のナニカが解放を求めているような気がする。
「お手伝い願えませんか?」
ナニをだろう?と思ったとき身体の中心に圧を感じた。
土糊裳さんの手のひらが私の股間に触れている。
そこには自分自身気がつかなかった起立があった。
手のひらの圧を強い力で押し返そうとしていた。
言葉を発しようとして言葉が出ず、
起き上がろうとしても力が入らず身動きできない。
全身が溶けだす寸前かのように心地いい。
「今の世は人それぞれに価値観が違い、楽しみも多く、
30代40代でのセックスレス夫婦もめずらしくありません。
まして60歳をすぎればまだまだ現役であるにもかかわらず
あって年数回の性交渉でしょう。
私のように妻に先立たれた者もいます。
いよいよこれから始まるセカンドライフの
あれもしたいこれもしたいという展望の中に
性を含めない、または諦める人が多いような気がするのです」
土糊裳さんの手が身体から離れたかと思うと白いシーツを払いのけた。
はちきれんばかりに膨張した下半身が晒される。
一瞬怒りがこみ上げるが、再び柔らかな愛撫が始まると…
そうこれは性技といってもいいだろう…
なすすべもなく受け入れい気持ちにされられてしまうのはなぜだ。
「母体は『人間ドックの会』といいます。
そこではおのおのの性癖や願望を素直に告白し認め合って
さまざまな性の表現が実践されています。
一種の秘密クラブとでも言っておきましょうか。
私も創立メンバーの1人なのですが
もう少し身近な、少数でフレンドリーな常設の集まりが
あってもいいのではないかと思うようになりましてね。
ここに出入りしている人間は限られています。
祖父戸さんは選ばれた人なのです」
選ばれた? 私が? 秘密クラブ? 性の表現?
霧の中をドライブしているようだった。
いくつもの疑問が沸きあがるものの一瞬の間に素通りして
ブレーキを踏むことなく見えない先に向かっている。
「心の内を吐き出せはすっきりしますよ。
言葉はいりません、今はここが一番正直に語っています」
土糊裳さんの指がブリーフ越しに敏感な部分を上下する。
今日はじめて居酒屋で出会った人物からマッサージを受け
抵抗できないどころか、自分自身信じがたいことに
男性の技巧を拒否できないでいる。
魔法の誘いと誘惑の指。
「私が導いてしまっては興ざめでしょう。
いい娘がいますから後は任せることにします。
実は祖父戸さんを紹介してくれたのは彼女なのです。
エユちゃん、さあこちらへいらっしゃい」
視界の端に女性が現れた。
ピンク色の透けたドレスのようなものをまとっている。
ふくよかな肢体に黒い下着。
ストレートの髪と首に赤いネックレスのようなリボンのような…。
誰かに似ていると思った。
近所の主婦か、会社の事務員か、永有さんの姉妹か?
「祖父戸さんはエユのことなんか覚えていらっしゃらないでしょうね?
でもいいの、今日は尽くしてさしあげる」
土糊裳さんと入れ替わりに女装した永有さんが私の足元に迫り
ブリーフを脱がしにかかった。
それでもなぜだか私は避けることができない。

▽ ▽ つづく ▽ ▽
二度目の登場となった『人間ドッグの会』
初出は「性蜜検査」をお読みくださいませ。
といっても秘密クラブなので詳細はあきらかになっていません、
といいますかワタシの頭にもまだ漠然としかないのですけれど。




アニト (4月21日(土)00時26分21秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
>最近では女装で外出してもあまり刺激的に思えなくなっています。
何事であれ初体験や普段と違うことをすればドキドキします。
それに慣れてしまったときどうしましょう?。
1歩前に進むもよし、動かず深く掘り下げるもよしです。
美希子さんにできることはきっとまだまだたくさんあるでしょう。
>ホントにあるんでございましょうか?
狭い世界だけに極めて少ないでしょうね。
行動を起こせば起こすだけ可能性は広がりますが
不安や恐れから行動を起こしにくいのが女装の世界でもあります。
とはいえどの世界でも同じことだと思うのです。
それに、無いと考えてしまうと『空想デート』が成り立ちません。むはは。
>アニトさま日記の復活をよろしくお願いいたします。
一時はブログを作ろうかと考えましたが
わたしの行動をあまり公開してしまうと
いろいろ差し障りが生じることがあるのですよ。


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