由衣美 (2月10日(土)23時37分35秒)
アニトさま、お嬢様がた、このページをご覧くださっている皆さま。
こんばんは、由衣美です。
また少し間が開いてしまいまして申し訳ありません。
☆アニトさま。
あははは……はぅ……。
あ、愛情表現……ですか。
なんだかそういう言い方に由衣美が弱いのが、
すでに読まれてるんじゃないかなぁ……。
とってもとっても嬉しいんですけど……
でもそれにほだされて恥ずかしいことをしちゃう
わたしっていうのも、うーむ。
これで捕まっちゃったら、
ヘタしたら「淫行教唆」ですよ(ちょっとだけ脅し)。
でも「アニトさまに自分でお仕置しろって言われて……」
という言い訳は、世間じゃ通用しないだろうなぁ。
「一子〜」の件はほんとうにほんとうにありがとうございました。
お世話になったこの短い期間に、
二回も「時間外労働」をさせてしまったわたしって一体…。
☆数値フェチっ娘さま。
えーと、なかなか来られなかったのは
雪が降らなかったからじゃないんですよ。
ちょっと繁忙だったのと、
「ひなた戦記」がどうやら「最終回由衣美病」に掛かって
(すでに病気かい、われながら)、
なかなか終わらなくなっちゃったからなんです。
(あ、それと今回の「別口」と。これがまた
「やらかしちゃったよぅ」な内容なんですが。ボリューム的にも)
わたしもがんばってせめて週一回はおじゃましたいんですけど。
フェチっ娘さまもお忙しいんじゃないですか?
どうぞご無理のないようになさってください。
☆ひろよさま。
「彼はアイドル?」完結おめでとうございます。
いいなぁ、こんな人生、って最後まで楽しくも羨ましかったです。
やっぱり大好きな人といつまでも一緒っていうのが一番ですね。
…でも、「同一性障害」を言葉に出すのなら、
「おもしろくないもんね」では済まされない”彼女たち”がいることも、
忘れないでくださいね。
ある意味では最もわたしたちに近い”女性”ですし、
「快楽のための女装」をわたしたちが楽しんでしまえることが、
世の中一般のモラルはどーでも良いとしても(良いのかな?)
性的同一性障害を宿業として負っている方たちを
傷つけることにならないといいな、ってちょっとだけ思わされました。
ほんとにごめんなさい、
せっかくのお祝いにつまらないことを書いてしまって。
また次回作も心から楽しみにしています。
お幸せにね、歩ちゃん。守ってやれよっ!勝くんっ!
☆久仁子さま。
わーい\(^O^)/、久仁子さまからのレスだー。
と、31日は由衣美は浮かれておりました。
ほんとに久仁子さまの物語は、わたしや皆さまの元気の素だと思います。
おまけに、今回久仁子さまの書かれたものを読んで、参考に……
というか由衣美の”ブレーキを壊す薬”にさせていただきました。
ありがとうございました。
☆やすこさま。
男性だとわかる状態のままで
女言葉を強制されるというのも、いいものですねー。
どんな奇想天外な責めが出てくるのかワクワクです。
SFの世界ではたまに「疑似体験機」みたいなものが出てきますが、
そんなものが実用化されたらやっぱり
「気兼ねなく女の子として暮らせる人生」とか
「女装奴隷として底辺まで落ちた人生」とかっていうソフトも
出るんでしょうね。たぶんアンダーグラウンドで。
……欲しいなあ。21世紀中に実現するかなぁ。
☆柏木彩さま。
スライムのやつが人気者なのが意外ですが(^_^)。
でも、あーいう雑魚の中の雑魚に活躍を期待されても……。
それに今のペースで「大河RPG」にしていると、完結まで何年掛かるか。
なので世界観というほどの立派なものはありませんが、
あそこで遊べるのでしたらいくらでもお使いください。
わたしとしても「彩さまのファンタジー物」と考えるとワクワクします。
彩さまがコンスタントに書かれているのがとっても嬉しい今日この頃です。
えっと、私見ですけど、
わたしは彩さまの作品の基調にあるエッチなところって
それは魅力だと思います。
だからどの作品もどきどきして、きゅ〜っとなって、
で、勃っちゃうんだと思います。
まあ人間四六時中エッチなことや
女装のことしか考えていないのは問題かもですけど、
こんな「想いを形にする場所」なら、それは有りですよ。
だし、それでいて彩さまの書くものって、とっても奇麗なんですもん。
家庭教師の先生とあんな体験も素敵だし、
「外堀を埋められる」感覚もいいですねー。
わたし彩さまの書き込みを読んで、
すごーく久しぶりにヤンマガを読みました。
あまりに男臭くて、しばらく敬遠していたんですよね。
「女であること」の快楽もですけど、
女装者として「男の良い部分も失わない」と言うのも、
人としてある意味、美しいですよね。
でもここまで読ませて
「誰か、教えてもらえませんか?」じゃないですよぅ……。
☆唯奈さま。
なるほど、「ひなた戦記PS版」が正しいタイトルかもしれません。
でも初のRPGは権太ちゃんなんです。
まあ権太ちゃんの場合、無理やりにゲームノベルの体裁にしなかったので、
普通の小説(かな)に見えちゃっていますけどね。
「ひなた〜」の鎧は別にしても、ゲームの中のドレスって
やっぱり想像の中だけで着れるような素敵なものが多いので、
なんとかそういう隠しコマンドが欲しいってやっぱり思いますよねー。
アカリさまの「女(装子)には〜」を、
想像の中で北○司キャラで読んでみましたが、
そんな唯奈さまもなかなか素敵でした。
いつの間にか脳内で定着しそうです。
それにしても「初仕事」……すごい一家ですね。
☆沙希さま。
おかえりなさい、でしょうか。
気になっていた「心の地図 Part.2」の続きが読めてとっても嬉しいです。
……けど、ますます気になっちゃいますよぅ…。
ご無理のないようにお気をつけて、
でもあんまりご無沙汰はしないでくださると嬉しいです。
ナースキャップは、看護婦をしている親戚に訊いてみましょうか。
でも、なんて訊けばいいんだろう…?
☆純子さま。
ほんとに悪魔みたいな展開だぁ……。
双子の交合いは期待してたけど、強制されるなんて。
ほんとに強い女の子って、けなげな女装娘より
よっぽどしたたかだったりしますよねぇ。まあ人それぞれですけど。
わたしが最近読んだ中では、谷甲州さんの「エリコ」という
小説の主人公は「取っちゃった」TSでした。
SFだしかなりのボリュームですが、
わたし的にはなかなか淫靡で美味な物語でした。
…わたしもあのとき館淳一氏の「ナイロンの罠」にさえ出会わなんだら、
もっとまともな人生をぉ……って、純子さまに言うことではないですが。
☆山崎アカリさま。
あー良かった。受けてくださる方がちゃんといて。
じつはかなり冷や冷やだったんです。
普段から読んでる方を置き去りにしていそうで。
iアプリは容量が10KBしかないし、
プレ○テは絶対ソニーがうんとは言わないだろうけど、
でも女装者の人口とPCの普及率を考えたら、
Win版ならけっこうペイするかなぁ……とか束の間もくろんでしまいました。
しかしまさか、内海さんがほんとに「俊夫」だったとは…。
たしかにあれはデウス・エキス・マキナだわ。
ずるいはずるいけど、でも「原典」にもその場で飛行機をバラして
(しかも百式司偵)隠しちゃうとかがあったからなぁ。
とっても楽しくてエッチなお話でした。
「失われた〜」新章もさすがです。
文章があまりに音楽的で、その中でのアカリちゃんの心象が細やかで。
でもそれを井上鑑のバルトークをテーマにした歌を口ずさみながら
読んでるんだから、われながらダメですね。
由衣美、音楽的素養ないです。
その上今回ちょっと想像しちゃったことときたら、
「川島さんも下着女装してて、
実は部の男性全員がそうだったらすごいなぁ」……おいおい>由衣美。
この時期って、男モードでチョコレートを買いにくくなるのがいやですよねぇ。
(いや、女の子モードでなら良いかと言われると……ですけど)
☆権太ちゃん。
ほらほら、脱字だよ権太ちゃん。気を付けなきゃ。
「お菓子(をおごり)まくるんだぁぁぁぁぁぁぁ!」が正解だよね。
うっれしいなぁ。うんうん、由衣美は良い後輩を持ったよ。
わたし的には最近のブームはライ○ンの「栗キ○ンディ」とか、
森○仁丹の「梅ソ○トキャンディ」かなぁ。
あ、ケーキならレアチーズとかザッハトルテ、
銀のぶ○うのシュークリームもいいなぁ……。というわけでよろしくね。
あ、バレンタインのチョコも歓迎だよー……って、贈る男女が逆か。
まさか、権太ちゃんが誤変換なんて、しないよねーえ?
(にっこり…と恫喝)。
それはそれとして、亜里砂ちゃんも綾乃さまも
(ほんとに某所にお出かけしたっきりだね)、可愛いなぁ。
今度の勇者さま登場も、うちのヘタレ勇者と違って期待大だし。
もう一息がんばってね。
…でも、「気」なんて送られたから、
えらいことになっちゃったじゃないかぁ〜。
☆水原ゆきさま。
はじめまして、由衣美と申します。
こちらこそよろしくおねがいしますー。
カッコ良くもエロエロな、スケールの大きいすてきな物語ですね。
ハードな筆致と、明るく可愛いごあいさつが対照的で、
硬軟両方ともとっても魅力的です。
続きを楽しみにしていますね。
☆沙月さま。
はじめまして、由衣美と申します。
ご丁寧なごあいさつをありがとうございます。
よろしくおねがいします。
…でも、ぜんぜんヘタじゃありませんよ。
沙月さまの描きたいことは、たぶんきっちり表現できていると思いますし、
女装する兄の前であくまで男であれる康司さんと、
あんな状態で女であれる沙月さんが不思議に新鮮で、ドキドキします。
アニトさまのお手間を考えると、
ここでの「作法」だけ憶えておくといいですね。
新人の方がたくさん来てくださるのはほんとに嬉しいですけど、
だからってわたしが「中堅どころ」に成長する気配はまったくないし。
……もしかしたら永遠に「頼りない新米」かもしれないなぁ。
番付表の文字が3ミリ角くらいの。
単位時間あたりの「アニトさまにお手間をかける」量では、
わたしは誰にも何にも言えない部類だし。
あ、そうそう、お手間といえば、
ここで皆さまに(わたしにのみ?)嬉しいお知らせがあります。
えーと、実はわたしこと由衣美の”幻の第二作”
題して「一子Revolution」というものがありまして、
これがちょっと諸般の事情があって発表をはばかられていたのですが、
このたびアニトさまのご厚意により
(訳=アニトさまにまたお手間を取らせて)、
「別棟」にてひっそりと(というかこっそりと)
公開されることになりました。
ほんっとにありがたいことだと思っております。
ほとんど「隠しコマンド」みたいな場所から
未完ながらも読めるようになっておりますので、
ご興味のある方は探していただけたら嬉しいです。
行き方のヒントは「ほんとに最後までごくろうさまでした」です。
でも、行き着けても、くれぐれも秘密になさってくださいね。
「へっへっへ、こんなネタを握ってるんだぜぇ」
とかアニトさまを脅したり、由衣美に肉体を求めたりする方は
よもやいらっしゃらないとは思いますが。
あ、それと「性的に過激」ではないので、その期待もしないでくださいね。
(訂正、「空想デートの基準としては」過激じゃないです)
さて、本来なら「ひなた戦記」第一話後編をお送りすべきところなのですが、
わたしが先日しでかしました不始末のお詫びオナニーを
先に………ご報告する…はこびとなっちゃいました……。
うう……もうしません。もうしませんからぁ…。
ぐっすん……。
…あの、普段の決まり文句と逆です。
えっと…お楽しみいただかないで、すっ飛ばしてくださったら、
由衣美はとってもとっても嬉しいです…。
…全部が全部ノンフィクションじゃ、ないんですけどね。
……ぷしゅううぅぅぅぅ(発煙)。
======================
「罪とか罰 −由衣美的お仕置オナニーレポート−」

「さぁオナニーだオナニーだ」
「そんな…、嬉しそうに言わないでよぉ」
仮にも自分の恋人が、恥ずかしいところを皆さまに晒そうっていうのに、
普通こんなに喜々としていられるものなんでしょうか。
「う、嬉しくなんかないぞ……
俺は由衣美の恥ずかしい姿を世の中の奴に見られるかと思うと、
もう心配やら可哀想やら恥ずかしいやらで、
できれば俺が代ってやりたいって心から思ってるんだ……」
良平さんがこうやって大仰な物言いをするときには、
たいがいがわたしを丸め込もうとしています。用心用心。
「じゃ、代ってくれる?
きっと良平さんのオナニーで喜んでくれる人も多いと思うよ」
「イヤ、残念ながらそれは無理だ。
由衣美のしたことの責任は、由衣美自身が取らなくちゃいけない…。
俺の出る幕じゃないんだ。
ああ、なんて可哀想な俺の由衣美っ!
だけど俺は……俺は涙を呑んで由衣美の痴態を世の中に晒すぞっ!」
「晒すのはわたしなんだけど……良平さん、顔が笑ってるよ?」
「何を言う。これは強がってるだけだ。
アニトさんも『奴隷の恥はご主人さまの恥』って言ってただろう?
由衣美が恥ずかしいところを見られるのは、
俺にだって、とてもとても恥ずかしいことなんだ」
……はぁ。なんだか意味がちょっと違ってるような……。
これは、何を言ってもムダだなぁ……。
そんな露骨に「自分が見たい」って書いてある顔で何を言われても
信憑性はゼロなんですけど。
でも、
「公開お仕置と公開オナニーとどっちを報告したい?」
って尋ねられて、ついつい
「…じゃ、オナニー……」
って答えちゃったわたしも、悪いといえば悪いんです。
「まあ俺だって悪いとは思ってるんだよ」
「…ほんとに?」
「ああ、だって由衣美が全部自分で演出して、自分でやるわけだろ?
いつもだったら俺がしてることまで」
「う、うん……まあそうなるかな……?」
「由衣美がお仕置の方がいいって言えば、
俺だっていろいろ手伝ってやろうと思ったんだよ。
だけどおまえ、オナニーの方がいいっていうもんだから。
由衣美が自ら選択したなら、俺は見守るしかないじゃないか」
でも喜々として見守られるのはいやだよ…。
「うー……」
だって、それは……。
えーと、良平さんにしてもらう「お仕置」だと、
結局「由衣美がしてもらって嬉しいこと」になっちゃうかなって、
そう思ったんです。
それでちゃんと反省できるかどうか、自分でもちょっと自信がなくて。
わたしにとって一番きつい罰だと、たぶん「禁欲」だと思うんですけど
(なんだかわれながらものすごくエッチなこと言ってる……)、
それってこうやって皆さまにお知らせしても、
皆さまはほんとに面白くもなんともありませんよね。
一日エッチを我慢しました……。
二日エッチを我慢しました……。
三日エッチを我慢しました……。
四日エッチを我慢しました……。
ほら。
あ、でも…ちょっとは我慢したんですよ。反省含みで。
ただこれ以上我慢すると、こんどは良平さんに怒られそうな気がするんです。
あの…由衣美がエッチを我慢するっていうのは、
つまりは良平さんにも我慢させるっていうことですから。
そうなると、やっぱり「オナニー」かなって思ったんですけど、
それがこんなに良平さんを喜ばせるとは……。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
良平さんが主張した、「駅前で女装オナニー」という案は
さすがに勘弁してもらいました。
いつかさせられそうで、ちょっと怖い気もします。
「そんなんじゃお詫びの気持ちを示せないぞ」
と言われても、いくら夜中でもけっこう人はいるんだし、
一歩間違えば交番のお巡りさんに捕まっちゃいます。
まあ、万が一そうなったら、
良平さんは一緒に捕まってはくれる人なんですけど
(えーと、ノロケに聞こえたらごめんなさい)、
いちおう体面というものもあるにはあります。
でも良平さん、
「じゃあ商店街」
「ほんじゃ並木道」
「郵便局のへんとか」
「じゃ○○公園」
などとだんだん人目につきにくいところに譲歩してくれました。
「じゃあ○○橋のへんでどうだ?」
「……う…うん……」
○○橋なら、夜中はめったに人通りもないし、
家からもそう遠くありません。
わたしは、良平さんがそこまで譲歩してくれたので、
つい頷いてしまいました。
だって良平さんがこんなに譲歩してくれることなんてめったにないし、
それってちょっとだけ済まない気持ちになります。
「よし決まりな。
じゃあセーラー服で自縛の上、○○橋の上でオナニーという線で」
「…ちょ…ちょっと待って!」
でも、ついつられて、
屋外での自縛オナニーなんていうものに同意しちゃいましたけど、
考えてみたらわたし、最初からそんなつもりはなかったんです。
その…自分の家で、っていう予定だったんです。
良平さん、譲歩したふりをして
わたしをしっかり外に連れ出そうとしてたんです。
油断も隙もないなぁ。
「なんでいつの間にか、外でっていうのが既成事実になってるの?」
そしたら良平さん、はあ…と溜息をついて、
こんこんと説得するように言いました。
「なあ由衣美?そりゃ俺だって、できれば家ん中でしてもらいたいさ。
だけどおまえ、俺しか見ていない状態でやるっていうのが
今さら恥ずかしいか?」
「恥ずかしいよ」
ここで言いくるめられてはかないません。
それだって、ちゃんと十分恥ずかしいんですから。
「いや、それじゃいつもと一緒だろう。
それで反省してると言えるか?
古来より日本には『市中引き回しの上、打ち首獄門』という
美しい風習があってな……」
「ならないよ、打ち首には……それに美しい風習でもないし」
「いやいや、打ち首にはならなくても、
重罪を犯した罪人は、市中を引き回して晒し者にされてから
遠島になったり江戸所払いになったりしてたんだ」
「そこまで重罪じゃないよぅ……
ただ、ちょっと、ついつい余分な書き込みをしちゃっただけだもん……」
「自分が重罪を犯していないと思う。
そこがおまえがまだ十分に反省していないし、
また反省するつもりのないことの何よりの証拠だ」
「………ぐ…」
「真に反省しているのなら、
自ら重い罰を進んで受けるのが 奴隷としてあるべき姿じゃないのか?
いや、それ以前に人としての誠実な態度だと俺は思う」
人として、って言われても。
「だし、おまえ『ひなた戦記』のずっと先の方で、
ひなたがスキュラだかの触手にからまれたまま相手を倒しちゃったら、
それが取れなくなって、縛られたまま
街中を歩かされるっていう話考えてたろ?
そんな自分でも出来ないことを、ひなたに強要するつもりだったのか?」
うう…「ひなた戦記」の先の展開なんか、
良平さんに話すんじゃなかった…。
だし良平さんだって、
面白がってぽこぽこ変なアイディア出してたのにぃ…。
良平さん、文章は書かないくせに、
どうして口車はこんなにまで大回転するんだろう。
強要するっていうのも違うと思うし…。
「やりたくてもできないからひなちゃんにやってもらうんだよ…」
と、つい言いそうになりました。
確かに「ひなた戦記」の色んなシーンは
「ちょっと憧れて、でもできないこと」なんだから、
ちょっとはそんな願望もあるんでしょう。
でもそれを言うと「やっぱりやりたいんじゃないか」って
鬼の首でも取ったみたいに言われるのが目に見えています。
そのうえ「やりたいんならやっぱり駅前だな」って言うんです、きっと。
むむ……もう諦めるしかないようです。
どうやってもこれ以上有利な条件というのは引き出せそうにありません。
「わかったよ……わかりました…」
言い直してしまったのは、それでも恥ずかしさや不安の向こうに、
懲罰を受ける奴隷としての、マゾヒストのときめきを
わたしが感じてしまったからかもしれません。
そして良平さんは、「やったぁ」、という笑みを浮かべました。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ほだされた、というか丸め込まれてしまったんですけど、
良平さんさりげなく「セーラー服で」なんていうことを言ってました。
むむう………。
やっぱり、せっかくもらったのに、わたしがあんまり着てあげないから、
良平さんちょっと不満みたいなんです。
えーと、これまでのお話の中でちょびちょびっと名前だけ出てきている、
高井恵(けい)ちゃんという二人の共通の友だちがいるんですけど…。
……その恵ちゃんっていうのは、説明しにくいんですけど、
わたしに女装を教え込んだ人なんです。
あ、彼女は純女なんですけど。
いずれそのいきさつについては、
お話しすることもあるかも知れませんけど。
まあそのことの是非に関しては、
今現在わたしが由衣美として幸せなんだから何も言えないんです。
いろいろヘルプしてくれるし。
ただちょっと、わたしを苛めたがるのが玉に瑕なんです。
……もしかしたら良平さんが女の人だったらあんな感じかも。
その恵ちゃんが、このあいだわたしに自分が高校の時に着ていたっていう
セーラー服をプレゼントしてくれたんです。
それはまあ、とっても嬉しいプレゼントだったんですよ。
いっぺんは着てみたいなって思ってたし。
だけど恵ちゃん、
「セーラーは由衣美にプレゼント。
…で、キミのバカ亭主にもプレゼントで、スカート丈詰めといたから」
…って言って、思いっきりスカートをミニにしてくれたんです。
それを聞いた良平さん、普段はけっこう口ゲンカとかしてるのに、
「いやー、いい奴だよな。恵ってやっぱり」
とか言って大喜び。バカ亭主呼ばわりされてるのに。
だけどこれ、どこかに着ていけるようなスカート丈じゃないんですよぅ…。
自分で言うのはなんですけど、
わたし自分の脚の線はけっこうきれいかな、なんて思うんです。
それもあってミニスカートは嫌いじゃないんですけど、
それにしてもちょっと……という長さなんです。
なのに、それを着て外出だなんて…。
実はあれをもらったから、「ひなた戦記」では
ひなちゃんにミニのセーラー服を着てもらったっていうのもあるんです。
自分では恥ずかしいから。
でも今回は、罰なんですから
あえて恥ずかしい選択をしなければならないようです。
良平さんの奴隷ではない、今夜だけ、アニトさまの奴隷として。
わたしは観念して、アニトさまの奴隷として
思いきり恥ずかしいオナニーをする覚悟を固めようと……
がんばって固めようと…………。
ううぅぅー……恥ずかしいよぉ………。
でも……でも、やらなきゃいけません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
お風呂で体をきれいに洗っているあたりから、
少しずつわたしの中には「懲罰を受ける奴隷」という
シチュエーションができ上がりつつありました。
普段の由衣美とは違う、不始末をして、その罰として
恥ずかしいところを晒させられる奴隷になっていっていました。
それも例えるなら、ここではない、奴隷が公然と存在できる世界の。
そうでないと、いつもの少しエッチな女の子の由衣美の心境のままだと、
ご主人さまに苛められて、
でもしっかりと愛してももらえる奴隷の由衣美のままだと、
どうしてもこの恥ずかしさには耐えられそうにないと思えたんです。
今夜一晩は、わたしは良平さんの恋人であり奴隷である由衣美ではなく、
アニトさまの奴隷、
それも不始末をして多くの方にご迷惑をおかけしてしまった
不出来な奴隷の由衣美なんです。
そのために、わたしはここ何ヶ月もしていなかった、
それをもらってから初めての、
指輪をしない状態での女装をする決心をしました。
二人とも指輪をしない男同士の先輩後輩という間柄。
わたしだけが指輪をしている男女の恋人同士という関係。
そして二人ともが指輪を嵌めたご主人さまと奴隷という関係。
その三つの使い分けをこれまでは繰り返してきました。
でも今日は、今日だけは良平さんが支配者の象徴としての指輪を嵌め、
わたしは何もつけない状態です。
今夜のわたしは、良平さんとの盟約の証である指輪をしないことで、
良平さんの所有物ではなくなるんです。
お風呂の中で念じるようにして、
わたしは「アニトさまの奴隷の由衣美」に少しずつ没入していきました。
体を冷えないようにぬぐい、髪を整え、お化粧をします。
裸のままで鏡に向かい、良平さんに愛されるための少女のメイクではなく、
淫らな懲罰を受けて恥ずかしいところを晒す女奴隷のメイクをするんです。
最初にするのは、これまでにも三回しかしたことのない、
マニキュアとペディキュアでした。
長くはできないけれど、
でもなるべくきれいに整えるように気を付けている両手の爪に、
このために買ってきた真紅のエナメルを丹念に塗っていきます。
これまでに付けたことのあるナチュラルピンクでなく、
血のような赤い色です。
良平さんはその様子を、じっと見ています。
そしてわたしはその良平さんの目を通してわたしを見ている、
アニトさまの視線をすでに感じていました。
「空想デート」で読ませていただいた
様々のアニトさまから抽出したイメージを、
わたしの中で織り上げて、もう一人のご主人さまを作りだします。
良平さんよりも少し年配。
良平さんには無い、成熟しきった男性が放つ芳純な渋味。
冷厳でいながら、奥の方に秘めている熱。
誘われるままに、身を委ねてしまいそうになる
不思議なオーラを纏っています。
熱さと冷たさを共存させた射貫くような、だけどその中に、
罰を受ける奴隷だけが感じられる暖かさを忍ばせた視線で、
アニトさまが由衣美を見つめています。
少し体を震わすようなその視線に撫でられながら、
わたしはメイクを進めました。
ちょっと濃いアイライン。
少しブルー味の入ったマスカラ。
あんまり似合っているとは言えない、
これも恵ちゃんにもらった赤いルージュ。
「それでも女の子は、真っ赤なルージュを一本は持っておくべきものなのよ」
恵ちゃんのそんな言葉が、ふと甦りました。
それを使うのが、こんな時だなんて。
普段の由衣美とは違う、別の由衣美ができ上がっていきます。
丁寧に唇を彩った上から、仕上げにリップグロスを付けて艶を出します。
誰に見せるのでもなく、
できれば誰にも見られたくないと思っている、アニトさまの奴隷の顔。
唇と爪の赤は、きっとわたしの、剥きだしにされた淫らな血の色です。
普段と違う自分の顔が、普段と違う由衣美を作ります。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「罪とか罰 −由衣美的お仕置オナニーレポート−」 続きへ

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