由衣美(11月23日(木)00時16分34秒)
アニトさん、そして奴隷のお嬢様方。
はじめまして。由衣美と申します。
中途半端な、アマチュアの女装者です。
半ば偶然にここを訪れて、
皆様の想いの量と質とに圧倒されています。
実は、最初はエイミー・トムスンの小説「緑の少女」に登場する
異星人の少女”アニト”に関して知りたくて
検索を掛けてみたのですが、
まさかこんなところに行き着くとは。
つくづく運命の不思議さを感じ……ないか。
わたしも、たまに思いついては
いろいろと書いたり描いたりカいたりしていて、
また「文章で勃つ」という傾向が人より強いようなので、
いろいろな意味で刺激を受けっぱなしです。あ……また。
(数分経過)
願わくば、わたしの中の幾人かの少女たちも、
皆様と交わらせて戴けたらと思い、
ROMを脱して書き込ませていただきます。
お目汚しでしょうが、
アニトさんと皆様の描いた世界がわたしを幸せにしてくれたように、
すこしでも喜んでいただけたら、と思います。
題は……えーとえーと……「由衣美の(たぶん)幸せな一日」。
すみません、タイトル考えるの苦手なんです(涙)。
では、もう一度膨大な(そして淫らな)文章の海に泳ぎに行って来ます。
なにしろたぶんまだ一割も見ていませんから。
「由衣美の(たぶん)幸せな一日」(その1?)

「ほら、はやくしろよー」
そんなコト言ったって……。
「女の子じゃあるまいし、なにそんなに手間取ってんだよ?」
彼……ううん今は、ご主人さまは、
残酷なことを言って由衣美をいじめます。
でも、一緒に出かけるときに由衣美が女の子らしくなかったり、
可愛くなかったりしたらそれはそれで怒るんです。
ご主人さまは、そういう人。
それにご主人さまときたら、
由衣美ががんばっておめかししているのに、
自分はまだTシャツとトランクス姿。
もう。だったら自分もちゃんとすればいいのに。
あ、ううん。いけないいけない。
今の由衣美は彼の、良平さんの彼女(・)じゃなくて、
ご主人さまの奴隷なんです。
心の中ででもご主人さまを責めたりしたら、
きっとひどい罰を受けます。
それにいまはお出かけの準備が先です。
白いモヘアのタートルネックのセーターと、
ちょっとハイウエストっぽいベルベットのフレアミニ。
ウエストを細目のベルトで締めると、
ちょっとは脚が長く見えるかしら?
それぞれ茶色のストッキングと、
チェックのショールを肩にかけて、ちょっとシックに秋らしく。
最後に白のベレー帽で仕上げ、と。
さてさて鏡で見てちゃんと確認しなくちゃ。
……う……もうちょっと、大人っぽく見えるかなー……、
なんて思ったんだけど、やっぱりムダみたいでした。
鏡の中にいるのは、
大人のオンナとはお世辞にも言えない背伸びぎみの女の子。
…くすん。
せめて真っ赤なルージュがもっと似合うのなら、
もっと大人っぽく見えたのかな。
ピンクやオレンジ系だけじゃなくて、
もっと似合う「赤」を探してみようか。
「終わったか?」
声に振り向くと、そこにご主人さま。
「はい」
そう応えて、
「……あの…どうでしょうか……?」
ちょっと見上げて、そう尋ねる。
いつも、この瞬間はドキドキする。
それは女装して外に出たり、
いろんな恥ずかしいことをさせられるときとは別の、
すこうし甘いドキドキ。
あっ……。
ご主人さまぁ…。
何も言わないで、由衣美のスカートに手を…。
そしてストッキングの下の下着を……恥ずかしい下着と、
そのまた下のク……クリトリスと、アヌスに差し込まれたものを確認する。
「緩くないか?由衣美」
しくしく、あーん。
正直な感想。
(言うことはそれだけかいっ?!)
でも口には出しません。
そう、由衣美の今日の下着は、
上は白のシンプルだけどレース遣いが可愛いブラジャーと、
同じく真っ白のキャミソール。
だけど下は……、白のお取っとき(だってお出かけ用だもの)の、
シルクで両サイドはオーガンジーになっているショーツの、
その更に下に、ご主人さまお手製の、
革とゴムのショーツを着けさせられてるの。
幅広のレザーベルトがウエストをきゅうって締めつけて、
細いゴムチューブがあの……あそこに食い込むんです。
アヌスに当るところは幅広になっていて、
挿入されたものを押さえつけて、
クリトリスと…タマタマの付け根のところは
なんだか金属の棒を曲げた枠で、
しっかりホールドしてしまうようになってる。
オプションで、クリトリスの膨らみを
隠してくれる袋みたいなものも付けられるけれど、
今日はそれも許してもらえないの。
きっと…この膨らみを隠すのが大変な状況に陥れられるに違いないわ。
ワクワク……じゃなくて、しょぼん。
ごめんなさい、両方です。
でも由衣美だってそれを見越して、
そうなってるのが分かりにくいフレアにしたんです。
この辺りは、ご主人さまと奴隷といえどもかけ引きは必要よね。
それに服装は今日は自由って言って下さったんだもの。
本当はパニエを足せばもっと判りにくくなるし、
(赤面)レースの生地に先っぽのところが
擦られて気持ちいいんだけど、でもダメ。
フレアミニにパニエじゃ、子供っぽすぎるの。
一瞬、そんなコトを考えて気がそれた隙に…。
あんっ……。
ご主人さまはスカートをめくって……
ベルトとゴムチューブを締め直した。
…アヌスに、飲み込まされているモノが……
あんまり太くはないけど、その分ちょっと長めのディルドウが、
内側の突き当たりの所(解ってくれるよね?)を、擦りあげてくる。
なんだか内蔵がまるごと押し上げられるみたいな……。
きつい……。
あ、ん。いや、大きくならないで。
落ち着け……落ち着いて、由衣美。
そんな由衣美の動揺なんて知らない顔で、
ご主人さまはやっと着替えはじめた。
あ……。
ご主人さまが選んだのは、
オフホワイトのトレーナーと黒のジーンズ。
これって……由衣美に合わせてくれたの?
きちんと同じていうわけじゃないけど、
でもこれだったらちょっとペアルックっぽい。
……うれしいな。
それだけの事で、気持ちが納まっちゃうんだから
我ながら安上がりな女の子だと思う。
「どうした?」
あ。見とれちゃっていたのね、わたし。
ご主人さまはけげんそうに、
でもちょっと「しょうがないな」って顔で訊いた。
「あ、ううん…なんでも、なんでもないんです!」
「そうか」
そう言って、微笑む。
きっと、ううん絶対、
ご主人さまは自分のこの笑顔の効用を誰よりも知ってるんだわ。
だって由衣美が一番幸せになれる瞬間に、
いつもほんの少しだけそれをくれる。
そして由衣美を逃れられなくしてしまう。
…アクマ。
いーえっ!ウソですウソですっ!
そんなコト思ってませんってば。
ご主人さまは、きっと由衣美の心の中までもお見通しなんだから。
アクマなんて思ったら、本当にアクマになっちゃう人なんです、
「じゃ、そろそろ行くか」
ご主人さま、「行くか?」なんて訊いてくれない。
いつも「行くか」って自分だけで決めちゃうの。
由衣美が、それでもついていくって、
ついていかずにはいられないって知り尽くしてる。
そして由衣美はこう応えるんです。
「はい・ご主人さま」
由衣美は玄関まで走って、ご主人さまの靴を用意します。
いつものスニーカー、
由衣美がしなくちゃ履きつぶすまで洗わないような靴だけど、
でもわたしはちゃんと両ひざを土間について、
きちんと揃えてお出しするんです。
感謝するでもなく、
それをつっかけて玄関から出ていくのもいつも通り。
私は、今日は足にぴったりした茶色のアンクルブーツ。
ちょっとだけヒールがあります。
玄関のカギは、いつもご主人さまが掛けます。
マンションの長い廊下。
人通りはないけれど、誰かに見られちゃったら、
もしも由衣美が女の子じゃないなんて判ってしまったら、
そう思うといつも、心臓がトクトクトクトク……と早くなります。
きっと、ご主人さまが、良平さまが一緒でないと由衣美、耐えられません。
でもその鼓動には、いつも不安と恥ずかしさと一緒になっている、
辱めを待ち望む気持ちがあるんです。
淫らな、いやらしい期待。
「あ、そうだ……」
ご主人さまがふと思いついたように、
その右手の薬指にはめていた指輪をはずしました。
長くて男っぽい、きれいな指。
それは黒光りする鉄の指輪で、内側だけが金張りになっているんです。
同じ指輪が、由衣美の左手の薬指にもはめられています。
この指輪を自分からはずす事は許されていません。
お互いがこれをはめている時には、
私と良平さんは「ご主人さまとその奴隷」。
それをはずしたっていう事は、今の彼とわたしは
「彼氏の良平さんと、その彼女の由衣美」になるんです。
良平さん、指輪をポケットに入れると
わたしに無造作に曲げた左肘をつき出しました。
由衣美は、その肘に縋り付きます。
今日はどこに連れていってくれるの?
ご主……ううん、良平さん。
いっぱい恥ずかしいことを……いっぱい嬉しいことを、してくださいね。

いちおう、続きます。




アニト(11月23日(木)23時49分12秒)
由衣美さん、はじめまして。
「偶然」でしか発見できない『空想デート』へ
ようこそいらっしゃいました。
ご主人様だったり、王様だったり、女装学園の理事長だったり、
フィリピンの精霊だったり、フォントまであるわたしですが、
今度は「異星人の少女」ですか!!。どははははは。
とてもすてきな、そして可愛らしい物語ですね。
わたしも由衣美さんのような恋人兼奴隷が欲しいものです。
『空想デート』を開いたときが
「由衣美さんの幸せな一日」であることを願っています。




由衣美(11月26日(日)11時51分16秒)
アニトさん、奴隷のお嬢様がた、二度目まして。
由衣美です。
温かく、優しく迎えていただいて、とっても感激しています。
今わたしは、職場から誰も外にいないのをいいことに
ここに遊びに来ています。
日曜日は他の人が休むので、どうしても休めないんです。
だというのに、今日は仕事だっていうのに、
昨晩は皆様の物語を読ませていただきながら、
ちょっとはげしく………してしまったので、ちょっと眠いです。
(……白状します。
そのうえ6時半からの○ーラームーンの再放送を見てたので、
眠気に拍車がかかっています。ごめんね、素直じゃなくって……)
いつも以上に、しくじらないように気を付けなくちゃ。
>綾乃さま。
わたしの方こそ、綾乃さまの文章に
とってもしあわせにしていただいたのに、
そうおっしゃっていただいて、何より嬉しいです。
わたしは、好きな人をしあわせにしてあげる才能に、
好きな人にしあわせになってもらう才能に、
著しく欠けているようなので、
なおさらそう言っていただくのが、心に染みます。
(でもいつもはもっとダークなお話を考えていることが多いんです)
それと、わたしもあんな妹、欲しかったです。
>数値フェチっ娘さま。
99人目、なんですか。
わたしは占いは信じない方なのですが
(とか言いつつたまに女の子向けの占いを見て、
”ラッキーアイテムはサマードレス”とか書かれていると、
「きゃー、着てみたい」とか思ったりもして……バカ?)、
なぜかゾロ目が幸運を呼ぶ傾向があるので、
なんだかそれだけでラッキーな感じ。
でも98人の先輩がたの力作を拝見していると、
その中に加えていただけるのは、ちょっとプレッシャーですぅ……。
>みずきさま。
”可愛らしいセンスのある”なんて言っていただくと
これからどんな服を着ていのか、
はてまた着ないほうがいいのか、悩んでしまいます。
実は、あの”エッチなショーツ”はほぼ実在します。
でもあんまり、デートの内容には期待しないで下さいね。
良平さんも由衣美もまだまだ未熟なんです。
SとしてもMとしても、恋人としても。
>山崎アカリさま。
一つ前の先輩が、こんなにすごい方だなんて……。
すみません、せめて「引き立て役」にでも
させていただければ、と思います。
女子中学生のうちからこんなことをしてもらえるなんて、
それを100インチのモニターで見せられながら……だなんて。
うぅ……憧れちゃいます。
どうもわたしのは、等身大…っていったら聞こえは良いけど、
なんだか所帯じみた「2DK襖の下張り」になっちゃいそうで。(;;)
あのディープ(にもほどがある)キス。
「肛姦二人羽織」
(もう少しマシな形容は思いつかないのか>由衣美)のままで、
おいしい紅茶を淹れて、きれいな音楽の中で……。
でもこの先生、頭脳労働者のわりにすっごく体力がありますね。
それに、アカリちゃんを責め立てるセリフの一つ一つが、すごく素敵です。
そして女装するときの一つ一つのプロセスと、
「アカリ、おはよう!」という台詞。
そうそう、この感じ。とか思っちゃいました。
長い(そして濃い)ものになりそうですが、
アカリちゃんが最後まで、愛されて
幸せであってくれたらとっても嬉しいです。
そのほかの全ての女装っ娘と、奴隷の皆さま。
言葉と時間が(頭脳も)足りなくて
全ての方にご挨拶ができません。ごめんなさい。
ふつつかな女の子が、拙い文章でお目を汚させていただきますが、
どうか末長く、よろしくお願いいたします。
そして、最後になりましたがアニトさん。
…ごめんなさい、
まだ「アニトさま」とお呼びする心の踏ん切りがつきません。
ですけど、由衣美のような奴隷兼恋人が欲しい、
とおっしゃっていただけたこと、
望外の喜びで、思わず体に震えが走りました。
未熟で、ダメな由衣美ですけれど、
いつかあなたの奴隷の末席に加えていただけたら、
そう願う気持ちには嘘はありません。
もう少しだけ、由衣美を育てて下さい。
奴隷として、あなたに愛される資格ができるまで、見守って下さい。
いつか、そういつか……由衣美は願っています。
では、もしもお気障りでありませんでしたら、
由衣美のお話を聞いて下さい。
……(素に戻って)。
…って、えーっ?えーっ?
よりにもよって、(あの)久仁子さまの
(あの)痴漢モノと並べられちゃうのっ?
……ううぅぅぅぅ。(しょぼん)
最初に言います。みなさま、ごめんなさい。
「由衣美の(たぶん)幸せな一日」その2
駅までの12分間。
良平さんとわたしは腕を組んで歩きました。
良平さんだけだと、駅までは10分。
良平さんが「ご主人さま」な時と、由衣美が「由緒」の時も10分。
二人が「良平さんと由衣美」の時だけ、
彼はわたしのペースに合わせてくれる。
でも、その事が嬉しくて、わざとゆっくり歩こうとかって思うと、
彼はつないでいた手を離して、右手に指輪をはめてしまうんです。
そうすると、奴隷由衣美は、
ご主人さまの速足のペースについて行かなきゃいけなくなります。
そうそう、二人のこの指輪の由来、
知っている人もいると思うけど、
「O嬢の物語」っていう小説にヒントを得て、
良平さんが作ってくれたものなんです。
良平さんは、わたしのこのエッチなショーツでも判るように、
手先がとても器用です。
彼が、私たち二人の為に作ってくれた鉄のリング。
「手持ちの工具で鉄の輪っかを研磨して、内側に金箔貼っただけ」
なんて言ってますけど、
でも由衣美にとってはとっても大切な宝物です。
世界に、たった二つだけの宝物。
今日は昨日よりも暖かいみたいだけど、
だんだんと寒さがきびしくなってきました。
その分、彼の腕からの温かみが嬉しく感じられます。
「柿の葉も、もうすっかり落ちちゃったね」
わたしが言っても、良平さんは気乗り薄な返事をするだけ。
「柿の葉ってね、お寿司をあれで包むと風味があっておいしいんだよ」
「そっか、じゃ今度作れよ」
「えー…やったことないし、それにもう葉っぱがないよ」
「やってもみないでなんて事言うんだ、
俺は由衣美をそんなふうに育てた覚えはないぞ」
育てられたのか、なあ?
ううん。でも、良平さんのおかげで由衣美は誕生し、
良平さんが愛してくれたことで由衣美は成長できたんです。
だったら由衣美は、良平さんのために前向きになります。
「うーん、がんばってみようか、な……
あ、あと落ち葉を集めて、おイモ焼こうか?」
「イモ?なんか女ってほんとに焼きイモ好きな」
「おイモは繊維質が多くて、おなかの中をきれいにするの。
だから女の子がおイモ好きっていうのは本能的なものなんだよ」
「ほんとか?」
「……ん。…たぶん」
二人は顔を見合わせて、笑いました。
「女」というその単語が、おかしくて……でも少しだけ哀しくて。
不思議なのは、由衣美が「由緒」の時には
別にお料理もほとんどしないし、
おイモだって好きってほどじゃないんです。
あ……歩くと由衣美の、
おしりの中でディルドウが微かに揺れ動きます。
でもその感触すら、
いまは穏やかに時間を刻む脈動のように感じられるのです。
正直に言うと、由衣美のおしりは、
あんまり敏感とは言えないと思います。
出し入れするとき、奥を突かれたとき、
後ろから抱きすくめられる感覚、
そんな気持ち良さは、すごく感じるんです。
でも、入れられているだけで疼いてくるようなアナルの感覚は、
まだ無いんです。
……あ…あの、ちょっとだけしか…。
だから良平さんは由衣美にこれを付けて外に出すのかもしれません。
由衣美も、良平さんのために
早くアヌスで上手に感じられるようになりたいって、
ほんとうにそう思います。
いまの由衣美は、まだアヌスに入れられたものよりも、
つないだ手の温かみに酔ってしまうような幼くて未熟な女の子。
はやく、もっともっと良平さんにつり合うような、
大人の女になれたら、ほんとうの女になれたら…………
そう、祈っています。
そして暖かな12分間は、すぐに過ぎました。
電車に乗るのは、いつでも怖いことです。
だけど良平さんが一緒だから、
だいじょうぶです。
良平さんの側でなら、由衣美は本物の女の子として、
きちんと立っていられます。
わたしたちの上を通りすぎる視線の波に晒されても、
それは美青年と美少女のカップルを見る、
温かでちょっと羨望の混ざったものと受け止められるんです。
……すみません、美少女は言い過ぎでした。
「美青年と、その付属品のカップル」という表現が正しいと思います。
謹んでお詫びして訂正します。
「良平さん、今日はどうするの?」
「S宿でさ、行きたいところがあるんだ」
「ふーん、どこに?」
「模型屋」
「ふーん」
それなら「由緒」を誘えばいいのに、と由衣美は思いました。
由衣美の時は、反対に男の子が好きそうなものには、
あんまり興味がなくなるのです。
「由衣美じゃなきゃいけないワケがあるんだよ」
わたしじゃなきゃいけない訳?
考えながら電車に乗ると、
良平さんはわたしを庇うようにして導いてくれます。
そのまま、電車の連結器のところまで行って、
クロームメッキの手すりにつかまって一息つきました。
まだ混雑している電車の中の、
人込みから由衣美を守るように、壁になってくれます。
(良平さん、やっぱり優しいな)
「ところで由衣美、今から俺とお前は赤の他人だ」
「……え?」
「え?僕に何か?」
(……え…?……良平さん……?)
由衣美が尋ねる間もなく、
良平さんは本当に他人のようにしか応対をしてくれなくなりました。
そしてすぐに、応対すらしてくれなくなってしまいました。
(どういうことなの?良平さん?)
わたしは不安に襲われます。
この人込みの中で、ただ一人由衣美を守ってくれる良平さんが、
その関係を断ち切ってしまったら、わたしはどうすればいいの?
だれ一人知る人もいない電車で、なにもできない女の子が一人きり。
その女の子は、ミニのスカートの中に秘密を隠し持っているのです。
泣きたいような、淋しさが、不安が、由衣美の体を震わせました。
だけど良平さんは、由衣美を不安のままにはしておきませんでした。
震えている由衣美に、良平さんの体が触れてきました。
その寄せてきた肉体の大きさと温かさが、
由衣美の不安をすぐに消し去って……えぇっ?
ちょ……ちょっと……良平…さん……。
…あ……あぁ、ん……もぅ……。
片方の手が由衣美を後ろから抱き寄せ、
もう片方が体をまさぐりはじめました。
やっとわかりました。
他人。つまり今の良平さんと由衣美は、
痴漢とそれに襲われている女の子なんです。
んっ……あぅ……じょ、上手……。
……当たり前です。だって…この痴漢の人、
由衣美の肉体の隅々まで知り尽くしているんだもの
わき腹の弱いところを柔らかに、時にしつっこく擦る手。
少しだけ屈んで、由衣美の両足の間に片足を突っ込むと、
ストッキングで包まれた太ももの内側に、良平さん…じゃない、
痴漢のジーンズのごわっとした布地が触れて……。
セーターの布地に吹き込まれる熱い息遣いが、
背筋に、肩甲骨の間のちょっとくぼんだところに
じんわりと広がってきます。
………やっ……や、だ……
声、出ちゃう……。
それに……。
あぁん……。
クリトリスの先に、それを押さえつけようとがんばってくれている、
ショーツとストッキングの弾力を感じます。
大きくなっちゃう……。
声を出さないように唇を噛みしめても、
アソコの動きを止めることはできません。
たまらなくなって、わたしは銀色の手すりにぎゅってしがみつきました。
肩にかけたショールごと、小さく身を縮めている由衣美は、
きっと追いつめられた白と茶のブチのハムスターのようでしょう。
荒くなった息遣いが、クロームメッキの手すりの
滑らかな表面を白く曇らせています。
あ……ん、あの…新聞を読んでる人、
その陰からちらちらとこっちを見てる。
助けて……ううん、でも…放っておいて…ください。
見…ないで………でも………。
すっかり勃ち上がっちゃったクリトリスが
ランジェリーとスカート越しに、電車の金属に押し付けられて、
その冷たい感触が由衣美を震わせます。
する……。
あんっ……ショーツが…
クリトリスを押さえつけるのを諦めて、撤退しちゃいました。
ゆっくりとしたオードブルを終えて、
痴漢の手はゆっくりと前と…後ろへ……。
つん……つん……。
股間の、ゴムのベルトを軽く引っ張られると、
アヌスに挿入されたディルドウが腸壁を優しく擦ってきます。
……ぁ……ぁあ、ん…。
…タマタマから……なぞり上げてくる痴漢の掌。
それが、ゆっくりとグラインドを始めて……。
じいん…じいぃん、って背筋に熱い痺れのような、快感が走り抜けます。
「おやおや、かわいこちゃんかと思ったら、
面白いものがついてるじゃねえか……」
痴漢が、由衣美の耳元で小さく、熱く囁きました。
いや……そんなこと、言わないで下さい……。
言葉は恥ずかしい熱になって、
由衣美の過敏な左耳から、全身に拡がっていきます。
「それに、こんなにスケベなパンツをはいて電車に乗ったって事は、
おまえほんとは、痴漢されたかったんだろう?」
……そんなこと、そんなことありません……。
「…さ、どうして欲しい?好きなように嬲ってやるぜ……?」
脚が…力、抜けちゃう。だめ。
立ってられない……。
痴漢は、由衣美の体をその太ももの上に持ち上げるようにして、
倒れることすらできなくします。
脱力した体は、もう彼の思うがまま。
最後の力を振り絞って手すりにしがみつくわたし。
痴漢の手はしつっこく、由衣美のお尻と、
…クリトリスを嬲り続けています。
「…どうして欲しいんだい、お嬢ちゃん?」
つん、つん。
痴漢は言葉と、ディルドウで尋問します。
わたしはちょっとでも唇を開けば淫らな喘ぎが洩れてしまいそうで、
チェリーピンクに彩った唇をぎゅっと閉じます。
だめ、応えちゃ……。一言でも応えたら……。
「どうなんだ?え?答えてみろよ……」
だめ……。言わせないで、そんなこと。
助けて、良平さん……ご主人さま……。
「泣いたって助けは来ねえよ。ほら、して下さいって言っちまえよ……」
下卑た言葉で宣告され、
由衣美はそれが本当であることを思い知らされました。
気がつくと、本当に涙がにじんでいます。
凛々しい恋人の良平さんも、
頼もしいご主人さまも、
今は由衣美を助けてはくれないのです。
一緒にいたなら、良平さんもご主人さまも、絶対に由衣美を助けてくれます。
たぶん、良平さんならその痴漢を殴り飛ばしてしまうでしょう。
でも、いま由衣美のそばにいるのは、このいやらしい痴漢一人きり。
まだ終点のS宿までは、急行一駅分はたっぷりあります。
そのあいだ、由衣美は一人きりで耐えなければならないの……?
「……ぁ……ぁぁ。ん……」
その孤独が悲しくて由衣美は、ついに声を、出してしまいました。
そして由衣美は、絶望と、一抹の解放感を味わいました。
由衣美は、痴漢の責めに陥落したのです。
「解ったんだろう……お前は俺の言うがままになるしかないって。
ほら、どこをして欲しいか、言えよ」
…もう……、由衣美は言いなりになるしかありませんでした。
「……おし…り……」
「あぁん?聞こえねぇな?」
「おしり……由衣美の、おしりを……いじめて下さい……」
「それだけか?それだけじゃねえだろ?」
痴漢の囁き。でも、本当です。
もう、おしりだけで満足できるはずはありません。
「……あ、の…クリ……トリスを……」
「こんなふうにか?」
ぐりぐり、痴漢の掌の動きが激しく……。
ああっ……それに、痴漢の手の形……。
由衣美のクリトリス、覆うような形にされてる。
せっかくフレアスカートでも、これじゃ、形が判っちゃいます。
あ……ん、ぃい……でも……
「あふぅ……ん、んっ……」
もう……もう……。
このままじゃ、このままじゃ……。由衣美、ダメになっちゃいます。
その瞬間、痴漢は、由衣美のエッチなショーツのゴムバンドを下に引っ張り、
ぱぁん!
由衣美の股間を、それで弾いたんです。
衝撃が、クリトリスの付け根から、直腸から、
脳天にまで届きました。
「んあぁぁっ……!」
その時……ううん、何秒かの余韻があってから、
「だいじょぶか?由衣美」
不意に、良平さんが戻ってきました。
「終点S宿ーS宿です。お降りの方はお忘れ物のございませんように……」
アナウンスに、気がつくと電車の振動が止んでいます。
ぞろぞろと乗降口へ向かう人たち。
億劫げにシートから立ち上がる人たち。
網棚から荷物を下ろす人。
みんな、二人が何をしているのか判らなかったのならいいんだけど、
でも気のせいかしら、
なんだかわたしたちの方を振り向いて降りていく人が多い気がする。
恥ずかしいよ…。
そして、ホームにはこれから乗り込もうとする人々。
そうした流れに取り残されて、由衣美と良平さん、
……まだ痴漢なのかしら?
とにかく二人だけが車両の端に置き去り。
いいえ。由衣美と呼んでくれたのだから、
もうこの人はいやらしい痴漢じゃなくて、良平さんです。
「また酔ったんだろ。ほら、ほんとに由衣美は電車に弱いんだからなぁ」
優しく、ちょっと悪戯っぽく言ってくれます。
でも、弱いのは電車じゃなくって……、
エッチで意地の悪い、優しい良平さん。
一回だけ、由衣美は子供のようにしゃくり上げました。
「ほら、ちゃんと立って、行くぞ」
何もなかったみたいに。
いいえ。何もしなかったみたいに、良平さんってば。
あ、扉が開いて、たくさんの人たちが乗り込んできました。
空いている席を競い合って埋めていきます。
良平さんが、まだがくがくしている由衣美の手を取ってくれました。
「……あ、ちょっと……ちょっと待って」
わたしは、手に持っていたバッグを腰の前にかかえて隠しながら、
目立たないように、スカートの上から
ちょっと下がっちゃったショーツを直します。
あ、いま座った人、由衣美が何してるかわかっちゃったかな。
それに、クリトリス、まだすこし大きいまま。恥ずかしい。
逝かされは……なんとかしなかったけど、でもきっと濡れてる。
右手は良平さんに引かれて、
左手はバッグで膨らみを隠しながら、電車を降りました。
ちょっとまだ、ふらふらします。
涙も、引いてません、
でも良平さんが、手をつないでいてくれるから……だいじょうぶです。

すみません、まだ続きます。




アニト(11月26日(日)23時36分19秒)
由衣美さん、二度目まして。
これこれっ!あまり危険を犯してはいけませんよ。
履歴はきちんと消しておいてくださいね。
わたしへの呼びかけは「さん」でもなんでもかまいません。
いつか「アニトさま」と呼ばれるように、由衣美さんから
信頼を得られるように、わたし自身の磨き甲斐があるというものです。
物語はまさに『空想デート』ですねー、いいっ!!です。
初々しい女の子の日記を読んでいるようです。うへへ。
由衣美さんとデートしてみたくなりました。

「由衣美の(たぶん)幸せな一日」その3へ

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