元になった鬼束権太さんの『亜里砂の大冒険』を読む


中出真樹 (12月13日(月)23時12分41秒)
▲アニト様▲
メールでも申し上げましたように今回は削除覚悟の書き込みです。
なぜ削除なのか。
それは倒錯・・・いえいえ盗作だということです。
物語を書く上で盗作というのは宿命づけられたテーマです。
どこまでが盗作でどこからが盗作でないのか。
その判断も困難な場合があります。
でも今回のわたしの物語は
鬼束権太さまの『亜里砂の大冒険』から盗作していることに間違いありません。
そしてタイトルの『感染』は鬼束ちひろの『infection』をヒントにしています。
さらに言えば最終的なストーリーのヒントは『月光』から。
なぜ鬼束権太さまの盗作を?
それは『亜里砂の大冒険』の序盤のところが悲しすぎて忘れられないのです。
もちろんこの物語が大好きです。
そして亜里砂に違うストーリーで幸せになってもらいたかったのです。
『infection』『月光』と絡んでいるのは鬼束という苗字から。
もちろん大好きな曲でもあります。
わたしがこの場所にデビューしたときに、
いつも書き込みをなさっていた先輩は権太さまと美希子ちゃん。
お二人からの声はすごく励みになったのです。
美希子ちゃんとはリレー物語を書いたりして姉妹になりました。
わたしはいつか権太さまについて書いてみたいと思っていたのです。
この物語が削除されることなく権太さまの目に触れることになれば、
気分を悪くされるかもしれません。
その場合はごめんなさい。
削除となればすべてはなかったことになります。
いずれにしても、わたしはこれが今一番書きたかったのです。
▲雅子さま▲
雅子さまの物語を読んでいると女装というイメージが浮かんできません。
女性のイメージが強いのです。
雅子さまは心が限りなく女性に近いのではないのでしょうか。
わたしのように男であることにこだわりながらの女装とは
異なるところがおおいにあるのではないでしょうか。
認識が間違っていたらごめんなさい。
▲吉田聡美さま▲
もう絶好調ですね〜。
書き込みのペースといい量といい、さらに個性もしっかりと。
いやはや聡美ワールドが完成といってもいいのではないでしょうか。
わたしの先輩の権太さまや美希子ちゃんは自分の世界をお持ちです。
聡美さまもその域に達したとわたしが勝手に認定しちゃいます。
そういうわたしはフラフラして自分の世界が見つかっておりませんです。
▲田神真緒さま▲
真緒さまも絶好調ですね〜。
聡美さまとふたりで競い合うような物語の書き込みすごいです。
それに奴隷宣言までなさって。
真緒さまの物語すごく興奮します。
わたしの精神状態にすごく波長が合うのです。
物語を読むときは主人公を自分に置きかえてエッチな気持ちになります。
でも真緒さまの物語は男としてのわたしも興奮するのです。
女装者として男として、二重の楽しみを感じることができます。
▲とってもエッチなみんなの妹美希子ちゃん▲
うんうん、そうか〜、やっぱり4年目なのね。
でも意外と短いような気がします。
なにしろ『空想デート』における美希子ちゃんの存在は輝いているもの。
そしてわたしが今ここにいるのも美希子ちゃんのおかげ。
筆がすすまないときも美希子ちゃんの書き込みを見ると元気になります。
いつまでもここにいてね。
ブチュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。(熱烈なチュー)
・・・感染・・・

小さな公園でセーラー服を着た僕はお客さんのオチンチンをしゃぶっています。
僕は見習い娼婦の「おフェラ」屋さんです。
お客さんの精液でアタシの顔が汚れます。
拭きたいところだけど、そのままの顔でニッコリお客さんを見上げます。
「お客様、如何でしたでしょうか」
「あ、うん、とっても良かったよ。で、幾らだっけ」
アタシはハッキリとした明るい声で答えます。
「はい、毎度ありがとうございました、
142円で消費税がついて149円になります」
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
僕はどうしてこんなことしているのだろう。
よく思い出せない。頭の中がはっきりしない。
ひょっとしたら悪い病気に感染したのかな。
どうしよう。
でも、いまは気にしないでおこう。
お客さんにもらった149円をお財布に入れて近くのコンビニへ。
コンビニの前は明るくてまぶしいけど、
人のいない公園と同じような寂しさも感じてしまいます。
コンビニのお兄さんはカッコイイけどアタシのことは知らんぷりです。
でも、しょうがないの。
アタシ男のくせにセーラー服着て、よそのオジサンのオチンチンしゃぶって、
お金をもらってる変態さんなんだもの。
気持ち悪いって思われてあたりまえだよね。
本当は雑誌のコーナーで立ち読みもしたいな。
でも、お客さんが何人かいて気持ち悪がられてしまうから、
他の人とは目が合わないようにカップ麺のコーナーに行くんです。
いろいろあるな〜。
どれにしようかなって考えてる間は、ほんの少しだけ心がなごみます。
「とんがらしメンも好きだけどお尻がヒリヒリするから、
ヘルシーにきつねドン兵衛にしよーと」
手に取ってチラッとレジの方を見るとお兄さんと目が合っちゃった。
お兄さんは違う方向に顔を向けたけど、
アタシのこと万引きすると思って見張ってたんだ。
アタシ、お金ないしカップ麺だって買えない日が多いけど万引きなんてしないよ。
でもそんなこと言える立場じゃないし。
他のお客さんがいなくなったのを見計らって、トボトボとレジに行く。
149円をレジテーブルに置いて、
「これ、お湯入れてください」って、ドン兵衛を差し出すと、
レジのお兄さんは無言で受け取ります。
お兄さんの手がアタシの手に触れた瞬間、物凄い勢いで手を引っ込められたの。
アタシのこと「汚い」って思ったんだ。
「ごめんなさい」って言えれば気が楽になれたのに、何も言えなくて・・・
お兄さん意地悪をして、機械の調子が悪そうなふりをして
お湯を入れてくれる時間がすご〜〜く長い。
「変態のくせしてお湯なんか入れさすなよ」と思われているんだ。
やっとお湯を入れてもらって公園の段ボールのお家に帰ります。
ちょうど食べ頃です。
今日はドン兵衛が食べられてうれしいな。
ズルズルッ。
おいしいな、でもお姉ちゃんいったいどこへ行ったのかな。
この頃会っていないけど、元気にしているのかな。
んっ? 頭がフラフラする・・・ううっ、おかしいよ、ヘンだよ。
最後まで食べなくちゃ、せっかくのドン兵衛なんだから・・・ああっ、でも。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「亜里砂、亜里砂、どうしたの、しっかりして」
あっ、お姉ちゃん、来てくれたんだ。
うれしい。
そうだ、思い出してきたよ。
僕ね、お姉ちゃんのお嫁さんになろうと頑張っていたんだよね。
もうすこしで立派な見習娼婦さんになってお嫁さんになれると思ったんだけど、
身体の調子がすごく変なの。
悪い病気に感染したみたい。
もう、もう、だめだよ。死んじゃうよ。
でも、僕ね、幸せだよ。
お嫁さんにはなれなかったけど、お姉さんに看取られて死ねるんだもの。
お姉ちゃんだけが、この世の中でたった一人のいい人だった。
幸せになってね。
お姉ちゃんも娼婦をしなければ生きていけない身の上だけど、
身体に気をつけて僕の分も生きてね。
あっ、どうしたの、お姉ちゃん!!! 口から血が。
えっ、えっ、えっ、だめだよー、お姉ちゃん。
死なないで。死なないで。死なないで。死なないで。死なないでー・・・・
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
わたしは絶対神アリサ。
神としての記憶を自ら消して、わたしは亜里砂という名前で地上に降臨した。
人間の世界は想像以上に腐敗していた。
人は人としてのモラルを失い欲望の塊となっていた。
創造主としてわたしは失敗したことを悟った。
やりなおそう。
いま命あるものを淘汰することには憐れみを感じるが、
すべてを消し去り新しい人間の世界を創造するのだ。
さてと・・・・いや、まてよ。あの少女。
けなげなまでに懸命に生きていた。
あの純真な心にはなんの穢れもない。
身体を売ることでしか命の糧を得ることができない、悲しい境遇の少女であった。
そんな世界を創造したのも神としてのわたしの責任ではある。
今少し時を戻そう。
そして、あの少女に人間らしい暮らしを送らせてやろう。
新しい世界の創造はそれからにするとしよう。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
「亜里砂、亜里砂、どうしたの・・・あらら、目が覚めた?
ドン兵衛食べてお腹が一杯になって眠くなったのね」
あっ、お姉ちゃん、来てくれたんだ。
どうしてなのかよくわからないけど、お姉ちゃんと僕は幸せになりそうな気がするの。
予感じゃなくて確信なんだ。
どうしてなんだろう。不思議だな。
でも、そんなことどうでもいいよ。
お姉ちゃんが元気でいてくれることが、僕たまらなくうれしいんだ。

《お わ り》
なんでもありの絶対神を登場させることは物語をしらけさせてしまいます。
その意味では今回の物語はあまりにも危険です。
でも、わたしは書きたかったのです。
ドン兵衛さえもなかなか食べることのできない亜里砂に幸福を与えたかった。
亜里砂を神にしてしまうという荒業を使ったのですが、
地上での亜里砂は神の記憶がないのでお姉ちゃんと幸せになれるのではないでしょうか。
▲鬼束権太さま▲
わたしの個人的な感傷で
大作『亜里砂の大冒険』を盗作し勝手な物語を書いてしまいました。
亜里砂とお姉ちゃんの関係も原作とはかけ離れてしまいました。
もっと罪深いことは『亜里砂の大冒険』より先に拙作を読んだ方に
変な先入観をもたれてしまうのではないかということです。
土足で家の中にあがりこみ、走り回るような行為をしてしまいました。
本当に申し訳ありません。
盗作として弾劾されてもなんら申し開きのできないものです。
もしも許されるなら、できの悪い後輩の戯れ事と思っていただければ幸いです。




アニト (12月14日(火)00時22分17秒)
中出真樹さんへ
レスは後日とさせていただきます。
権太さんから削除要請があった場合にはそのようにしますが、
それ以外に削除の理由はない素敵な物語だとわたしは思いますよ。




アニト (12月14日(火)23時59分24秒)
中出真樹さん、こん○○は。
『空想デート』に書き込みをするみなさんの一番の関心事は、
アニトとはどんな人物だろう?、デートしたらどんなことをされるのか?、
ということ以上に、自分の物語は他の人にどんなふうに読まれているだろう?
だと想像しています。
誰かの物語に設定が似ている、さらには同じ人物を登場させても、
書く人が違えば同じ物語になることはありません。
物語とはその人のテーマに対する捉え方であり思考であり生き方だからです。
たとえば誰かが真樹さんが書いた物語を元に別の物語に仕上げ
発表したとしましょう(発表の場は『空想デート』とします)。
真樹さんは《盗作》と思いますか?、それとも嬉しいですか?。
きっとその人は真樹さんの物語が好きでよく読みこみ、その上で
自分ならこういう物語になるという想いを伝えたかったからだとわたしは信じます。


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