(あ)&(の)(9月28日(木)12時50分45秒)
<渚>
原作 あきみ
監修 (いわきのぞみ)

朝の青空が嘘のような寂しい霧雨の金曜日、、、
とうとう、彼と会う日がやって来ました。
暇潰しのつもりで飛び込んだ、チャットで知り合ってから、
共通の話題で意気投合して、
どちらならともなくしていたメールアドレスの交換、、、、、、
毎日、、、いいえ,,,1日に数回、
電子の海原を越えて飛び交う、お互いのメール。
真っ白なバックに埋め尽くされる活字は、私の妄想。
流れ落ちる滝のように、
今を過去に押しやるのが眼に確かめられるチャットの中に生きる・・・・
平面の中に願望を叩き付けられるBBSやメールの中だけに
そんなイメージの世界の心地よさに漂う住人、
それが楽しかった筈の私。
リアルな出会いに対しての願望は希薄だった筈な私・・・・・
・・・・・・・なのに、
繰り返されるメールのキャッチボールで、
ディスプレイに広がるテキストだけの存在だった彼が、
私の中で、大きな形として育って私に訴える。
まだ見ぬ人なのに・・・
塗り広げるファンデーションは、僕を私に替えていく。
オンナを塗っていく・・・・・
何時もなら気にもしないアイシャドーの左右のカラーバランス・・・・
ルージュの輪郭に満足できずに、何度も何度もやり直す私がいる。
いつもと同じ筈なのに
その姿を待ち望んでいてくれる人がいる・・・
そう感じただけで、鏡の中には
幸せに戸惑いながらも、微笑む私がいました。
パンティと同じデザインのブラジャーを胸に押し当て、
背中越しにベルトの3ホックを留めて何回も調整している私。
ブラの空洞に、シリコンのバストパットをインサートした瞬間、
その冷たい感触が、私の火照った体に心地よい。
彼はこんなデザイン好きかしら?・・・
大きく羽を広げた孔雀のような胸元のレース飾りが
妖しい黒のロングスリップを、
メイクが壊れないように注意しながら、被るように身に着ける。
ヒヤっとした感触は、私の体温を得て、
黒豹のような光沢を帯びて、艶めかしい皮膚の一部となってしまう。
お気に入りのストッキングに手をかけ、
ストールに腰掛けて、つま先からたくし上げると、
夕べ、念入りに、無駄毛を処理したスベスベの肌に
その感触が心地よい煽動となって、
黒い、小さめのパンティに包まれた私自身を駆り立て、
その気持ちのよさに、1人、誰にも聞こえない微かな嗚咽を漏れてしまう。
私は少しかがむようにして、ガーターベルトのストラップに
ストッキングの裾を引っ張って留めてから、
バックシームのラインの乱れを直す・・・・・
嗚呼、これが、、、、これが本当に私の、、、いいえ渚の脚なのね。。。。
オータムカラーのワンピースを着終わった頃、
彼からだろう、私の携帯電話にコールが入った。
「もしもし・・・渚ちゃん?、、、、ですか」
「・・・・・・はい、、、、、な、、渚です、、、、」
「あっ、今、、着いたんだけど・・・・」
その言葉に、ベランダから下を見ると、
見慣れない赤の、ちょっと大きめの車が止まっている。
「わかりました。駐車場のナンバー解りますよね」
どんな人が乗ってるかな・・・・
と想像しながらそう話していると、
不意に運転席側のドアが開いて彼が降りて、
こちらを見上げている・・・・・・
初めて交わすお互いの視線・・・・
今、彼が見ているのは、、、、、
渚、、、、そう渚なのね。
懐かしいような、優しい視線のシャワーが私に降り注ぐ・・・・・・
「支度は出来たの?だったら出ておいでよ・・・・」
私の3階の部屋に、携帯電話からの彼の声が聞こえてきた。
私が頷くのが見えたかどうか分からないけれど、
解ったような気がして、急いで身支度をする、、、
セミロングのコートを羽織り、ブーツを履く、
バックを手に取ると、
私は鍵を確かめるのも惜しんで、通路へ飛び出していた。
エレベーターホールに向かった時、
私は自分が初めて女の子の格好で外に出て歩いている事を思い出しました。
スカートから這い上がってくる風、
パンティストッキング越しに膝小僧に感じる風、
セミロングのウイッグをなびかせる風、
全てが部屋の中では感じられないリアルな感触となって、
新鮮な感動が私をおそいます。
自分の足の動きと共に、
コンクリの床にこだまするブーツのヒールの音が、
聴覚からもザワザワと私の心を刺激します。
1階にいたエレベーターが上がってくるそのわずかな時間にも、
私の心は揺れていた・・・
(なぜ、自宅なんか教えてしまったの、
どこか外で待ち合わせる事にすれば・・・・)
その動揺はずくにパニックに変貌しました。
そのエレベーターは、私のいる3階を通過してどんどん上に昇って、
やっと7階で停止したんです・・・・・
誰かが降りたのかしら・・・・それとも乗るの?
静かに下りてくるエレベーターを待つ勇気など、私にはありませんでした。
非常階段のドアを開けた私・・・・・・
それからどこをどう歩ったのか、気がつくと私は彼の車の前にいました。
この車の中には私の求めていたものはあるのかな・・・・
ちょっと不安に駆られましたが、
初めての彼の優しい瞳がフラッシュバックとなって
全てを打ち消してくれました。
助手席のドアを開けると、さっきよりも間近に彼を見る事が出来ました。
「やっと会えたね・・・・渚・・・さん・・。」
シートに身体を沈めると、スウェードのシート地が、
スカートから伸びるストッキング越しの太股に
心地良い肌触りをもたらします。
「ホントに会えると思ってなかった・・・・、
「すっぽかされ」や「ドタキャン」が多いから、
でも、今日は自宅だって言ってたから、
きっと会えるとは思ってたんだけど、、、、、
でも、渚さんがいてくれて嬉しかった・・・・」
「あの、渚でいいです・・・・」
一度、、、、そう一度、言ってみたかった、、
夢に見ていた言葉・・・・
言ってから、とても恥ずかしくなってしまい、
慌てて俯く私・・・・・
そんなぎこちない出逢い、、、、、
それすらも私にとったら大冒険だった
軽い振動音に力が加わり、やがて車は走り出していた。
グゥイィィクワォウェュュゥゥゥゥン
走り出す車の中は、やや強くなった雨足のカーテンに遮られて、
密室になっていった。
エアコンの風が、私のコロンの匂いを社内に吹き散らしていく・・・・・・・
シャリ、、、、
ビクン!あっあぅ
彼の手がスカートの裾から出ている私の脚に触れた・・・・・
私の身体の反応はすでに渚に支配され、
頑な、な私を笑うように素直に反応して
私の膝はぶつかり合う程、小刻みに震えてしまっている。
渚のドライブは今、始まったばかりだ・・・・・・・・・・

あきみ、いわきのぞみ合作作品<渚>




アニト(9月29日(金)00時04分29秒)
(あ)&(の)=あきみさん&いわきのぞみさん、こんばんは。
すてきな物語ですねー。
わたしもよくデートのお誘いを受けることがあるのですが、
相手の方の心の内には言葉では言い表せない
不安や期待があるのだろうと想像しています。
その複雑な想いをここまで表現してくださるとは・・。
これからもみなさんの信頼を裏切らない男であろうと思います。
ということで、どなたかデートしませんか?。

メニューへ戻る

動画 アダルト動画 ライブチャット