桃原美希子 (2006年4月26日(水)18時04分29秒)
■アニトさま■
4月になって急にお仕事が忙しくなっちゃって
ずいぶんご無沙汰しちゃった気がしてます。
ええとその間に…女装マゾさまの調教協力募集のお知らせが!
いかがだったんでしょう? ドキドキワクワク。
わーい「写真で物語13」として更新作業をしていらっしゃると書かれています。
どどど動画もあるのでございますかぁーーー!
そういえばワタシもずいぶん写真を更新していないので
気温が暖かくなったことですし、物語用に撮っちゃおっかなって思います。
で、でも…洋服があんまり増えてないんです。
新作の物語は、こういうラジオ放送(テレビでもいいんですけれど)が
あればおもしろいだろうなーと思って書き始めたのですけれど、
女装娘による女装娘のための放送って聴いたことも見たこともないものですから
何を参考にしてよいのやらさっぱりわかりません。
はたしてどうなりますことやらでございます。
■田神真緒さま■
>私は、アニトさまへの返信にも書いたとおり、自慰行為としての女装なのです。
ワタシも最終的にはそこにたどり着いてしまうんでございます。
ただ、着替えてすぐにアヘアヘしちゃもったいないので
精神的な部分を盛り上げるために写真を撮ったり外出してみたりしてます。
アニトさまとの会話を読ませていただくと
ただ女の子になれればいいんじゃなくて
いろいろな想いがあって女装されているんだなーって感じます。
■淫乱秘書隷嬢 吉田聡美さま■
>次回こそ、この名探偵シャーロック聡美が謎を解いてみせますわ!
推理物語第二弾を…って思っているんですけれど
ああやっぱりこの人が犯人って読まれちゃうようでは書く意味がありませんし
かといってみなさまがあっと驚くようなトリックなんかぜんぜん思い浮かびません。
あらためて推理小説作家の人ってすごいなーって思います。
頭の中は一日中トリックとか殺人の方法とか考えているんじゃないかしらん。
ワタシだって一日の大半をエッチなこと考えていますから
その部分じゃ負けないつもりなんですけれど…えへへっ。
「お客様センター」は聡美さまのご奉仕精神あってこそでございます。
ええと…事情があって他所さまの掲示板に書き込みすることや
メールアドレスの公開を控えています。
書き込みができなくて申し訳ありません。
でもいつも拝見しています。
エッチなお写真にはすっごぉーーーいって思いました。
これからも聡美さまらしく「空想デート」をサポートしてくださいませ。
■知的な中出真樹お姉さま■
ひゃ〜、アニトさまを亡き者にしちゃうとはーー!
第1話を読んだら全部がパロディになっていることに気がつきました。
さすが真樹お姉さま、大胆というか、やるぅ〜っていうか。
正直、そういう手があったのかぁ、やられたーと悔しい気持ちもします。
でそれを笑って受けて返しちゃうアニトさまの寛大さもすごいですけれど。
知的でおしゃれでおちゃめで信頼しあっている
まさにそラヴクラフトとブロックみたいな大人の関係が
真樹お姉さまとアニトさまの間にも築かれていてとてもうらやましいですぅ。
−−− 女装娘の時間 −−−

「はーい、みなさん、こんばんはーーーっ。
1週間のご無沙汰で今夜も始まりました『ミッドナイトJOSOKO』
綺麗な自分を目指して走り出しましょう。
ショソコの助走、タタタタタタタタタッーーーッ!
ということで今夜もジョソコさんからのお便りを紹介しながら
お悩み相談やプレイスポット情報など盛り沢山でお送りしたいと思います。
葉書やFAX・Eメールじゃんじゃんお寄せくださいませー。
そして今夜のゲストコーナーには素敵な方をお迎えしています。
知る人ぞ知る女装スナック『果樹園』のママ、エクボさんです。
エクボさんには後ほど登場していただくこととして、
まずはメールでいただいたお悩みを。
『こんばんは富江良千歩さん』はい、こんばんは。
『いつも楽しく聴いています。私には女装願望があります。
しかし妻も子もいる38歳です。
家庭を壊さぬように女装を始めるにはどうしたらいいでしょう?』
はーい、こういう相談はたくさん届くんですよ。
ここでご紹介できなかった分はメールに限ってなんですけどお返事を書いてます。
だって葉書やFAXで家庭や職場に返信が届いちゃ困るでしょ。
ともかく要は悩んでたって始まりません、まずはやってみましょう。
奥様がいらっしゃるのなら話は簡単、こっそり拝借しちゃえばいいんです。
男は度胸、女は愛嬌、ジョソコは両方です。
ただしクローゼットの中の洋服の配置や下着の畳み方を
女性は鮮明に記憶していますからくれぐれも元通りに戻してといてください。
一回してみてあなたがどう感じるかです。
後悔したなら2度としなければいいんです。
やってみた後悔よりもやらなかった後悔の方が大きいといいます。
で、いいなって思ったなら次のステップへ。
助走をタタタタタタタタタッーーーッ!です。
でもでもでも調子に乗っちゃいけませんよ。
危うい状況での女装はいつかきっとバレます。
そういう人のために女装スナックみたいなところがあるんです。
後でゲストのエクボさんにそのへんをじっくり伺ってみましょう。
さてさて続いてのお便りは…」
時計は午前3時をほんの少し過ぎたところだ。
元々はグラビアアイドルが受け持っていた1時間の番組枠だった。
しかし突然の妊娠発覚。
雑誌撮影という名目で海外へ高飛びしてしまえばいいものを
ついでに〔なかったこと〕にしてしまえばいいものを
彼女は誰に相談することもなく勝手に恋人との結婚宣言をし、
所属事務所を混乱に貶め、ファンから見放され、
恋人に愛想をつかされ、芸能界から追放された。
そんなことはどうだっていい。
プロデューサーとしての私の仕事は1時間枠をどう埋めるかだった。
深夜3時の生放送を受けてくれるタレントはそうそう多くない。
売れないお笑い系ならばいくらでもいるかもしれなかったが
グラビアアイドルが築いてきた路線はちょっぴりエッチでそこそこフェチ
そのコンテンツを捨てがたくあった。
真昼間に動く画として放映できる健全なお笑いではなく、
深夜でしかできないラジオだからできる妖しげな世界を
生で発信するからディープなリスナーを惹きつける。
考え抜いて半年ほど前にゲスト出演した女装娘を思い出した。
当時のそのグラビアアイドルのファンだという彼は
生放送中にプレセントを渡すため女装姿で局へやってきた。
おもしろいからそのままゲスト出演させちゃえということになったのだった。
千歩と名乗った彼は某大手コンピュータ会社のプログラマー。
独身でもちろん男として社会生活を送っているという。
大袈裟な身振りやわざとらしい女言葉を使うでもなく、しかし彼は女だった。
男ではあったが女の愛嬌を持ち合わせている。
女ではあったが男の度胸も持ち合わせている。
豊富な知識と放送コードぎりぎりの猥談をハスキーボイスでまくし立て、
その後2週間のリクエストの多さは今までにないほどだった。
外出派の女装娘が出かける先はそれほど多くはない。
女装サロンと呼ばれる店で彼女を見つけ、出演交渉をした。
意外にも彼女はあっさりOKしてくれた。
週に一度、金曜日の午前3時から1時間なら昼間の仕事に影響は出ず、
視聴者に顔が見えないラジオだからという理由だった。
女装でスタジオに入りたいという要望には即答でOKした。
狭い空間ながらも世間に対して物言える機会を得たことで
彼女は私に抱きついてきそうな勢いで喜んだほどだった。
すんでのところで身をかわしたが。
はたして目論見は見事に当たりつつある。
なにせ女装娘のラジオ放送など
この業界に長いこといる私とて他では聴いたことはない。
グラビアアイドルパーソナリティ時代のマニアックなファンは
一部は離れていったものの大半が居残り、
さらにハイティーンが中心だったリスナー年代層は上層拡大し、
20歳から40歳半ばを中心に70歳を過ぎた女装娘からもリクエスト葉書が届く。
いったい日本のどこにこれほどの女装娘が隠れているかというほどである。
「…洋服や下着を買う勇気のない『あすなろ』さんは通信販売での購入がお勧めです。
独身ということですから注文し放題着放題。
男名前で注文したり宅配を受け取るのが恥ずかしければ
『あすなろ聡美』とか『あすなろ真樹』とか女性名前にしとけばいいんです。
架空名義だろうが1人住まいだろうがなんだろうが
通販会社も宅配屋さんも住所と苗字が一致していれば
注文を受け付けてくれます配達してくれます。
なんなら『あすなろケロベロスゴンタ』ってしたって手に入ります。本当です。
明日は女装娘になろう、あすなろう、あすなろさん、がんばって。
はい、じゃここでCMはさみます。続きはまた後で」
千歩ちゃんがにっこり笑って首をかしげた。
(調子はどう?)と訊いているのだ。
「千歩さん、今日もいいですね」
ディレクターの小泉が言った。
私は中指だけおっ立てた握りこぶしを千歩に向けて突き出してやった。
千歩が投げキッスを返してきた。

 ▽ ▽ つづく ▽ ▽




アニト (4月27日(木)23時43分32秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
4月は大勢の新社会人が誕生し、環境が変わることで
女装娘さんが誕生しやすくなる季節かもしれません。
そういうことでも《『ミッドナイトJOSOKO』》のような
番組があるとおもしろいですね。
>どどど動画もあるのでございますかぁーーー!
少しずつでも新しいことに挑戦したいと思っています。
しかぁーし!、動画は種類(拡張子)によってナンタラカンタラ、
編集ソフトは使い方がややこしくて、
おまけにサーバー容量の関係もあるものですから苦労しています。
たった15秒ほどでも5000KB!!。おいおいおいっ!。
そのうちに公開しますから楽しみにしていてください。
美希子さんのお写真もお待ちしていますよ。




桃原美希子 (6月30日(金)18時42分05秒)
■アニトさま■
「ダ・ヴィンチ・コード」(小説の方)読みきりましたぁー。
長かったですけれどとってもおもしろかったですぅ。
へぇ〜、ダ・ヴィンチさんって同性愛者だったとか、
モナ・リザの絵って女装したダ・ヴィンチさんっていう説もあるんですね。
秘密結社の集会場面とか、色素欠乏症のシラスが身に着けているシリスや
鞭打ちの苦行にはドキドキしちゃいました。
上映禁止の国があるっていうのもわかる気がします。
失敗でしたのは映画を先に見ちゃったことです。
東由紀子さまにはワタシがご挨拶を書いたばっかりにご迷惑をおかけしました。
でもでもアニトさまのことですからもしかしたらホントに罰をお与えになる?
なんて空想すると東由紀子さまの調教デート、ますます目が離せなくなりました。
前川美佳さまといい東由紀子さまといい、
何人の女装娘さまを幸せにしたら気が済むのでしょう。
もー、アニトさまったら!!
その公園にワタシも行ってみたいですぅ〜。
■前川美佳さま■
もうー、すごいというかお幸せそうでいいなぁというか
うらやましいっ!の大爆発でございますぅ。
あらためて初めから読ませていただいて
美佳さまのご決心や行動力のすごいことに感動しちゃいましたぁーー!
ネットが発達して女装の世界が広がって
携帯サイトも含めれば簡単にお相手が見つかるようになりました。
でも素性を明かせないだけに一時の遊びだったり後で後悔することになったり、
そうならないようにとあと一歩の勇気が出せないままだったり。
ホントに素敵な出会いってそんなにはないような気がします。
美佳さまの物語はまさしくセックス物語、あっ違った、サクセス物語でございます。
一生の宝物を胸に抱いて生きていけたらいいなーって思います。
ときどきは「空想デート」をご覧くださいませね。
そしていつの日かまた物語を読ませてくださいませ。
■女教師雅子さま■
>中学生で赤いミニスカートを穿き雅子に
>高校1年の時、塾の先生の亀頭を愛撫し口を捧げました。
ひぇ〜、ワタシなんか高校1年になってもキスの経験さえありませんでした。
それにしても長〜いお付き合いをされているんですね。
それに御主人様塾の先生さまはホントに雅子さまのことを考えて
段階的に雅子さまを育ててくださっているようですごいと思います。
またまた変なことを聞いちゃいますけれど
小学5年の時から今日までの間、
雅子さまのご趣味がどなたかにばれちゃったり
ご主人様との関係を知られてしまったことはないのでしょうか?
■淫乱秘書隷嬢 吉田聡美さま■
どうしちゃたんだろう聡美さまって思っていたら
そういうことだったのでございますね。
ご退院おめでとうございます。
くれぐれもお身体を大切になさってくださいませ。
>誰にでも書ける女装小説の書き方なんて凄すぎます。
はーい、ワタシが書けるくらいですから
きっとどなたでも物語の一つや二つ書けるんじゃないでしょうか。
でも書き方がわからないとおっしゃる方がいるのではないかという気がしたんです。
たくさんのみなさまに書いていただければ本望です。
>女装テーマパークでも作って下さいませ。
なんてすんばらしいアイディアなんでしょう。
ええと……入場者は全員スカート着用。
レンタル衣装もご用意しております。
ストリートを堂々女装で歩けて、休憩は「萌えコス喫茶」で。
優雅な西洋衣装で過ごす「ビクトリア朝オ・マン古城」とか
ボディコンディスコを今風に復活したクラブ「シリアナ」とか
パビリオン・アトラクションも盛りたくさんでございます。
もちろん「大人の秘宝館」も忘れちゃなりません。
いつかチャレンジしたいと思います。
■性処理用便器豚 東由紀子さま■
わー、どうしましょう
ワタシのせいでお名前を間違えてしまったのではないでしょうか?
そうだとしたら相応の罰の半分はワタシもいただかなくてはなりません。
おトイレに放置されて、入ってくる方々の性処理排泄処理を命じられて…。
ひゃん、ワタシは空想するだけでギブアップしてしまうのですけれど
由紀子さまは大丈夫でしょうか?
−−− 女装娘の時間 2 −−−
世の中に女装をする男がいることは知っていた。
知ってはいたが実態は知らなかった。
ただ、世間は私以上に世間知らずだった。
千歩をパーソナリティに据えようと上層部に企画を持ち込んだときだ。
「ジョソコぉ?なんだねそれは」
喫煙専用の小部屋で編成局部長の和田貫が大量の煙を吐き出しながら言った。
タバコを吸わない私にとっては拷問部屋のようにも思える。
「ですから企画書にもあるように、女装した男性なんですよ」
「変態じゃないか。もうちょっと常識的なところから選び出せないのかね?」
「彼、いえ彼女、いえ、彼は、彼女は…
普段はいたってまっとうな某大手会社のサラリーマンです」
「ニューハーフとは違うんだろ? だったらなおさらおかしいじゃないか。
しかも素性は知らない明かせない、履歴書すら提出できない。
それでどうしてOKが出せると思うんだ?」
「部長は常々言っているじゃないですか、個性が大事だと。
個性があるからパーソナリティと言えるんだと」
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
営業部の小木恒部長は銀縁のメガネを押し下げながら上目遣いに私を見た。
広い机に置かれた書類はすべて定規で測ったかのようにまっすぐ置かれている。
「いいかね君。どんな番組を流そうと誰が何を話そうとかまわない。
ジョソコとやらでもね。
ただしスポンサー様がいてこそ番組が成り立っていることを忘れちゃならない。
スポンサー様がどう思うかねー? 受け入れてくれるだろうかねー?
他にも候補を2・3人当たっといたほうがいいんじゃないかねー。
それにしても女性になりたがる男性がいるとは驚きだよ」
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
制作部の稲墨女史は巨体を揺さぶりながら早足で階段を駆け上り続けていた。
広い背中を追いかけながら答えを待つ。
「たしかに男女同権の世の中よ。
男性でも女性でも女装した男であってもその逆でも
能力があればその人にお願いするわ。
近頃では女装を芸として売っているタレントもいることだしね。
ただしそれはタレント性があってのこと。
それにわたしの力では決められないことはわかってちょうだい。
編成局がOKを出し営業部がOKを出し、それからウチが動きだせるのよ」
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
結局のところ問題は山積みだった。
午前3時という比較的規制の緩い時間帯だからこそ可能な
前パーソナリティのグラビアアイドルが築いたセクシー路線だった。
リスナーが自分の性癖を書き綴った『夜間診察室』というコーナーがあり
『大人の図書館』と称してアダルト小説の一部を朗読したりもした。
『もしも…の世界』はときにかなり変態的な内容もあったと記憶している。
とはいえ使ってはならない言葉などはそれなりに自主規制を設けてきたつもりであり
常々グラビアアイドルに言い聞かせいたことは、
「ソフトな投稿は煽り、ハードな投稿は笑い飛ばせ」だった。
それでバランスがとれる。
しかし今問題となっているのは番組内容でなくパーソナリティの個性、
ラジオなんだからリスナーには見えるはずもない衣装の問題だ。
グラビアアイドルは水着姿や裸でマイクに向かっていたわけではない。
テレビや雑誌で見るフリフリ露出過剰な衣装と違い、普段着だった。
今度のパーソナリティは男性だ。
ただし女性モノの洋服を着ている。
ラジオでそれがどうしていけないのか。
話術に関しては申し分なかった。
富江良千歩とは女装サロンでだけでなく、
千歩の行きつけのスナックでも何度となく会い、
時にまじめに、時にはらわたがよじれるほど面白おかしく、
時に政治的に、時に物悲しく、時にお色気話を聞いた。
過剰なオネエ言葉を使うことなく、
男としては少し高めなハスキーボイスというくらいだ。
知り合った女装娘の中で3本の指に入るくらいの話術といっていい。
一度だけだが男性のままの千歩と会ったとき
彼はボソボソとした話し方をするとても寡黙でシャイな人柄だった。
いったい何が彼を女装に走らせ、
女装をすることでどうしてそうも内面を変えることができるのか、
実はそのことにも大いに興味を持ったのだった。
それに世に現れている女装娘などほんの少数で
(その少数すらも私は目にしたことがなかったのだが)
隠れ女装娘・女装願望者は世の男たちの10人に1人くらいだと言う。
まさかそれほどもいるはずかなかろうと思もいつつも、
もし100人に1人・1000人に1人だとしても膨大な人数になり、
逆に考えればリスナー予備軍がそれだけいるともとれる。
なにせ女装娘がパーソナリティのラジオ放送はたぶん前代未聞。
女装娘による女装娘のための放送を目指せば
今までにないプログラム作りとそれに見合う反響があるのではないか
そういう確信めいた予感がした。
にもかかわらず上層部ときたら…。
もしかしたら女装という行為が問題なのではなく、女装娘が存在する事実、
そして女装娘が社会的な役割を持ってしまうことを危惧しているのかもしれない。
ところが……。
人選締め切り一週間前に事態は急展開したのだった。
いつものように慌しく局内の廊下を歩いてきた稲墨女史が私を見つけてささやいた。
「まだ内定段階だけど、あなたが薦めた女装の人で決まるみたいよ」
営業部の小木恒部長に呼びつけられて四角四面のデスクの前で言われた。
「スポンサー様がね、変わるんだよ。
理解あるスポンサー様が女装でもいいというんだよ。世の中変わったねー」
編成局部長の和田貫がめったに来ることのないスタジオに来てのたまった。
「やっぱり君は目のつけどころが違うね。
女装のパーソナリティなんてよく思いついたな。
いいじゃないか女装、それこそ個性だよ」

 ▽ ▽ つづく ▽ ▽




アニト (7月3日(月)22時46分17秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
生涯独身であったダ・ヴィンチの弟子たちは皆美少年で、
同性愛の罪で裁判にもかけられています。
「モナ・リザ」は英語表記で「Mona Lisa」(リザ夫人)ですが
イタリア語では「Monna Lisa」で、Monaは女性器を意味するとのことです。
わたしは原作を1年以上前に読んでいて
内容をすっかり忘れていたため(むはは)映画は十分に楽しめました。
>その公園にワタシも行ってみたいですぅ〜。
どわっはっは!!。
デートは基本的に1対1なのですが、相手の願望が大きい場合
お手伝いしてくれる人を交えることがあります。
わたしは「自分がしたことをする」のではなく、
「相手の要求をいかに満たすことができるか」に目指すものがあり
結果相手が《幸せ》と感じてくれれば満足なのですよ。
一番大切なのは「どこで」ではなく「何を」でもなく、「誰と」するかです。




桃原美希子 (7月28日(金)00時23分47秒)
■アニトさま■
2話の終わりで「いいじゃないか女装、それこそ個性だよ」なんて書きましたけど
「個性を伸ばす」とか「個性的であることが良い」なんて叫ばれながら
男性がスカートを穿けば白い目で見られますし、
個性的なオナニーをすれば変態扱いですし、
時代とともに「平均」という枠が少しずつ拡大してきただけで、
その外側に飛び出してしまうとあいかわらず異端扱いされてしまいます。
個性を伸ばせと言う人の個性ってどこまでなんでございましょう?
この物語は社会的に認知された?ニューハーフさんではなくて
趣味として女装をする男性が公の場で発言する機会を持ったら何を言うのか
ということをテーマに書き出したつもりなんですけれど、
まったく違う方向に話が進みそうです。
というか、何を言うかというところまでたどりつけそうもありません。
理由はたぶんワタシ自身が何を言いたいかわかっていないからだと思うのです。
もうひとつの理由は飽き性だからです。
我ながらトホホでございます、申し訳ございません。
■神の領域を模索する語部、異端の道ダスカ?の中出真樹お姉さま■
>牧人郷に歓を尽くす語部、凍てつく荒野カダス
むひ〜ぃ、難しすぎてイメージが浮かびませんでしたぁ〜。
はじめ「語部」を「ごぶ」?って読んじゃいましたし、カダスってなんダスカ?
って思いつつ「荒野カダス」を検索で調べてみたらたくさん出てきました。
インターネット、すごく便利です。
>しっかりと『空想デート』に根をおろし、比類なき安定感の中で
内緒ですけれど前に他の掲示板に違う名前で投稿したことや
恥ずかしながら画像投稿したこともあったんでございましたぁ。
でも反応が「空想デート」と違ったんです。
なぜかなって考えてみたら
投稿するそれぞれが想いだけをぶつけてそれで終りみたいな感じで
投稿する幸せ感をワタシは継続できなかったんです。
それでこちらで落ち着いちゃってるわけです。
どんなアザトースにしていただけるのかワクワクできるのも
「空想デート」の楽しみのひとつでございますぅ。
−−− 女装娘の時間 3 −−−
「ジョジョ……女装ですかぁ?」
ディレクターの小泉が素っ頓狂な声を上げた。
「声が大きいよ」
夕刻の喫茶店にはまばらに客がいるだけだが話の内容が内容である。
小泉は辺りを見回して自嘲的な笑いを浮かべた。
こういうところが気の小ささを表している。
ディレクターに昇格して2年、たしか28歳だったか。
アシスタント時代から真面目な仕事ぶりで認められたものの
ヒット番組を生み出すにはいたっていないのは
クリエイティブな作業に必要なある種のハジケがないせいだろう。
血液型占いでいうA型気質なのかもしれない。
だからこそタイムスケジュールに沿った生番組では能力を発揮し、
使いやすくかつ信頼できる男でもあった。
「ひとつ聞いてもいいですか? ニューハーフと女装娘の違いってなんですか?」
「うーむ、難しいところを突いてくるな。
簡単に言ってしまえばそれをウリにして飯を食っているかどうかだろう」
「……それとついでにもうひとつ」
小泉は言いにくそうにテーブルに乗り出し声を潜めた。
「女装の人ってやっぱりその……男性が好きなんですか?」
「それはその人の嗜好によるんじゃないか。
多くの男性が女性を恋愛対象としているが、
中には男性が好きな男性がいる、女性が好きな女性もいる。
男性のごく少数であるとは思うが女装をする人たちがいるならば
その中にも男性が好きな者と女性が好きな者がいて当たり前だと思わないか」
「は…はぁ。……それで襲われたりすることはないんでしょうね?」
「君が挑発しなければな」
冗談で言ったつもりだったのだが小柄な小泉はプルプルプルと首を横に振った。
「考えてもみろ。君は身近に女性がいれば誰彼かまわず押し倒すか?」
小泉は再び大きく首を振った。
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「ほおーっ!女装っスか!」
放送作家の阿部が腕組みをしながらうなづいた。
実はれっきとした落語家であるが多方面に興味を持ちすぎる性格が災いして
いまだ前座のまま31歳になる。
以前にも一緒に番組を作った仲でもあった。
「タハー、おもしろそうなところから持ってきましたね。
で、武衆さん、やっちゃったんっスか?」
飲みかけていた芋焼酎を噴出しそうになった。
幸いにも喧騒の居酒屋では誰もこの会話に聞き入るものはいない。
「あたくしはニューハーフとなら1回。
なかなか良かったっスよ、あの人たちは男のツボを知っていまスからね。
女装娘となると……その道に特化した番組にすればきっと、うひひひ。
リスナーの女装体験記とか社交場紹介なんかもいいんじゃないスか。
ゲストにゲイのタレントを呼んじゃいましょうか。
最近じゃほとんどテレビに出なくなった演歌界の大物ZとかアイドルのYとか」
「おいおいそれってヤバくないかい」
「ヤバイからおもしろいんスよ。
ロックグループのWはステージだけでなく普段も化粧をして女装をしているそうっスし、
売れっ子のお子ちゃま女の子グループを脱退した1人は男の子だったって話もあります。
声変わりをしたから追い出されちゃったらしいんスけどね」
「本当かよ、誰だだれだ?」
「まっ噂の域っスから。
でもタレントは商品として作り上げてナンボの世界。
宝塚の男装なんかと比べたら今まで男の側にそれがなかったのが不思議なくらいで
ようやくこの頃では女装をウリにした芸人なんかも登場していまスしね。
時代が女装を認めだしたってところスかねー」
阿部は語尾のスだけを隙間の開いた前歯から空気を漏らすようなしゃべり方で
ネタになりそうな事柄を早くもノートに記していった。
「で、肝心なことを聞きますが、きれいなんスか、その女装娘」
「まあな」
「よっしゃ〜、引き受けましょう」
好奇心いっぱいのこいつはきっとB型だろう。
 ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「こちらがオペレータの福田さん。ミキサーはじめ機械全般の操作を担当してくれます」
福田さんは音響一筋20年のベテランで
きちんとスーツにネクタイをした格好は1人だけ浮いているようにも見えた。
本人もそれを自覚していてあまりに自分とかけ離れた場所に戸惑っているようだ。
千歩の希望は最少人数のスタッフで、中に女性を入れないことだった。
通常生番組ということであればけっこうな人数のスタッフを必要とするものだが、
ややこしい進行にしなければそれは可能だ。
もともとそうするつもりだったし深夜枠であることを考えれば女性は使いにくい。
金曜日の夜、女装スナック『果樹園』のボックス席が全員による初打ち合わせの場所になった。
「千歩さんってホントにきれいっスね。
あたくしはこういう所へくるなんて初めてで緊張しちゃって」
ヨレヨレのアロハシャツを着た阿部が全然緊張感なく言う。
「もう〜お上手なんだからぁ」
「それにそのセクシーな声。リスナーはイチコロっスよ。ねぇ小泉くん」
ポロシャツ姿の小泉はなすすべもなく入店時からずっと目を丸くしていた。
頬に真っ赤なキスマークがついている。
ほろ酔い加減の女装客から受けた歓迎の印だった。
「うっそぉ〜!!」
カウンター席からまた嬌声が弾けた。これで3度目だ。
ついさっき入店した女装客が振り返って手を振っていた。
「千歩ちゃん、DJやるんだって! すごいじゃない、おめでとう」
ママが口に人差し指を当てている。
緘口令はすでにあってなきがごとくになっているようだった。
ママのえくぼさんを含めてカウンターを挟んで両側にいる8人は
ワイワイと陽気にはしゃぎながらも意識を常に私たちに向けている。
「大丈夫ですか、こんな筒抜けの状態で?」
福田さんが心配するのはもっともだ。
週末過ぎには噂は世界中に広まりニューヨークタイムズに記事が載るかもしれない。
しかし千歩はリラックスした笑顔を絶やさずにいる。
「ここでのことは外には漏れないんです。
だって男に戻ったとき家族や会社の同僚に
『女装娘のラジオ番組が始まるんだって』なんて言えないでしょ」
「なーるほど。じゃいっそのこと今ここで製作発表会をやっちゃいまスか」
阿部の提案に小泉がさらに目を丸くし、阿部さんはあごを突き出し、千歩が拍手をした。
「それっておもしろそう。
世間に向けた大々的な宣伝は困るけど、でも同好者には聴いて欲しいものねー」
「現場の声を拾えばおもしろい企画が生まれるかもしれないスよ」
言うが早いかいきなり阿部は立ち上がり、カラオケ用のマイクを取りに向かった。
「えー、みなさま、いっぱいのお運びありがとうございます」
「ってアンタの店かぁ」
カウンター席から突っ込みがはいった。
「ただいまより我らが千歩ちゃんをメインパーソナリティに迎えた……
番組名はまだ未定なんでございますが、製作発表を始めさせていただきたいと願います。
ママさん、この場をお借りしてよろしゅうございますか?」
皆の注目がカウンター内に集まり、期待と緊張の一瞬の間があった。
えくぼさんは目の前にあったグラスを高々と掲げる。
「イェーイ!」
拍手と嬌声が乱れ舞った。

 ▽ ▽ つづく ▽ ▽




アニト (7月29日(土)00時35分39秒)
桃原美希子さん、こん○○は。
ヨウロウタケシさんが『バカの壁』という本の中で
<脳は社会生活を普通に営むために「個性」ではなく「共通性」を追求する>
と書いています。
個性とは奇抜な見た目ではなく突飛な行動でもなく、
人は元々誰もが独自であり、存在すること自体が個性なのでしょう。
>たぶんワタシ自身が何を言いたいかわかっていないからだと思うのです。
《公の場で発言する》には責任が伴います。
それがわかっているから《何を言いたいかわかっていない》と感じるのかもしれませんね。
気にすることはありません、物語にするから言えることもありましょう。
自分は女装をこう思う、自分の空想デートはこうである。
と、いくつかの部分は共感するがいくつかの部分は違うと誰もが感じるはずです。
その発見がおもしろいのですよ。
>投稿する幸せ感
素敵な言葉です。
どこの掲示板であってもみなさんがそういう気持ちで投稿してくれるのがいいですね。


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