沙希(10月23日(月)22時16分11秒)
アニト様こんばんは。
みなさんこんばんは。
沙希です。
季節の変わり目なのでどうしても体調がよくありません。
熱ばかり出ます。この時期は辛いです。
週末だけは、なんとか外出したいなと身体の調子を整える毎日です。
それでもインターネットはできます。
書き込みは久しぶりですがいつも読ませていただいております。
また今度、お話を書き込みます。
アニト様
パソコンが壊れたようですね。
お気の毒です。
私のメールアドレスはosts@mua.biglobe.ne.jpです。
ちなみに私のノートパソコンは486。
古いけれど頑丈です。
壊れたら新調しようかと思っているのですが、
なかなかどうして、壊れません。
きっと「壊れたら捨てられる!!」と、
老体にムチを打って頑張っているのでしょう。
私も、このノートパソコンを見習いたいものです。
それではまた。
沙希




アニト(10月23日(月)23時39分37秒)
沙希さん、こんばんは。
ご心配をおかけしました。
わたしは沙希さんとは逆で
わたし自身は丈夫なくせにPCが耐えられなかったようです。
お身体を大切にしてくだい。
また書きこみをお願いしますね。




沙希(10月31日(火)23時15分17秒)
アニト様こんばんは。
みなさんこんばんは。
お久しぶりでございます。
ようやく体調も回復してきて、気が付けば、もう10月も終わりです。
10月は、一体何をしていたんだろうと思うくらい、
印象に残らない月になってしまいました。
ずっと眠っていた感じです。
11月は頑張ります。
綾乃様>
お久しぶりです。
「少女達の罠」完結おめでとうございます。
でも、ホントに完結?
今後、2人はどうなってしまうのでしょうか、
なんだか、続きを期待してしまうラストでした。
「稚児・お文」も頑張ってください。
ロマンス純子様>
初めまして。沙希と申します。
「純子の女装体験談U」その3、はやく読みたいです。 
「男の子なのに、女の子のフリをしている」という感覚は、
一般の人(?)には味わうことのできない感覚ですよね。
私の場合、そんなとき、違和感の中にも、ちょっとだけ優越感も味わえる感じです。
男の子と女の子の気持ちが両方味わえるのは
私たちのような女装娘(男装者)だけ!!という、ささやかな優越感です。
さて、新しいお話です。
いきなり5話〜8話を飛ばして、第9話です。
すごく重たい話になってしまいました。
(綾乃さんごめんなさい)
でも、ラストはハッピーエンド風にしたつもりです。
全18回予定です。
MRF−6:女装者− 第9話「心の地図 Part2」 −1st.

私って、わりと思い通りの夢を見ることができる方だと思う。
眠る前に、好きな人のことを考えたり、
枕の下に、お気に入りのアイドル歌手のブロマイドを入れて眠ったり。
思い通りの夢を見るって、ちょっと得した気分になれるのよね。
例えば、まだ告白すらしていない大好きな人と、
夢の中でデートができるとしたら……
それって、まさに夢のような話でしょ?
夢の中は、私だけの世界。私が作った世界。
さぁ、今日はどんな夢を見ようかしら。
美味しい物をお腹いっぱい食べる夢も良いわね。
それとも、大金持ちになる夢が良いかしら。
いえいえ、やっぱり、大好きなあの人と……!!
夢の中でなら、何でも思い通りになるわ!
「そう甘くはないよ。」
「あなたの言う『思い通りの世界』って、どんな世界の事?」
突然、何処からともなく、二人の声が心に響いてきた。
(誰?失礼ね!人の夢の中に、勝手に割り込んでくる人は!?)
*  *  *  *  *  *
二人の声の出所を探し、辺りを見渡すと……そういえば、ココは何処?
見たこともない場所。ううん、そもそも「場所」って言えるかしら?
「脚が地に着かない……地面は何処?」
手足をバタつかせても、空を切るだけ。
何にも触れられない。何も存在しない。
「ココは何処?私、上昇してるの?それとも落下しているの?怖い……!!」
手や足に触れる物は何もない。
暖かさや、寒さといった感覚も無い。
五感全てを遮断されているといった感じなのかしら。
私に感じることが出来るのは、自分の内部に蓄積された過去の知識しかない。
今、この場所からは何も新しい情報を得られない。
その、恐怖。……今、私は恐怖を感じてる。
何故?外部からの遮断。恐怖。
「誰か!助けて!!」
心の中でそう叫んだ瞬間、無数の花びらの竜巻が私を襲う。
色とりどりの花びらが宙に舞い、小さな竜巻を形作り、私に絡みつく。
私の身体は宙に舞い、花びらの竜巻に乗って、運ばれている感じ。
無重力……暖かい……花びらが残していった、ほのかな甘い香り……
とても優しい『力』に、包まれている感じ。
私の身体、全体に……優しい『力』が、触れていく……
「気持ち良い……なんだろう、この感覚。
とても大切な物のような気がする……」
*  *  *  *  *  *
ふと、気が付くと、視界が開けた。
地面もある。地に足がついた。
耳を澄ませば、人の足音が聞こえる。
話し声、笑い声、息づかい、車のクラクション……
*  *  *  *  *  *
そこは、駅前のロータリーだった。
そう、ロータリーの、真ん中!!
耳をつんざくようなクラクションが鳴り響き、同時に怒鳴り声も聞こえた。
「バカヤローーッ!!急に飛び出すんじゃねぇ!!ひき殺されてぇのか!!」
ビックリして、我に返った!!
そうだ、私は駅前に遊びに来ていたんだ。
午前10時に、駅前で友達と待ち合わせをしていたんだ。
時計を見ると……いけない!10時15分過ぎ!!
急がないと、待たせちゃってるわ!!
*  *  *  *  *  *
待ち合わせの駅前広場に行ってみると、
高校生くらいのカップル、親子連れ、たくさんの人でごった返している。
腕時計を見ると、10時20分過ぎよ。もう20分も遅刻。
とりあえず待ち合わせの相手をキョロキョロと探してみるが……
……あれ?ちょっと待って。一体誰と待ち合わせしているんだっけ?

つづく




アニト(10月31日(火)23時40分02秒)
沙希さん、こんばんは。
幸不幸はプラスマイナスつりあっている、とわたしは思っています。
良いときがあれば悪いときもあるのが人生です。
だから生きてゆくのが面白いとさえ思います。
『空想デート』へ書き込みをすることが
沙希さんの元気の元になってくれることを祈っています。
メール届きましたよ、ありがとう。




沙希(11月2日(木)12時59分18秒)
アニト様こんにちは。
みなさんこんにちは。
アニト様>
優しいお言葉をありがとうございます。
空想デート掲示板は、私の潤滑剤&栄養剤です。
自分でお話を描いたり、みなさんの投稿を読んでいると、元気が出ます。
佳菜っち様>
お久しぶりでございます。
とうとう女の子の姿のままで、
ピザ屋のおにーさんの前に出てしまいましたね。ドキドキです。
女子高生の格好なのに、お酒を飲んでしまうところも、危うい感じです。
一人暮らしのお家で、Hな女子高生が2人……
もう、止まりませんね。
実は私も、女子高生の格好をするのが大好きです。
とくにお気に入りなのが、白○合のセーラー服です。
私の彼氏もセーラー服好きのようなので、これもまた止まりません。
そう、変態2人組なのです。
MRF−6:女装者− 第9話「心の地図 Part2」 −2nd.
− 午前10時30分:駅前広場 −
「ごめーん!!待った!?」
ブルーのワンピースを翻しながら、
息を切らせてヒョコヒョコと走ってくる穂香の姿が見えた。
「おっそーい!!30分も遅刻よ、穂香!」
「はぁはぁ……ゴメンね、起きたのは早かったんだけどね、
シャワー浴びたりして、支度に手間取っちゃったんだよ。ゴメン。」
ほっぺを赤く染めたまま、息を整えつつ弁解する穂香。
『30分も遅刻よ』なぁんて言っといて、
本当は私も20分の遅刻だったのよね。
まぁ、許してあげようか。
「今日一日、私の奴隷になってくれたら許してあげる。」
「ど、奴隷?いやだよ……お昼ごはんオゴリで許して!」
「よし、それ、のった!」
*  *  *  *  *  *
穂香と手をつなぎながら、駅前の大通りを流すように歩く。
奇麗に飾られたブティックのウィンドーに映る、私たち二人組。
うん、イケてる!
特に穂香、今日はずいぶんとオシャレしてきたじゃない?
ショーウィンドーに映る、ブルーのドレスをまとう穂香の姿は、
ガラスの向こうに飾られた、ピンクのドレスを着込んだ
マネキンなんかよりもよっぽどオシャレで奇麗だわ。
なんか、今日の穂香、ブルーにキラキラ光ってる感じ。
「あれ?穂香……いつのまにピアス開けたの?」
穂香の耳には、ワンピースとお揃いの、ブルーのピアスが光ってる。
「あ、これね、すごいんだよ。通信機になってるんだ。
衛星通信で、いつでもどこでも連絡が取り合えるんだ。」
「通信機?そんな小さなピアスが?へぇー!!」
「取り外して投げつけると、音響閃光弾にもなるんだよ。
ピカッと光って、すごい音がするの。一瞬で気絶しちゃう感じ。」
「ちょ、ちょっと!!なんでそんな物騒なモノ持ってるのよ!?
前から聞こうと思っていたけれど、穂香って、一体何の仕事してるの?」
「それはね……秘密だよっ!!」
話をはぐらかして走り出す穂香。
穂香って、いつもそう。
いつも何か、秘密を隠し持っている。
核心に触れようとすると、スルリと逃げてしまう。
秘密主義なの?それとも、本当に触れられたくないの?
まさか、ヤバイ仕事してるんじゃないでしょうね!?
それに、『通信機』って言ってたけれど、
一体、『誰と、通信』するっていうの?
スパイ大作戦みたいな、秘密組織かしら?
*  *  *  *  *  *
「あ!見て!ここのデパート、バーゲンやってるよ。」
走っていた穂香が急に立ち止まったと思ったら、
目ざとくバーゲンセールを発見した。
「デパート『プルガトリオ』だって!ね、ね、見ていこうよ!」
穂香が私の腕を取り、グイグイと引っ張る。
やっぱり女の子って、衣料品のバーゲンに弱いのよね。
「そうね……まぁいっか。行こ、穂香。」
久しぶりに穂香と会ったんですもの。
久しぶりに女の子同士、仲良く街に繰り出したんだもの。
思いっきり楽しまなくちゃね。

つづく




アニト(11月2日(木)23時32分39秒)
沙希さん、こんばんは。
励みになるお言葉をありがとう。
えっ、彼氏がいらっしゃったのですか!。
デートにお誘いしようと思っていたのですが、
では合同デートといきましょう。
セーラー服はわたしも大好きです。
いただいたもう1点のイラストを公開しました。




沙希(11月3日(金)23時51分01秒)
アニト様こんばんは。
みなさんこんばんは。
アニト様>
イラストの登録作業、ありがとうございました。
またなにか、絵を描きたい気分です。
良い絵ができましたら、またお送りいたします。
合同デート!!魅惑的です!!
でも私は足立区民。せめて夢の中で……
ここ「空想デート掲示板」が、夢の世界ですね。
梓様>
こんばんは。沙希です。
こんな官能的なお話が体験談だなんて。
まるで別世界のようです。
あぁ、私も早く、女の子の喜びを知ってみたいです。
梓様のお話を読んでいると、私も体験談(失敗談)を書きたくなります。
書いちゃおうかな。でも怒られそうです。
次回のお話も、期待してお待ちしております。
最近の私。
めずらしく身体の調子が良かったので、
区内最大(?)の100円ショップへ遊びに行きました。
やぁもぅ、最近の100円ショップは楽しいですねぇ。
時計やラジオ、洋服まで売っています。
クラシックが好きな私にピッタリな、CDまで売っていましたが、
買ったのは、マニキュアやリップブラシなど女の子用品ばかり。
でも、すっかり風邪を引いてしまって、また微熱が出てます。
まずはこの身体をなんとかしたいです。
MRF−6:女装者− 第9話「心の地図 Part2」 −3rd.
「エレベーターで降下する感覚って、良いよね。
身体が宙に浮くみたいで。まるで海の底に沈んでいく感じ。」
「そう?私はただ気持ち悪いだけだわ。
穂香って、つまんない事考えてるのね。」
どうやら、バーゲン会場は地下1階らしい。
普通デパートの地下って、食料品関係を扱ってるんじゃないかしら。
地下で衣料品のバーゲンやるなんて、珍しいわよね。
……ふと、エレベーターの壁に目をやると、なにやらアルファベットの落書きが。
『Greed』と書かれている。
(Greedって、なんて意味かしら……)
……なんて、私もつまらない事を考えているうちに、エレベーターの扉が開く。
エレベーターに乗っている時間なんて、ほんのわずかよ。
*  *  *  *  *  *
− 10時45分:地下1階衣料品売場 −
「なんか、意外と空いてるよね。」
「そうねぇ。休日なんだから、もっとお客がいてもいい筈なのに。」
バーゲンセールの会場といえば、子供連れのおばさんや、
暇な女子高生、女子大生達がごったがえすイメージがあるんだけれど、
ここは妙に人気が無く、閑散とした感じね。
「でも、人が少ない方がゆっくり見られそうだよね。
この際だから、ボク、いっぱい買い物しようかな。」
「私も。人が大勢いると、なんか買いにくいからね。」
そうは言ったものの……この人気の無さは、ちょっと胡散臭いわ。
『プルガトリオ』なんて名前のデパート、初めて聞くし。
ひょっとしてこのデパート、評判の悪い店なんじゃないの?
元の値段がメチャクチャ高くて、たとえ3割引でも普通のお店より高かったり。
……ん?ちょっと待って。私、お金持ってたかしら……
お財布の中身を確認しようと思い、カバンの中を……
(……カバン!!そういえば私、手ぶらだわ!カバンを持っていない!!)
あぁ、なんて事なのかしら……
せっかく休日を利用して、久しぶりに穂香と遊びに来たっていうのに
お財布を忘れたら、遊ぶに遊べないじゃない……
「穂香……私って馬鹿ね。お財布を忘れちゃったみたい。」
「えっ!本当?そういえば、手ぶらだよね。」
穂香はちゃんと、ブルーのワンピースに合うハンドバッグを持ってきている。
「でも、お財布もないのに、どうやってここまで来たの?
まさか、ここまでずっと歩いて来たんじゃないよね?」
……そうよ。バスに乗るのにも電車に乗るのにも、お金がいるわ!
たとえカバンを忘れてきても、絶対に財布はある筈よ!
……あれ?でも……私、ここまで何に乗って来たんだっけ……?
「スカートには、ポケット無いの?」
穂香にそう指摘され、襞スカートのサイドポケットに手を突っ込んでみる。
「あった!!あったわ!!財布!!」
「なぁんだ、ビックリした。忘れっぽいよね。」
「ホントだわ。ポケットに入れたのを忘れるなんて、ちょっと痴呆気味かしら。」
財布が見つかり、とりあえずホッとして、中身を確認してみると……
……やだ、何これ?
これ、本当に私の財布?
どうしてこんなに、1万円札が!?
普段私の財布なんて、千円札が数枚入っていれば良い方なのに、
今日はウン十万円も入ってる!!
「うわっ!すごい!お金持ちだ!」
穂香に、財布の中身を覗かれた!
「ちょ、ちょっと、覗かないでよ。ちょっと待って、待ってよ……」
私の財布に、こんな大金が入っているなんて、まるで夢のようだわ!!
夢のよう……
(ちょっと待ってよ、私、何か大切なことを忘れている気が…………)
「……そうだ!!思い出した!!」
「ど、どうしたの?急に大きな声出して!?」
「う……ううん、何でもない。何でもないわ!!」
そうよ、思い出したわ!!
現実での私が、こんなにお金持ちの筈がない。
これは、夢なのよ!!私が見ている夢なのよ!!
夢の世界なんだから、なんでも私の思い通りになるのよ!!
あぁ、なんて楽しい夢なのかしら。
穂香と一緒に、混雑無しのバーゲンセールを楽しめる夢なんて!
ちょっと庶民的な夢だけれど、だからこそ、リアルで良いわ。
そうと解れば、お金なんて気にせずに、
思いっきり買い物を楽しんじゃおう!
……これから買う洋服を、目が覚めた現実世界に持って帰れたら、
もっと素敵なんだけどね。

つづく




アニト(11月4日(土)00時17分51秒)
沙希さん、こんばんは。
とても素敵なイラストでした、またお願いしますね。
ひとつお願いがあるのですが、
『空想デート』のバナーを作っていただけませんか?。
夢の中で手取り足取りデザインの打ち合わせをしましょう。
最近の100円ショップはパンティまで売られているから驚きです。
もっとセクシーなモノがあればいいのですがね。




沙希(11月5日(日)21時34分58秒)
アニト様こんばんは。
みなさんこんばんは。
アニト様>
バナーって、もしかしてほかのホームページへ移動するときの
押しボタンの絵のことですか?
なんだか難しそうです。
あの私の、稚拙な絵だけでよろしければお手伝いしたいです。
MRF−6:女装者− 第9話「心の地図 Part2」 −4th.
「ねぇねぇ、これどう?綺麗な青だよね。」
青いキャミソールドレスを手にする穂香。
「穂香ってば……ホントに青ばっかりね。
一つの色しか着ないなんて、まるでお子様なんだから。」
「色だけで決めてるんじゃないよ。シャンブレーって、好きなんだ。
この、サラサラした肌触りが良いよね。欲しいなぁ。」
「買っちゃいなさいよ、せっかくのバーゲンなんだから。よく似合いそうよ。」
「じゃぁ、試着してくるね。服見ながら、待ってて。」
そう言って穂香はキャミソールとスカートのセットを手にし、
試着室のカーテンを閉める。
さぁ、穂香が試着している間に、私も服選びに没頭しよう。
なにせ、これは夢の中。
どんなにたくさん買い物をしたって、へっちゃらなんだから。
……ふと、ハンガーに掛けられたワンピースに目が留まる。
(綺麗……こんなの良いな!)
私、直感的にそう感じたわ。このワンピース、良いわ!!
ワンピースをハンガーから外し、手にとって感触を確かめる。
穂香の言うとおり、肌触りって確かに重要よ。
女の子の服って、サラサラしていたりフカフカしていたり、
本当に着心地がよい。
男の子の服は、ゴワゴワしていて、嫌いよ。
肌触りにまでこだわってオシャレできるのは、女の子だけの特権だと思うわ。
「あっ!そのワンピース、すごい似合う!」
穂香が試着室のカーテンから顔を出す。
「穂香はどう?サイズは?」
「うん、丁度良い感じ。やっぱり買っちゃおうかな。」
「そうしなさいよ。よく似合ってるわ。」
「本当?そのワンピースも、とってもよく似合ってるよ。試着してみなよ。」
「うーん、どうしようかな……」
……なにも迷うことはないのよ。どうせコレは夢なんだから。
お財布の中身と相談する必要はないんだわ。
「ほら、早く早く。」
穂香に背中を押され、試着室に入れられた。
*  *  *  *  *  *
四方壁に囲まれた試着室で、自分の服を脱ぐ。
赤いスカーフを胸から外し、頭からガバッと上着を脱ぐ。
白い襟に、赤の3本ライン。夏用のセーラー服だ。
(あれ?私、セーラー服を着てたんだ……)
ちょっと待って??
私、いつからセーラー服なんて着ていたんだろう?
壁スカートのホックを外し、ファスナーも降ろす。
スカートが、足首まですとんと落ちる。
(そうよ。学校の帰りに直接待ち合わせ場所に来たのよ。
制服姿で当たり前だわ。)
すっかり制服を脱いでしまい、手早くワンピースを着てみる。
うん、清楚な感じがするわ。
鏡の前で、ちょっとポーズをつけてみる。
ふむ。なかなか可愛いじゃない?
……その時、急に激しい頭痛に襲われた!!
頭が割れるように痛い!なに?この痛みは……!!
足下に脱ぎ捨てられたセーラー服。
そして、鏡の前の、ワンピース姿の自分。
それらを見つめれば見つめるほどに、頭痛が酷くなる。
(……学校の帰りに、直接待ち合わせ場所に?
待ち合わせの時間は10時だったのよ!
学校帰りな訳、ないじゃない!)
そう、それに……さっき私、何か言ったわ。
確か……『休日なんだから、もっとお客がいても良いのに』云々……
そうよ、今日は休日だったはずよ。自分でそう言ったじゃない!
休日なのに、なんで私、セーラー服なんて着ているんだろう?
あぁ、ダメ。考えれば考えるほど、何かがおかしい。頭が痛い!!
もちろん、これは夢よ。夢の中の世界よ。
ちょっとくらい矛盾があったって、不思議じゃないわ。
いつもは、夢の中の矛盾なんて、全然気にしないのに。
でも、この頭痛は……何?

つづく




アニト(11月5日(日)23時32分15秒)
沙希さん、こんばんは。
リンクバナーの件、お引き受けありがとうございます。
いわば『空想デート』の対外的な「顔」になりますが、
沙希さんならばできると信じています。
わたしも青は好きな色なのですよ。
急がなくてもいいですから『空想デート』色を出してみてください。
のちほどメールいたします。




沙希(11月6日(月)21時49分52秒)
アニト様こんばんは。
みなさんこんばんは。沙希です。
アニト様>
メールありがとうございました。
バナーの件、だいぶ分かりましたが、イメージに画力が追いつかない感じです。
小さい絵を描くというのも、初めてで、なかなかむつかしいですね。
でも、がんばって描きます。
MRF−6:女装者− 第9話「心の地図 Part2」 −5th.
「もう……試着室の中で、眠っちゃったのかと思ったよ。」
「ごめぇん穂香。だいぶ待たせたわね。」
結局私は、そのワンピースを買い込み、そのまま着て帰ることにした。
今まで着ていたセーラー服は、店員さんにお願いして、
お店の紙袋の中に畳んで入れてもらった。
(……それにしても、さっきの頭痛は……)
ワンピースを着て、鏡の前でポーズをとった瞬間に、激しい頭痛におそわれた。
これは夢よ?夢なのに、どうして頭痛なんて……
先程の頭痛は、まるで何かを暗示しているかのようだった。
自分の思い通りになる夢とはいえ、
何か『ルール』のようなモノがあるのかしら?
たとえば、『口にしてはいけない言葉』とか、
『見てはいけない物』とか……
その『ルール』を破ろうとすると、激しい頭痛におそわれる……とか?
……あははは。まさかね、考え過ぎよ。
そう。深く考える必要はないのよ。
好きな洋服も買ったし。もっとこの状況を楽しまないとね!
*  *  *  *  *  *
「どう?そのワンピース、着心地いい?」
エレベーター内で階下へ降りる途中、穂香がニコニコしながら訪ねる。
「とっても良いわ。柔らかくって、スベスベして。」
「いいなぁ。洋服って、肌触りも重要だよね。男の子の服とは、大違いだよね。」
「あら、穂香ってば。男の子の服なんて、着たことあるの?」
「うん。だってボク、つい1年前までは、男の子だったんだもん。」
「……………えええええっっっ!!」
ちょ、ちょっと待って!
『1年前まで男の子だった』って、どういうこと?
「ボクね、本当は女の子じゃないんだよ。今流行の、女装娘だよ。」
「そ、それじゃぁ穂香……そんな格好していて……本当は…オ…ト…コ……!?」
「ピンポーン!大正解!!」
「そ、そんな、バカなぁぁぁっっ!!」
*  *  *  *  *  *
− 12時00分:地下2階レストラン街 −
嘘よ……そんなの、嘘だわ。穂香が『オトコ』だなんて!!
今まで私は、穂香のことを、当然女の子だと信じてきた。
だって、どこからどう見ても、女の子じゃない!
今まで私は、穂香に騙され続けていたって事?
(一体いつから、騙され続けていた事になるの?いつから……?)
穂香は、いつから女の子になったのか。
そして、いつまでが男の子だったのか。
その境界線がいつだったのか。それを考えると、再び頭痛が!!
思い出そうとすればするほど、頭痛がひどくなる……
(……思い出してはいけないって事?なぜ?)
そうだ。これは夢だわ。夢だったんだわ。
夢の中だから、多少の『怪奇現象』も、気にしない……
そうよ。夢の中でなら、穂香が「女装娘」という設定も、おかしくはないわ(?)
もしかして、夢の中の矛盾点を突き詰めようとすると、頭痛に襲われるのかしら?
それならば、もう考えるのは止めよう。
どうせ朝になれば、こんなおかしな夢からも抜け出せるんだから。
*  *  *  *  *  *
「ねぇねぇ、なんか、お腹減ったよね。約束だからお昼ご飯、おごるよ。」
「……いいわ、穂香。今日は私がおごってあげる。」
「え?でもボク、待ち合わせで30分も待たせちゃったし。」
「違うのよ。私も20分遅刻したの。
本当は10分しか待ってないのよ。
それに、試着室で10分以上待たせちゃったじゃない?
それでチャラよ。」
そう言って穂香の腕を引っ張り、デパ地下レストラン『Gluttony』へ突撃した。

つづく




アニト(11月6日(月)23時53分00秒)
沙希さん、こんばんは。
無理なお願いにならなかったようで安心しました。
まずはラフスケッチでかまいません、
それにわたしのイメージするものを肉付けをして
力を合わせて完成させていきましょう。
物語の方は謎が深まるばかりで、これからの展開がおおいに楽しみです。


第9話「心の地図 Part2」 −6th.へ

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