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女神と戦士のR&R
衛 著


 注!!)

 この拙文はフルメタル・パニック!シリーズの最新刊(平成12年11月24日現在)『終わるデイ・バイ・デイ(上)』と、状況、セリフがかなり重複しています。

 未読の方で、これから読もうと思っておられる方は読まない方がいいかもです。

 まあ、ちょこっとなんですが。

 

 

 

 「大佐殿。サガラ軍曹が参りました」

 

 となりの部屋の秘書官からのインタフォンに、テッサは僅かに身を強張らせた。

 テッサ―――テレサ・テスタロッサは、軍事組織<ミスリル>の『大佐』である。

 同時に<ミスリル>擁する強襲揚陸潜水艦<トゥアハー・デ・ダナン>の『艦長』でもある。

 年齢はまだ十代半ば。大きな灰色の瞳。丁寧に編まれたアッシュ・ブロンドの髪を左肩に垂らしている。

 淡いブラウンの略式平服の襟には『大佐』の階級章が光っている。

 まだ少女といってもいい彼女が、軍事組織の大佐であり、強襲潜水艦の艦長である理由を知るものは一部のトップのみだ。

 ―――― 『囁かれた者』と呼称される特殊能力者で、この<トゥアハー・デ・ダナン>を設計、建造した超天才であるという理由を。

 

 その超天才で、軍の大佐で艦長でもある彼女も、やはり年頃の少女だ。

 彼女はかつての事件で自分の窮地を救ってくれた、ある下士官に淡い想いを寄せていた。

 彼の名は相良宗介。階級は軍曹で、コードネームはウルズ7。

 <ミスリル>屈指の戦闘能力を持つ兵士で、その能力をかって、ある重要任務を任せていた。

 テッサと同じ『囁かれた者』である、日本在住の女子高生、千鳥かなめの護衛である。

 高校生になりすまし(サガラ軍曹は17歳だからそのものなのだが)、カナメの傍で高校生活を送るうち、

 木石に手足が生えたようなサガラ軍曹と千鳥かなめの間に護る護られるを越えた、ある感情が芽生えつつあった。

 そこを、上層部や作戦部の意向で止むを得ないとはいえ、自分が彼に帰還命令を下してしまった。

 まるで、テッサが二人の仲を引き裂いた格好になってしまったのだ。

 あの二人の信頼関係に嫉妬しているのは事実なので、やはり後ろめたい気持ちになってしまう。

 

 「・・・・・・・・・。通してあげて」

 インタフォンに告げる。

 ・・・・・・・・・・・どんな顔をして彼に会えばいいのだろう?

 結論は、出なかった。

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 「失礼します」

 サガラさんが入室してきた。いつも通り・・・・・・いや、いつも以上に馬鹿丁寧な感じがする。

 まるで・・・・・初めて会った将校に挨拶するように。

 わたしは、ぎゅっと拳に力を込めて一生懸命現在の状況を説明した。

 サガラさんには更なる重要任務がある事。彼女の護衛は情報部が引き継ぐ事。

 彼は身動ぎもせずに、わたしの説明を聞いている。

 「選択の余地はないわけですか」

 サガラさんはうつむき、ため息をついた。

 「ええ・・・・・・・。どうかわかってください、サガラさん」

 

 「それはご命令でしょうか?」

 

 辛辣さのこもった一言。彼がこんな口調で話すのを、わたしは初めて聞いた。

 『それは命令か』なんて。わたしとの友人としての関係を拒絶してるも同然ではないか。

 しかも彼が怒っているのは―――これがあの子の問題だからだ。

 

 ・・・・・・わたしは、我知らず一気にまくし立ててしまった。

 不可思議な力学で動く上層部。重要情報を秘匿している情報部。今だ全容の明らかでない謎の敵。

 自分みたいな小娘一人じゃどうにもならない、様々な事象。

 狼狽の表情を浮べたサガラさんの顔が、ほんやりと霞んでくる。

 ああ、わたし泣いちゃってるんだ。部下の前で。西太平洋戦隊の指揮官なのに。

 でも、涙も言葉もどうしても止まらない。

 サガラさんは茫然とわたしを見ている。

 「あなたはなにを見てるの?彼女のことしか頭にないの?ほんのちょっとでも、わたしの気持ちを考えてくれた?」

 もう丁寧語でもなくなってしまっている。こんな口調で喋ったのは大佐になってから初めてかもしれない。

 「大佐殿・・・・・・」

 わたしは、もう何も見えないくらいに、ぼろぼろと溢れ出す涙を両手で押さえた。

 泣きしゃっくりが止まらない。これではまるで子供だ。これでは・・・・・・・・

 「大佐殿」

 サガラさんの声がすぐ傍で聞こえる。次の瞬間には、わたしはサガラさんの腕の中で抱きすくめられていた。

 強くも弱くもない柔らかな抱擁。わたしの頬がサガラさんの胸板に軽く押し付けられる。

 その頬が急激に熱を帯びてくるのが自分でもわかる。

 さっきとは別種の、とろけそうな興奮。

 全身を覆っていた苛立ちが、熱湯をかけた雪のように一瞬にして消え去って、その熱湯が代わりに全身を巡っているみたいだ。

 「サガラ・・・・さんっ」

 わたしは腕をサガラさんの背中にまわして、強く抱きついた。

 不安も、恐怖も。

 苛立ちとともに消えていく。身体をあわせればあわせるだけ、怖いものなんて何も無くなる気がする。

 わたしは更に力を込めて抱きついた。

 サガラさんはバランスを崩して、二人して倒れてしまう。まるでわたしが押し倒してしまった格好になった。

 ・・・・・・いや、押し倒したのだ。意図的に。

 サガラさんの顔がすぐ目の前にある。彼の吐息が、わたしの頬をなでた。

 優しい吐息。あの出口を塞げば、もっと彼を身近に感じられるだろうか。

 わたしは半ば吸い寄せられるように、彼の唇に自分の唇をあわせた。

 初めてのキス。

 知識として解かっていても、その実際にその行為をすることはやっぱり違う。

 耳が痛くなるくらいの心臓の鼓動。彼のものなのか、自分のものかすらも解からない。

 そのとき、わたしは自分の大腿部に、固いものがあたっているのに今さらながら気付いた。

 わたしの腿には・・・・・サガラさんの股間が押し付けられている。

 サガラさんが・・・・・わたしに興奮してくれてる?

 「た、大佐殿っ!猛省します!申し訳・・・・!」

 サガラさんが自分の状態に気付き、あわてて立ち上がろうとするのを、ゆっくりと押し留める。

 「・・・・・・・サガラさん。上官命令です。動かないで。

  わ・・・・・・わたしの、指示に、あの。指示に、従って、下さい。

  あの・・・・・怖く、ないですから。・・・・・・お願い、します」

 自分でも何を言っているか判らない。後にして思えば、なんて大胆な事を言ってしまったのだろうか。

 しかし、とにかく、このときは頭に血が昇って必死だった。

 ゆっくりサガラさんのズボンベルトに手をかける。

 パチッという金属音と共に、呆気なくベルトの留め金が外れた。

 わたしは、ズボンのチャックを開け、その中から現れた黒いブリーフを機械的に引き下げた。

 ・・・・・・意識したら羞恥で失神してしまいそうだった。

 少し引き下げた時点で、狭いブリーフに押し込められていた、サガラさんの・・・・ペニスが別の生物のように飛び出してきた。

 いや、初めて見る男性器は、本当に別種の生命体のようだ。

 こんなにグロテスクなのに、サガラさんのものだと認識すれば、愛しく思えるのは何故だろう?

 「た、大佐・・・・・!」

 命令至上を旨とするサガラさんが、さすがに狼狽の声を上げる。

 でも、もう止まらない・・・・・・!

 「動かないで・・・・・。それと、テッサって呼んでください。これ、命令じゃありません。

  でも、きいて欲しいです。お願い・・・・・!」

 わたしの懇願に、サガラさんは再び口をつぐむ。『お願い』をきいてくれたのか、

 『命令』をきいてくれたのかは判らないけど、とにかく。

 わたしは、ペニスを壊れもののように、そっと握った。

 熱い。

 びくびくっと蠢動する肉塊は、触れられて益々大きくなったようだ。

 そっと先端に口付け、ゆっくりと呑み込む。少し汗の匂いがして、塩からい。でも、ちっとも不快じゃなかった。

 「う・・・あ・・・・・ぁ・・・・・」

 サガラさんが呻き声をあげる。反応してくれるのが嬉しくて、すこし大胆に舌を動かしてみる。

 メリッサに、こういう行為があるという話をされたときは非難を浴びせてしまったけど、こうしてサガラさんにしてあげられるし、感謝しなければいけないな。

 色々舌を動かし、サガラさんの反応を確めて、だんだんコツがつかめてきた。

 この、縊れたところを舌先でなぞると、とっても気持ちいいみたい。

 サガラさんは、なかなか表情を出さないけど、ほんの小さな変化を見落とさずに反応を返してくれたポイントを重点的に攻める。

 サガラさん、気持ち、いい?

 

 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

 いかん・・・・これは、何か非常に良くない・・・・!

 宗介はテッサの『懲罰』に戸惑いを隠せない。

 自分は軍の指示に叛意を見せ、上官に対し口答えをした。

 大佐殿が自分を押さえつけ、身体における弱点部に執拗に『修正』を入れているのは、その懲罰であると認識した。

 にもかかわらず。

 大佐殿の懲罰は苦痛を与えるどころか、言い知れぬ不可思議な感覚をもたらしている。

 こんな感覚を、宗介はこれまでの生涯で味わったことなどなかった。

 下腹部が熱くなり、意識がぼうっとしたと思えば、これ以上ないくらい鋭敏になる。

 他に類を見ない美少女の濃厚なフェラチオに、宗介は成す術もない。

 やがて、背中に悪寒が走った。寒気などではない。むしろ身体は燃えるように熱い。

 しかし、悪寒は断続的に訪れ、下半身に放尿感にも似た感覚が襲う。

 なにか・・・・・出る・・・・・・・・・!!

 「た、大佐・・・・やめ・・・・・・・!」

 びゅるっ・・・・・・びゅっ・・・・・・・びゅ・・・・・・・びゅくっ・・・・・・・・・

 呆れるほど大量の精液が、テッサの口腔内と形のよい唇を汚す。唇の隙間から、白い粘液が零れ出る。

 息苦しさに涙を浮べながらも、テッサは咥えたまま離れようとしない。

 ふーっ、ふーっと、荒い鼻息をつきながら、ほっそりとした白い喉を震わせている。

 それを見た宗介は、ようやくテッサが自分の排泄物を嚥下している事に気付いた。

 やがて、テッサはゆっくりと宗介の下腹部から顔を上げた。口周りから顎にかけて、白濁を付着させている。

 「ごめん、なさい。全部、飲め・・・・こほっ、飲めなくて・・・・・けほっ」

 瞳を潤ませて咳込むテッサに、宗介はおろおろとするばかりだ。

 「気にしないで、サガラさん。・・・・・それより、今度は・・・・・わたしにしてもらえますか・・・・・?」

 テッサの羞恥にみちた懇願にも、宗介はうろたえたままだ。

 テッサは思い出したように微苦笑を浮べる。

 「あの、だいじょうぶです!・・・・・わたしが、その、ちゃんと、リードしますから」

 宗介の人生は戦闘の連続だ。

 物心ついた時からアフガンゲリラとして戦い続け、数年前<ミスリル>に入隊してからも同様だ。

 異性とどうとか性知識がどうとかなど、宗介の人生とは無関係の事象だったのだ。

 (リードしてあげなくちゃ・・・・・!)

 自分自身バージンにも関わらず、テッサは奇妙な義務感を抱いていた。

 なにしろ自分は上官だ。彼を指揮する立場にある。

 こんな状況になっても組織の序列の考えが抜けないあたり、テッサも宗介の事は言えない。

 ともあれ。

 テッサは宗介よりはマシだが、一般人に比べたら微々たる性知識を総動員して、

 また宗介は上官の目的不明の熱意に応える為、真剣にテッサの指示に従った。

 何度も挿入に失敗し、うまくいきかければ破瓜の痛みに中断してしまう。

 なんだかんだと、宗介のペニスがテッサの膣内に挿入されたのは、実に開始から2時間後だった。

 

 「っ・・・・・・・あぅ・・・・・・・うぅん・・・・・・・・・・」

 テッサは必死に初めての痛みに耐える。宗介は先程のフェラチオとはまた違った感触に、早くも達しそうになっていた。

 ペニス全体を食いちぎられそうなくらい強く締め付けてられて、しかしその膣肉自体は柔らかい。

 なんとも不可思議な感触。それに伴う気を失いそうなほどの快感。

 宗介は本能的に腰を動かしていた。みちみちと血で赤く染まったペニスが往復する。

 ほどなくして本日二回目の、そして初めての膣内射精をしてしまった。

 「あ・・・・・ああぁ・・・・・サガラ・・・・さん・・・・わたし、どうでした・・・?よかった、ですか・・・・・?」

 汗に濡れたテッサの問いに、宗介はがくがく首を縦に振る。

 「・・・・・・うふふ。よかった・・・・サガラさんに、気に入ってもらえて。

  ・・・・・・まだ、元気みたいですね。わたし、ガマンできますから・・・・・・好きなだけ、してください」

 少し乱れた銀の髪が白磁の肌に張り付き、流し目で見上げてくる仕草は、朴念仁の宗介にもたまらなく官能的だ。

 自らの精液で滑りの良くなった膣孔に、宗介は再び腰を叩きつけるのだった。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 「ふうっ、さすがに・・・・・ちょっと疲れちゃいましたねっ」

 宗介の肩にもたれかかりながら、テッサは甘い声で語りかける。

 あれから数え切れないほどセックスし、飲み込みの早い宗介は初めてにも関わらず、

 何度かテッサを絶頂させることにさえ成功していた。

 生き生きとしたテッサに比べ、宗介は疲労困憊といった様相だ。

 (実戦よりも疲労度が高い・・・・・・いや、これも訓練だ)

 どこまで行っても宗介の思考は、汗くさい。

 テッサはといえば、にこにこと幸せいっぱいの表情で、宗介の顔を覗き込んでいる。

 「こんな事言うわたしを、どうか軽蔑しないでくださいね。・・・・・・・今度、またしてくれますか?」

 テッサのとろけそうな声に、宗介はこの上なく実直に返答する。

 「肯定です。このトレーニングは、筋力、持続力の増強に最適です。大佐殿さえ宜しければ、いつでも」

 テッサは嬉しいような、困ったような複雑な表情を浮べながら、1つだけ注意しようと可憐な唇を開いた。

 「テッサって呼んでくださいってば!」

 


解説

 前書きどおり、『終わるデイ・バイ・デイ(上)』のワンシーンの状況を流用しています。

 『フルメタル・パニック!』未読の方も、できるだけ解かりやすいように説明文を織り交ぜて再構成してますが。

 テッサの「あなたは何を見てるの?〜」のセリフに心の奥にある秘密ボタンを押されてしまった為(笑)、今回のネタはこれになりました。

 しかも終わってみればラブラブ。おかしいなぁ?途中ブサイク二等兵が乗り込んでくる筈だったのに(爆笑)。

 しかもほとんど説明・状況文でエッチ度が低い。★1ついくかどうか?

 これを書くまでにけっこう寄り道があって、『B/M』の続きを書こうとして挫折して、

 今大ハマリの『ガンパレード・マーチ』ネタ(美と醜)書いてたらリクエストが来てて、

 管理人様と同じネタじゃ勝ち目無いから逃げて(笑)、3番手のこれがきました。

 まあ、フルメタはボクでも理解できる平易な文章で笑わせてくれる、とってもいい小説なので、

 これでちょこっとでも興味が出たら皆さん読んでみて下さい。

 なお、タイトルの「R&R(ロックンロール)」は軍事用語で「休養と回復」という意味があるとフルメタの後書きに書いてありました。

 

 それでは、管理人様、これからも頑張ってください!

 


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