美希子 (8月16日(土)11時09分14秒)
あらら? みなさま夏休みでしょうか?
どこかへお出掛けになっているんでしょうか?
『別棟』の更新もされていないようなのでアニトさまも?
いいなー、ワタシは昨夜イベントがあったものですから(お仕事絡みです)
今日は午後からの出勤です。
今週の書き込み、なんとか間に合いました。
■アニトさま■
「通過点」というか自分の「チェックポイント」なのかもしれませんね。
ワタシはずっと留まっていたい気持ちです。
「空想デート」でできることをまだまだ試させてくださいませ。
《おまけ》についてのお褒めの言葉、ありがとうございます。
そこでといってはなんですけれど、
「マネキン」は切りがいいのでいったん休止です。
えっ全然切りがよくありませんかぁ、ごめんなさーい。
物語を考えているときはそうじゃないんですけれど、書いていると
この人のサイドストーリーもおもしろそうなんて思っちゃうんです。
で、ついつい新しい物語を。
■男!権太さま■
>ん〜、誰でしょう、湯婆婆とか?
湯婆婆はデフォルメされすぎちゃってて「うーん?」なのですけれど、
「魔女の宅急便」でキキが住むパン屋の奥さんとか、
「もののけ姫」のたたら場(でしたったけ?)の女性たちとかです。
ああいうお母さんみたいな女性を見ると甘えたくなっちゃうんです。
恭ちゃんは白いズロースを穿くほどロリちゃんじゃないんですぅ。
でもちゃんと使わせていただきましたぁー。
>それはコインランドリーでやったらどうでしょう。
■ロマンス純子さま■
男性のための女装用品のお店って行ったことがないんですけれど、
品揃えはたくさんなのでしょうか?
男性の体型に合うように作ってあるんでしょうか?
それとも女性ものの大きめのサイズが置いてあるでしょうか?
ワタシは恥ずかしさもあってまだそういうところへ行ったことがなくて、
ユニ○ロとかし○むらとかの安いショップで
えいやっ!って気持ちで思いきって買っています。
きっとみなさまも苦労しているんでしょうね。
またまた不思議な女性 秋山ナオミさん、
いったいどんな関係でしょうか? ワクワクワク。
−−− 個淫乱ドリー −−−

中学生時代のほんの一時期、男子の間で変態自慢が花盛りだったことがある。
たとえばチンコを掃除機のホースに突っ込んでオナニーするとか、
お母さんの下着を洗濯機の中から取り出して穿いたことがあるとか、
公園の公衆トイレ(もちろん男子用)で裸になったとか、
ジャージ姿でわざとチンコを膨らませてコンビニに行くとか、
SM雑誌を持っているとか、まだまだいっぱい。
だけどそういうことは性に関心を持ち始めた頃の一種の1人遊びでもあって、
大人になるとともに多くの者が常識の側へ寄っていく。
とはいえなかにはますます密やかな方向へ突き進む者もいる。
それが大学生になった今でもしている僕だ。
それどころか最近はどんどんエスカレートしてきちゃって、
こっそりと女の子の下着を着ることに愉しみを覚えちゃったりしているのだ。
自分でも「へんたいかな?」って思うことがときどきあるけどやめられない。
さすがに母親の下着じゃなくてアダルトショップで買ったパンティや
フリーマーケットで勇気を出して手にいれたスカートを穿いちゃったりする。
SM雑誌に載っている写真を真似て独りで悶えたりすることもある。
はじめは自分の部屋の中だけでしていたけど、
だんだん大胆になってきて大学へもときどき身につけていく。
ただしパンティとキャミソールくらい、ブラジャーはヤバイ。
深夜の公園、公衆トイレの個室で下着だけの姿になったりもする。
人が来たらどうしょう? このまま外へ出たらどうなるだろう?
そのドキドキ感がたまらなくてついつい喘ぎ声を漏らしそうになる。
でも僕は慎重な男だ、無茶なことはしない。
それに、べつに女の子になりたいっていうわけじゃなくて、
男の僕が女の子の格好をするといった倒錯的な刺激がたまらないのだ。
変態世界の中で誰と接することなく誰に迷惑をかけず、
自己満足の世界で十分に満ちている。
・・・いた、はずだった、あのへんな夢を見るまでは。
親と同居しているせいもあってそんなに多くの洋服や下着は持っていないし、
それぞれがちょっと遠くのアダルトショップで買った安モノのナイロン製や
すごく遠くのフリーマーケットで手に入れた古着ばかり。
購入時にドキドキしすぎていてコーディネイトまでは考える余裕はなかった。
そんなアンバランスな組み合わせでも今までは良かった。
でももっとちゃんとした上下お揃いの下着が欲しくなってしまったのだ。
そしてついに生まれてからこんなに勇気を出したことはない
といったくらいの勇気を出して普通のブティックへ行った。
彼女へのプレゼントを装ってセーターでも買い、ついでを装って下着も買おう、
そう思いながら震える足で店内を彷徨っていたところ、
店長さんらしい女性に薦められるまま
店を出たときにはランジェリーセットを手にしていた。
レースたっぷりのオール紫色、しかもガーターベルトまでついていた。
天にも昇る気持ちでそれらを身につけて僕は思った。
下着は着るものであると同時に見せるものとして作られている。
誰かに見てもらいたい・・・。
そんなことばかり考えていたからあんな夢を見てしまったのかもしれない。
懐かしくて親しみのある少年が出てきて、
もしかしたら小・中学校の同級生の1人かもしれないし、
映画か小説の主人公かもしれなかったけど、
ともかく僕にこう言ったのだ。
>それはコインランドリーでやったらどうでしょう。
>もち下着女装をしてですね。
>洗濯機がガラガラ廻っている最中には、その場を離れちゃ駄目ですよ。
>洗濯物が盗まれちゃいますからね〜。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ 
国道沿いのゲームセンターの敷地内にコインランドリーの別棟があった。
ゲームには興味はないから知らなかったけれど、
ゲームセンター裏手の大きな公園には何度も行ったことがある。
ときどき公衆トイレの個室で裸になることがある公園だった。
何度かの偵察でわかったことは、ゲームセンターとコインランドリーの建物は
同じ敷地内にあるものの駐車場をはさんで左右に離れ、
たぶん管理者が違い、コインランドリーは24時間営業で、
昼間は主婦の利用が多く(家に洗濯機がないのかな?とも思うけど、
乾燥機のあるコインランドリーの方が便利なのかもしれない)
夜は若者や単身赴任らしいおじさんの姿が目立った。
つまり夕食の支度に忙しい主婦や学校や会社にまだいる時間帯の夕方は
無人のときも多い。
店内はけっこう広く、12台の洗濯機と10台の乾燥機、
数が合わないのは左右の壁に設置された機械の幅が違うためだろう。
中央に会議室にあるような平机が2つあって雑誌が山積みになっており、
奥にはコインシャワーの個室が3つと男女ひとつずつのトイレ。
これでキッチンがあったら暮らせそうな設備だ。
ここなら趣味と実益を兼ねることができるかもしれないと思った。
女の子の洋服や下着を手に入れるようになって困ったことのひとつが洗濯だった。
小さく丸めれば手のひらに収まってしまうパンティやストッキングならば
お風呂に入っているときについでに洗うこともできるんだけど、
シャツやスカートともなるとなかなかそうはいかない。
家族が出かけているときに洗濯機を使おうにも干す段階で困ってしまう。
なるべく綺麗な状態を保つようにして穿いていたスカートは
買ってから1度洗濯をしたきりだ。
頭の中に漠然と浮かんでいた空想が計画性を帯びてきた。

▽ ▽ つづく ▽ ▽ 




アニト (8月17日(日)23時53分41秒)
美希子さん、こん○○は。
「チェックポイント」とは良い表現だと思います。
空想という道を歩いてきていくつかの分かれ道が現れた。
さてどの道を選び行くか、留まるか戻るか?。
表現方法を知っている美希子さんには
女装娘さんたちの道案内になっていただきたいものです。
「個淫乱ドリー」は魅力的なタイトルです。
そこで何が起こるのか、楽しみにしていますよ。




美希子 (8月20日(水)18時56分45秒)
■アニトさま■
アニトさまのお導きがあったからここまでくることができました。
まだまだ力不足ですけれど、
空想には限りがなく、表現方法にも限りがないことを
みなさまに知っていただけるようがんばります。
アニトさまのためならなんでもできちゃうような気がして
ワタシも奴隷になっちゃおうかしらって思います。
写真の掲載、ありがとうございました。
へたっぴな加工の仕方ですけれど
物語を補う挿絵みたいな感じでみなさまに見ていただければと思います。
それと、あのお約束ですけれど今からドキドキしています。
■ロマンス純子さま■
あの有名なエ○○ベ○ですか、1度行ってみたいと思っています。
そういうお店があるっていうことは
供給が成り立つだけの女装娘さんがいるっていうことですよね。
購入の目的だけでなく出会いの場としても
機能しているような気がするのですが、どうなんでしょう?
えっ? お洗濯を頼める人がいたんですか? いいなー。
■由紀子さま■
あーん、下着も写真も調教内容も素敵すぎますぅ。
恥ずかしいことをいっぱいされてそれでも感じることができるなんて。
ワタシもアニトさまにお会いしてみたい気持ちでいっぱいです。
どんな方なのでしょう?
−−− 個淫乱ドリー 2−−−
上下揃いのジャージ、胸元のファスナーをしっかり上げて
僕は自転車に飛び乗った。
平日の夜の10時、こんな時間に出かけるのはなんでだろう?なんでだろう?
緊張のあまりおかしな歌を口ずさんでしまう。
背中にバッ〜グ、その中にある女性のモノの洋服はなんでだろう〜?
目指すはコインランドリー、家には洗濯機があるのになんでだろう?
だって僕は男で洗濯物が女性モノだから見つかったらま〜ずいのよ〜
だから夜中にこっそり洗濯に行くのさ、
ついでに女装露出しちゃおうって思っているんだよ、ジャンジャン。
ううっ、我ながらバカみたいな歌をつぶやいきながら目的地についてしまった。
駐車場にはゲームセンター寄りにたくさんの車が留まっていたが、
コインランドリーの前には人影もなかった。
白い明かりが煌々と入り口や窓から漏れていた。
少し離れた場所に自転車を置き、ゆっくりと歩いてコインランドリーに向かう。
店内が見通せる正面10メートルほどの距離から窺うと、幸い人の姿はない。
洗濯機や乾燥機が動く機械音もしない。
神様〜、ありがとう。
ずらりと並ぶ一番奥の洗濯機の前に立ち、バッグから洋服を取り出す。
ビニール袋に入れて持ってきた洗剤と一緒に洗濯槽の中へ。
そして・・・僕は目を凝らし耳を澄ませて人の気配を窺う。
うん、大丈夫。
そう確認してからジャージの上下を脱ぎ、洗濯機に入れた。
これでもう今の姿を隠すものはない。
身につけているのは白いノースリーブシャツ(男物)
その内に黒のブラジャー(パットなし)
同じく黒のTバックパンティの上にパンティストッキングを履き、
デニムのホットパンツとかかとをつぶしたデッキシューズ。
髪の毛はそのままだし化粧をしているわけではないから
もし万が一駐車場から誰かが覗いても遠目には男として見えるだろう。
もしもし万が一誰かが中に入ってきたら
椅子に座って漫画本を読んでいるふりをすれば胸元を隠せるし、
下半身はテーブルがさえぎっていてくれる。
もしもしもし万が一そばに寄ってきたら・・どうしよう?
悪い方向ばかり考えても仕方がない。
僕はバッグから雑誌を取り出した。
それは露出系の投稿雑誌で、
きれいな女の子が超ミニスカートを履いて街を歩いていたり、
スカートを捲り上げてノーパンであることを証明したり、
観光地らしい場所で下着を披露したり、山道で1人オナニーしたり、
男の手に愛撫されていたりしている写真がわんさかと載っていた。
むくっむくむくむくっ、とホットパンツの中身が大きくなってきた。

ああん、僕もこんなことしてみたい。
男なのにスカートを履いてる変態姿を晒してみたい。
お尻がはみ出そうな超ミニスカートを履いて街を歩き、
エッチな目で視姦されたい。
可愛いって言ってもらいたい、変態って言ってもらいたい。
パンティからはみ出しそうになっているアソコを見てもらいたい。
パンティ越しに優しく痴漢されたい。
お願い、しごいて、お願い、舐めて。
お尻に埋め込んだバイブのスイッチを入れてください。
お願い、動かして、お願い、もっと奥まで。
だめ、あなたのモノは触れないわ、だって僕、男なんだもん。
いや、手を離して、だめ、ああ硬くなってる。
そんなこと、舐めるなんて、できるはずが・・・うぐっ。
苦しい、へんな味、暖かい、どんどん大きくなってきて・・・
えっ、気持ちいいの? 上手? うれしい。
ああ、わたし、お口を犯されている、男の人に。
わたしも腰が自然と動いちゃう、なんだかジンジンしてきたわ。
いやん、気持ちいい、どうしてなの?
ねぇ、入れて、あなたのものをわたしの中に
わたしを女の子にして。
パコンパコンパコンパコンパコンパコンパコンパコンパコンパコン
ガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコンガコン
ガコンガコンガコンガッコンガッコンガガガガッッコォン・・コン
ザザザザザザザザザザザザーーーーーッ
洗濯機が止まり排水を始めた。
はぁうううぅぅっ。
もうちょっとでイッてしまいそうだった。
突っ張った足は痙攣をおこす寸前で、腰がくにゃくにゃに痺れていた。
でもそれは心地よい疲労に感じられた。
なんだったんだ、今のは?
僕は女の子になりたいの?
あいかわらず室内にも外にも人の気配はなかった。
僕はふらつく身体を引き上げて洗濯槽から洋服を取り出し、
乾燥機へ放り込もうとした。
いやや、女の子ならそんな入れ方はしない。
絡まった洋服をほぐし、ひとつひとつ丁寧に乾燥機のドラム内に置いた。
最後にひとつ手の中に残ったスカートを見て、
急にそれに親近感が沸き、いとおしいものと感じ、自分のものだと実感した。
女の子になるってどういうことだろう?
女の子になるってどういう感覚だろう?
コインを入れると乾燥機が回りだした、僕の思考のように。
立ち上がったついでに僕は店内を少し歩いてみた。
小股で、内股で、ゆっくりと。
手のやり場に困って後ろで組んだり胸に押し当てたり。
ハイヒールを穿いているつもりでかかとを上げ、お尻を振ってみる。
ファッションモデルの歩き方を気取ってみたりもした。
コインランドリーの出入り口が目の前にあった。
辺りは静まり返っている。
ドアから見える範囲に人影も車も見えない。
ちょっとだけ外へ出てみることにした。
男としては小さな一歩だが、今のわたしには大きな一歩よ。
国道はひっきりなしに車が走っている。
だけど今の時間みんな目的地に向かうことで一生懸命になっているから
僕の存在なんかには気がつきもしないだろう。
たとえ見たとしてもドアから5メートルも離れれば
シルエットとして「人がいる」くらいにしか思わないに違いない。
右手のゲームセンターの建物は不夜城のように輝いていて
30台ほどの車が建物と対峙するかのように留まっている。
一番近い車でもその距離20メートル。
僕は再び女の子になった気分で夜空の下を歩いてみた。
風が心地よかった。星がきれいに見えた。
そのとき駐車場に一台の車が入ってきて、一瞬だけ僕にベッドライトが当たった。
車はゲームセンターの前の、でもコインランドリーに近いところに停まった。
そして声が。
「カノジョ〜、1人? なにやってんのー?」
パタンとドアの閉まる音がして、4つのシルエットがこちらを向いていた。
僕は慌ててコインランドリーに駆け込んだ。
と、そこには黒いタンクトップシャツで腰にタオルを巻つけた
身長2mもあろうかと思われるつるっパゲの大男が立っていた。
コインシャワーのドアのひとつが半開きになっている。
わーん、さっきはいなかったのにぃ。
外からは「待っててよぉ、今行くからさぁ」「追え追え」という声が聞こえる。

▽ ▽ 絶対絶命でつづく ▽ ▽ 




アニト (8月20日(水)23時53分43秒)
美希子さん、こん○○は。
>物語を補う挿絵みたいな感じでみなさまに見ていただければと思います。
登場人物として撮影をする方法はみごとに成功しています。
読者の空想力をさらに刺激していることでしょう。
そういえば送っていただいた写真の原版はますます過激になってきましたね。
みなさんにお見せできないのが残念ですが。
>ワタシも奴隷になっちゃおうかしらって思います。
むふふふ、なっちゃいなさいなっちゃいなさい。
約束を楽しみにしていますよ。
一緒に「個淫乱ドリー」へ行きましょうか?。




美希子 (8月27日(水)18時39分32秒)
■アニトさま■
冷夏って言っていたのがウソのような暑い日々、
御身体に変わりはないでしょうか?
今夜は火星大接近の日。
同じ夜空をアニトさまはじめみなさまも見るかもしれないと思うと
とっても不思議な気がします。
まるで火星を鏡にしてワタシの視線とアニトさまの視線が結ばれるようで。
見つめられてもいいように今夜は女の子になっていますね。
だって女の子になっていたほうが恥ずかしくないんです。
でもアニトさまの視線を感じたら恥ずかしいこともしてしまいそう。
そしたらまた写真を撮ってお送りしますね。
「個淫乱ドリー」へもご一緒してくださいませ。
ああ、いろいろな想いがあってちょっと淫らになっている美希子です。
■朝子さま■
もしかしてワタシがへんなこと書いちゃったもんだから
「SM女装クラブオーナー」が「アニトさま」になっちゃたんでしょうか?
>可哀想だけど、もう普通の生活には戻れないわよ。
わー、すごい。物語の中ではそういう生活ってどんなだろう?って空想しますけど
ホントに奴隷として暮らしていらっしゃる人っているんでしょうか?
■ロマンス純子さま■
エ○○ベ○っていわゆるハッテンバみたいにもなっているんですね。
>全て女装者で男性はいません(といっても、全て男性)。
想像してなんかクスリと笑っちゃいました。
行ってみたいような怖いような不思議空間。
>「うん、おはよう、昨日はどうだったかな?」
朽木さんって怖いイメージがあったんですけれど優しい方なんですね。
リンちゃんやカミソリのお京さんの懐かしいお名前も出てきて
もう一度「そして、僕は彼女になった・・・」を読みたくなりました。
ワタシも水着を着てみたーーい。
■由紀子さま■
>それはそれは素敵な方です。一度お会いしたらいかが?
わー、やっぱり。
もしかしたら近々アニトさまとのデートが実現するかもしれません。
報告いたしますね。
−−− 個淫乱ドリー 3−−−
外からはバタバタという数人の軽薄な靴音が近づいてきた。
室内には身長2mもあるかと思えるつるっパゲの大男。
トイレかコインシャワーの個室に隠れようにも
僕の存在を知られている以上それはドア一枚を挟んだ一時的な逃避に過ぎない。
どこへ逃げるか、誰から逃げるか、迷っている余裕はもうなかった。
「お願いします。助けてください」
返事を待たず僕は大男の背後に回りこんで黒のタンクトップシャツにしがみついた。
その背中は僕の身体が完全に隠れてしまうほど広く逞しかった。
「へい、おっさん・・・」
勢い込んだ若い声がした。
「・・・今、女の子が入ってこなかったか?」
「隠してもだめだぜ、ここへ入るのを見たんだから」
靴音が止まったところを思うと4人組は
ただ立っているだけでも迫力のあるこの巨漢に圧されているのかもしれない。
「奥の部屋に隠れてんじゃないのか?」「すぐに見つかるよ」
「ちょっと邪魔するけどおとなしくしていた方が身のためだぜ」
でもいくらこの筋肉男が見かけどおりの体力を持っていても数では4対1。
僕が大男の立場だったら絶対に逆らわない。
だって何をされるかわからないし、この場にいる誰とも知り合いでもないんだから。
ということは最悪の場合僕1人対5人になる可能性もある。
「お前たち洗濯しに来たのか?」
肩甲骨を取り巻く筋肉をぴくりと動かしながら発した大男の言葉は
意外でもあったし、この場にふさわしいものでもあった。
「鈍いおっさんだな、俺たち女の子を捜してるだけだよ」
「だったら場違いだ、ゲームセンターへ行け」
「もしかしておっちゃんの知り合いか?」
「違う」
「なら問題ねぇじゃねえかよ。どけよ、ハゲ」
「ハゲではない、剃っているだけだ」
「ばっかじゃねぇか、この状況をわかっていないらしいな」
「くそおやじ、いいからおとなしくしていろよ、怪我するぞ」
4人組の挑発的な言葉を受けて大男はあきらかに僕に対して言った。
「手を離して一歩下がれ」
わーん、見捨てられちゃうんだー。ばかばか、筋肉ハゲーっ。
「背中に隠してやがったのか」
「そうそう、おとなしく俺たちの言うことを聞けばいいんだよ」
「カノジョ〜、楽しいことして遊ぼうよ〜」
「いい子だから顔を見せてちょうだい」
そんなこと言われたって
彼らの楽しいことは僕にとって楽しくないことだろうし、
第一僕はカノジョ〜ではない。
「ほら、どうしたんだよ、ハゲおやじ。どけよ」
僕は唯一の拠り所である防御壁から離れることはできず、
ただただ大男の背中にしがみついている他なかった、さらに力を込めて。
「たった今、俺のオンナになった」
「はぁ?」「なんだと!」「ふざけてんのかよ」「やるってのか!」
えっ?????オンナ?????
でも状況はもっと悪くなり、室内に殺気が充満した。
わーん、どうしたらいいの?
絶望的な気持ちになったとき、大男が足を半歩開いて腰を落とした。
背中全体の筋肉が生き物のように盛り上がり、
タンクトップシャツがプチプチプチッと音を立てる。
たとえミサイルが当ったって崩れない強固な一枚岩、そんな感じがした。
「来るなら来い、ただし治療費は出せんぞ」
そう言うと大男は僕をしがみつかせたまま、片足を浮かせた。
「セイッ!」
硬直した腹の底から吹き上がる息吹の0.2秒後に僕の身体は宙に浮き、
次に隕石でも落ちてきたかのような轟音が鳴り響いた。
「ひっ、テーブルが真っ二つに・・」「バババカか、くそおやじ」
「お・おい、やばすぎるよ、こいつ」「そんな女くれてやらあ」
驚愕と捨て台詞を残して慌てて駆けていく足音がした。
僕は動けずにいた。大男も動かなかった。
急発進するタイヤの発狂音が遠ざかると大男が言った。
「爪が背中に食い込んでいる」
はっとして目を開けると(目を閉じていたことすら僕は気がつかなかった)、
感覚を失った自分の指がタンクトップシャツの中に埋もれていた。
ごごごごごめんなさい
精一杯の声が大男に届いたのかどうかわからなかった。
「いきさつは知らん。だがお前は男だな?
俺にそういう趣味はないがしばらくこのままにしていてやる」
「ごごごめんなさい、ああありがとうございます」
ようやく自分の口から言葉が出ているのだけはわかった。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
どのくらいの時間が過ぎたのかわからない。
その間大男は仁王像のように微動だにしなかった。
僕の硬直した指にようやく血が通いはじめ、
徐々にではあるけれど手のひらを開くことができるようになった。
「ふんっ、日本も物騒になったものだ。
身体が動くようになったのだったら離れろ。俺は帰るぞ」
でも手を離したら身体は崩れ落ちそうだった僕は慌てて言った。
「待って、僕の乾燥機が止まるまで一緒にいて」
一目惚れなんて信じない、だって僕は本当の恋をしたことがないんだから。
でもわたしは今、恋をした。

▽ ▽ 恋をしてつづく▽ ▽ ▽




アニト (8月28日(木)00時14分04秒)
美希子さん、こん○○は。
わたしは今、火星を見ながら美希子さんを想っています。
このことで今後は火星を見るたびに美希子さんのことを想うようになるでしょう。
手が届かないところにいてもそれがあることによって心は結ばれている、
だから星はロマンチックなのかもしれませんね。
>でもアニトさまの視線を感じたら恥ずかしいこともしてしまいそう。
恥ずかしくないはずの女の子の姿でどんな恥ずかしいことをするのですか?。
写真を楽しみにしています。むはは。
物語は、今までにないキャラクターを出してきましたね。
恋をしたつづきが早く読みたいものです。




美希子 (9月10日(水)18時55分19秒)
■アニトさま■
アニトさまにお会いして生の声で女装についての考え方や
「空想デート」のこと、そしてアニトさまのことをお聞きしてから
ワタシの中で何かが一皮むけたような気がしています。
今まではコソコソと背徳感を持ちながらしていた女装ですけれど
そういう趣味を持つことを誰に恥じることなく、
けっして自分だけが特殊なことをしているわけではなく、
好きなことならばもっと堂々とすればいいって思うようになりました。
といっても外出の回数が増えたり、人の出会いを求めたり
というわけでもなく行動としては今まで通りなんですけれど。
勇気を与えてくださったアニトさま、ホントにありがとうございます。
くわえて物語のアイディアもポンポンと湧いてきちゃったりしています。
ただそれを文字にするのがなかなかたいへんなんですけれど。
これからも週一ペースでの書き込みを続けますのでよろしくお願いいたします。
■つばささま■
つばささま、お帰りなさいませ。
「陵辱」始めから読ませていただきましたー。
そして、物語の中のつばさちゃんを作者つばささまが
じーっと観察しているような、ねっとりと愛撫しているような
こういう文体はワタシには書けないなーって思っちゃいました。
すごいです、つばささま。
これからもゾクゾクするようなこの物語の続きを読ませてくださいませ。
■ロマンス純子さま■
>私もアニト様とメール交換をしたことはありますが、
純子さまもきっとご存知のように、
「空想デート」オーナーとしてのアニトさまと
メールのアニトさまは少し違っていて、
メールの方が断然アニトさまの実像に近かったです。
想像通りというか想像以上の優しいお方でした。
はい、次は外見も「女」でデートをしていただきたいと思っています。
純子さまの物語を読んでいると、
ワタシ 純太郎くんに似ているかも?って思っちゃうんです。
純太郎くんみたいな行動力はないんですけれど、
>(今日は何をしようかな、女装でゆっくり過ごそうかな・・・)
>引っ込み思案で、とても女装で外出なんかできもしない自分
>純太郎は、その後かなり女装用品を揃えている。
なんていうところはそっくりなんですもの。
−−− 個淫乱ドリー 4−−−
「ふんっ、どうせ暇だ、つきあってやらんでもない。だが妙な動きはするな」
僕は大男の身体から手を離した方がいいのか迷っていた。
できることなら離れたくなかった。
乾燥機のモーター音だけが静かな唸りをあげていた。
「ハナセ」
えっ? やっぱり離れなくちゃいけないよね。
「俺はしゃべるのは苦手だ。何か話せ」
あっ、話せ、だったんだ。
話しは僕だって苦手、しかもこんな格好じゃなおさら。でも・・・。
「ぼぼぼ僕、恭一といいい言います。
・・・なんでこんな格好をしているのかと言うと、
あのあのそのあの・・洗濯物が溜まって、
着てきたジャージも洗濯しちゃったから・・・
(あっ、ジャージの下にホットパンツを穿いてきたことになっちゃう)
そそそれにちょっと暑かったもんですから
(ばかばか、パンティストッキングまで穿いてるじゃない!)
でもでもけっしてへんな趣味があるんじゃなくて・・・
(って、ブラジャーしててぜんぜん説得力ない)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい」
「それで?」
えっ?えっ? それでって言われたって・・・
「ええと、だからその・・・ホント言うと・・女の子の格好をするのが好・・・」
そのときどこかからルパン三世のテーマ曲が聞こえてきた。
「ちょっと待て、電話だ」
大男は傍らに置いてあったから迷彩柄のボストンバッグから携帯電話を取り出し、
耳にあてながら椅子に腰掛け。
結果僕と大男は向き合うことになった。
「犬神だ」
イヌガミっていうんだ、この人。
少し前に見た『千と千尋の神隠し』を思い出した。
そういえば声は三輪アキヒロさんだったんだっけ。
あの人も女装をする人、なんであんなにきれいでいられるんだろう?
「・・・わかった、明日片付ける。それからこちらの問題も処理して欲しい。
テーブルをひとつぶっ壊した。場所は○○町のコインランドリー・・・」
電話をしながら僕を見つめていたイヌガミさんは
視線をそらすと真っ二つになったテーブルを持ち上げて裏側を覗いた。
そして再び僕を見る。
恥ずかしいよー。
「型番は××××。すぐに画像を送る。・・・・・。
わかっている、店ごと壊さなかっただけでもありがたいと思ってくれ」
そう言って電話を切るとカメラ機能を使って壊れたテーブルを写す。
誰からの電話だったんだろう?
なんかとんでもない組織の人?
「それで?」
携帯電話をしまったイヌガミさんは椅子に座ったまままたもぶっきらぼうに言った。
立ったままの僕と頭の高さが同じなほど大きい。
「ええと、・・・・・イヌガミさんは何をしている人なんですか?」
「俺のことはいい」
「だって助けてもらったし、今の電話も気になるし」
「お前が気にすることじゃない」
「だってだってぇ〜」
僕は今イヌガミさんの前で女の子の格好をしている。
どう言い訳しようともイヌガミさんもそれをわかっている。
そう思ったら圧倒的な男性的迫力を持つイヌガミさんの前でなら
女の子のままでもいいような気がした。
そしてなんだか急に全身の力が抜けてきた。
それは疲労とか倦怠感とかいうのじゃなくて、
男でいなければならない義務感だとか
緊張感みたいなものが抜けていったみたいな感じだった。
突然心臓がキュンと熱くなった。
なぜか急に目の周りも熱くなった。
「気持ちの悪い声を出すな。・・・おいおい、泣くな」
うそっ、どうして? なんで涙なんか出るの?
「わかったわかった。教えてやるから泣くな。
俺は兄都学園という学校で・・・
うーん、まあなんといったらいいか・・警備を担当している」
「えっ、僕、そこの卒業生です。だけどイヌガミさんを見かけたことはないです」
「表には出ない警備というのもあるんだ。アニ・・いや理事長を知ってるか?」
「ううん」
「だったら物理の国水先生とか国語の田所先生はどうだ?」
「知ってます」
「俺も知っている。どうだ、少しは信用したか?」
僕はすごく信用する気になっていた。
何をしている人かはまだ少しだけど、いい人らしいことはすごく。
「お前、女になりたいのか?」
そうなのかどうかはよくわからない。
でも女になることがイヌガミさんとの接点になるのならそうしたいと思った。
「ならば理事ちょ・・・いや、ボスに会わせてやろう。
いややその前にあいつのところがいいか」
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
それが犬神さん(通称ブルさん。
トラブルバスターのブルが由来らしい)との出会いだった。
その後「あいつ」=「フルーツ畑」の店長さんに紹介されたり、
(1度会ったことがあるだけでまだ謎の女性。
ブルさんは姉貴と呼んでいるけど、どちらが年上なのかよく知らない)
そのお店に勤めるスモモさんとブティックへ行ったりすることにもなるんだけど
それはまた別のお話。

▽ ▽ おわり ▽ ▽
「マネキン」1話にちょっとだけ登場し、
4〜5話でメインキャラになった恭ちゃんの物語を書いてみました。
タイトルを見てエッチな物語を期待した人、ごめんなさーーい。
はじめはそのつもりだったんですけれど(1〜2話)
そういえばワタシは強い男の人を書いたことがない、なんて思っちゃって、
そういう人を登場させてハードボイルドに挑戦してみようかと書き続けたら
恭ちゃんにはロリコンのケがあるって以前に書いたことを発見して「マネキン5話」
えーん、おしまいは美女?と野獣?の話になっちゃったよー、なのでした。
それに思いつきでまだ登場してない「フルーツ畑」の店長を女性にしちゃったし、
ブルさんのボスは兄都学園理事長であらせまするアニトさまのようですし、
きっとアニトさまは「フルーツ畑」の影のオーナーでしょうし(まだ不明)
そういえば物理の国水先生は「女装の気持ち」で登場し、
国水先生の奥様・朱実さんは「マネキン」で登場し、
田所先生はフィリピンの海を漂流した人なんですぅ。
いや〜ん、これからの展開をどうしましょう。




アニト (9月10日(水)23時45分04秒)
美希子さん、こん○○は。
「個淫乱ドリー」完結おめでとうございます。
書いている途中で物語が1人歩きをしてしまったようですが
ラストには美希子さんらしい素敵な物語になりましたね。
定番となりつつある?最後の作品解説(各物語とのリンク)も
おもしろい試みです。
おおおっ、わたしはやはり《影のオーナー》でしたか!。
そのうちにお店にも顔を出さなければ。
>好きなことならばもっと堂々とすればいいって思うようになりました。
その気持ちを大切にしてください。
《勇気》は美希子さんが本来持っていたものなのですよ。
だから女装ができるのです。


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