佳菜っち (7月17日(火)23時29分01秒)
アニト様、皆様、今年初めてのご挨拶です
コスプレマゾの佳菜っちです。覚えていてくれてますでしょうか(くすん)
久々に空想の物語を書いてみました。
と言っても書きかけのままにしてしまっているお話じゃなくて、
裟樹さんや綾乃さんが書かれていたお話の舞台設定をちょっとお借りして、
新しいお話を考えてみました。
この先どういう内容になるか、今はまだわかりませんが、
佳菜っちらしい内容にしたいと思います。
S.M. in 女装学園(SM3) #1

◆◆◆ プロローグ ◆◆◆
A学園は都心から電車で1時間半ほど離れた場所にある。
キャンパスは小高い丘の上にあって、周りを静かな森が囲んでいる。
町からは少し離れているが、勉強をする場所としては
雑踏とは無縁の最高の環境であるといっていい。
この学園は全寮制のため、生徒たちはキャンパス内にある寮から通う。
中学は中等部、高校は高等部と学園では呼ばれていて、
中等部の生徒は、よほどのことがない限りほぼ100パーセント高等部へと進学する。
高等部では一般的に生徒を募集しないので、
入学後は同じ同級生と6年を一緒に過ごすことになる。
小学校6年の時にA学園の入学案内を両親に手渡され、入学を薦められた。
願書に付いてきたパンフレットを見たボクは、
洋風の校舎や近代的な学園の設備に胸をときめかせたものだった。
同じ小学校に通う友達の何人かが私立の中学を受験すると聞いて、
私立の中学に興味はあった。
だけど、その時までのボクは、兄がそうだったように、
ボクも近所にある公立の中学に通うんだということをぼんやりと考えていた。
それだけに両親から私立の中学に進学する話をもちかけられた時、
軽い驚きがあったのをボクは覚えている。
そしてボクは、両親の薦めと、高校を受験しなくていいという甘い考えから
このA学園を受験してみることにした。
受験日から何日か経って、実家に合格通知と入学案内が届いた。
その時になって、ボクはA学園が全寮制の学校であるということを知った。
両親と離れ一人で暮らすことに抵抗を感じ、
入学を取りやめるとだだをこねたことが今では懐かしい。
少しでも長い時間、両親と一緒の家にいたかったボクは、
入学式の前日、しかも午後になって寮に引っ越しをした。
自分のわがままから平日に引っ越すことになったので、学校へは電車で、
そして駅に着いてからはタクシーを使ってA学園に向かうことにした。
緑の森をジグザグに突き抜ける道路をタクシーは登っていった。
タクシーの窓から森を眺めて、ボクは遠くに来たことを感じて心細くなった。
「全寮制の学校だなんて一言も言わなかったくせに!!」
初めて親元を離れて暮らす心細さから、
その時になってまでも両親に対する文句の独り言をつぶやいていた。
クリスチャン系の学校らしい西洋風の正門の前でタクシーを降りた。
ボクは送られてきた案内状に従い寮へと向かった。
上級生だろうか、セーラー服を着た生徒と寮の入り口ですれ違った。
「共学・・・だったの?」
何故か男子校だと勝手に思っていたボクは思わずつぶやいてしまった。
12歳になったボクは異性に対して目覚めつつあった時期だったし、
制服に対する好奇心もあって思わず振り返ってしまった。
ボクより背が高くすらりとしたセーラー服の少女の後ろ姿に見とれていた。
「女の子もいるのか・・・」
沈みがちだった心の中に少しだけ明るい何かが生まれた気がした。
だけど、面接の時に先生は確かに共学じゃないって言ってたのも同時に思い出した。
不思議に思いながらも、ボクは彼女が出てきた寮の扉を開いた。
シックな色使いだったけど、どことなく上品そうな
ツーピース・スーツ姿の女性がこの寮の寮母さんだった。
寮母さんもボクよりも背が高く、肩幅も華奢なボクよりも広かった。
そして、この後のことは今でも鮮明に記憶している。
だって、寮母さんに案内されたボクの部屋にあった制服は
さっき見かけた子が着ていたセーラー服だったし、
なによりも、ボクより先に入寮していたルームメイトも
セーラー服を着た少女だったんだから。
案内してくれた寮母さんの部屋まで駆け戻って
「部屋間違ってます」なんて言って大騒ぎしちゃったんだ。
今でも寮母さんに、この時のことを笑い話にしてからかわれる。
だけど、あの時は心底びっくりしたんだ。
だって、このA学園の別名が女装学園なんて呼ばれることを
ボクは入学した後になって知ったんだから。
そうそう、ボクの名付け親もこの寮母さんだ。
ボクの新しい名前、学園生活を始めることになったこの日から
ボクの名前は恵から恵美になった。
そして5年の月日が流れ、中等部から高等部へ、
中等部の制服が高等部の制服に、
それから「ボク」はすっかり「あたし」に変わっていた。

・・・つづく




アニト (7月18日(水)23時32分49秒)
コスプレマゾ 佳菜っちへ
《今年初めてのご挨拶》だって!?、おいおいおい、本当だ、
『別棟・2001年の物語』に佳菜っちの名前がないではないか!。
いつもそばにいるような感じがして、気がつかなかったよ。
なにせ佳菜っちは『空想デート』看板娘の1人だからね。
通常こういうプロローグは説明的になりがちなのだが、
要所に佳菜っちらしさが溢れていて、
情景が目に浮かぶとてもきれいな描写になっているね。
休んでいても腕は落ちていないとみえる、えらいぞ!。




佳菜っち (7月19日(木)00時16分40秒)
アニト様、
久しぶりにアニト様とお話出来て嬉しいです。
そして相変わらず優しい声をかけていただいてありがとうございます!
久しぶりに書いてみると、とても楽しいものに感じてしまって
それで今日もお邪魔しちゃってます(笑)
看板娘・・・は佳菜っちにはちょっと荷が重いですが(^^;;;;;
いつものように楽しみながら書き込んでいこうと思っていますので、
これからもよろしくおねがいします。
S.M. in 女装学園(SM3) #2
◆◆◆ 放課後 ◆◆◆
授業が終わるベルが鳴った。
先生は確認するように壁に掛かった時計をちらっと見てから教科書を閉じた。
そして教壇の上からクラス全員を見渡した。
「今日はこれでおしまいね。
最近良くない事が起こってるからあまり遅くまで校舎に残ってちゃダメよ」
そう言いってから先生は教材をまとめて小脇に抱えた。
先生が教室を出ていくと、教室の中はとたんに騒がしくなった。
「やっと、終わったぁ〜」
一日の授業が終わり、椅子に座ったまま芳美が背を伸ばした。
放課後はクラブ活動の時間にあてられていた。
だが、大半の生徒がクラブに所属していない。
みんな寮に帰る支度を始めた。
前の席の生徒が立ち上がったので、
あたしは身をよじりながらホワイトボードに目をやった。
そして、まだ写し終わっていない授業の内容を慌ててノートに書き写す。
授業中は眠気との戦いでろくにノートしていなかったのだ。
何人かのクラスメートがあたしの席の周りを囲んだ。
あたしは、それに気付かずにシャープペンをノートの上で走らせていた。
「恵美!」
自分の名前を呼ぶ声にふと顔をあげた。
そこには芳美達が立っていた。
「ねえ、いつものようにこれもよろしくね」
その声と共にあたしの机には3冊分のノートが置かれた。
あたしは、何も言わずにそのノートを机の脇に置いてある自分の鞄の中にしまった。
「今日さあ掃除がけの日じゃん」
芳美があたしを見下ろしながら言った。
普段、A学園では掃除は業者に任せていて生徒達が掃除をすることはなかった。
しかし、教育の一環とかで、月に何度か生徒達が自分たちの教室を掃除する日があった。
「ウチのグループが掃除当番なんだよねー、
悪いけど恵美、あたし達の代わりにやっておいてくれない?」
言い方とは裏腹にそれは命令だった。
あたしに拒否する権利はなかった。
言い終わると芳美達は教室を出ていった。
あたしはそれを目で見送ると再びホワイトボードに顔を向けた。
あたしは一人で机を移動させていた。
クラス全員分の机を教室の後ろへと寄せると、
掃除用具が入ったロッカーからモップとバケツを取り出した。
夕日が射し込みオレンジ色をした教室の中で、あたしはたった一人床にモップをかけた。
教室の前半分のモップがけが終わると、再び机を移動させて今度は後ろ半分の掃除だ。
バケツの水が見る見るうちに汚れて真っ黒になった。
モップを濯ぐときに不注意でその水があたしに跳ね返った。
真っ白なブラウスに汚い染みの跡が残った。
「サイアクー・・・」
独り言ががらんとした教室の中で響くだけだった。
全部の掃除が終わり、机を並べている時だった。
ガラッと教室の扉が開いた。
振り向くとそこには隣のクラスの圭子の姿があった。
彼女があたしのルームメイトだ。
A学園に入学して以来ずっと一緒に寝起きしている。
圭子とは長くいるぶんだけ、つまらないことでけんかもしちゃうけど、
学校では一番仲がいい。
クラスは違ったけど、休み時間や休日はたいてい一緒だった。
寮はキャンパス内に建っていて、今いる校舎からもそんなには離れていない。
そこまでの道はちょっとした林を抜けていくんだけど、
三ヶ月前から、そこでよくない事件が起こっていた。
だから先生たちは『なるべく複数で行動するように』って
生徒たちに呼びかけていたのだった。
そんなこともあって、最近は今まで以上に圭子と一緒に行動することが多くなった。
「教室にいたんだ? 一緒に帰ろー!」
圭子が教室の中に入って来て言った。
「もう少しで終わるから待ってて」
あたしは教壇に向かって机を整列させながらこたえた。
「掃除・・・メグが一人でやってるの?」
圭子が教室にあたししか居ないことを確認してそう言った。
「う、うん・・・」
あたしは芳美達に言いつけられて一人で掃除をすることになったこと、
いつも授業の内容を彼女たちのノートに書き写すように
言いつけられていることを話した。
あたしがこのことを誰かに話したことが芳美に知られたら
大変なことになってしまうだろう。
しかし、圭子はあたしの親友だった。
圭子もあたしの信頼を裏切ることはなかった。
「酷い! でも、なんでメグは断らないのよー」
圭子も芳美の怖さは知っていた。
この学園で芳美に逆らえる人が居ないことも充分わかっていた。
だが、今はあたしと二人きりだったので、圭子は感情に任せてそう言った。
「で、でも・・・、相手は芳美さんだし・・・」
あたしは諦めに近い気持ちを抱きながら気弱にそう言った。
「そうだけど、メグがそんな態度のままじゃ、いつまでたっても・・・」
いじめられたまま、それはわかっていた。
わかっていたけど、どうすることも出来ないことも二人は理解していた。
「だけど、なんでメグが芳美に目をつけられちゃったんだろうね・・・」
あたしは何も言えずにだまってしまった。
芳美とは中等部の時、ずっと一緒のクラスだった。
そして3年生になったこの春に再び一緒のクラスになった。
あたしは、この芳美が苦手だ。
裕福な家庭に育った芳美はわがままで、
何でも自分の思い通りにしないと気が済まないタイプだった。
親がこの学園に莫大な額の寄付をしたとかで、
どの先生も芳美には甘い顔をした。
彼女はそれをいいことにこの学園内を我が物顔で過ごしていた。
この学園で芳美に逆らう者は無く、
ほとんど全ての生徒は芳美に気を使って過ごしていた。
なぜなら、彼女に逆らってこの学園を去ったと噂される者もいたからだ。
学園内から姿を消したのは生徒だけではない。
中等部の時に担任だった石川先生がある日突然退職したのも
芳美とその両親の財力の力によるものだと陰で噂されていた。

・・・つづく




アニト (7月19日(木)23時50分01秒)
コスプレマゾ 佳菜っちへ
《楽しみながら書く》それがなにより大切だよ。
コスプレをする、エッチをする、食事をする、勉強をする、働く、・・・
すべての行動原点は「それをすることが楽しい」でなくっちゃね。
・・・といってもなかなかむつかしいことではあるけれど。
佳菜っちの楽しみのひとつである『空想デート』はずっとここにあるから
「書きたい気持ち」が生じたときにはいつでもお話をしに来なさい。
物語の中から「楽しさ」が伝わってくる佳菜っちの物語、わたしは好きだよ。




佳菜っち (7月20日(金)01時03分50秒)
コスプレマゾの佳菜っちです。
●アニト様
アニト様のお言葉に甘えて連夜の書き込みをしちゃいます(^^;
佳菜っちは書き始めると止まらなくなっちゃう方なんですが、
さすがに今週は夜更かし気味で疲れちゃいました(笑)
書き終えてみて、また今日も書きたい場面(えっちーな場面)が書けませんでしたが、
今はそこに行き着くことを自分自身楽しみにして書くのを続けていくつもりです。
●みやむ〜さま
お久しぶりです〜〜〜〜〜!
久々に読むみやむ〜さんのお話・レス共にパワーを感じちゃいました(笑)
お元気そうで何よりです! 男の子モードの佳菜っちは夏が大好き・・・
の様ですが、佳菜っちは暑いのが苦手です。(なんとことやら・・・)
裟樹さん、綾乃さんのマネっこのお話ですが、この先どうなるか、
実は自分でもよく考えてなかったりします(^^;;;;
S.M. in 女装学園(SM3) #3
◆◆◆ ヒロイン ◆◆◆
中等部で1年生の時だった。
この年の学園祭であたし達のクラスは演劇をすることになった。
配役を決めるホームルームでヒロイン役には美野里ちゃんが選ばれた。
みのる君は元々可愛らしいらしい顔立ちをした少年だった。
あたしと同様に寮母さんに美野里という名前をつけてもらった彼女は、
クラスメートの中では群を抜いてヒロインに相応しい器量の持ち主だった。
入学当初から彼女の振る舞いや仕草は、女の子のそれそのものだった。
それには理由があった。
美野里ちゃんは幼い頃から女の子として育てられたということだった。
美野里ちゃんから聞いた話では、彼女には姉が居たらしい。
姉は彼女が生まれる前に亡くなった。
両親は男の子に生まれたみのる君に、
幼くして亡くしてしまった愛娘の姿を重ねてしまったのかもしれない。
そうして、生まれたときから彼女は女の子として育てられたのだった。
この学園への入学も、両親の希望と本人の意志によるものだった。
あたしの様に本人の意思とは関係なく入学してきた生徒が大半だった
その年の新入生の中でも飛び抜けて女の子らしかったのも頷ける。
入学式の時、女の子みたいな長い髪をした生徒は美野里ちゃんだけだった。
入学してから知ったことだけど、女装願望度を測るCQって数値があって、
美野里ちゃんはそのCQが飛び抜けて高かった。
もちろん、この学園に入学する際の試験と面接でCQの高さや女の子っぽい容姿が
一定の基準以上を満たした生徒だけが入学してきたわけなんだけど、
彼女は共に上位の成績で入学したという話だった。
だから、入学当初から美野里ちゃんはクラスの模範生だった。
先生達も美野里ちゃんのようにいち早く女の子らしくなれるようにあたし達を指導した。
美野里ちゃんは自分の女の子らしさを少々鼻にかけた所はあったが、
優しい性格と愛らしさ故にクラスメートからは愛されていた。
学園祭で行う劇の配役を決める多数決でも、
美野里ちゃんは、圧倒的な支持を得てヒロイン役の座を得たのだった。
翌週から学園祭に向けて演劇の練習が始まった。
あたしが属する小道具係のグループも
学園祭に向けて舞台で使う小道具の製作に放課後を費やした。
学園祭まで1週間と迫り、
業者さんに依頼していた舞台衣装の衣装あわせも済んだ時期だった。
放課後の練習を終えた美野里ちゃんは職員室のドアをたたいた。
彼女は担任だった石川先生にヒロイン役の辞退を申し出たのだった。
あんなにヒロイン役を射止めた事を喜んで、
生き生きと本番に向けての練習に励んでいた美野里ちゃんは、
先生がどんなに理由を聞いてもうつむいたままだった。
石川先生はなんとか美野里ちゃんを説得しようとした。
本番まで時間はなかった。
その上、ヒロイン役のドレスも
美野里ちゃんの華奢な体格に合わせた物を用意してしまっていたからだ。
しかし美野里ちゃんは首を横に振るばかりだった。
翌日のお昼休みに、あたしは石川先生に呼ばれて職員室に向かった。
あたしは、美野里ちゃんの代わりにヒロイン役をやらないかと相談されたのだった。
石川先生は熱心にあたしを説得した。
舞台に立つ予定のクラスメート以外で、
美野里ちゃん用に作ったドレスを着ることが出来る華奢な人間は
あたし以外に居ないというのが先生の意見だった。
それでもヒロイン役なんてあたしには荷が重すぎた。
しかも本番まで1週間しか時間がないのだ。
「大丈夫、恵美ちゃんならできるわ。
だってあなたはこのごろ一段と女の子らくなったもの」
躊躇するあたしを励ますように石川先生は囁いた。
放課後のホームルームで先生の口から
美野里ちゃんとのヒロイン役の交代がクラスメートに告げられた。
そして放課後、あたしは舞台に立つグループに交じって講堂に向かった。
本番に向けて舞台を使った練習をする為だ。
「先生、やっぱりあたしヒロイン役なんて・・・」
そう言いかけるあたしを遮って、石川先生はあたしの手を取った。
そして舞台裏にある小部屋にあたしを連れて行き、
壁に掛かったドレスをあたしに差し出した。
美野里ちゃんが着るはずのヒロイン用のドレスだった。
先生はそれをあたしに着るように言った。
とまどいながらも言うとおりにドレスに腕を通した。
着替えが済むと、先生はあたしに化粧をしてくれた。
それが終わると先生はあたしを鏡の前に連れていった。
そこには絵本の中に描かれているお姫様の姿をしたあたしがいた。
「ほら、思った通り。似合うじゃない」
「これ・・・。本当にあたし?」
半年間、この学園で過ごして誰もが女の子としての自我に目覚めはじめていた頃だ。
あたしも鏡に映る自分の姿に心を躍らせた。
「サイズもぴったりだわ。
美野里ちゃん以外にコレを着ることが出来るのはあなたしかいないの。
お願い、引き受けてくれるわね」
そう言うと先生は優しく微笑んだ。
ふと気付くとそれぞれに衣装を身につけたクラスメート達があたしの周りを囲んでいた。
「似合うじゃん」
「ヒロインは恵美で決まりだね」
口々にクラスメートもほめてくれた。
「あたし達もメグの事フォローするからさ、頑張りなよ」
共演するクラスメートの励ましにあたしの不安も小さくなっていった。
「みんなもよろしくお願いね。恵美ちゃんも頑張ってね」
石川先生の言葉にみんな声をそろえて応える。
そんな先生やクラスメート達に勇気づけられ、
あらためてヒロイン役を引き受ける覚悟を決めた。
その放課後は遅くまで練習を続けた。
石川先生も熱心に指導をしてくれた。
そして、他の共演者達の暖かい輪の中であたしも練習に取り組んだ。
その時、ヒロイン役のドレスを着たあたしに向けられた
冷たい視線に気がついていなかった。
練習を終えて寮に向かう途中だった。
あたしの名前を呼ぶ声に振り返ると、
そこには不安げな表情をした美野里ちゃんが立っていた。
美野里ちゃんは体調を崩したと言って授業を休んでいた。
「芳美には気をつけて」
どことなく怯えたような声をしながら彼女はそう言った。
「どういうこと?」
「とにかく芳美に逆らわない方がいいよ」
戸惑うあたしをよそに、落ち着かない素振りで美野里ちゃんは
それだけ言うと寮の方に向かって走り去った。

・・・つづく




アニト (7月21日(土)00時29分36秒)
コスプレマゾ 佳菜っちへ
気力は体力を上回る、とわたしは思うのだよ。
多少肉体的な疲れがあったところで、精神が充足を求めてやまない。
「楽しい」とはそういうことだろうね。
とはいえあまり夜更かしはいけないよ。
疲れ顔の佳菜っちでは魅力半減だからね。
今は《書きたい場面(えっちーな場面)》を書くための前技だと思えばよろしい。
たっぷりであれば後の楽しみも大きいだろう。




佳菜っち (7月30日(月)00時24分33秒)
コスプレマゾの佳菜っちです。
●アニト様
先週の3連休は海にへ行ったり、街をブラブラしたり、花火をみたり、
すっかりリフレッシュできました。
だけど寝不足のまま先週末遊び回った反動で
このところずっと早寝をしていたのでご無沙汰してしまいましたけど・・・。
その分、今は気力も体力も十分復活しました。
今まで佳菜っちのお話には登場人物が最小限、っていうか
2人ってパターンがほとんどだったんですけど、
今回調子に乗って一度にいっぱいの人物を登場させてしまったので
今更ながらうろたえています。(^^;
●沙希さま
ほんと、お久しぶりです〜〜〜。お元気でしたか?
ハッテン場って呼ばれる所って行ったことないんですけど、
沙希さんのお話を読んで疑似体験させてもらっちゃってます(^^;
感想を頂きありがとうございました!
沙希さんが書かれるお話みたく
複数の登場人物をこれから上手く動かせるか心配なのですが、
頑張ろうってすごく励みになりました。
「SM3」って言うのは、この空想デートに書き込むときまで
何気なくつけていた題名なんですけど、あまり意味は無いんです (笑)
あ、それから呼び名は佳菜っちでも佳菜でもどちらでも構わないですよぉ〜(^-^;
●唯奈さま
ご無沙汰してました〜!
暖かく迎え入れてくださってありがとうございます!
お話の中で、いじめられている時の唯奈さんもすっごい素敵なんですけど、
いじめる側にまわった唯奈さんにもドキドキしちゃいます。次回が楽しみ!
今年、やりだしっぺなのに佳菜っちがさぼってしまった記念行事を書いて下さった
唯奈さん、皆さん、この場を借りてありがとうございます!
佳菜っちも参加した(みなさまのお話の中で)んですけど、
書けずにいてごめんなさーい(^^;
●数値フェチっ娘さま
わっ、わっ、数値フェチっ娘さんお久しぶりです〜〜〜!!!
アニト様とお話しできるのと同じぐらい
数値フェチっ娘さんとお話できて佳菜っちは嬉しいです(^^)
最近お忙しそうでしたけど、お元気でしたか?
いつもi-mode館の更新ごくろうさまです〜!
更新の報告と同時に数値フェチっ娘さんから素敵なコメントをもらえるのを
佳菜っちだけじゃなくみんな楽しみにしてると思います!
S.M. in 女装学園(SM3) #4
◆◆◆ 訪問者 ◆◆◆
翌日もいつもと変わらない朝だった。
いつもと同じように短いホームルームが終わり、そして授業が始まった。
授業といっても普通の中学生と違い、机に向かって勉強することの他に
ここA学園では女の子になる為の様々なカリキュラムが組まれていた。
女の子になるための授業を入学した当時は抵抗に感じていた。
だけど、今はそれを受けるのが楽しくてたまらない。
あたしだけじゃなくて、他のクラスメートもみんな
女の子らしい仕草や言葉遣いを身につけることに夢中になり始めていた時期だった。
この学園の先生達はあたし達と同じ女装娘や
元々プロの女装娘、つまりニューハーフだった。
この学園の卒業生や教員になる資格を持ったニューハーフが
ここの教師になるといったパターンが大半だったが、
時には女性の講師を招いて授業を行う時もあった。
先生達にもその女性講師陣にも受けがよく、
クラスメートの模範生とされていたのが美野里ちゃんだった。
いつもと同じ日に一つだけ変わっていたことは、
今日も美野里ちゃんが体調不良という理由で授業を休んだということだった。
授業中、あたしはずっとそれについて考えていた。
昨日の放課後、美野里ちゃんが言ったことってどういう意味だろう。
いつもだったら夢中で耳を傾けたり、
教壇の上に立つにはちょっと派手目な服装をした女性講師の
ちょっとした仕草を熱心に目で追っていたんだろうけど、
なんだか今日は授業に身が入らなかった。
昨日は初めてあの美しいドレスを着て、
講堂の立派な舞台の上にあがったことで興奮していたからよく考えなかったけど、
今日も美野里ちゃんが授業を休んだことが引き金になって
朝からそのことを考えていた。
芳美に気をつける?
授業中、あたしはそっと窓際の席、前から3番目に座る芳美の方を見た。
他の生徒と同様に、彼女も夢中で講師の方を見て、
時々机の上に開かれたノートに講師の言葉を書き写していた。
芳美がここへ来る前は芳雄って名前で
名のある資産家の御曹子と言うことは噂に聞いていた。
だけど、それまでそんなに多く言葉を交わしたことが無かったから、
あたしは芳美のことをよく知らなかった。
芳美と美野里ちゃんの接点も思い浮かばなかった。
気さくな性格でわりと誰とでもよくおしゃべりしていた美野里ちゃんだけど、
芳美と一緒にいる所は見たことが無かった。
気になり出すと止まらなくなる。
なぜ美野里ちゃんはヒロイン役を辞退したんだろう。
あんなに張り切って練習に励んでいたのに。
昨日の夜、遅くまで台本と格闘していて
寝不足の頭の中はますます疑問だらけになっていった。
放課後になり、昨日と同様にあたし達は学園祭に向けて講堂で練習に励んだ。
昨晩徹夜で台本を暗記してきたお陰で台詞に詰まることは少なくなった。
そして、共演するクラスメートのフォローもあって
初日よりもスムーズに演技をこなせるようになった。
またそれは昨日石川先生が熱心に指導してくれたお陰でもあった。
しかし、毎日練習を指導してくれた先生は、
何故かこの日の放課後は姿を見せなかった。
寮に戻って、夕食を終えると前日と同じくあたしは、自分の部屋で机に向かった。
本来勉強嫌いなあたしが寮で机に向かうことなんて滅多に無いことだった。
慣れない自分を暖かくフォローしてくれたクラスの仲間にも迷惑はかけられない。
本番までに出来るだけの努力はしておこうと思った。
だけどそれだけじゃなかった。
昨日、ドレスを着て講堂の舞台に初めて立ったとき、
あたしの中で何かが変わった気がした。
学園祭で大勢の人達の前でヒロイン役をすることを想像すると
舞い上がる気持ちになる。
だけど、それはあたしにとって嫌な感覚では無かった。
不安もあった。
だけど、それ以上にヒロイン役のドレスを着て、
可愛くなった自分の姿を大勢の人に見てもらいたいという気持ちが高まっていった。
あたしはその時のために、今日も遅くまで机の灯りを点し続けた。
和代が訪ねてきたのはちょうど日付が代わった時刻だった。
「和代・・・どうしたの、こんな遅くに」
あたしは寝ている圭子を起こさない様に小声で尋ねた。
和代もクラスメートの一人で、学園祭で上演予定の劇では意地悪な継母役で、
ついさっきまで一緒に練習をしていた一人だった。
入学後に縦横に大きく成長してしまい、その体型が彼女のコンプレックスだった。
「ちょっと、いい?」
和代はあたしの部屋に入り込むと机の上に開かれたままの台本を見て言った。
「ふぅん、遅くまで大変ね。美野里の代わりのヒロイン役に燃えてるんだ?」
「燃えてるっていうか・・・。みんなの足は引っ張りたくないし・・・」
台詞を覚え、自分がヒロインを演じることを実感していく毎に
誇らしい気持ちさえ感じていた。
しかし、役を決めるときに大半のクラスメートが立候補したこのヒロイン役を
ひょんなことから演じることになったことに、
少し後ろめい気持ちが無いわけでは無かった。
歯切れの悪い返事をするあたしの気持ちを見透かすように和代は笑った。
「ねえ、ちょっとあたしに着いてきて。見せたいものがあるんだけど・・・」
そう言って和代はあたしの腕をとった。
「見せたいものって?」
「いいから、あたしと一緒に来て」
和代は半分強引にあたしを部屋の外に連れ出した。

・・・つづく




アニト (7月30日(月)23時39分34秒)
コスブレマゾ 佳菜っちへ
一生懸命遊び、楽しく仕事をしなさい。
なかなかむつかしいことではあるけれどね。
大勢の人物の書き分けを期待して物語を読むことにしよう。
表現力のある佳菜っちならできるはずだよ。
それと、挨拶文の行頭にあるいくつかの「小さいハート」や「小さい四角」は
掲示板では表示されているが、テキストエディタにコピーすると
「?」マークになる。使用は控えなさい。(●に変えておきました)

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