ユウキ (7月14日(金)00時08分33秒)
初めまして。
i-mode館から流れてきましたFTMのユウキです。
このページを知ったのは一週間ほど前ですが、
すっかりファンになり、
パケット料が心配なほど、読みふけってしまいました。
僕は何人かの女装娘さんに会ったことがあるのですが
彼女たちが女装しているときの表情は、キラキラしていてとても好きです。
アニトさん、僕はここに書き込みしても良い者でしょうかね?
もしよろしければ、女装娘さんたちとの思い出話を
ここに書き込んでみたいと思います。




アニト (7月14日(金)23時36分22秒)
ユウキさん、はじめまして。
i-modeでの読み書きではご不自由をかけるかもしれませんが
これからも末永いおつきあいをお願いします。
思い出話でもかまいませんよ。
ただし、登場する人たちに迷惑がかからないよう、
仮名にする・具体的なプロフィールや地名を出さないようにするなど
配慮してくださいね。




ユウキ(7月20日(木)20時40分28秒)
学校もやっと休みになり(笑)カキコする時間の余裕が出てきました。
全部で4話か5話くらいになるかと思いますが、
よろしくおつき合いくださいませ。
「真夏の夜の夢 1」

ラブホテルの一室で、俺はさつきと向かい合っていた。
さつき(通称)26歳銀行員。女装歴半年。男性経験なし。
俺たちはある掲示板で知り合い、メール交換を2週間ほどしていた。
そして、小一時間ほど前に初めて会ったばかりだ。
喫茶店に入ったものの、
着替えを持って人に会うのが初めてだというさつきは、
そわそわと落ち着かず、
ホテルに誘うと、何も言わずについてきた。
グレーのスーツに坊ちゃん刈りの髪、エリート風の銀縁メガネ。
さつきはそんな姿のまま、ベッドに腰掛けてうつむいていた。
「僕…ヘンなんでしょうか。」
さつきが独り言のようにつぶやいた。
「他の人って…メールしたらすぐHな話になって。僕、困るんです。」
俺はソファに腰掛けたまま、さつきを見やる。
「可愛くなりたいけど…僕は…おしりでなんて…怖くて…」
「まぁ、怖いのに無理矢理ってのはよくないわな。」
「ユウキさんなら…そんなことしないでしょ?」
そりゃ当然だ。
俺は首を縦に振って見せた。襲えるはずがない。
そんなことはしない主義、というのももちろんあるが、それ以前の問題。
さつきは女装者で俺が男装者。
つまり、俺がいくら週に2回ジムに通って鍛えても、
体はさつきのほうが当然大きくて強いわけだ。本気になれば俺が負ける。
それに第一、俺には襲えるようなイチモツは備わっていない。
「可愛くなりたい、優しくされたいだけって…私…ヘンですか…」
計ったかのようにさつきが涙目で俺を見つめる。しかも、「私」ときた!
ガーン!さつきの人形みたいに長いまつげに涙が光って、
平常心を装っていた俺もさすがにグラッときた。
「いいんじゃねーの?
俺は、自分が落ち着ける格好すればいいと思ってるだけだよ。」
わざとぶっきらぼうに返事を返し、バスルームに通じるドアをあごでしゃくった。
「着替えてきたら?着替え持ってきたんだろ。」

(つづく)




ユウキ(7月21日(金)17時44分20秒)
★数値フェチっ娘さんへ
今日は学校からの帰り、わざと遠回りをして
一時間ほど電車に揺られて帰ってきました。
i-modeとにらめっこしてたら、少し酔いましたが(^^;)
明日からは家のパソでゆっくり見ます(笑)
★みずきさんへ
・・・・・ドンデン返しのつもりはなかったんですが(汗)
うーん、自己紹介してなかったかなぁ?
「こんな視点」からしか書けませんけど、これからもよろしくお願いしますね。
★アニトさんへ
ここのHPを見ていていつも思うことですが、
ほんとに皆さん「良い娘」ばかりで・・・
アニトさんがうらやましい今日このごろです。
僕もアニトさんのように品のある、モテモテのおじさんになりたい・・・。
「真夏の夜の夢 2 」
「ユウキさん…着替えた、けど…」
ドアの外でさつきの声。
「入っても、いい?驚かないでね…」
「いいから入れよ。」
ドアが開いた。
薄いピンクのキャミソールに白いスカート、
肩までのセミロングのかつらをつけた「さつき」が立っていた。
「ふぅん。」
鬘がうしろまえになっているのを注意しようかと考えながらの生返事に、
さつきが不満の声を漏らす。
「何か…言って?でないと、私…」
泣きそうな声に俺は我に返った。
「キレイ。」
マニュアルなセリフ。
だが、さつきはほっとしたかのように顔をほころばせた。
「ガーン!!」
俺は声に出して言った。
さつきが不思議そうに俺を見る。
――笑顔が可愛い――
心からの笑顔が可愛くない奴はそうそういないが、それにしても。
水を得た魚というか何というか…。
 実のところ、俺は女装娘に会ったのは、さつきが初めてだったのだ。
プロの、お水の女装娘さんは何度かお目にかかったことがあるが、
「趣味」の女装娘さんは初めてで、
もちろんふたりっきりになるのも初めてだった。
しかも、鬘のゆがみやら化粧のまずさに気を取られて、
さつきの第一印象はかなり悪かった。
しかし、この笑顔には完全ノックアウトを食らった。
着替えただけで、こんなに変わるものなのか。
「キレイ。」
俺はもう一度言った。心から。
そして、さつきを促して、二人でベッドに腰掛けた。
さつきは急に口が軽くなった。俺も話した。
そしてどんどんさつきに惹かれていった。
「下着と化粧品、俺がそろえてやろうか?俺、気にしねぇよ?」
「じゃぁ、私はスーツかネクタイ…」
「うーん、それは持ってるからいいや。(笑)
だって、女が男装するより、男が女装するほうがずっとタイヘンだもんなぁ。」
他愛もない話をしながら、さつきに体を寄せると、
さつきは俺の肩に頭をもたせかけてきた。
俺の肩が低いせいで、首が曲がって苦しそうだ。
「・・・…苦しくないか?」
「・・・…うん…でもいいの、幸せだから。」
「なら、いいか。」
俺は自分の身長が低いことを呪いながら、
そっとさつきの腰に腕を回した。

(つづく)




ユウキ(7月21日(金)21時55分32秒)
自己紹介でFTMなどとわかりにくいことを書いてしまって、
申し訳ありませんでした。
少し詳しく書いておきますね。
難しい話ではないので、
新しい小説ネタや、マメ知識としてお役立てください♪
◆FTM
「Female to Male」の略。「女から男へ」の意味。
女性として生まれながらも、
女性である事に男性として何らかの拒絶感を感じる人の事。
反対はMTF
◆TG
「Trans Gender」の略。
心の性と身体の性の違和感を持ち、苦しむが、性転換手術までは希望しない。
ホルモン療法などを受けて心の性に身体を近付ける事はある。
◆TS
「Trans Sexual」の略。
心の性(Gender)と身体の性(Sex)の違和感を持ち、苦しむ。
心の性と身体の性を同じにしたい人の事。(性転換手術を望む人など)
◆TV
「Trans Vestite」の略。
クロスドレッサーとも呼ばれ、
元々の身体の性とは反対の性、異性装をする人の事。
異性の服を身に纏い、
異性であるかのような態度を示す事で心理的安らぎを得る。

こうやって書いてしまうと、医学書みたいで僕は好きじゃないんですけどね。
僕はFTMTG。
違和感を感じているけど、
生まれついた性を薬でもって変える度胸はまだないので・・・。
男装で誤魔化してます(笑)
結構深刻に悩む人もいるけど、
僕はその時期もすぎて、すっかり割り切っています。
男と女とを演じ分けるのに楽しみを感じている、今日この頃です。
もっと詳しい話はここに載ってます。
http://www.geocities.co.jp/SweetHome/3829/indexindex.html




アニト(7月21日(金)23時43分19秒)
ユウキさん、こんばんは。
もう夏休みですか、うらやましいですね。
FTMの方とはまだお会いした経験がなく、
『空想デート』でも(たしか?)はじめてのご登場のはずです。
MTFさんたちとは視点の違う物語、これからも期待しています。

もひとつ ユウキさんへ
「良い娘」たちに加えて「良い弟」ができた気分です。
わたしを見習うと・・・不良おじさんになりますよ、あはははは。




ユウキ(7月23日(日)08時31分03秒)
★アニトさんへ
「良い弟」とは恐縮ですm(__)m
では、これから「兄さん」と呼ばせてもらってもよろしいんでしょうか・・・。
なんだか緊張するなぁ。
★綾乃さんへ
>女を離れようとされてるユウキさんから見ると、滑稽に映ってるんでしょうか?
とんでもないです。男になりたい人もいれば、女になりたい人もいる。
性別は逆だけど、僕と同じ想いを持っている人がいるんだなぁと
嬉しく思っているんです(^^)
★まみさんへ
率直な意見を・・・と言われましても(^^;)
いろんなFTMが居ますから、僕がすべてじゃありませんし。
僕個人の意見&性格はこれからのお話で明らかになるかと思います♪
全4話にするつもりだったんですが、
どこで切ったら良いかわからなくなったので…
長くなりますが、残り全部載せます。
思い出話を書くと、倒錯した話にはなりませんねぇ(汗)
最後まで読んでがっかりしないでくださいね・・・
次作はちゃんと倒錯したのにしようと思っています。お許しを(^^;)
////////////////////////////
「真夏の夜の夢 3」
「さつき」
俺はさつきの頬にキスをした。
さつきは少し驚いたように俺を見つめ、それから笑った。
俺は内心、安堵に胸をなで下ろす。
俺はもう一度、さつきの頬にキスをした。今度はゆっくり。
顔を離すと、さつきはまどろむかのように瞳を閉じていた。
「さつき、こっち向いて。」
さつきは俺の方を向き、微笑んで、目を閉じた。
俺は少し安心して――さつきの唇にキスをした。ごく軽く。
1回、2回。3回目にさつきの方から応じてきた。
俺はさつきの顔中に軽いキスの雨を降らせた。
さつきの体から、どんどん力が抜けていくのがわかる。
「あ…」
突然、さつきが眼を開けた。
「どうした?」
「ん…なんでも…」
さつきの視線の先を追っていくと、
スカートの真ん中あたりを握りしめた両手に行き着いた。
「・・・…ぷっ。」
俺は思わず噴き出した。さつきが慌てる。
「やだ、ごめんなさい、恥ずかしい…」
顔を真っ赤にして俯いている。
「でも…気持ちよくて…その…」
「気持ちよかったんならいーや♪」
俺は笑った。
「恥ずかしがることないって。」
俺はさつきを抱きしめた。
「俺のスボンの中、どーなってるかわかる?わかんねーだろなぁ。」
さつきがびっくりしたように俺を見つめる。それから二人して大笑い。
「いーじゃん、楽しけりゃさ♪」
俺は豪快に笑い飛ばして、さつきを押し倒した。
が、そこまでだった。
俺とさつきは何度かキスを交わして、抱きしめあっただけだった。
幸せそうなさつきの笑顔が可愛くて、もみくちゃにしてくすぐってやると、
さつきはきゃぁきゃぁと笑って逃げ回る。
三流青春ドラマみたいで、おもしろかった。
「私…こういうことがしたかったのね…。」
息を弾ませてさつきが言った。表情がキラキラしている。
「あーもう。そんな顔してるとホントに襲うぞ!」
さつきの顔を両手で挟んで、俺は冗談まじりにそう言った。
すると。
妙な沈黙の後、さつきが真顔で言った。
「あ…あたし…ユウキさんとなら…ひとつになりたい…」
その言葉に、俺の中の熱がすっと引いていくのを感じた。
「おいおい、マジかよー。」
明るく言いながらも、自分の笑みがひきつっていくのがわかる。
墓穴を掘った。
俺は嫌な顔を見られないように、さつきを無理矢理抱きしめた。
「…おれとさつき、どうやって一つになるって?…」
さつき愛しさに忘れていた、自分への嫌悪が沸々とわき上がってくる。
(ユウキ、クールにいこうぜ!)
自分に言い聞かせる。
「イキたいだけなら何でもしてあげるけどさ。」
イカせるだけなら手でも口でもなんでもするが、
俺とさつきがひとつになるには、俺が女役になるしかないだろう?
(神様、男同士は一つになれるのに、女同士はできないなんて不公平です。)
結局、俺はいままで何度も繰り返してきた文句を、また言う羽目になった。
「それは、本当に愛し合える男ができたときのために、おいときな。」
俺は仰向けになり、ベッドに大の字に転がった。
この嫌な気分のやり場がない。
「ユウキさん…ごめんなさい。」
さつきが俺の顔をのぞき込む。心配そうな、哀しそうな顔。
「さつきが悪いんじゃないって。」
俺は笑って見せた。
「おいで、一緒に寝よう。」
さつきはほっとしたように頷いて、俺の腕まくらで横になった。

結局、俺とさつきが会ったのは、それ一回きり。
それからしばらくして、さつきは俺の前から姿を消した。
だが、その一晩は、俺を変えるのに十分だった。
未経験同士、とういのがよかったのかもしれない。
俺は心の安らぐ場所を見つけたような気がしたのだ。
あの日、ホテルからの帰り、別れ際にさつきが言った。
「あたし…がんばってみます。」
さつきがそれからどうなったかはわからない。
けれど、俺は夏が来る度、さつきに会った日のことを思い出し、
彼女がどこかで可愛くて幸せな女装娘になっていることを願ってやまない。

(完)




アニト(7月23日(日)23時31分53秒)
ユウキさん、こんばんは。
「真夏の夜の夢」完結おめでとうございます。
改めて「異性装とは何か」を考えさせられるたいへんすばらしい物語でした。
>僕個人の意見&性格はこれからのお話で明らかになるかと思います
そうなのです、物語は自己紹介であり、自己紹介は物語である、
これが『空想デート』の在り方です。
なにも「倒錯」をウリしているわけではありませんから、あははは。
「兄さん」でもいいですよ。
ただ、連発すると兄さんとは誰のことなのか、どういう関係なのか
初めて『空想デート』を訪れた人にはわからないでしょうから、
ここぞというときに使ってください。
わたしもさつきさんの幸せを願っています。

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